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2015/03/27

【展覧会】やればやるほどくすんでゆく……「新印象派ー光と色のドラマ」@東京都美術館

 新聞販売店から招待券をもらったので、上野の東京美術館に「新印象派ー光と色のドラマ」を見にいってきました。特設Webサイトはこちら。公式サイトはこちら。出品リストがネット上に見当たらないので、大阪展の方の出品リストをアップしておきます(こちら(pdf , 935.8K))。
 細かいところはぽん太にはわかりませんが、新印象派とは、おおざっぱに言うと、印象派の影響のもと、1980年代から20世紀初頭にかけて流行し、科学的な色彩理論に立脚し、技法としては点描を用いた絵画の流派で、スーラ、シニャック、ピサロなどが代表的な画家のようです。
 1886年の第8回印象派展に、モネやルノワールが参加を見合わせた一方、スーラの有名な「グランド・ジャット島の日曜日の午後」が出品されたということで、この年がひとつのメルクマールとなるようです。

 ということで、展示は何枚かのモネの作品に始まり、ピサロやシニャックの点描絵画へと移って行きますが、何といってもスーラが目を引きました。「グランド・ジャット」は縮小された写真が展示されただけでしたが、その習作が数枚展示されており、どれも光にあふれていて、独特の詩情が感じられました。特に初期のまだ大きなタッチで描いていた頃の「石割り」(1882年)などは、本当に光り輝いている感じでした。
 次いで絵画に加え、スーラやシニャックのパレットや、シュヴルールやルードの色彩学の書籍の展示などで、科学的な色彩理論に基づいた点描技法が解説されておりました。人間の色彩メカニズムに関しては最近、「青と黒にも白と金にも見える服」でちょっと世間の人の注目を集めましたね。
 その後は延々と点描絵画が展示されているのですが、はっきり言ってだんだん飽きてくるというか、点描がひとつの流行の「技法」になってしまい、多くの人が点描による絵を描いたけれど、けっきょく絵の良し悪しは、点描とは無関係な題材や形態や情感などにあるように思われました。また点描の科学理論を追求すれば追求するほど、むしろ色がくすんできて中間色に近づき、また絵から動きが失われて行くように思いました。
 展覧会の最後に展示されたマチスやドランを目にしたときには、長〜いトンネルを抜けて、ようやく重苦しさから解放された気がしました。

 新印象派を牽引し続けたシニャックの絵もなかなかよかったですが、なんといってもスーラがずば抜けてる気がしました。ふりかえって、光学理論を突き詰めた点描絵画よりも、最初のモネや最後のマチス、ドランの方が、光り輝いていて、躍動感があるように感じました。

新印象派-光と色のドラマ(英文名称:Neo-Impressionism, from Light to Color)
会期 2015年 1月24日(土)~2015年3月29日(日)
会場 東京都美術館

主な出品作
ジョルジュ・スーラ《 セーヌ川、クールブヴォワにて》 1885年 個人蔵
ポール・シニャック 《クリシーのガスタンク》 1886年 ヴィクトリア国立美術館、メルボルン
ジョルジュ・スーラ《 ポール=アン=ベッサンの外港、満潮》 1888年、オルセー美術館、パリ
カミーユ・ピサロ《 エラニーの農家》 1887年 ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館、シドニー
ヤン・トーロップ《 マロニエのある風景》 1889年 ドルドレヒト美術館
ポール・シニャック《 サン=ブリアックの海、ラ・ガルド・ゲラン岬、作品211》 1890年
アルプ美術館 バーンホフ・ローランズエッグ、レマーゲン
テオ・ファン・レイセルベルヘ《 マリア・セート、後のアンリ・ヴァン・ド・ヴェルド夫人》 1891年 アントワープ王立美術館
ポール・シニャック 《髪を結う女、作品227》 1892年 個人蔵
マクシミリアン・リュス《 ルーヴルとカルーゼル橋、夜の効果》 1890年 個人蔵
ポール・シニャック《 ヴェネツィア》 1908年 アサヒビール株式会社
ポール・シニャック《 サン=トロペの松林》 1892年 宮崎県立美術館
ポール・シニャック《 マルセイユ、釣舟》または《 サン=ジャン要塞》 1907年 アノンシアード美術館、サン=トロペ

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