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2015/04/09

【歌舞伎】藤十郎の夕霧を見れて感激。2015年4月歌舞伎座昼の部

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 4月の歌舞伎座は四代目鴈治郎の東京での襲名披露。公式サイトはこちらです。
 ちょっと空席が目立ったのが残念。全体に拍手もやや少なめでした。大阪松竹座だったら藤十郎が出てきただけで客席ドッカンと大拍手ですが、やはり大阪と東京の温度差があるのかもしれません。ぽん太は努めて大きな音で拍手してみました。

 「碁盤太平記」はぽん太は初めて見ましたが、なんかイマイチな印象でした。いわゆる「忠臣蔵」物ですが、作はなんと近松門左衛門。宝永3年(1706年)に初演されたそうです。最近ではあまり上演されませんが、初代鴈治郎の当たり役を集めた「玩辞楼十二曲」の一つなんだそうです。
 扇雀の大石内蔵助が、前半の遊びほうけてるところの艶やかさや、後半での全てを包み込むような大きさが、まだまだ足りませんでした。やっぱり扇雀は女形の方がいいな〜とか思ったりもしてしまうのですが、そんなこと言わず、どんどん新しい役に挑戦して欲しいです。

 「六歌仙容彩」は、「喜撰」や「文屋」を単独で観たことはありますが、全部通しては初めて。とにかく長いです。全部で1時間半。幹部級が勢揃いで鴈治郎の襲名を祝っている感じでした。しかし踊りの面白さが今ひとつわからないぽん太、ちょっと疲れました。仁左衛門の文屋や、菊五郎の喜撰など、愉快な踊りが比較的楽しめました。踊りの動きもあるけど、やっぱり詞章がわからないと、日本舞踊は楽しめないですね。今後はなるべく予習するようにしたいと思います。

 そうして最後は新鴈治郎の伊左衛門で「吉田屋」。ぽん太の好きな演目ですが、う〜ん、う〜ん、これもイマイチでした。鴈治郎はしっかりなぞってはいるけれど、やはりにじみ出て来るような柔らかさや可愛さが板についておらず、ところどころに翫雀持ち前の力強さが現れてしまいます。火鉢を例にあげれば、ホントに冷えきった手を暖めているときの動かし方に見えません。また火鉢のふちを時々ぐっとわしづかみにしたりするのもいただけませんし、そんなに手を火鉢に突っ込んだら熱いんじゃないかと思ってしまいます。仁左衛門なんかは手の動かし方そのものがとっても繊細で、それだけで伊左衛門という「人」を感じさせてくれるのですが……。
 おさきがなかなか伊左衛門に夕霧の話しを切り出してくれなくてやきもきするところとか、伊左衛門が怒って帰るそぶりをしつつ、おさきに止めてもらおうとするところなど、ちょっと省略されてる気がしたんですけど、藤十郎系ではこんな感じなんでしたっけ?
 しかし、なんといっても藤十郎の夕霧が見れたことに感動。伊左衛門は何回か見ましたが、夕霧はたぶん初めてだと思います。さすがの芸でした。ぽん太の記憶に残る舞台になると思います。


歌舞伎座

中村翫雀改め
四代目中村鴈治郎襲名披露
四月大歌舞伎
平成27年4月8日

昼の部

一、玩辞楼十二曲の内 碁盤太平記(ごばんたいへいき)
  山科閑居の場

 大石内蔵助     扇 雀
 岡平実は高村逸平太     染五郎
 大石主税     壱太郎
 医者玄伯     寿治郎
 空念実は武林唯七     亀 鶴
 妻およし     孝太郎
 母千寿     東 蔵
 
二、六歌仙容彩(ろっかせんすがたのいろどり)
  僧正遍照
  文屋康秀
  在原業平
  小野小町
  喜撰法師
  大伴黒主
〈遍照〉   僧正遍照     左團次
       小野小町     魁 春
〈文屋〉   文屋康秀     仁左衛門
〈業平小町〉 在原業平     梅 玉
       小野小町     魁 春
〈喜撰〉   喜撰法師     菊五郎
       祇園のお梶     芝 雀
       所化     團 蔵
       同     萬次郎
       同     権十郎
       同     松 江
       同     歌 昇
       同     竹 松
       同     廣太郎
〈黒主〉   大伴黒主     吉右衛門
       小野小町     魁 春

三、玩辞楼十二曲の内 廓文章(くるわぶんしょう)
  吉田屋
  劇中にて襲名口上申し上げ候

 藤屋伊左衛門 翫雀改め鴈治郎
 吉田屋喜左衛門     幸四郎
 若い者松吉     又五郎
 藤屋番頭藤助     歌 六
 おきさ     秀太郎
 扇屋夕霧     藤十郎

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