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2015/12/18

【文楽】見事なストーリー展開と親娘の情「奥州安達原」2015年12月国立劇場

 12月の文楽は、「奥州安達原」、「紅葉狩」を鑑賞。

 「奥州安達原」は、三段目の「朱雀堤の段」と「環の宮明御殿の段」の上演でしたが、「環の……」の後半は、歌舞伎のいわゆる「袖萩祭文」でした。これなら以前に浅草歌舞伎で観たことがあります。
 前九年の役の後日譚で、人物関係がかなり複雑。劇の最後で安倍貞任が正体を現すのですが、実は最初からずっと舞台の上に居た人物だったのにはびっくり仰天。この「実ハ」の展開は、テレビのサスペンス・ドラマに負けてません。宝暦12(1762)年大阪竹本座初演。近松半二ほかの作とのこと。う〜ん、江戸時代の人もやりますね。

 睦大夫が、桂中納言則氏が外が浜南兵衛(安倍宗任)を尋問する丁々発止のやり取りをうまく語りました。続く千歳大夫が、「袖祭文」の親娘の情をしっとりと演じ、最後は文字久大夫が時代物らしく格調高くまとめました。
 人形遣では、清十郎の袖萩が、目をつぶった状態での表現力の豊かさに驚きました。また簑二郎の浜夕、娘を思う母親の姿に泣きました。

  「紅葉狩」は、歌舞伎から文楽に逆輸入したものだそうな。これは更科姫 :の呂勢大夫の「踊り」の表現が見事でした。特に「二枚扇」で、扇を放り投げてクルリンパと掴む技など、観客も拍手喝采でした。最後の鬼女は煙を吐いてました。これは文楽ならではの演出ですね。
 文楽では男が琴を弾くことを始めて知りました。


12月文楽東京公演
国立劇場小劇場
2015年12月9日

奥州安達原

朱雀堤の段
  二代目野澤喜左衛門=作曲
      咲甫大夫 宗助

環の宮明御殿の段
    中 : 靖大夫 清馗
    次 : 睦大夫 藤蔵
    前 : 千歳大夫 富助
    後 : 文字久大夫 燕三

袖萩 : 清十郎
娘お君 : 勘次郎
かさの次郎七 : 玉勢
六 : 文哉
瓜割四郎糺 : 亀次
八重幡姫 : 玉翔
平傔仗直方 : 文司
志賀崎生駒之助 : 紋秀
傾城恋絹 : 簑紫郎
とんとこの九助 : 紋吉
妻浜夕 : 簑二郎
敷妙御前 : 清五郎
八幡太郎義家 : 玉佳
桂中納言則氏実は安倍貞任 : 玉志
外が浜南兵衛実は安倍宗任 : 幸助

紅葉狩

更科姫 : 呂勢大夫
維茂 : 芳穂大夫
山神 : 希大夫
腰元 : 咲寿大夫
腰元 : 小住大夫

錦糸
龍爾
寛太郎
琴 清公
琴 錦吾

平維茂 : 一輔
更科姫実は鬼女 : 勘彌
腰元 : 玉誉
腰元 : 簑次
山神 : 紋臣

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