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2015年12月の21件の記事

2015/12/30

【仏像】重要文化財の妙見菩薩が何とよみうりランドに!

Img_7468 よみうりランドの妙見菩薩、見・て・き・ま・し・たっ!皆さん、よみうりランドに重要文化財の仏像があるなんて、知らないでしょ。よみうりランドの公式サイトはこちらです。
 今を去ること約4年前、ぽん太が平成中村座で観た歌舞伎「於染久松色読販」(おそめひさまつうきなのよみうり)で、ぽん太は妙見菩薩というものを初めて知ったのです(そのときのブログはこちら)。序幕の第一場が「柳島妙見の場」となっており、この「妙見」というのが「妙見菩薩」のことなのでした。その時いろいろググってみたところ、日本で重要文化財に指定されている妙見菩薩像はただ一つしかなくて、それがなんと東京のよみうりランドにあるということを知ったのです。
 よみうりランドといえば、ぽん太の生息する多摩地域ではないか。これは一度行ってみたいと思ってましたが、これまで果たせませんでした。
 そして先日、新聞販売店の景品で入場券をもらったので、ついに意を決して行ってきたのです。
Img_7448 とっても冷たい雨の日の平日の昼。閑散としたよみうりランドです。園内マップ(pdfファイル)の左上、範囲外になっているところに「聖地公園」というエリアがあり、仏教的なオブジェが集結しております。公式サイトの案内ページはこちらです。
Img_7449 滝の向こうになにやら塔のようなものが見えます。遊園地とは思えない景色です。
 ところでぽん太が子どものころ、よみうりランドといえば、「水中バレエ」が有名でした。水のなかでお姉さんたちが、時々ホースから空気を吸いながら、ミュージカルを繰り広げるというシュールな出し物です。残念ながら1997年12月1日を最後に終了したようです。 
Img_7450 多宝塔が建ってます。
Img_7453 やったー!こちらが妙見堂です。あれれ、扉がしまってるぞ。あ、開かない。なんか扉に貼紙が……。
Img_7452 がが〜ん!メンテナンスのために公開中止しているとのこと。
Img_7464 管理人のおじさんの話しでは、今年の夏の猛暑でスプリンクラーが誤作動し、妙見菩薩様が胸まで水に浸かってしまたため、現在乾燥中なんだそうです。う〜ん、ここまで来て見れないなんて残念。絶対にみてやるぞ!と、ぽん太はにゃん子と観覧車に乗りながら誓ったのだった。
Img_7455 テレビでやってた下北沢のロブソンフライズが出店しました。ポテトフライのグレイビーソースとチーズをかけたカナダ料理の「プーチン」、いや「プーティン」が看板メニューです。
Img_7461 美味しゅうございました。

 ということで雪辱のため、夜にはイルミネーションに若いカップルが集うクリスマス・イブの昼間、ぽん太とにゃん子はよみうりランドに出陣しました。駐車場料金1,500円、入園料一人1,200円*2。仏像一個観るのに合計3,900円だァ、取っときやがれ、よみうりランド〜〜〜!!
Img_7479 をゝ、今回は扉が開いているぞ。
Img_7474 いました、いました。丸々としたお顔、お目目ははっきり、顔の前に右手で剣を捧げております。首にはなにやら飾りを掛けているようです。
Img_7477  髪の毛が、古事記みたいな「角髪」(みずら)になってます。そして左手はピースサイン。なんだこりゃ。初めて見たぞ。
 ぐぐってみると密教の「剣印」というもののようですが、よくわかりません。
Img_7476 Wikipedia-妙見菩薩を見てみると、妙見菩薩像は、星宿信仰に道教、密教、陰陽道などの要素が混交していて、像容が一定していないそうです。この像は正安3年(1301年)の銘があり、伊勢神宮外宮の妙見堂にあったものとされておりますが、甲冑を着て右手に剣を持ち、頭髪を美豆良(みずら)に結っていて、妙見菩薩と言っていいのか疑問が残るそうです。
 重文指定年月日は、1941年2月6日とのこ。
 この仏像を始め、聖地公園がなんでよみうりランドにあるのか、という疑問が湧いてきます。こちらのサイトでは、「よみうりランド多宝塔-流転の記録」吉田実、史迹と美術・631、1003.01から引いて、妙見菩薩の来歴をまとめております。
 ちょっとわかりにくいのですが、この仏様は伊勢神宮の浄明寺で祀られてきましたが、明治以降、神仏分離によって伊勢神宮の外部の妙見堂に納められ、1941年に旧国宝指定。そののち昭和31年(1956年)に読売新聞社(正力松太郎氏?)の所有となり、1964年に開園したよみうりランド内の聖地公園に祀られることになったようです。
 まあ、お金持ちが美術品をコレクションしたものを展示する、といった感じでしょうか?

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2015/12/29

【仏像・スイーツ】生きているお釈迦さま・清涼寺木造釈迦如来像(国宝)/高台寺 洛匠(らくじょう)の抹茶パフェ

Img_7237 十一月上旬、ぽん太とにゃん子は京都の嵯峨野にある清涼寺へ。公式サイトはこちら
Img_7235 紅葉には若干早いのですが、弁天堂のまわりの紅葉が色づいておりました。
Img_7234 大方丈の紅葉もちょっと紅葉。
402pxseiryoji_monastery_sakya_315 こんかい清涼寺を訪れたのは、国宝の木造釈迦如来像を見るためです。写真はWikipedia-清涼寺から、パブリック・ドメインのものです。
 985年に中国の北宗で造られたもので、我々が思い浮かべる仏像のイメージとはかなり違ってます。定朝様式よりも以前の仏様です。お釈迦様が37歳の時に、いき姿をそのまま刻んだという伝説があり、「生きているお釈迦様」として信仰を集めたそうです(霊宝館特別公開のパンフレット)。同じ様式の仏像が各地で多数作られ、「清凉寺式釈迦像」と呼ばれるそうです。さらに1954年の調査の際、内部に多くの納入物があるのが見つかりましたが、その中に絹で作られた「五臓六腑」がありました(これも国宝)。現存する世界最古の内蔵模型として、医学史的にも貴重なものだそうです。霊宝館に展示されていたのは色鮮やかだったので、レプリカだと思います。写真は例えばこちらのブログにあります。
 上のブログには、国宝の阿弥陀三尊坐像の写真もあります。896年の作。源氏物語のモデルである「源融」(みなもとのとおる)が亡くなる直前に、自分の顔に似せてつくらせたという、「光源氏生き写し顔」という伝説があるそうです。阿弥陀三尊ですから、向かって右が観音菩薩、左が勢至菩薩。両脇侍が密教の印を結んでいるのは極めて珍しく、ウェストのくびれぐあいも独特だそうです。

Img_7276 そのあと、高台寺の近くの洛匠(らくしょう)でスイーツを頂きました。食べログはこちら
Img_7270 抹茶パフェを頂きました。美味しゅうございました。
Img_7275 お庭の池には、でっかい錦鯉がいっぱい。
Img_7272 店内に錦鯉関係のトロフィーがみっちりと並べられていました。

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2015/12/28

【宿】登録有形文化財の京町家に泊まろう・十四春旅館(としはるりょかん)(★★★★★)(付:味・ろっこん木屋町店/イノダコーヒー)

Img_7251 11月上旬、ぽん太とにゃん子は京都の十四春(としはる)旅館に泊まってきました。明治42年築の京町家は、国の登録有形文化財に指定されております。トイレが共同など不自由さはありますが、何といっても本格的な京町家に泊まれるというのが高得点で、ぽん太の評価は5点満点です。公式サイトはこちら
 夕食はありません。朝食を付けることもできますが、ぽん太とにゃん子は食事なしの素泊まりを選択しました。お風呂は順番に入りますが、ひばの木の浴槽の浴室と、現代的なポリ浴槽の浴室があります。

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Img_7254 門構えからして絵のようですね〜。普通の町家は、建物が通りに面してますが、この家は通り沿いは塀になっていて、一段引っ込んで母屋があります。こうした町家は大塀造(だいべいづくり)と呼ばれます。商家の建築として始まった町家ですが、大塀造は住宅専用の形式です。
Img_7259 塀に出窓が付いているのが意匠をこらしたところで、塀が京都市の歴史的意匠建造物に指定されています。
Img_7269 塀と建物の間の前栽です。
Img_7250 中庭に面する2階の部屋に泊めて頂きました。
Img_7243 お抹茶のウェルカム・ドリンク。
Img_7249 土蔵や渡り廊下の造形が美しいですね。背後には大きなマンションが建ってます。この町家も、バブルの頃は壊してマンションにするように、銀行や工務店からたくさんの働きかけがあったそうです。京都の財産、いや日本の財産、世界の財産を、壊さないで良かったですね。ミシュランに掲載されることも決まったそうです。
Img_7268 お部屋の床の間です。床柱に奇木が使われており、重厚感があります。
Img_7260 面白い下駄ですね。
Img_7261 使い込まれた廊下の床。京間の畳は広いですが、廊下の幅は狭いです。
Img_7265 壁の意匠です。
Img_7264 欄干の意匠です。

Img_7244 夕食は、夜の京都に繰り出しました。しずかな佇まいが素敵だった先斗町に行ってみたら、外国人がおおぜいゾロゾロ歩いているのにびっくり。たまたま通りかかった芸子さんをぐるっと囲んでシャメしてました。
 結局、観光客の少ない木屋町の四条より南側にある「味・ろっこん」に、通りがかりで入ってみました。京野菜のお料理や、新鮮なお魚が楽しめて、なかなかいいお店でした。ホームページはこちら、食べログはこちら
Img_7256 朝食は、イノダコーヒー四条支店でモーニングを頂きました。食べログはこちら

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2015/12/27

【ホテル】歴史ある旧館をもっと生かしたい・六甲山ホテル(★★★)(付:神戸モスク、パティスリー・モンプリュ

Img_7204 11月初め、ぽん太とにゃん子は六甲山ホテルに泊まりました。昭和4年に造られた旧館を楽しみに行ったのですが、十分に生かされてない感じがしました。全体としてはリーズナブルな料金で手軽に泊まれるホテルという印象で、ちょっとデラックス感がありませんでした。でも、神戸の六甲山の上に建っていて、そこから見た夜景は素晴らしかったです。公式サイトはこちら

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Img_7205 こちらが旧館の建物です。木が成長しすぎて、建物の外観を観ることができません。道路に面しているためプライバシーの確保などを考慮しているのかもしれませんが、ちょっと残念です。
Img_7208 こちらが旧館の玄関です。日差しが強すぎて見づらい写真で御免なさい。現在は閉ざされていて使えません。丸太など木材が多用され、山荘風の印象です。
Img_7209 ドアには色ガラスが入っていて、ちょっと神戸らしい華やいだ雰囲気となってます。
Img_7210 旧館の案内板です。昭和4年(1929年)7月10日創業。設計は古塚正治。Wikipediaによれば、1892年に生まれ1976年に死去。阪神間モダニズムを代表する建築家の一人。宝塚ホテルの旧館も、この人の設計だそうです。

Img_7169 一階の、以前は玄関ホールだった空間です。木と煉瓦をうまくつかって、落ち着いた雰囲気です。
Img_7214 一階と二階を結ぶ階段。
Img_7189 その丁度真上にあたる二階部分。古い雑誌などが置かれ、レトロな談話室になってます。
Img_7191 天井の照明が、ステンドグラス風になっております。
Img_7192 客室の廊下です。
Img_7168 こちらが客室です。いまの感覚からするとちょっと手狭。内装はシンプルです。
Img_7186 旧館の模型が置かれていました。
Img_7184 これが百万ドルの夜景。新館の屋上から撮った写真です。
Img_7200 こちらは朝の風景ですね。
Img_7170 食事は新館のレストランでいただきます。部屋の内装はけっこうシンプル。
Img_7175 お食事も普通に美味しかったです。

Img_7221 翌日は神戸市内の観光。写真は神戸モスク。Wikipediaによれば、昭和10年(1935年)に建てられた、日本最初のモスクだそうです。施行は竹中工務店、設計はヤン・ヨセフ・スワガー。スワガー(1885年 - 1969年)はチェコ出身の建築家。1923年から1941年まで日本に滞在し、日本に多くの作品を残しました。横浜のカトリック山の手教会(1933年)や保土ヶ谷カトリック教会(1938年)、築地の聖路加病院の旧病棟(1933年)などが有名ですね。
Img_7223 モスクの向かいのイスラムの食品店。ここで買ったレトルトカレーが美味しかったです。
Img_7226 パティスリー「モンプリュ」でケーキを頂きました。美味しゅうございました。

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2015/12/26

【ナニコレ】この不思議空間をぜひ訪れるべし。超オススメ。養老天命反転地

Img_7138 素晴らしい宿・千歳楼に泊まったぽん太とにゃん子。知らずに行ったのですが、なんと昔から一度訪れてみたかった養老天命反転地のすぐ近く。これは行ってみるしかありません。
 噂にたがわずヘンテコなところで、ゲージツの古き良き時代を思わせます。こんなものを莫大なお金をかけて作り、維持していることに感動!どこが運営してるんでしょうか?ぐぐってもよくわかりません。岐阜県かしら?
 駐車場代350円プラス入場料1人750円は、ちょっとお高いと思いましたが、実際に入ってみるととても面白く、もっと払ってもいいくらいでした。みなさんも行きましょう。けっこう若いカップルや、大学のゼミ風の団体(若い男女と品のいい年寄り)も来てました。あまりのヘンテコさににゃん子が怒るかと思ってたら、けっこう喜んでました。にゃん子も物好きですね。
 公式サイトはこちらです。

Img_7126 お金を払って簡単なパンフレットをもらって入場すると、まず「養老天命反転地記念会」の建物があります。さっそく入ってみると……。う〜ん、なんか迷路のような、焼肉のハチノスみたいでなんか気持ち悪い。
Img_7125 トイレの中まで同じようにゲージツ的に作り込まれてます。狭くてうまく撮れないのですが、あちこち斜めになったり段差があったりします。
Img_7164 さて、変な家を抜け出すと、そこには岩を積み上げた山が。「昆虫山脈」というそうな。上までよじ上ります。特に道もなく、子どもにはとっても危険。実際この反転地、できた当初はケガ人が続出したそうで、最近では子供用に運動靴やヘルメットを貸し出してます。
 上まで登ると、井戸の手押しポンプから陶器の甕に水が注がれていますが、それが何を意味するのか不明です。
Img_7129 こちらが「不死門」です。左下にネコの像が。見えますか?
Img_7135 次の建物は「極限で似るものの家」。天井には地図があり、その下はまたハチノスです。
Img_7132 中に入ると、うねうね傾いた迷路のなかに、家具が散在。パンフレットの「養老天命反転地:使用法」でこの建物を見てみると、

 ・何度か家を出たり入ったりし、その都度違った入口を通ること。
 ・中に入ってバランスを失うような気がしたら、自分の名前を叫んでみること。
 ・自分と家のはっきりした類似を見つけるようにすること。もしもできなければ、この家が自分の双子だと思ってあるくこと。
 ……などなど

 う〜ん、あったあった、こんなの。わかるけど……いま読むと、ちょっと中二病っぽくって、気恥ずかしいです。
Img_7136 謎の家を出て、坂を登って行くと、いよいよ広大なすり鉢状のフィールドに出ます。どっから見ようか迷うっていたら、写真左に移っている樹木を手入れしていたおじさんが、この尾根をずーっと奥まで行ってから、戻って来て下におりるといいと教えてくれました。
 その時はパンフレットに見学順路とかが書いてあればいいのにと思ったのですが、あとで思ったことには、天命反転地内にはさまざまなオブジェや仕掛けがあり、自分で歩き回ってそれを発見することが楽しみの一つなので、詳細な案内図がない方がいいのです。
Img_7140 ということで尾根(?)上をどんどん歩いて行くと、途中から溝になったり……
Img_7145 緑のキノコの下をくぐったり。このキノコ、周囲の山々の形を模しているのですね。反転地内には、同じような形に刈り込まれた本物の樹木がいくつかあり、それに対応してすり鉢状の窪地がポコポコあるのですが、ちょと樹木が伸びすぎてしまい、そのあたりの造形は分かりにくくなってしまってます。お土産屋で売ってた絵はがきの、出来た当初の写真をみると、よくわかるのですが。
Img_7147 先端は行き止まりになっていて、反転地の向こうに濃尾平野が見渡せます。
Img_7149 元のところまで戻り、すべりやすい坂を下ってすり鉢の中に降りて行きます。
Img_7150 あちこちにヘンテコなオブジェがあります。こちらは「白昼の混乱地帯」……などど紹介していたらきりがないし、それらに思いがけず出会うのがここの眼目なので、面白い物だけご紹介。
Img_7152 「地霊」です。なかに入っていき、真っ暗な迷路状の狭い空間を手探りで進んで行くと……
Img_7153 行き着いた先の小さな小部屋の天井に、日本の形をした光が。
 この他にも、歩いていると変な隙間があったりして、中に入って行くと同じような暗闇の迷路があったりします。ドキドキしながら迷路の中を進んで行くと、子ども時代に返ったような気持ちになります。
Img_7154 先ほどあるいた「尾根」の下。あの茶色い部分の溝の中を歩いてたんですね。
 この養老天命反転地は、荒川修作とマドリン・ギンズによって作られたアート・プロジェクトです。Wikipedia-荒川修作によると、1936年生まれ、2010年に死去。彼の作品や言説は、様々な分野に影響を与えたようですね。またマドリン・キンズ(Wikipeida-マドリン・ギンズ)はなんと昨年の2014年に死去。知りませんでした。
 なんと東京の三鷹市には「三鷹天命反転住宅」(公式サイト)なるものがあり、見学だけでなく、ショートステイや入居までもできるそうです(人が居住しているので、勝手な立ち入りは禁止です)。そのうちみちくさしたいと思います。
Img_7162 この銀色のどろ〜っとしたやつ、日本の形をしています。手前が北海道で、奥に向かって本州が延びてるんですけどわかります?
Img_7163 こっちの茶色も実は北海道なんですが、でかすぎて写真ではわかりません。実は反転地のすり鉢の中に、おおきな日本が埋め込まれているのです。

Img_7117 ついでに近くの「養老の滝」を見学。親孝行の息子のために滝の水がお酒に変わったという伝説があります(例えばこちら)。
 ちなみに養老の滝と聞いてぽん太が思い浮かべるのは居酒屋・養老乃瀧。Wikipediaを見てみると、まさにこの滝の名前にちなんで命名されたそうです。

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2015/12/25

【宿】登録有形文化財の名建築。お料理もおいしいです。千歳楼(せんざいろう)(★★★★★)

Img_7111
 今年のブログは今年のうちに。11月上旬、ぽん太とにゃん子は岐阜県養老町にある宿、千歳楼(せんざいろう)に泊まってきました。公式サイトはこちらです。
 ちなみに、愛知県にある廃墟として有名な千歳楼(ちとせろう)とはまったく別ですので、ご注意下さい。
 奈良時代まで遡る歴史ある養老の地に位置する老舗旅館。明治・大正・昭和時代に造られた木造建築は、国の登録有形文化財に指定されております。歴史と格式が感じられますが、数寄屋造りで遊び心もあり、またのんびりした雰囲気もあります。温泉ではないのが残念ですが、お料理も美味しく、応対もよく、とっても落ち着く宿で、ぽん太の評価は5点満点です。「温泉」という縛りをはずすと、まだまだいい宿がいっぱいあるんですね〜。

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Img_7031 名神高速を大垣インターで降りて20分ほど、養老公園の近くに千歳楼はあります。広々とした樹林のなかに、木造建築が見えてきます。
Img_7035 昔ながらの木造建築です。いい感じですね。
Img_7110 いくつかの時代の建物が、いいリズムを作っています。楼閣のような部屋もありますね。ちょっと鄙びた雰囲気も漂います。
Img_7112 玄関です。Rのつけられた入り口、弁柄(ベンガラ)色の壁、ちょっと桃山風の雰囲気も感じられます。看板の金色の文字もいいですね。
Img_7038 玄関を入ると、幅が広くて立派な階段があります。壁には古めかしい柱時計。左の奥にある書は……
Img_7092 江戸城無血開城で大きな役割を果たした、山岡鉄舟の書です。
Img_7040 玄関を入ってすぐのホールは、和洋折衷風の内装です。
Img_7042 ウェルカムドリンクのお茶とお菓子を頂きます。
Img_7054 広い廊下を歩いて行き……
Img_7048 こんかい泊まったのは「竹の間」。名前のとおり、竹にちなんだ内装になっております。障子の下側が竹になってますね。数寄屋造で、丸窓が柔らかい印象を与えます。
Img_7047 次の間の襖は、竹の絵になってます。
Img_7049 床柱も竹が使われております。書もいいかんじです。誰が書いたか……聞いたけど忘れました。
Img_7052 大理石造りのトイレには、なんと噴水が(水は出てないけど)。こんなトイレは生まれて初めて見ました!
Img_7066 浴室も、木と大理石で作られています。床はフェルメール風タイル。浴槽がポリ浴槽なのが残念!う〜ん、まあ、熱効率からいって仕方ないもんね。
Img_7068 ステンドグラスの天井灯と、そのまわりの湯気抜きの意匠も面白いです。
Img_7068 夕食は別室で頂きます。白和えがとてもおいしかったです。
Img_7072 「豆腐の茶碗蒸し」もちょっと珍しいです。
Img_7073Img_7075Img_7076 お肉も脂っぽくなくて、中高年のぽん太とにゃん子はぴったり。
Img_7079Img_7081Img_7083 ご飯やデザートも美味しゅうございました。
Img_7088 こちらが朝食です。
Img_7094 朝食後に宿の建物を案内して頂きました。こちらが二階の大広間です。素晴らしいですね。ここにも様々な書がありますが、説明しているときりがないので省略。実際に行ってみて下さい。
Img_7098 こちらは袖の間。日本画家「竹内栖鳳」のデザインだそうで、格式ある折上げ天井ですが、モダンな印象も与えます。書は竹内栖鳳の「翠嵐香」。
Img_7105 こちらは竹の間。作り込まれた床の間まわりが見事。
Img_7106 松の葉をかたどった欄間。
Img_7103 松ぼっくりの釘隠し。
Img_7104 鶴をかたどった引手。
 きりがないので、このあたりで止めておきます。

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2015/12/24

【クラシック】なんかゴシゴシした演奏だったパーヴォ・ヤルヴィの「第九」NHK交響楽団

 今年の第九はNHK交響楽団にしてみました。N響の第九は初めてです。っていうか、ぽん太はこれまでN響を聴いた記憶がにゃい!記憶に残ってない昔に聴いたかもしれないですが……。公式サイトはこちら

 さすがN響。うまいです。他の日本のオケよりワンランク上な感じ。よくそろってるし、木管も上手だし、金管も音を外したりしません。なんか安心して聴けます。
 しかしNHKホール、こんかい2回RのS席を取ってみたのですが、残響が無いのが気になります。後ろから響いてくる音がまったくありません。そのせいで、オケの音が大編成にしては薄っぺらく聞こえてしまいます。
 もっともこのホール、箱がでかいですから、変に後ろから音が反響してくると、反響する壁の距離によって様々にずれた音が聞こえてきそうです。残響が少ないことで批判されるNHKホールですが、そうするより仕方なかったのかもしれません。

 しかもこんかい、舞台の奥にみっちりと大勢の合唱団が。開始前にゾロゾロと舞台に合唱団が上がって来るのを見て、「ずいぶんいるな〜」とびっくりしました。奥の方で大勢の人が歌っているので、なんかモクモクした歯切れの悪い音に聞こえました。合唱団の手前、オケの後ろに立っていた独唱陣も、残念ながら声が通りませんでした。

 指揮のパーヴォ・ヤルヴィはぽん太は初めて。速いテンポの激しく力強い演奏で、なんだかゴシゴシした音楽でした。メロディーを歌ったりせず、迫力はあったけど、詩情や神々しさには欠けました。
 プログラム掲載のインタビューによればヤルヴィは、近年は小編成のオケによる、より簡潔なベートーヴェン像を持ち味としているとのこと。確かに本日の演奏も、小編成で各声部がはっきりと聞き取れると面白かったのかもしれませんが、N響の方針かホールの特性からか、大編成で音が不明瞭になってしまった結果、荒々しい演奏になってしまったのかもしれません。
 なんか、小編成のオケに少人数の合唱で彼が指揮する「第九」を、聴いてみたくなりました。
 ちなみに楽譜はベーレンライター版でした。

 ソプラノの森麻季はさすがに美しい。裾が大きく広がった白いドレスが印象的でした。可愛いだけでなく歌もうまいです。新国立オペラで良く観る妻屋秀和がバリトン。「ドン・ジョバンニ」の石像など、迫力あるバスが印象的ですが、本日のバリトンも良かったです。

NHK交響楽団
ベートーヴェン「第9」演奏会
2015年12月23日
NHKホール

ベートーヴェン/交響曲 第9番 ニ短調 作品125「合唱つき」

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ

ソプラノ:森 麻季
アルト:加納悦子
テノール:福井 敬
バリトン:妻屋秀和

合唱:国立音楽大学

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2015/12/23

【バレエ】彼女の踊りを目に焼き付ける。シルヴィ・ギエム〈ライフ・イン・プログレス〉

 あゝ哀しい哉、ギエムの引退公演。彼女の踊る姿を、衰えたぽん太の脳に焼き付けなくては……。

 にわかバレエファンのぽん太は、ギエムとの付き合いは長くはなかったけど、大好きなダンサーの一人でした。にゃん子もギエムの鍛え抜かれた肉体が大好きでした。残念ながら古典の全幕を観る機会はありませんでしたが、「シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2007」で観た「白鳥の湖」の第2幕(アダージョとコーダだっけかな?)は素晴らしかったです。また何回か観た定番のボレロ。特に、一度封印したあとに、東日本大震災のチャリティのための「HOPE JAPA」(2011年)で踊ったボレロは、観客を鼓舞するかのようでした。そして様々なコンテンポラリーや、バレエの枠組みを超えて別のジャンルの舞踏とコラボした演目も印象的でした。
 こんかい、東京文化会館のホワイエにブースが作られていて、ギエム対するにビデオ・メッセージを録画することができるようになってました。はじっこだから気がつかなかった人も多かったのでは?ぽん太もメッセージを録画しておきました。

 さて、感想に戻り、最初はの演目は東京バレエ団による「イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド」。う〜ん、振付け通りに動いてるけど、まだ踊りになってない感じ。

 次のキリアンの「ドリーム・タイム」は初見でしたが、さすが木村兄いや吉岡さんなどベテランだけあって動きが面白く、テクニカルなリフトもいっぱいあって、なかなか良かったです。武満徹の音楽を久々に聞いて、ずいぶんロマンチックだな〜と思う。

 さて、休憩を挟んでいよいよギエムの登場。アクラム・カーン振付けの「テクネ」です。なんか昆虫っぽい動きでしたが、ギエムの身体能力を堪能させてくれました。冒頭、這いつくばったり、座った姿勢でちょこちょこ歩いたりするだけでも、その動きが見ていて面白い。(比べて申し訳ないけど)東京バレエ団の動きとどこが違うのか、素人のぽん太にはわかりませんが、まったく違うことだけはわかります。舞台上の三人のミュージシャンが奏でるちょっと東洋風な音楽に合わせて踊りました。かなり複雑で即興的な音楽でしたが、ギエムの動きがそれにぴったり合っていたので、彼女は音楽を完全に覚えているのでしょう。すごいですね。ラストで光り輝く樹を不思議そうに眺める姿は、別世界に迷い込んだ幼子のようでもありました。

 次は男性二人による「デュオ2015」。これも面白かったですね〜。前半は音楽がなく、後半で耳鳴りのような音が入るだけ。二人のダンサーが、まさに息を合わせて踊ります。二人の動きは別々ですが、二人で一つのフォルムを生み出します。そのなかに、競い合ったり、ふざけあったり、ふっと気を抜いて素にもどったり、また真剣になったりといった、感情のドラマも組み込まれています。ジョカとワッツの、バレエとは全く違う身体の動きが素晴らしかったです。二人ともフォーサイス・カンパニーの出身のようですね。

 そして次は女性二人の踊り。暗い舞台の上に電球色の照明で浮かび上がったギエムとモンタナーリが、こんどはゆっくりした動きで踊ります。こちら身体的な接触があり、手をつないで引っ張り合ったりする動きがあるので、「デュオ2015」とは違って触覚も加わってきます。

 ここまでの三つの作品、バレエというより日本の「舞踏」みたいでした。

 最後は、マッツ・エック振付けの「バイ」。「シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2011」ではフランス語の「アジュー」というタイトルで上演しましたが、とても楽しかった記憶があります。物語性があって、光や映像を使った面白い演出が組み込まれています。そして音楽が、ポゴレリチ演奏のベートヴェンのピアノソナタ第32番(第二楽章)。音楽を聴いているだけでうっとり。そこにギエムの完璧なダンスが加わるのですから、その感動たるや推して知るべし。

 先日はロパートキナで、現代のクラシック・バレエにおけるひとつの最高到達点を見せてもらいました。本日の公演では、現代のダンス芸術におけるもうひとつの最高到達点を見ることができたと思います。

 拍手に応えるギエムは、いつもながら素敵な笑顔。客席も全員スタンディング・オベーションで、ギエムに感謝と別れの拍手を送り続けました。

シルヴィ・ギエム〈ライフ・イン・プログレス〉 
2015年12月17日
東京文化会館


- 東京バレエ団初演 -
イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド
振付:ウィリアム・フォーサイス  音楽:トム・ウィレムス(レスリー・スタックとの共同制作)
演出・照明・衣裳:ウィリアム・フォーサイス  振付指導:キャサリン・ベネッツ

川島麻実子  渡辺理恵  秋元康臣
河合眞理  崔 美実  高橋慈生  伝田陽美  松野乃知  吉川留衣


ドリーム・タイム
振付・演出 :イリ・キリアン  振付助手:エルケ・シェパース  音楽:武満徹 オーケストラのための「夢の時」(1981)
装置デザイン:ジョン・F. マクファーレン  衣裳デザイン:ジョン・F. マクファーレン
照明デザイン:イリ・キリアン(コンセプト)、ヨープ・カボルト(製作)  技術監督、装置・照明改訂:ケース・チェッベス

吉岡美佳  乾 友子  小川ふみ
木村和夫  梅澤紘貴


テクネ
振付:アクラム・カーン  
音楽:アリーズ・スルイター(マッシュルーム・ミュージック・パブリッシング/BMGクリサリス、
プラサップ・ラーマチャンドラ、グレイス・サヴェージとの共同制作)
照明デザイン:アダム・カレー、ルーシー・カーター  衣裳デザイン: 中野希美江  リハーサル・ディレクター:ホセ・アグード

シルヴィ・ギエム
パーカッション:プラサップ・ラーマチャンドラ  ビートボックス:グレイス・サヴェージ  ヴァイオリン、ヴォイス、ラップトップ:アリーズ・スルイター

デュオ2015
振付:ウィリアム・フォーサイス 音楽:トム・ウィレムス
照明:タニヤ・リュール ステージング:ブリーゲル・ジョカ、ライリー・ワッツ

ブリーゲル・ジョカ、ライリー・ワッツ


ヒア・アンド・アフター
振付・演出:ラッセル・マリファント  
照明デザイン:マイケル・ハルズ  音楽:アンディ・カウトン  衣裳デザイン:スティーヴィー・スチュワート

シルヴィ・ギエム、エマヌエラ・モンタナーリ


バイ
振付:マッツ・エック
音楽:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン ピアノソナタ第32番 Op.111 第2楽章(演奏:イーヴォ・ポゴレリチ)
装置・衣裳デザイン:カトリン・ブランストローム 照明デザイン:エリック・バーグランド 映像:エリアス・ベンクソン 
共同プロデュース:ストックホルム・ダンセン・フス

シルヴィ・ギエム

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2015/12/22

【蕎麦】そば良し建物よし庭もよし・そば処時遊庵あさかわ@安曇野(★★★★★)

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 10月の末、光城山登山のあと、温泉で汗を流したあと、安曇野の時遊庵あさかわに行ってみました有名どころなので大混雑かと思いきや、観光シーズンの端境期だったのか、待たずに入れました。公式サイトがなさそうなので、食べログにリンクしておきます。お蕎麦よし、建物よし、お庭も見事で、ぽん太の評価は5点満点。
Img_7020 こちらが門構え。ぶっとい梁が見事です。古材を使った和風建築です。
Img_7017 こちらが店内の様子。内装も古材が使われていて暖かみがあり、落ち着きます。家具もオシャレです。松本民芸家具でしょうか?窓の外は広い庭園になっています。
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広い敷地に気持ちのよい木立が広がっており、蕎麦畑もあります。庭を散策するだけでも楽しいです。
Img_7018 畳敷きの和室もあります。
Img_7016 メニューです。ぽん太とにゃん子はお蕎麦を味わうためにいつものシンプルな「ざるそば」を注文。一品で「わさびの花芽」を頼んでみました。なんでもホントは「わさびの花芽ざる」がオススメだったようですが、二人でわさびの花芽ざるを頼むより、けっか安くすんだようです。
Img_7009 突出しです。蕎麦茶とお漬け物。
Img_7011 おつゆに薬味にわさびの花芽。わさびの花芽はこのまま食べても美味しいですが、おつゆに入れて頂くこともできます。おつゆはけっこう甘くて、しっかりした味です。
Img_7013 お蕎麦です。紅葉が添えてあって綺麗ですね。やや細めで、香りがとっても豊かです。けっこうボリュームがあります。わさびの花芽を薬味にして頂くと、とっても美味しいです。これは大満足。
Img_7015 そば湯は、濃厚どろどろ系。茹で汁ではなくて、そば湯用に作ったものだと思われます。

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2015/12/21

【登山】紅葉と北アルプスの展望を楽しめた光城山(ひかるじょうやま)(付:光城址、古峯神社)

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 旅行のついでに、安曇野の東に位置する光城山(ひかるじょうやま)に登ってきました。桜の名所だそうですが、紅葉や北アルプスの展望を楽しめました。

【山名】光城山(ひかるじょうやま)911.7m
【山域】安曇野
【日程】2015年10月28日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】晴れ
【ルート】光城山登山口10:08…10:55光城山11:25…12:05光城山登山口

(※3D地図や当日の天気図などは「山行記録のページへ」をクリック)
【マイカー登山情報】安曇野インターを降り、国道19号から県道57号に入ると、すぐ左に「光城山登山口」の看板があります。そこを左折してどんどん行くと、両側が住宅街になりますが、通り過ぎたんじゃないかと心配になった頃に、右方向に登山口の案内があります。広い駐車場がありますが、桜の時期には満車になるかも。

Img_6974 桜の樹の間を、落ち葉を踏みしめながら山頂を目指します。紅葉のピークは過ぎていましたが、処々に綺麗な紅葉が残ってました。標高911.7メートルの光城山。登山口が標高600メートルぐらいですから、あっという間に頂上に。
Img_6988 広々とした山頂からは、安曇野平の向こうに北アルプスが展望できます。
Img_6975 山頂には光城というお城があったようです。お城の名前の場合は、「ひかりじょう」と読むようです。こちらのらんまる攻城戦記が詳しいです。
Img_6997 また山頂には、古峯神社が鎮座ましましてます。こちらのpdfファイルのマップによると、「こみねじんじゃ」と読むようです。
Img_6977 ほどよい古びぐあいですね。
Img_6978 明治13年8月の日付がある、神社の扁額です。
Img_6979 内部はこのようになっており……
Img_6981 一番奥に二つの本殿が並んでいます。どの神様が祭られているのかは不明です。
Img_6980 「光城趾と古峯神社のゆかり」という案内板があります。お城のノロシ台があったため、火の守り神とされる古峯神社が祀られてきたのだろう、と書いてありますが、詳しいことは書いてありません。
 「古峯神社」でぐぐってみると、栃木県鹿沼市の古峰神社(ふるみねじんじゃ)がヒットします。ホームページはこちら。こちらの御祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)で、火防の神のようです。ここの地名が元々「古峯ヶ原」だったので、「古峯神社」という名前がついたそうです。
 その他のヒットは、宮城県気仙沼市の古峯神社(こみねじんじゃ)。宮城県神社庁のページによると、「野州上都賀郡より古峯大明神を勧請す」とありますから、鹿沼から勧請したもの。この他、関東、東北、新潟にちらほら古峯神社がありますが、やはり鹿沼から勧請したもののようです。
 鹿沼の古峯神社と光城山の古峯神社の関係はよくわかりませんが、防火の神とのことですから、やはり鹿沼の古峯神社がオリジナルかもしれません。
Img_6982 奉納された絵馬には落書きのあとが。
Img_6985 処々に美しい紅葉がありました。
Img_7004 こちらもお見事。
Img_7007 こちらは黄色です。

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2015/12/20

【登山】遅ればせながら10月の入笠山ハイキングのご報告

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 10月の話しですが、旅行の行きがけに秋の入笠山に登りました。時間がなかったので頂上まで行かず。紅葉の盛りもすっかり過ぎていて、山頂付近はすっかり紅葉も終わり、写真のようにカラマツもまっ茶っちゃでした。

【山名】なし
【山域】入笠山
【日程】2015年10月28日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】晴れ
【ルート】沢入登山口13:15…14:13入笠湿原14:27…15:02沢入登山口

(※3D地図や当日の天気図などは「山行記録のページへ」をクリック)
【マイカー登山情報】入笠山周辺の道路は、様々な時期にマイカー規制が行われるので、富士見町公式ホームページで必ず確認して下さい。登山ルートマップもあります。今回の当日は沢入登山口まででした。沢入登山口には広い駐車場がありますが、ハイシーズンの週末は満車になるかも。

 ゴンドラ料金を節約して、沢入登山口からの往復。入笠山は何度か来てますが、この道は初めてです。なだらかな歩きやすいルートでした。
 入笠湿原の横のベンチに座って、お昼ご飯を食べて帰りました。

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2015/12/19

【歌舞伎】常磐津・竹本掛け合いの「関扉」が疑問。2015年12月歌舞伎座昼の部

 12月の歌舞伎座、夜の部の「妹背山婦女庭訓」は、ここのところ歌舞伎と文楽で何度も見た気がするので、こんかいは昼の部だけの観劇。公式サイトはこちらです。

 「十種香」は若手による上演。七之助がもう若手を引っ張る立場なんですね。七之助、きれいで上手でした。ちょっときついというか、高貴すぎるというか、やえガッキー姫の可愛らしさに欠けた気がしました。松也もちゃんとそれらしく見え、品格や色気が感じられました。ワイドショーの話題性だけじゃなくて、実力もあるんですね。児太郎の濡衣も悪くありませんでした。
 「狐火」が無かったのが残念。次の変な日本昔話を短くして、「狐火」を入れて欲しかったです。

 諏訪法性の兜が実在し、それをぽん太とにゃん子が見に行った話しの記事はこちら
 そこでも触れましたが、ぽん太は「諏訪湖の御神渡りと狐の関係」がずっと気になっているのですが、新たにググってみて、立命館大学アートリサーチセンターのArtWikiの情報を見つけました(こちら)。それによると、御神渡りと狐を結びつける言説は、近松半二らの「本朝廿四孝」(明和3年(1776年)初演)が最初であるとし、その元には中国の故事があるのではないかと書いてあります。

 「赤い陣羽織」は、はっきり言ってつまらなかったです。役者は頑張ってましたが、脚本が悪いと思います。ストーリーが単純だし、まわりくどくて反復が多く、テンポが遅い。意外性もないし、笑いもペーソスもありませんでした。
 「ほうおう」の解説によると、原作は、木下順二がスペインの民話「三角帽子」を翻案して昭和22年(1947年)に発表した『赤い陣羽織』とのこと。翌年に新劇で上演され、昭和30年(1955年)には歌舞伎として初演されたそうです。

 「重戀雪関扉」は、常磐津の大作「積戀雪関扉」(一文字目が違います)を、玉三郎が常磐津と竹本の掛け合いに変更したもの。ぽん太は初めて見ました。
 掛け合いに変更した意図がよくわかりませんでした。掛け合いの方が変化があってダイナミックなので現代の観客には受け入れやすいと考えたのかもしれませんが、古風な味わい(天明調とか言うらしい)が失われてしまう気がします。常磐津の名曲をわざわざ変える必要があったのかどうか。
 七之助と松也、ここでも悪くなかったです。玉三郎はさすがの踊りで桜の精そのものでした。
 ところで関扉って、どうも話しの意味がわかりません。そのうちみちくさしてみたいと思います。

十二月大歌舞伎
歌舞伎座
平成27年12月10日

昼の部

  近松半二 作
一、本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)
  十種香

八重垣姫:七之助
武田勝頼:松也
腰元濡衣:児太郎
白須賀六郎:亀寿
原小文治:亀三郎
長尾謙信:市川右近


  木下順二 作
  坂東玉三郎 演出
二、赤い陣羽織(あかいじんばおり)

お代官:中車
お代官のこぶん:亀寿
女房:児太郎
お代官の奥方:吉弥
おやじ:門之助


三、重戀雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)

関守関兵衛実は大伴黒主:松緑
小野小町姫:七之助
良峯少将宗貞:松也
傾城墨染実は小町桜の精:玉三郎

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2015/12/18

【文楽】見事なストーリー展開と親娘の情「奥州安達原」2015年12月国立劇場

 12月の文楽は、「奥州安達原」、「紅葉狩」を鑑賞。

 「奥州安達原」は、三段目の「朱雀堤の段」と「環の宮明御殿の段」の上演でしたが、「環の……」の後半は、歌舞伎のいわゆる「袖萩祭文」でした。これなら以前に浅草歌舞伎で観たことがあります。
 前九年の役の後日譚で、人物関係がかなり複雑。劇の最後で安倍貞任が正体を現すのですが、実は最初からずっと舞台の上に居た人物だったのにはびっくり仰天。この「実ハ」の展開は、テレビのサスペンス・ドラマに負けてません。宝暦12(1762)年大阪竹本座初演。近松半二ほかの作とのこと。う〜ん、江戸時代の人もやりますね。

 睦大夫が、桂中納言則氏が外が浜南兵衛(安倍宗任)を尋問する丁々発止のやり取りをうまく語りました。続く千歳大夫が、「袖祭文」の親娘の情をしっとりと演じ、最後は文字久大夫が時代物らしく格調高くまとめました。
 人形遣では、清十郎の袖萩が、目をつぶった状態での表現力の豊かさに驚きました。また簑二郎の浜夕、娘を思う母親の姿に泣きました。

  「紅葉狩」は、歌舞伎から文楽に逆輸入したものだそうな。これは更科姫 :の呂勢大夫の「踊り」の表現が見事でした。特に「二枚扇」で、扇を放り投げてクルリンパと掴む技など、観客も拍手喝采でした。最後の鬼女は煙を吐いてました。これは文楽ならではの演出ですね。
 文楽では男が琴を弾くことを始めて知りました。


12月文楽東京公演
国立劇場小劇場
2015年12月9日

奥州安達原

朱雀堤の段
  二代目野澤喜左衛門=作曲
      咲甫大夫 宗助

環の宮明御殿の段
    中 : 靖大夫 清馗
    次 : 睦大夫 藤蔵
    前 : 千歳大夫 富助
    後 : 文字久大夫 燕三

袖萩 : 清十郎
娘お君 : 勘次郎
かさの次郎七 : 玉勢
六 : 文哉
瓜割四郎糺 : 亀次
八重幡姫 : 玉翔
平傔仗直方 : 文司
志賀崎生駒之助 : 紋秀
傾城恋絹 : 簑紫郎
とんとこの九助 : 紋吉
妻浜夕 : 簑二郎
敷妙御前 : 清五郎
八幡太郎義家 : 玉佳
桂中納言則氏実は安倍貞任 : 玉志
外が浜南兵衛実は安倍宗任 : 幸助

紅葉狩

更科姫 : 呂勢大夫
維茂 : 芳穂大夫
山神 : 希大夫
腰元 : 咲寿大夫
腰元 : 小住大夫

錦糸
龍爾
寛太郎
琴 清公
琴 錦吾

平維茂 : 一輔
更科姫実は鬼女 : 勘彌
腰元 : 玉誉
腰元 : 簑次
山神 : 紋臣

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2015/12/17

【オペラ】フェルメール風の舞台装置は美しかったけど、なんか楽しくない「ファルスタッフ」新国立オペラ

 2004年のプロダクションの再演とのことですが、前回は観てなかったぽん太は今回が初めて。演出のジョナサン・ミラーは舞台を17世紀のオランダに移し替え、まるでフェルメールの絵画のような空間を作り上げました。こちらの公式サイトから舞台写真を見ると、その美しさがわかるでしょう。フ白黒の床のタイルや、光が降り注ぐ窓、ヴァージナルなど、フェルメール・ファンならこれはと思うようなアイテムが見られます。
 でも、ぽん太の体調がすぐれなかったせいもあるかもしれませんが、なんか動きが少なくて、楽しさが感じられませんでした。前にミラノ・スカラ座来日公演で観たときは面白かったのに……。
 歌手陣も、前回のトスカに比べるとちょっと物足りないものの、決して悪くなかったと思います。特にタイトルロールのゲオルグ・ガグニーゼは、ぽん太は初めて聴きましたが、深みのある豊かな声質が魅力的で、初役とは思えない見事な歌いっぷりでした。

 初演は1893年。ヴェルディ79歳、最晩年の作ということで、老境を示しているというか、かなり難渋な音楽です。これがモーツァルトだったら、耳になじむアリアや二重唱、四重唱が次々と歌われるところでしょうけど。でも、ラストの〈 世の中はすべて冗談〉の複雑なフーガには、ヴェルディの意地を感じました。


オペラ「ファルスタッフ」/ジュゼッペ・ヴェルディ
Falstaff/Giuseppe Verdi
新国立劇場オペラパレス
2015年12月6日

指揮:イヴ・アベル
演出:ジョナサン・ミラー
美術・衣裳:イザベラ・バイウォーター
照明:ペーター・ペッチニック
再演演出:三浦安浩
舞台:監督大澤 裕

ファルスタッフ:ゲオルグ・ガグニーゼ
フォード:マッシモ・カヴァレッティ
フェントン:吉田浩之
医師カイウス:松浦 健
バルドルフォ:糸賀修平
ピストーラ:妻屋秀和
フォード夫人:アリーチェアガ・ミコライ
ナンネッタ:安井陽子
クイックリー夫人:エレーナ・ザレンバ
ページ夫人メグ:増田弥生

合唱指揮:三澤洋史
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
芸術監督:飯守泰次郎

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2015/12/16

【バレエ】笑わない女王ロパートキナ「白鳥の湖」マリインスキー・バレエ団

 ふっふっふっふっふっふ。
 ふっふっふ。あ〜はっはっはっはっはっはっは……ふぅ〜〜。
 あゝ、うれしや。ロパートキナの「白鳥の湖」なのだ。公式サイトはこちらです。

 いったい何年振りのことでしょう?
 ガラでの第2幕アダージオは今年の夏のバレフェスが記憶に新しいですが、全幕では、調べてみると、ぽん太は2006年以来9年ぶりです。その時の王子はゼレーンスキー。こりゃぽん太がバレエを見始めた当初ですな。初心者ながら、えらく感動した記憶があります。

 で、あれから9年、ぽん太はすっかり白髪が増えましたが、ロパートキナはあいかわらず完璧でした。一つひとつの動き、ポーズの美しさ、ジャンプや回転、すべて素晴らしかったです。神々しさを感じる舞台でした。
 でも、ロパートキナって、なんで踊ってる時に表情を出さないんだろう。黒鳥のときも、決して王子を誘惑するような表情をしたり、笑顔を見せたりしません。黒鳥のパ・ド・ドゥの最初のあたりでロットバルトに向かって手を差し伸べる時もロットバルトと目を会わさず、虚空を見つめているかのような表情でした。カテコとかではすごく嬉しそうな笑顔を見せるのに。だれか偉い人、教えて!
 王子のダニーラ・コルスンツェフは、ロパートキナに見合う身長で、優雅で安定した踊りでした。
 うんでまた、コール・ド・バレエも美しい。みんなスタイルがいいし、手の動きが柔らかくて繊細。胴体の動かし方も美しいので、何気ない普通の動きをしているのに、うっとりしてしまいます。
 そういえば、コールドに東洋人が混ざってましたね。第1幕前半の民衆と後半の白鳥、第2幕の花嫁候補、第3幕の黒鳥かな?あれが日本人で初めてマリインスキーの団員になったという石井久美子さんでしょうか。動きを見ていると、まわりのロシア人とまったく区別がつかないですね。
 普段バレエを見ていると、日本人独特の動きというものが意識され、これは日本人のDNAに組み込まれた身体性なのかなとぽん太は思っていたのですが、こうしてみると、しっかりと訓練すると日本人も外国人も同じ動きができるんですね。
 第一幕のパ・ド・トロワの男性(フィリップ・スチョーピンか?)の動きがちょっと固くて、優雅さに欠けた気がしました。道化はポポフがお手の物の踊り。

 マリインスキーの「白鳥」は、最後がハッピーエンドなのがいいですね。気持ちよく帰れます。

 マリインスキー歌劇場管弦楽団、なんだか今日は音が荒れてる感じがしました。特に金管(ホルン?)が音程もテンポも乱れてました。せっかくのロパートキナの完璧なパフォーマンスなのに、ちょっと残念。


マリインスキー・バレエ団2015年来日公演
≪白鳥の湖≫<全3幕 4場>
2015年12月5日(土)
東京文化会館

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ,レフ・イワノフ
改訂振付:コンスタンチン・セルゲーエフ
台本:ウラジーミル・ベーギチェフ,ワシーリー・ゲーリツェル
装置:イーゴリ・イワノフ
衣裳:ガリーナ・ソロヴィヨワ
舞踊監督:ユーリー・ファテーエフ
指揮:アレクセイ・レプニコフ
管弦楽:マリインスキー歌劇場管弦楽団

<出演>
オデット/オディール:ウリヤーナ・ロパートキナ
ジークフリート王子:ダニーラ・コルスンツェフ
王妃 (王子の母) :エカテリーナ・ミハイロフツェーワ
王子の家庭教師:ソスラン・クラエフ
道化:グリゴーリー・ポポフ
悪魔ロットバルト:コンスタンチン・ズヴェレフ
王子の友人たち:エカテリーナ・イワンニコワ
        ナデージダ・バトーエワ
        フィリップ・スチョーピン
小さな白鳥:アナスタシア・アサベン
      オクサーナ・マルチュク
      アレクサンドラ・ランピカ
      スヴェトラーナ・イワノワ
大きな白鳥:ヴィクトリア・ブリリョーワ
      ディアナ・スミルノワ
      エカテリーナ・チェブキナ
      ズラータ・ヤリニチ
2羽の白鳥:クセーニャ・オストレイコーフスカヤ
      ナデージダ・バトーエワ
スペインの踊り:アナスタシア・ペトゥシュコーワ
        マリーヤ・シェヴャコーワ
        アレクセイ・クズミン
        ローマン・ベリャコフ
ナポリの踊り:アンナ・ラヴリネンコ
       アレクセイ・ネドヴィガ
ハンガリーの踊り:オリガ・ベリク
         ボリス・ジュリーロフ
マズルカ:クセーニャ・ドゥブローヴィナ
     エレーナ・アンドローソワ
     ナターリヤ・ドゥゼヴーリスカヤ
     ズラータ・ヤリニチ
     アンドレイ・ソロヴィヨフ
     ドミートリー・プィハチョーフ
     アレクセイ・チュチュンニック
     エフゲニー・ジェリャービン

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2015/12/15

【バレエ】古風なラブロフスキー版がおもろいの〜「ロミオとジュリエット」マリインスキー・バレエ団

 今年のマリインスキー来日公演、お次ぎは「ロミオとジュリエット」です。公式サイトはこちら

 最初に舞台にマイクを持った支配人(?)が登場。ひょっとして誰かが急遽降板かと思いましたが、この舞台をナタリア・マカロワの75歳の誕生日に捧げるという告知でした。マカロワさんが客席に来ていて舞台を御覧になり、最後に舞台に上がって挨拶をなさいました。

 「ロミジュリ」は、先日もシュツットガルト・バレエ団で珍しいクランコ版を初めて見たばかりですが、本日はラブロフスキー版。ということで、「ロミジュリ」の主な振付けをWikipedia「ロミオとジュリエット」を参考にしておさらいしときましょ。

 ヴァンヤ・プソタ振付 - 1938年初演、ブルノ歌劇場バレエ団
 レオニード・ラブロフスキー振付 - 1940年初演、キーロフ・バレエ
 ジョン・クランコ振付 - 1958年初演、ミラノ・スカラ座バレエ団
 ケネス・マクミラン振付 - 1965年初演、英国ロイヤル・バレエ団
 ジョン・ノイマイヤー振付 - 1971年初演、フランクフルト・バレエ団
 ルドルフ・ヌレエフ振付 - 1977年初演、ロンドン・フェスティバル・バレエ

 な、なんだ?プソタ振付というのは?これがホントの初演?
 そこでさらにWikipedia「ロメオとジュリエット (プロコフィエフ)」英語版Wikipedia「Romeo and Juliet (Prokofiev)」を見てみると、プロコフィエフは1935年9月には全曲を完成。キーロフ・バレエ団(つまりマリインスキー・バレエ団ですね)やボリショイ劇場での初演が模索されましたが、ソヴィエト当局の批判によって延期となりました。そこでプロコフィエフは音楽を抜粋して組曲を二つ作り、1936年に第1組曲、1937年に第2組曲を演奏しました。つまりバレエとしての全曲の初演前に、組曲が先に初演されたわけですね。
 で、バレエの方はというと、1938年12月30日にチェコソロヴァキアの国立ブルノ劇場でプソタ振付けにより初演。この公演の評判が良かったので、1940年1月11日に、ラヴロフスキーの演出・振付けでキーロフ劇場(つまりマリインスキー劇場ですね)においてソヴィエト初演が行なわれたんだそうです。このラヴロフスキー版が現在まで脈々と続くロミジュリの振付けの元になっているそうです。
 実はぽん太はラヴロフスキー版を観るのは初めてではなく、以前にアナニアシヴィリがグルジア・バレエ団を率いて来日した時に見たことがあります。が、あんまり覚えてません。

 で、こんかい改めて見てみると、う〜ん、なんか古風というか、ロシアっぽい感じ。クランコ、そしてマクミランの振付が、いかに現代的なのかがよくわかりました。
 仰々しいマイムがすごく多いですね。衣装も色合いを含めてなんか変で、ティボルトは赤いマントに赤い靴、黄色と水色のつぎはぎの服で、ウルトラマンかと思いました。
 ジュリエットのお父さんのキャピュレット卿も、ちょっとコミカルでキャラが立ってて、舞踏会ではちょっとガニマタで踊ってたりして、ドン・キホーテや、「白鳥」の家庭教師みたいな演技でした。
 第一幕では雑踏が人数が少なくて寂しい感じ。剣での戦いも少人数でした。でも大公が登場してきて両家がいったん矛を収めるあたりの演出は、ダイナミックで幾何学的な美しさがあり、自然なリアルさには欠けるものの、ロシア構成主義を連想するような面白さがありました。
 ジュリエットは、最初はパリスを嫌ってない設定でした。というか、ロミオと会うまではむしろ嬉しそうでした。前回のクランコ版でも最初はジュリエットはパリスを避けてませんでしたから、パリスを避けるようになったのはマクミラン版からか?
 ジュリエットとロミオが出会ってのパ・ド・ドゥで、ジュリエットがロミオの目隠しを取ろうとしたりするのが目新しかったです。そして最後には目隠しが何かの拍子で落ちて、二人が見つめ合うというシーンもありました。
 バルコニーシーンはバルコニーがまったくなくて、平土間(?)での踊りでした。先日のクランコ版は「渡り廊下」。するとこれもマクミランが「バルコニー」にしたのかな?
 肝心のバルコニーシーンの踊りは、ジュリエットもガンガン踊るのが良かったですが、やっぱりリフトが少なくて、リフトがいつも同じパターン(女性の足が「ヤ」みたいになるやつ)だったのが寂しかったです。
 この場面だったかどうか忘れましたが、女性が一本足で持ち上げられるリフトが珍しかったものの、なんか持ち上げる前の準備が大変で、よっこらしょという感じだったので、流れが断ち切られる気がしました。
 「騎士の踊り」は、クランコ版でも見たクッションダンス。床に座布団を置きますが、その上にひざまずくことはなく、放置された座布団を他の人が撤収するというものでした。後半で女性がハンカチを指にぶら下げて踊るのを見たのは初めてか?これがどういういわれのダンスなのかも、ちょっとぽん太にはわかりませんでした。
 第二幕の民衆のお祭り騒ぎで、道化師軍団が登場。これまで見たことない気がします。音楽も聞き慣れない感じがしましたが……?
 ジュリエットが、ロレンス神父にもらった薬を飲むまでの「タメ」が長かったです。
 最後のお墓の場面では、なんとパリスが出てきませんでした。また、ロミオと仮死状態のジュリエットとのダンスはありませんでした。ロミオが床を叩きながら大泣きしたりしてましたが、「それを踊りで表現しろよ」とツッコミたくなりました。
 最後にモンタギューとキャピュレットの面々が出て来て嘆いてましたが、「和解」したという感じはしませんでした。

 アレクセイ・レプニコフ指揮のマリインスキー歌劇場管弦楽団もノリノリで演奏。なんだか聞き慣れた暗くて不安な感じではなく、激しくてリズミカルで、ストラヴィンスキーと同じロシアの音楽なんだな〜と思いました。

 最後になりましたが、シャプランのジュリエット、手足が長くて動きが柔らかく、とても美しく、かつ表現力がありました。素晴らしかったです。アスケロフのロミオも悪くなかったです。


マリインスキー・バレエ団2015年来日公演
≪ロミオとジュリエット≫<全3幕>
2015年12月2日
東京文化会館

音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:レオニード・ラヴロフスキー
原作:ウィリアム・シェイクスピア
台本:レオニード・ラヴロフスキー,
   セルゲイ・プロコフィエフ,セルゲイ・ラドロフ,
   セルゲイ・ラドロフ,
   アンドリアン・ピョートロフスキー
   (ウィリアム・シェクスピア作の悲劇に基づく)
舞台装置・衣装デザイン:ピョートル・ウィリアムス
舞踊監督:ユーリー・ファテーエフ
指揮:アレクセイ・レプニコフ
管弦楽:マリインスキー歌劇場管弦楽団

<出演>
ジュリエット:クリスティーナ・シャプラン
ロミオ:ティムール・アスケロフ
マキューシオ(ロミオの友人):アレクサンドル・セルゲーエフ
ティボルト(キャピュレット卿夫人の甥):ユーリー・スメカロフ
パリス(ジュリエットの婚約者):コンスタンチン・ズヴェレフ
ベンヴォーリオ(ロミオの友人):アレクセイ・ネドヴィガ
キャピュレット卿(ジュリエットの父):ソスラン・クラエフ
キャプレット卿夫人:エカテリーナ・ミハイロフツェーエワ
モンタギュー卿(ロミオの父):アンドレイ・ヤコヴレフ
ジュリエットの乳母:リラ・フスラモワ
ロレンス神父:アンドレイ・ヤコヴレフ
ヴェローナの大公:ドミートリー・プィハチョーフ
ジュリエットの友人:ナデージダ・ゴンチャール
吟遊詩人:フィリップ・スチョーピン
道化:グリゴーリー・ポポフ

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2015/12/14

【オペラ】歌手陣がなんかすごいんじゃな〜い?「トスカ」新国立オペラ

 いや〜素晴らしかったです。オペラはあんまりわかんないぽん太ですが、それでも主役3人の声に聞き惚れました。いや〜いいもの聴いたな。公式サイトはこちらです。

 トスカはマリア・ホセ・シーリ。ウルグアイの生まれだそうです。6日前の公演で、舞台の途中で降板したと聞いて心配していたのですが、素晴らしい歌声を聞かせてくれました。スタイルもいいし。「歌に生き、恋に生き」も心にしみました。

 カヴァラドッシのホルヘ・デ・レオンは、プロフィールを見るとサンタ・クルス・デ・テネリフェの生まれと書いてあります。どこだそりゃ?調べてみると、スペイン領カナリヤ諸島だそうで、アフリカのモロッコの沖合ですな。
 出身地はさておき、彼の声が一番よかったです。伸びがあって誠実な歌声で、声量も豊か。悲しき4階席まで声が響き渡りました。
 冒頭でいきなり歌うアリア「妙えなる調和」は、ちょっと声が出にくかったりするものですが、最初から全開という感じでいきなり心を奪われました。すすり泣くかのような「星は輝きぬ」も感動しました。

 スカルピアを歌ったロベルト・フロンターリは、好色というよりも知的で残忍な印象でした。トスカを手に入れようとしたのも、愛欲からではなく支配欲・征服欲からのように感じられました。

 セットや演出はいつもの新国立のやつでした。

 エイヴィン・グルベルグ・イェンセン指揮の東フィルの音楽も、なかなかドラマチックで良かった気がします。金管がしっかりした音を出してました。テ・デウムも荘厳かつ重厚でした。


オペラ「トスカ」/ジャコモ・プッチーニ
Tosca/Giacomo Puccini
新国立劇場オペラパレス
2015年11月29日

指揮:エイヴィン・グルベルグ・イェンセン
演出:アントネッロ・マダウ=ディアツ
美術:川口直次
衣裳:ピエール・ルチアーノ・カヴァッロッティ
照明:奥畑康夫
再演演出:田口道子
舞台監督:斉藤美穂

トスカ:マリア・ホセ・シーリ
カヴァラドッシ:ホルヘ・デ・レオン
スカルピア:ロベルト・フロンターリ
アンジェロッティ:大沼 徹
スポレッタ:松浦 健
シャルローネ:大塚博章
堂守:志村文彦
看守:秋本 健
羊飼い:前川依子

合唱指揮:三澤洋史
合唱:新国立劇場合唱団
児童合唱:TOKYO FM 少年合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

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2015/12/13

【バレエ】身体の動きを観てるだけで幸せ。「ジュエルズ」マリインスキー・バレエ団

 ようやくマリインスキーの「ジュエルズ」の感想をアップします。ぜいぜい。公式サイトはこちら
 マリインスキー・バレエの来日公演はなんか久しぶりだと思ったら、2012年以来3年振りとのこと。うれしや、うれしや。

 今回の演目は「ジュエルズ」。ガラで「ダイヤモンド」は何度も見てるけど、全幕を観るのは初めて。全幕といっても、バランシン振付けなので、特にストーリーはありません。第一部がフォーレの音楽に振り付けた「エメラルド」、第二部がストラヴィンスキーで「ルビー」、そして第三部がチャイコフスキーの交響曲第3番を使ったおなじみの「ダイヤモンド」です。

 「エメラルド」のコスチュームはもちろんエメラルド・グリーン。フォーレの音楽そのものの淡く柔らかい踊り。しかし、三年ぶりのマリインスキー、やっぱり動きが美しいですね。手足や身体の動きが柔らかくて、一つひとつの動作が美しい。しかもそれがみんなそろってる。ワガノワ・バレエ・アカデミーの訓練のたまものなんでしょうか?観てるだけでうっとりしてきます。ウィーン・フィルの演奏を聴いてる時と似てるかな。ウィーン・フィル独特の「音」を聞いてるだけで幸せになるみたいな。
 
 続く「ルビー」は赤いミニスカートで踊る、ちょっとコンテ風の踊り。これも動きが美しいけど、ニューヨーク・シティ・バレエだったら、もっとミュージカル映画風のキレと迫力が出て来るんだろうな、と思いました。良くも悪くもマリインスキーといったところか。

 「ダイヤモンド」は、クリスティーナ・シャプランが素晴らしかったです。腕や身体が柔らかく、一方でメリハリもあり、表現力も豊かでした。2011年にワガノワ・バレエ・アカデミーを卒業し、2014年7月にマリインスキー・バレエにファースト・ソリストとして入団した期待の新人のようです。チラシの写真でみるとなんか地味な顔立ちですが、実際に見ると高貴な感じのする美人さんで、若いのに踊りに風格が感じられました。彼女が踊る「ロミジュリ」のチケットを取ってあるので、観るのが楽しみです。


マリインスキー・バレエ2015年来日公演
≪ジュエルズ≫<全3部>
2015年11月26日 文京シビックホール


振付:ジョージ・バランシン
舞台指導:カリンフォン・アロルディンゲン、サラ・リーランド
     エリーズ・ボーン、ショーン・レイヴァリー
舞台美術:ピーター・ハーヴィー
衣装:カリンスカ
衣装復元監修:ホリー・ハインズ
初演版照明:ロナルド・ベイツ
照明:ペリー・シルヴィー
舞踊監督:ユーリー・ファテーエフ
指揮:アレクセイ・レプニコフ
管弦楽:マリインスキー歌劇場管弦楽団

<出演>
第1部≪エメラルド≫
音楽:ガブリエル・フォーレ
≪ペレアスとメリザンド≫≪シャーロック≫より

ヴィクトリア・マクラスノクーツカヤ
アレクサンドル・セルゲーエフ
ヴィクトリア・ブリリョーワ  
ローマン・ベリャコフ
ナデージダ・ゴンチャール   
スヴェトラーナ・イワノワ
エルネスト・ラティポフ

第2部≪ルビー≫
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
≪ピアノとオーケストラのためのカプリッチョ≫
リュドミラ・スヴェシニコワ(ピアノ)

ナデージダ・バトーエワ
キミン・キム
エカテリーナ・コンダウーロワ
デニス・ザイネトジノフ
ワシリー・トカチェンコ
ヤロスラフ・バイボルディン
アレクセイ・ネドヴィガ

第3部≪ダイヤモンド≫
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
≪交響曲第3番≫より(第1楽章を除く)
クリスティーナ・シャプラン
ティムール・アスケロフ
エレーナ・アンドローソワ
エカテリーナ・イワンニコワ
ディアナ・スミルノワ
ズラータ・ヤリニチ
ローマン・ベリャコフ
ヤロスラフ・プシュコフ
アンドレイ・ソロヴィヨフ
アレクセイ・チュチュンニック

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2015/12/09

【バレエ】全幕で観るとドラマチックだね〜「オネーギン」シュツットガルト・バレエ団

 ようやく「オネーギン」の感想をアップ!公式サイトはこちらです。
 オネーギンと言えばガラでは定番。第一幕の「鏡のパ・ド・ドゥ」や、ルグリのウルウル感満載の第3幕のパ・ド・ドゥが印象に残っております。一度全幕を観たいと思っていましたが、願いがかないました。
 実際に見てみると、とってもドラマチックで思わず引き込まれるバレエで、休憩時間中にみんなも口々に面白いと感想を述べあってました。
 こんなに面白いなら全幕公演をもっとやればいいのにと思いましたが、ちょっと短いのが欠点かな。第一幕が45分、第二幕が25分、第三幕が25分ですから。もうちょっと長ければ良かったのかも。

 ぽん太とにゃん子が観に行ったのは、オネーギンがジェイソン・レイリー、タチヤーナがアンナ・オサチェンコ、レンスキーがダニエル・カマルゴという配役でした。
 今回の来日公演でにゃん子がすっかりファンになったダニエル君、最初のパ・ド・ドゥの出だしでふわっと踊り始めたとき、チャイコフスキーの哀愁ある音楽と、美しい林のセットもあいまって、まるでロシアのそよ風が吹いたかのように感じられました。
 またセットも、樹木の細かい梢や葉、建物内部のレースなど、細かく繊細に作られていて美しかったです。
 オネーギンのレイリーは、ベジャールバレエ団にでもいそうなちょっと性格俳優的なダンサーで、オネーギンの偏屈な感じがよく出てました。
 ガラで有名な第一幕の「鏡のパ・ド・ドゥ」は、幸せそうな踊りなので、実はこれまで誰と誰がどういうシチュエーションで踊ってるのかよくわからなかったのですが、タチアーナの幻想の中で、タチアーナとオネーギンが踊ってたのね。こんかいようやくわかりました。
 ジュリエットを観たエリサ・バデネスがオリガ役。若々しくてなんだかタチアーナの妹みたいでした。舞踏会でのオネーギンとの踊りは、振付だと思うけど、なんかはしゃぎ過ぎ。馬鹿女に見えて、これではレンスキーが怒るのも無理ないと思いました。
 舞踏会で、レンスキーがオリガと何度も踊ろうとするのに、その都度さっとオネーギンにさらわれてしまうというクランコの振付は、とってもよくできてました。「ロミジュリ」の舞踏会では、反対に、踊りの中でロミオをジュリエットが何度も出会うという振付があったのが思い出されます。
 ダニエル君のオリガに体する怒りの表現も素晴らしかったです。オリガを乱暴に揺さぶって、見ていて怖いほどでした。
 第三幕の例のパ・ド・ドゥも良かったです。ルグリ/アイシュバルトにはかなわないけどね。タチヤーナのオサチェンコ、をゝと引きつけられるところはなかったけど、悪くなかってです。

 ただ、ガラでは何とも思わなかったけど、全幕で見たら振付にちょっと気になるところが。第三幕のパ・ド・ドゥでタチヤーナがオネーギンの手紙を破るのが気になりました。第一幕で若きタチヤーナのラブレターをオネーギンが破ったのに対応してるんだと思いますが、これはオネーギンの冷酷さを示しているところ。第三幕でタチヤーナが同じことをするのでは、単なる復讐劇になってしまいます。第三幕のタチヤーナは、純粋だ素朴だった少女時代の夢は心の奥底にしまって、成熟した女性としてロシアの社会のなかで生きているわけであり、偏屈でシニカルな第一幕のオネーギンとはまったく違います。タチヤーナは自分の初恋の思い出に別れを告げるように、オネーギンを拒んだはずです。このバレエ、実はそのあたりがうまく表現できていないのかな〜とぽん太は思いました。

 音楽は東京シティー・フィルがいつもながら好演。曲は、原作はオペラですから、歌の旋律を楽器で演奏するなど編曲してあると思うのですが、チャイコフスキーの音楽も素晴らしかったです。


シュツットガルト・バレエ団2015年日本公演
「オネーギン」
ジョン・クランコによる全3幕のバレエ
アレクサンドル・プーシキンの韻文小説に基づく

2015年11月23日 東京文化会館

振付:ジョン・クランコ
音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
編曲:クルト=ハインツ・シュトルツェ
装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ
世界初演:1965年4月13日、シュツットガルト
改訂版初演:1967年10月27日、シュツットガルト

オネーギン:ジェイソン・レイリー

レンスキー:ダニエル・カマルゴ

ラーリナ夫人:メリンダ・ウィサム

タチヤーナ:アンナ・オサチェンコ

オリガ:エリサ・バデネス

彼女たちの乳母:ダニエラ・ランゼッティ

グレーミン公爵:ロバート・ロビンソン

近所の人々、ラーリナ夫人の親戚たち/ 
サンクトペテルブルクのグレーミン公爵の客人たち:シュツットガルト・バレエ団


指揮:ジェームズ・タグル
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

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2015/12/06

【歌舞伎】勸玄くん初お目見得を観に行く。2015年11月歌舞伎座夜の部

 11月歌舞伎は夜の部で、海老蔵の息子の堀越勸玄くんが初お目見得。これは見逃せません。公式サイトはこちら

 初お目見得のために用意された最初の演目「江戸花成田面影」で、海老蔵に手を引かれて花道から登場。ち、ちっちゃいです。まだ半分くらいしか人間になってない感じ。それでもきっちりとお辞儀をして、「ほりこしかんげんです」とご挨拶しておりました。
 勸玄くん、とってもかわいかったですけど、そのうち父を見習って不遜な男へと成長するのでしょうか?楽しみです。
 藤十郎が芸者、梅玉が鳶頭とごちそう。染五郎の鳶頭、こういう役でセリフがないとカッコいいですね。松緑、なんか踊りも染ちゃんと比べると堅いですね。

 続いてぽん太が嫌いな真山青果の「元禄忠臣蔵」。仁左衛門でもやっぱり嫌いです。動きがないし、テンポが遅いし、理屈っぽいし。ついついウトウトしてしまいましたが、何度目を覚ましても、舞台の上は大勢のむさ苦しいおっさんが並んで、深刻そうに泣いているだけ。なんかこれ、歌舞伎より、ラジオドラマとかの方がいいんじゃないかしら……。

 続いて幸四郎の弁慶で「勧進帳」。富樫の染五郎との息もよく合い、手慣れた舞台。
 最後に幕外に一人残った弁慶、何とか危機を乗り越えたものの、さらなる危険が待ち受けるであろう奥州路へと身を引き締めて旅立つ真剣なシーンですが、観客はお祭り気分で湧き立ち、おじぎをする以前に「待ってました」とか「たっぷり」とか声がかかったりして、手拍子こそおこらなかったものの、幸四郎の飛び六方さえ見れればストーリーはどうでもいいや、という感じの幕切れでした。
 松緑の義経はまだまだ。やはり義経は、高貴さの梅玉、慈愛の藤十郎が双璧です。

 海老蔵の「河内山」は松江邸広間の所からの短縮版。
 この演目、河内山宗俊が大名をギャフンと言わせる話しなのですが、なんかぽん太には、宗俊の方がやなやつに思えてしまうのでした。でも今回は、美形の海老蔵が取り澄ました表情で宮家の使いを装うあたり、まるで宇宙人を見ているようで面白く、宗俊に感情移入することができました。途中で凄むときの迫力は、海老蔵の持ち味。だけどそのあとの語尾の「な」ってやつは、笑いを取るにしても、ちょっとやり過ぎだと思いました。
 梅玉、ここでもうまい。最後に退席していくときの、憤懣やる方ない気持ちが、肩の動きで様式的に表現されていて、まさしく歌舞伎の芸でした。
 市蔵の北村大膳も、見事な敵役で芝居を引き立ててました。

松竹創業120周年
吉例顔見世大歌舞伎
十一世市川團十郎五十年祭
2015年11月
歌舞伎座

夜の部

一、江戸花成田面影(えどのはななりたのおもかげ)
  堀越勸玄 初お目見得
芸者お藤     藤十郎
鳶頭梅吉     梅玉
鳶頭染吉     染五郎
鳶頭松吉     松緑
         ○
         海老蔵
         初お目見得堀越勸玄
        (海老蔵長男)
         家橘
         市蔵
         九團次
         右之助
         仁左衛門
         菊五郎

  真山青果 作
  真山美保 演出
二、元禄忠臣蔵(げんろくちゅうしんぐら)
  仙石屋敷

大石内蔵助    仁左衛門
堀部安兵衛    権十郎
間十次郎     松江
富森助右衛門   亀寿
大高源吾     亀鶴
磯貝十郎左衛門  児太郎
大石主税     千之助
伴得介      梅丸
谷土源七     橘太郎
不破数右衛門   松之助
吉田忠左衛門   市蔵
桑名武右衛門   秀調
鈴木源五右衛門  家橘
仙石伯耆守    梅玉

三、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)

武蔵坊弁慶    幸四郎
源義経      松緑
亀井六郎     友右衛門
片岡八郎     高麗蔵
駿河次郎     宗之助
常陸坊海尊    錦吾
太刀持音若    左近
富樫左衛門    染五郎

  河竹黙阿弥 作
  天衣紛上野初花
四、河内山(こうちやま)
  松江邸広間より玄関先まで

河内山宗俊    海老蔵
高木小左衛門   左團次
宮崎数馬     九團次
腰元浪路     梅丸
北村大膳     市蔵
松江出雲守    梅玉

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2015/12/05

【バレエ】現代作品が多かったけど面白かったよ。ガラ公演<シュツットガルトの奇跡>シュツットガルト・バレエ団

 すんごく時間がたってしまいましたが、ガラ公演の感想。公式サイトはこちら

 平日の上にかなり渋いプログラムなので、空席が目立つかなと思ったのですが、意外と満員でした。そういえば客席に、一人できた高齢男性がやけに目立ちます。これは空席を関係者に配ったな……。ぽん太の席の真後ろがまさにそうした人で、バレエはもとよりコンサートや演劇にも行ったことがないのか、鑑賞マナーがなってませんでした。5秒置きに咳払い、1分に一回「ハ〜ァ」とため息をつきます。ガサガサと音をたててペットボトルを出したと思ったら、次は「ゴクンゴクン」と飲む音が。その後も咳払いが続き、ビニール袋を何度もシャカシャカ言わせます。咳払いは生理現象だから百歩譲って許すとしても、ビニール袋は許せません。流石のぽん太も腹に据えかね、隣りの人も注意しないようなので、意を決してぽん太が後ろをじっと振り返って牽制。ようやくビニール袋を下に置いてくれたようでした。
 第二部が始まる前、係のお姉さんがやってきて、その男性に注意をしておりました。きっと幕間に周りのお客さんからのクレームが殺到したのでしょう。「すみません」と謝る男性が、こんどは気の毒になってきました。切符もらって初めてバレエを見に来たのに、なんか嫌な思いをして。これでバレエを嫌いにならないで欲しいです。

 ごっほん、本題に入りましょう。
 先ほど書いたように、こんかいのプログラムはかなり渋く、現代作品が多かったです。ぽん太が観たことあるのは、『ボリショイに捧ぐ』、『モペイ』、『伝説』、『ドンキ』の4つだけで、振付家も知らない人ばかり。ついでにダンサーも知らない人ばかりでした。
 でも、よく見る演目ばかりのガラと違って、これはこれで面白く、なかなか楽しめました。

 まずは『ボリショイに捧ぐ』。以前に、元シュツットガルトのアイシュバルト、ラドメーカーのペアで観たことがあります。アクラバティックなリフトの連続でしたが、ちょっと女性が重そうでした。

 『Ssss..』よりソロ。なんかカクカクした動きで、振付が面白くありませんでした。少なくともショパンのノクターン(第1番変ロ短調)には合ってなかったと思います。
 振付はエドワード・クルグ。ぽん太は、2013年に「マラーホフの贈り物」で「ギルティー」という作品を観ているようですが、記憶がありません。英語のWikipedia(こちら)には載っていて、エドワード・クルグ(Edward Clug)は1973年ルーマニア生まれ、スロベニア国立劇場時代に振付家として知られるようになったようです。『Ssss..』は2012年にシュツットガルト・バレエに振り付けたもののようですね。

 『リトル・モンスターズ』は、前日に『ロミジュリ』を観たバデネスとカマルゴのペア。大人男女ののムード漂う踊りでしたが、昨日に引き続き素晴らしいパフォーマンスでした。「リフト」というより、カマルゴがパデネスをぽんぽん放り投げてキャッチしてました。
 デミス・ヴォルピは、ゲッケと並んでシュツットガルトの現在の常任振付家だそうですが、ぽん太は初見。シュツットガルト・バレエの公式サイトに出てます(こちら)。デミス・ヴォルピ(Demis Volpi)はアルゼンチンのブエノスアイレス生まれ。2005年にシュツットガルト・バレエにダンサーとして入団。2006年に最初の振付作品「on and on and on」を発表してから頭角を現し、2013年に常任振付家になったようです。

 『In2』。すいません、なんか、忘れました。

 『心室』。フォーゲルとレイリーが、ベートーヴェンのピアノソナタ『月光』に乗せて、ボーイズラブ感が漂う踊りを繰り広げます。振付のガリリはぽん太は初見。
 イツィク・ガリリ(Itzik Galili)は1961年イスラエル生まれ。現在はオランダのアムステルダムを拠点として活動しているようです(Wikipediaより)。
 ところで『心室』という題名ですが、医者の端くれのぽん太としては、「心室性期外収縮」などに使われる心臓の解剖学的な部位を想像してしまいますが、ホントはなんなんでしょう。調べてみると、英語の題名は「The Chambers of a Heart」のようです。いわゆる「心室」は英語ではventricleですから、「The Chambers of a Heart」は、2つの心室と2つの心房を合わせた心臓の4つの部屋をさすか、あるいはそれが「心のさまざまな部屋」に掛けられているのかもしれません。

 『バイト』は肌色のレオタードの男女のしっとりとした踊りで、動きがとてもきれいでした。
 振付のカタジェナ・コジルスカは、シュツットガkルト・バレエのダンサーみたいですね。『バイト』の振付は2014年(シュツットガルト・バレエ団公式サイトより)。

 『イニシャルR.B.M.E』はクランコの振付。ブラームスのピアノ協奏曲第2番の第3楽章をバックに、曲想どおりの柔らかく憂いに満ちた踊りが繰り広げられます。フォーゲルとアマトリアンがしっとりと男女の愛を表現。薄紫のコスチュームの群舞も美しかったです。

 『モペイ』は、フォーゲルで2回、木本全優で1回観てます。ロバート・ロビンソンも悪くなかったけど、やっぱりフォーゲル君にはかないませんな。早い動きだけに、ごちゃごちゃ動いてる感じになりやすいですが、フォーゲル君はその中に緩急や強弱、ぐっと腕を伸ばしたりのメリハリがありました。また体幹を肩甲骨にいたるまでフルに動かしていて、背中の筋肉の動きを見ているだけでも面白かったです。
 ついでにマルコ・ゲッケ(Marco Goecke)も調べておこうっと。1972年ドイツ生まれ。『モペイ』は2004年の振付ですね(シュツットガルト・バレエ団公式サイトWikipedia(ドイツ語))。

 『ファンファーレLX』は、キレのあるモダンなダンス。赤いコスチュームや、天井に下げられた蛍光灯などの美術も美しかったです。
 ダグラス・リー(Douglas Lee)は、1997年イギリス生まれ。シュツットガルト・バレエ団のダンサーをしながら、振付も行っていたようです。『ファンファーレLX』は2009年の振付。

 ヴォルピの作品『魅惑』は、ジャズの「グッド・ベイト」に乗せた蠱惑(こわく)的な踊り。韓国人ヒョ・ジョン・カンの踊りがなまめしかったです。

 『じゃじゃ馬馴らし』よりパ・ド・ドゥは、クランコの作品。カマルゴとバデネスのペアが、今度はユーモラスな表現力を披露してくれました。カマルゴ君の、ロミオとはひと味違う、荒々しい踊りもよかったです。

 もひとつクランコ振付の『伝説』は、なんか地味でした。

 『同じ大きさ?』は、三人の若者の悪ふざけといった感じの、とっても楽しい演目でした。ひとり、首を固定して肩をグルグル廻したり、パントマイム的な動きがとってもうまいダンサーがいたのですが、名前がわかりません。
 振付のロマン・ノヴィツキーはソロヴァキア生まれで、シュツットガルト・バレエ団のダンサー……って、『In2』踊ってた人やん。

 クランコの『ホルベアの時代より』。うまいんでしょうけど、この演目に混じるとなんか地味。
 
 『モノ・リサ』は『心室』とおなじガリリの振付。天井から吊り下げられたたくさんのスポットライトがスモークのたかれた舞台を照らし出し、クールでエロチックな演目でした。ここでもヒョ・ジョン・カンがいい動きしてました。

 さ〜、なんか小難しい演目が多かったけど、やっぱり〆は『ドンキ』だぜ〜。バデネス、カマルゴのペアがどんな踊りを見せてくれるか〜!
 と思ったけど、ちょっと期待はずれでした(悪くはなかったけどね)。カマルゴのソロは良かったけど、パ・ド・ドゥでは、片手リフトもそんなにすごくなかったし、バデネスのバランスも短かったです。グラン・フェッテではドゥブルも入れてたけど、途中でおっとっとと踵を付いてました。バデネスさん、バランス系は苦手なのかな?


2015/11/18 NEW
シュツットガルト・バレエ団2015年日本公演
ガラ公演 〈シュツットガルトの奇跡〉
2015年11月19日
東京文化会館

【第1部】

『ボリショイに捧ぐ』
振付:ジョン・クランコ 
音楽:アレクサンドル・グラズノフ 
アリシア・アマトリアン、コンスタンティン・アレン*

『Ssss..』よりソロ
振付:エドワード・クルグ 
音楽:フレデリック・ショパン
衣裳・装置:トーマス・ミカ
照明:エドワード・クルグ
パブロ・フォン・シュテルネンフェルス
ピアノ: アラステア・バナーマン

『リトル・モンスターズ』
振付:デミス・ヴォルピ 
音楽:エルヴィス・プレスリー
衣裳:カタリーナ・シュリップ
エリサ・バデネス、ダニエル・カマルゴ

『In 2』
振付:ファビオ・アドリジオ 
音楽:フィリップ・グラス
ミリアム・カセロヴァ、ロマン・ノヴィツキー*
ピアノ : カテリーネ・シュミット

『心室』
振付:イツィク・ガリリ 
音楽:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
衣裳・照明:イツィク・ガリリ
フリーデマン・フォーゲル、ジェイソン・レイリー
ピアノ: アリーナ・ゴドゥノフ

『バイト』
振付:カタジェナ・コジルスカ 
音楽:ガブリエル・プロコフィエフ
アンナ・オサチェンコ、コンスタンティン・アレン

【第2部】

『イニシャルR.B.M.E』第3楽章
振付:ジョン・クランコ 
音楽:ヨハネス・ブラームス
装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ
アリシア・アマトリアン、フリーデマン・フォーゲル
エリザ・ギサルベルティ, アレクザンダー・マッゴーワン,
エレナ・ブシュエヴァ, ジェイムズ・フィッシャー
アヤラ・イトゥリオス・リコ, タイトス・ジャンセン,
アヌーク・ファン・デル・ヴァイデ, マテオ・クロッカード=ヴィラ
ジョアナ・ロマネイロ, マルティ・フェルナンデス・パシャ,
フリア・ベルグア・オレロ, ファビオ・アドリジオ
ピアノ: マリア・キオショーヴァ

『モペイ』
振付:マルコ・ゲッケ 
音楽:カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ
衣裳:マーク・ザッポーネ 
照明デザイン:ウド・ハバーラント
ロバート・ロビンソン

『ファンファーレLX』
振付・美術:ダグラス・リー
音楽:マイケル・ナイマン
アンナ・オサチェンコ、ジェイソン・レイリー

『魅惑』
振付:デミス・ヴォルピ 
音楽:ニーナ・シモン
ヒョ・ジョン・カン

『じゃじゃ馬馴らし』よりパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ (シェイクスピアの原作に基づく)
音楽:ドメニコ・スカルラッティ 
編曲:クルト・ハインツ・シュトルツェ
装置・衣裳:エリザベス・ダルトン
リサ・バデネス、ダニエル・カマルゴ

【第3部】

『伝説』
振付:ジョン・クランコ 
振付:ヘンリク・ヴィエニャフスキ
アリシア・アマトリアン、フリーデマン・フォーゲル

『同じ大きさ?』
振付:ロマン・ノヴィツキー 
音楽:ハズマット・モディーン
マテオ・クロッカード=ヴィラ、ルイス・シュティンス、
アレクザンダー・マッゴーワン

『ホルベアの時代より』
振付:ジョン・クランコ 
音楽:エドヴァルド・グリーグ
ミリアム・カセロヴァ、コンスタンティン・アレン

『モノ・リサ』
振付:イツィク・ガリリ
音楽コンセプト・作曲:トーマス・ヘフス、イツィク・ガリリ
装置:イツィク・ガリリ
衣裳:ナターシャ・ランセン
照明デザイン: イツィク・ガリリ
ヒョ・ジョン・カン、ジェイソン・レイリー

『ドン・キホーテ』よりパ・ド・ドゥ
振付:マキシミリアーノ・グエラ 
音楽:ルトヴィク・ミンクス
装置・衣裳:ラモン・B. イヴァルス
照明デザイン:オッリ=ペッカ・コイヴネン
エリサ・バデネス、ダニエル・カマルゴ

指揮:ジェームズ・タグル、ヴォルフガング・ハインツ  
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
『Ssss..』よりソロ、『In2』『心室』はピアノ演奏、『リトル・モンスターズ』『バイト』『魅惑』『同じ大きさ?』『モノ・リサ』は特別録音による音源を使用します。

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