« 【歌舞伎】勸玄くん初お目見得を観に行く。2015年11月歌舞伎座夜の部 | トップページ | 【バレエ】身体の動きを観てるだけで幸せ。「ジュエルズ」マリインスキー・バレエ団 »

2015/12/09

【バレエ】全幕で観るとドラマチックだね〜「オネーギン」シュツットガルト・バレエ団

 ようやく「オネーギン」の感想をアップ!公式サイトはこちらです。
 オネーギンと言えばガラでは定番。第一幕の「鏡のパ・ド・ドゥ」や、ルグリのウルウル感満載の第3幕のパ・ド・ドゥが印象に残っております。一度全幕を観たいと思っていましたが、願いがかないました。
 実際に見てみると、とってもドラマチックで思わず引き込まれるバレエで、休憩時間中にみんなも口々に面白いと感想を述べあってました。
 こんなに面白いなら全幕公演をもっとやればいいのにと思いましたが、ちょっと短いのが欠点かな。第一幕が45分、第二幕が25分、第三幕が25分ですから。もうちょっと長ければ良かったのかも。

 ぽん太とにゃん子が観に行ったのは、オネーギンがジェイソン・レイリー、タチヤーナがアンナ・オサチェンコ、レンスキーがダニエル・カマルゴという配役でした。
 今回の来日公演でにゃん子がすっかりファンになったダニエル君、最初のパ・ド・ドゥの出だしでふわっと踊り始めたとき、チャイコフスキーの哀愁ある音楽と、美しい林のセットもあいまって、まるでロシアのそよ風が吹いたかのように感じられました。
 またセットも、樹木の細かい梢や葉、建物内部のレースなど、細かく繊細に作られていて美しかったです。
 オネーギンのレイリーは、ベジャールバレエ団にでもいそうなちょっと性格俳優的なダンサーで、オネーギンの偏屈な感じがよく出てました。
 ガラで有名な第一幕の「鏡のパ・ド・ドゥ」は、幸せそうな踊りなので、実はこれまで誰と誰がどういうシチュエーションで踊ってるのかよくわからなかったのですが、タチアーナの幻想の中で、タチアーナとオネーギンが踊ってたのね。こんかいようやくわかりました。
 ジュリエットを観たエリサ・バデネスがオリガ役。若々しくてなんだかタチアーナの妹みたいでした。舞踏会でのオネーギンとの踊りは、振付だと思うけど、なんかはしゃぎ過ぎ。馬鹿女に見えて、これではレンスキーが怒るのも無理ないと思いました。
 舞踏会で、レンスキーがオリガと何度も踊ろうとするのに、その都度さっとオネーギンにさらわれてしまうというクランコの振付は、とってもよくできてました。「ロミジュリ」の舞踏会では、反対に、踊りの中でロミオをジュリエットが何度も出会うという振付があったのが思い出されます。
 ダニエル君のオリガに体する怒りの表現も素晴らしかったです。オリガを乱暴に揺さぶって、見ていて怖いほどでした。
 第三幕の例のパ・ド・ドゥも良かったです。ルグリ/アイシュバルトにはかなわないけどね。タチヤーナのオサチェンコ、をゝと引きつけられるところはなかったけど、悪くなかってです。

 ただ、ガラでは何とも思わなかったけど、全幕で見たら振付にちょっと気になるところが。第三幕のパ・ド・ドゥでタチヤーナがオネーギンの手紙を破るのが気になりました。第一幕で若きタチヤーナのラブレターをオネーギンが破ったのに対応してるんだと思いますが、これはオネーギンの冷酷さを示しているところ。第三幕でタチヤーナが同じことをするのでは、単なる復讐劇になってしまいます。第三幕のタチヤーナは、純粋だ素朴だった少女時代の夢は心の奥底にしまって、成熟した女性としてロシアの社会のなかで生きているわけであり、偏屈でシニカルな第一幕のオネーギンとはまったく違います。タチヤーナは自分の初恋の思い出に別れを告げるように、オネーギンを拒んだはずです。このバレエ、実はそのあたりがうまく表現できていないのかな〜とぽん太は思いました。

 音楽は東京シティー・フィルがいつもながら好演。曲は、原作はオペラですから、歌の旋律を楽器で演奏するなど編曲してあると思うのですが、チャイコフスキーの音楽も素晴らしかったです。


シュツットガルト・バレエ団2015年日本公演
「オネーギン」
ジョン・クランコによる全3幕のバレエ
アレクサンドル・プーシキンの韻文小説に基づく

2015年11月23日 東京文化会館

振付:ジョン・クランコ
音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
編曲:クルト=ハインツ・シュトルツェ
装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ
世界初演:1965年4月13日、シュツットガルト
改訂版初演:1967年10月27日、シュツットガルト

オネーギン:ジェイソン・レイリー

レンスキー:ダニエル・カマルゴ

ラーリナ夫人:メリンダ・ウィサム

タチヤーナ:アンナ・オサチェンコ

オリガ:エリサ・バデネス

彼女たちの乳母:ダニエラ・ランゼッティ

グレーミン公爵:ロバート・ロビンソン

近所の人々、ラーリナ夫人の親戚たち/ 
サンクトペテルブルクのグレーミン公爵の客人たち:シュツットガルト・バレエ団


指揮:ジェームズ・タグル
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

|

« 【歌舞伎】勸玄くん初お目見得を観に行く。2015年11月歌舞伎座夜の部 | トップページ | 【バレエ】身体の動きを観てるだけで幸せ。「ジュエルズ」マリインスキー・バレエ団 »

芸能・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74997/62733378

この記事へのトラックバック一覧です: 【バレエ】全幕で観るとドラマチックだね〜「オネーギン」シュツットガルト・バレエ団:

« 【歌舞伎】勸玄くん初お目見得を観に行く。2015年11月歌舞伎座夜の部 | トップページ | 【バレエ】身体の動きを観てるだけで幸せ。「ジュエルズ」マリインスキー・バレエ団 »