【ナニコレ】この不思議空間をぜひ訪れるべし。超オススメ。養老天命反転地
素晴らしい宿・千歳楼に泊まったぽん太とにゃん子。知らずに行ったのですが、なんと昔から一度訪れてみたかった養老天命反転地のすぐ近く。これは行ってみるしかありません。
噂にたがわずヘンテコなところで、ゲージツの古き良き時代を思わせます。こんなものを莫大なお金をかけて作り、維持していることに感動!どこが運営してるんでしょうか?ぐぐってもよくわかりません。岐阜県かしら?
駐車場代350円プラス入場料1人750円は、ちょっとお高いと思いましたが、実際に入ってみるととても面白く、もっと払ってもいいくらいでした。みなさんも行きましょう。けっこう若いカップルや、大学のゼミ風の団体(若い男女と品のいい年寄り)も来てました。あまりのヘンテコさににゃん子が怒るかと思ってたら、けっこう喜んでました。にゃん子も物好きですね。
公式サイトはこちらです。
お金を払って簡単なパンフレットをもらって入場すると、まず「養老天命反転地記念会」の建物があります。さっそく入ってみると……。う〜ん、なんか迷路のような、焼肉のハチノスみたいでなんか気持ち悪い。
トイレの中まで同じようにゲージツ的に作り込まれてます。狭くてうまく撮れないのですが、あちこち斜めになったり段差があったりします。
さて、変な家を抜け出すと、そこには岩を積み上げた山が。「昆虫山脈」というそうな。上までよじ上ります。特に道もなく、子どもにはとっても危険。実際この反転地、できた当初はケガ人が続出したそうで、最近では子供用に運動靴やヘルメットを貸し出してます。
上まで登ると、井戸の手押しポンプから陶器の甕に水が注がれていますが、それが何を意味するのか不明です。 こちらが「不死門」です。左下にネコの像が。見えますか?
次の建物は「極限で似るものの家」。天井には地図があり、その下はまたハチノスです。
中に入ると、うねうね傾いた迷路のなかに、家具が散在。パンフレットの「養老天命反転地:使用法」でこの建物を見てみると、
・何度か家を出たり入ったりし、その都度違った入口を通ること。
・中に入ってバランスを失うような気がしたら、自分の名前を叫んでみること。
・自分と家のはっきりした類似を見つけるようにすること。もしもできなければ、この家が自分の双子だと思ってあるくこと。
……などなど
う〜ん、あったあった、こんなの。わかるけど……いま読むと、ちょっと中二病っぽくって、気恥ずかしいです。 謎の家を出て、坂を登って行くと、いよいよ広大なすり鉢状のフィールドに出ます。どっから見ようか迷うっていたら、写真左に移っている樹木を手入れしていたおじさんが、この尾根をずーっと奥まで行ってから、戻って来て下におりるといいと教えてくれました。
その時はパンフレットに見学順路とかが書いてあればいいのにと思ったのですが、あとで思ったことには、天命反転地内にはさまざまなオブジェや仕掛けがあり、自分で歩き回ってそれを発見することが楽しみの一つなので、詳細な案内図がない方がいいのです。 ということで尾根(?)上をどんどん歩いて行くと、途中から溝になったり……
緑のキノコの下をくぐったり。このキノコ、周囲の山々の形を模しているのですね。反転地内には、同じような形に刈り込まれた本物の樹木がいくつかあり、それに対応してすり鉢状の窪地がポコポコあるのですが、ちょと樹木が伸びすぎてしまい、そのあたりの造形は分かりにくくなってしまってます。お土産屋で売ってた絵はがきの、出来た当初の写真をみると、よくわかるのですが。
先端は行き止まりになっていて、反転地の向こうに濃尾平野が見渡せます。
元のところまで戻り、すべりやすい坂を下ってすり鉢の中に降りて行きます。
あちこちにヘンテコなオブジェがあります。こちらは「白昼の混乱地帯」……などど紹介していたらきりがないし、それらに思いがけず出会うのがここの眼目なので、面白い物だけご紹介。
「地霊」です。なかに入っていき、真っ暗な迷路状の狭い空間を手探りで進んで行くと……
行き着いた先の小さな小部屋の天井に、日本の形をした光が。
この他にも、歩いていると変な隙間があったりして、中に入って行くと同じような暗闇の迷路があったりします。ドキドキしながら迷路の中を進んで行くと、子ども時代に返ったような気持ちになります。 先ほどあるいた「尾根」の下。あの茶色い部分の溝の中を歩いてたんですね。
この養老天命反転地は、荒川修作とマドリン・ギンズによって作られたアート・プロジェクトです。Wikipedia-荒川修作によると、1936年生まれ、2010年に死去。彼の作品や言説は、様々な分野に影響を与えたようですね。またマドリン・キンズ(Wikipeida-マドリン・ギンズ)はなんと昨年の2014年に死去。知りませんでした。
なんと東京の三鷹市には「三鷹天命反転住宅」(公式サイト)なるものがあり、見学だけでなく、ショートステイや入居までもできるそうです(人が居住しているので、勝手な立ち入りは禁止です)。そのうちみちくさしたいと思います。 この銀色のどろ〜っとしたやつ、日本の形をしています。手前が北海道で、奥に向かって本州が延びてるんですけどわかります?
こっちの茶色も実は北海道なんですが、でかすぎて写真ではわかりません。実は反転地のすり鉢の中に、おおきな日本が埋め込まれているのです。
ついでに近くの「養老の滝」を見学。親孝行の息子のために滝の水がお酒に変わったという伝説があります(例えばこちら)。
ちなみに養老の滝と聞いてぽん太が思い浮かべるのは居酒屋・養老乃瀧。Wikipediaを見てみると、まさにこの滝の名前にちなんで命名されたそうです。
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