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2016/03/08

【仏像】鎌倉の仏像を巡る(1)三世仏ってなに?浄智寺

Img_8772 熱海の宴会の後、ぽん太とにゃん子は、鎌倉へ仏像を見に行きました。

Img_8806 まずは浄智寺。鎌倉五山の第4位、入り口にある湧き水は鎌倉十井のひとつ「甘露の井」だそうですが、無知なるぽん太はまったく知らず。
Img_8771 さらに石段を登っていくと、新しい山門があります。三門の上層が鐘楼になっているのは、ちょっと珍しいのだそうな。
Img_8772 仏殿に祀られているのは「木造三世仏坐像」です。15世紀半ば(南北朝時代)の作とのこと。衣の裾を台座に長くたらしているのは、鎌倉地方に多い様式だそうです。左から阿弥陀如来・釈迦如来・弥勒如来で、過去・現在・未来を表すそうです。

 「三世仏」をもう少し知ろうとググってみましたが、あまり情報がありませんね。あまり一般的ではない形式なのかもしれません。

 こちらのサイト(三世如来 - つらつら日暮らしWiki〈曹洞宗関連用語集〉)によると、阿弥陀如来は、十劫の大昔に仏陀となり、極楽浄土を治めるので過去仏であり、釈迦如来は歴史上の仏なので現在仏であり、弥勒は釈迦入滅後五十六億七千万年後に、次の仏陀として現れるので未来仏とするそうです。また、過去仏は釈迦だったり薬師だったり盧舎那仏だったりと、一定ではないそうです。
 さらに江戸時代の学僧・面山瑞方は、『洞上伽藍諸堂安像記』において、やや違った見解を述べていて、中国の天童寺の仏殿に釈迦・弥陀・弥勒を祀って「三世如来」と読んでいるのに倣って、永平寺や泉涌寺が三世物を祀ったのであり、釈迦が過去、阿弥陀が現在、弥勒が未来である、と書いているそうです。

 確かに、永平寺の許可を得て作成されたサイト(曹洞宗大本山永平寺)には、永平寺の仏殿には三世如来が祀ってあり、左が阿弥陀仏(過去)、中央が釈迦牟尼仏(現在)、右が弥勒仏(未来)であって、中国天童山の三世如来に準じたものと書かれております。

 また、泉涌寺のホームページ御寺 泉涌寺|公式サイトには、阿弥陀(過去)・釈迦(現在)・弥勒(未来)の三世仏(これは運慶作ですね!)が仏殿に祀られているけれど、こうした形式は日本には少なく、南宋仏教の影響であると書いてあります。

 宋は中国の王朝。北宋(960年から1127年まで)と南宋(1127年から1279年まで)に分けられます。永平寺の開祖・道元が宋の天童寺に留学したのが1223年から1228年まで。泉涌寺を開山した俊じょう(しゅんじょう)の宋留学は、1199年から1211年。
 本家の中国の天童寺はどうかというと、こちらのサイト(感動大陸 | 中国観光地情報 - 天童寺)には、大雄宝殿に高さ13.5mの三世物坐像が安置されていると書いてありますが、いつ頃のものなのかちとわかりません。

 ちなみに「弥勒」は普通は「菩薩」なのに、この三世仏では「弥勒如来」です。弥勒は現在は修行中の菩薩ですが、仏陀の入滅後56億7千万年後の未来に悟りを開いて如来となり、人々を救うとされています。その如来になった姿を先取りして表現したのが「弥勒如来」ですね。

 狸のぽん太がぼんやり分かったところでは、三世仏は日本では珍しい形式で、宋の禅宗の影響を受けたもののようです。
Img_8773 続いてこちらは「木造観音菩薩立像」。南北朝時代の作で、元々は三門の上に祀られていたものだそうです。細かい装飾が美しい、優美な仏様です。案内板に、関東大震災で破損したものを昭和初期に復元したと書いてありました。

 浄智寺には他に重要文化財の「木造地蔵坐像」がありますが、現在は鎌倉国宝館に貸し出し中とのこと。
Img_8775 境内にあった石仏。古い物ではなさそうですが、子どもに対する母親の慈しみが感じられます。
Img_8776 書院は、茅葺きの瀟洒な建物です。
Img_8777 体がとぐろを巻いた蛇になっている石仏。これは宇賀神(うがじん)ですね。Wikipediaによると、日本で中世以降信仰された神様で、日本の神話に登場する宇迦之御魂神(うかのみたま)に由来するものと言われているものの、はっきりとはせず、のちには弁財天と習合したりしたそうです。
Img_8781 「横井戸」です。用水として彫られたものだそうです。少し入ってみましたが、真っ暗なので撤退。
Img_8784 「やぐら」と呼ばれる横穴です。かつては墓として、住居として、そして倉庫として使われて来たそうです。
Img_8792 猫だにゃ〜。浄智寺には澁澤龍彦の墓もあるそうですが、後の祭り。

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