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2016/04/27

【長浜市の仏像(2)】十一面観音立像・木造持国天/多聞天立像@石道寺、

Img_9077 今は昔、3月上旬の話しの続きですが、滋賀県は長浜市の仏像巡り、次にぽん太とにゃん子が訪れたのは石道寺(しゃくどうじ)です。公式サイトはなさそうなので、滋賀県観光情報のサイトにリンクしておきます(石道寺 | 滋賀県観光情報)。
 石道寺は神亀3年(726年)に開基。延暦23年(804年)に最澄によって再興され、本尊の十一面観音が祀られたと伝えられています。戦国時代には信長によって寺は全焼しましたが仏像は守られました。大正3年に里人によって現在の地に移築され、同時に高尾寺の仏像も合祀されました。その後は里人によって現在にいたるまで守られて来たそうです。
Img_9076 十一面観音さまは著作権フリーの写真がないのう。お写真は例えばこちら(石道寺 十一面観音立像 | 長浜・米原・奥びわ湖を楽しむ観光情報サイト)やこちら(仏の笑み民が守り手 石道寺の十一面観音立像(時の回廊):日本経済新聞)をどうぞ。平安時代中期の作とのことで、なるほどほんわかのんびりゆったり、優雅なお姿。装飾も美しいです。まあるいお顔に、赤い彩色が残ったおちょぼ口がまるで口紅みたいで、女子力の高い観音様です。
 いっぽう両脇寺の持国天・多聞天は、鎌倉時代の作で力強く、いたずら小僧のような表情で、ご本尊といいとりあわせです。こららはすべて国指定重文です。
 もう一つやや小さめの藤原時代の十一面観音像(県指定文化財)がありますが、こちらは金箔が残ってきらびやかです。

Img_9080 続いて渡岸寺(どうがんじ)
観音堂へ。こちらも公式サイトがなさそうなので、基本情報は例えばこちら(渡岸寺観音堂(向源寺)滋賀県観光情報)をどうぞ。
 聖武天皇の時代の天平8年(736年)、都に流行った疱瘡を除災するために十一面観世音を刻んで本尊とし、光眼寺が建立されました。その後最澄によって七堂伽藍が建立されて栄えたものの、浅井・織田の戦火のために堂宇は焼失。しかし地元の住民たちは観音像を救い出し、土に埋めて守りました。その像は、新たに建てられた向源寺の秘仏となりました。現在は向源寺に属する渡岸寺観音堂の慈雲閣という収蔵庫に治められています。
 向源寺と渡岸寺観音堂との関係がややこしいですが、向源寺は浄土真宗のため阿弥陀如来以外を本堂に祀ることは許されないので、渡岸寺観音堂に祀られることになったようです。
Img_9087 お寺の前には、水路沿いの気持ちのよい道がありますが、道ばたにしめ縄の張られた古木が。
Img_9079 案内板をみると「槻」(つき)という木だそうですが、ケヤキの古名とのこと。またここらでは「野神さん」という祭事があり、農地を守る神として、大木にしめ縄を張って、神を祀る風習があるそうです。
Img_9081 こちらが観音堂。広々とした境内です。観音堂から廊下でつながった収蔵庫・慈雲堂に仏様はいらっしゃいます。
Img_9083 参道の右手に、「御尊像埋伏之地」の石碑があります。上に書いたように、戦火を免れるため、観音像を地中に埋めておいた場所ですね。
433pxkwannondo_temple_elevenhead__2 向源寺 - Wikipediaに、十一面観世音菩薩立像のパブリック・ドメインの写真がありました。また、こちらのサイト(渡岸寺観音堂 [向源寺] 十一面観音菩薩立像 My Favorite Things)に、様々な角度からのカラー写真があります。
 仏様のまわりをぐるっと回って見れるのがありがたいです。観音様の後ろ姿は、ぽん太は初めて見ましたが、ほっそりとしたウェスト、軽くひねった腰、肉感的なところは全くありませんが、極めて女性的で思わず腰に手を回したくなります。ふと見上げると、観音様の後頭部に大笑いの顔が。十一面のうちの「最悪大笑相」というものだそうで、後頭部にあるので、普通なら絶対に見ることはできない観音様のお顔です。
 観音様らしい慈愛をたたえながらも、崇高さを兼ね備えた素晴らしい像で、さすが国宝に指定されるだけのものはあります。
 特徴としては、頭のてっぺんが通常は仏面なのに、この像では菩薩面になっていること、全体として小面が大きいこと、両耳の後ろに小面があること、本面・小面の宝髻(髪の毛)が高く結われていること、耳たぶに大きなカタツムリのような飾り(鼓胴式耳璫(じとう))がついてることなどがあり、インドや西域の風をよく伝えているそうです。

 大日如来坐像の画像は例えばこちら(大日如来坐像 | 神仏います近江 | 滋賀県観光情報)。平安時代の作。定印を結んでいるので胎蔵界の大日如来ですね。バランスよい完成度の高い仏様です。
 県指定文化財の小さな十一面観世音菩薩立像は、ご本尊が秘仏だった時代の前立だったようです。
 その他の仏様は……ちょっと忘れました。
 駐車場のところにある高月観音の里歴史民俗資料館(公式サイト)が休館中だったのが残念でした。

石道寺(しゃくどうじ)
 木造十一面観音立像 平安中期 欅一木造・極彩色 173.2cm 国指定重要文化財 旧石道寺
 木造持国天立像 鎌倉時代 欅一木造・極彩色・玉眼 182.7cm 国指定重要文化財
 木造多聞天立像 鎌倉時代 欅一木造・極彩色・玉眼 182.7cm 国指定重要文化財
 木造十一面観音立像 藤原時代 木彫金箔 101.6cm 県指定文化財 高尾寺

渡岸寺観音堂(向源寺)
 十一面観世音菩薩立像 平安時代初期 檜木彫 1.95m 国宝
 大日如来(胎蔵界)坐像 平安時代後期 檜木彫 1.485m 国指定重要文化財
 阿弥陀如来坐像 木彫 1.38m 県指定文化財
 十一面間ゼオン菩薩立像 木彫 0.40m 県指定文化財
 仁王様立像 木彫 1.94m 県指定文化財
 善光寺如来後分身
 文殊菩薩像
 普賢菩薩像
 破損仏像破片 50点

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