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2016/05/29

【バレエ】熊川哲也未だ衰えず・荒井祐子はさらに進化「白鳥の湖」Kバレエカンパニー

 しばらくご無沙汰していたKバレエですが、熊川哲也が踊るというので観に行って来ました。「カルメン」以来1年半ぶりかな?こちらが公式サイトです。

 Kバレエの「白鳥」はと言うと、前回観たのは2011年10月。約5年ぶりです。ちなみに前回も、熊川・荒井のペアでした。
 ぽん太の狸脳では、5年前の公演の詳細など覚えていないのですが、自分のブログを読み返してみると、白鳥よりも黒鳥が良かったと書いてあります。
 しかし今回は白鳥も、柔らかさがあって表情もよく、うるうる感もかなかのものでした。黒鳥はお手のものという感じで、今回も、これはそ〜と〜なもんだとぽん太は思う長いバランスや、ドゥブルを入れた安定したグラン・フェッテを見せてくれました。
 熊川哲也、まだまだ衰えておりません。高いジャンプも見せてくれて、第3幕のソロはスピードで踊り抜きました。そして今回も、黒鳥の32回転のあとに超高速ピルエットを披露し、荒井さんを食ってました。
 ベンノの井澤諒も、あいかわらずジャンプや回転で素晴らしいパフォーマンス。手足も長いし、王子様役もやって欲しいです。
 お妃候補にぽん太好みの美女発見!佐々部佳代さんというらしい。うっとり見とれる。これまで気がつかなかったな〜。

 コールドもあいかわらずよくそろってますね。四羽の白鳥も完璧でした。
 全体として、小さいダンサーが元気一杯踊っていて、可愛らしかったです。でも、これが日本のバレエの良さなのかも。「カワイイ」という日本語も外国で通用するそうですから。

 ラストシーンは、オデットと王子が湖に身を投げ、死後の世界で魔法が解けて結ばれるというもの。なんか感動して涙が出て来ます。日本人はこのパターンに弱いのかな〜。考えてみれば、死後の世界で幸せになるというのは、浄土思想だもんね。
 そういえば、各バレエ団ごとに、結末はどうなってるんでしょう。ぽん太が観たのをまとめてみると……

 Kバレエカンパニー(熊川哲也版):白鳥と王子は湖に身を投げ、死後に結ばれる。
 東京バレエ団(ブルメイステル版):白鳥は湖に身を投げるが、王子がお姫様に戻った白鳥を抱いて戻ってくる。
 マリインスキー・バレエ団(セルゲーエフ版):王子がロットバルトを倒し、王子と姫は結ばれる。
 モンテカルロ・バレエ団(マイヨー版):黒鳥も白鳥も王子もみんな死ぬ。
 グルジア国立バレエ団(ファジェーチェフ版):眠っていた男性ダンサーが見ていた夢。
 ボリショイ・バレエ団(グリゴローヴィチ版):白鳥は死に、王子は独り取り残される。
 オーストラリア・バレエ団(マーフィー版):オデットと王子は愛を誓うが、オデットは自殺。
 アメリカン・バレエ・シアター(マッケンジー版):オデットと王子は白鳥たちの力を借りてロッドバルトを倒す。

 こんなもんかしら?違ってたらゴメン。
 でも、こうして見ると、「死後の世界で結ばれる」という結末はけっこう有りそうだけど、熊哲版だけみたいですね。やっぱり日本風浄土思想なんでしょうか。

 えっと、話しを舞台の感想に戻して……。ツッコミを二つ。
 ロットバルトが第1幕で一瞬出てくる意味が、やはりわかりませんでした。まだ王子は白鳥と出会ってもいないのに。
 第3幕の王子の成人式、民族舞踊団ばっかりで、お客が少ない。しかもお客が、みな中世の騎士みたいな不思議な格好をしていました。ぽん太は服装の歴史の知識は全くないので、どういう時代考証なんでしょうか。

 舞台美術はゴージャスで美しかったです。
 シアターオーケストラトーキョー、頑張ってますが、やっぱり実力不足は否めない。熊川はこんだけの舞台を作り上げているのですから、もうちょっといいオケを使って欲しいと思うのはぽん太だけ?

Tetsuya Kumakawa
K-BALLET COMPANY
Spring 2016
白鳥の湖 Swan Lake
2016年5月25日
Bunkamura オーチャードホール

オデットOdette / オディールOdile  荒井祐子Yuko Arai
ジークフリードPrince Siegfried  熊川哲也Tetsuya Kumakawa
ロットバルトVon Rothbart  スチュアート・キャシディStuart Cassidy
王妃The Queen  西成雅衣Masai Nishinari
ベンノ-王子の友人Benno  井澤諒Ryo Izawa
家庭教師Tutor  ルーク・ヘイドンLuke Heydon

【第1幕 Act I】
パ・ド・トロワPas de Trois
  第1ヴァリエーション1st Variation  中村春奈Haruna Nakamura
  第2ヴァリエーション2nd Variation  伊坂文月Fuzuki Isaka
  第3ヴァリエーション3rd Variation  佐々部佳代Kayo Sasabe

【第2幕Act II】
4羽の白鳥Four Cygnets 湊まり恵Marie Minato/荒蒔礼子Reiko Aramaki/ 河合有里子Yuriko Kawai/涌田美紀Miki Wakuta

2羽の白鳥Two Swans  浅野真由香Mayuka Asano/井上とも美Tomomi Inoue

【第3幕Act III】
6人の姫Six Princesses  佐々部佳代Kayo Sasabe/浅野真由香Mayuka Asano/井上とも美Tomomi Inoue/辻久美子Kumiko Tsuji/新居田ゆりYuri Niida/ 吉岡眞友子Mayuko Yoshioka

ナポリNeapolitan  湊まり恵Marie Minato/荒蒔礼子Reiko Aramaki酒匂麗Rei Sakoh/ 篠宮佑一Yuichi Shinomiya

チャルダッシュCzardas  中村春奈Haruna Nakamura/ 伊坂文月Fuzuki Isaka/飯田朝世Tomoyo Iida / 加瀬愛実Manami Kase/河合有里子Yuriko Kawai /涌田美紀Miki Wakuta/兼城将Sho Kaneshiro/ 益子倭Yamato Mashiko/ 本田祥平Shohei Honda/三浦響基Hibiki Miura

マズルカMazurka  岩渕ももMomo Iwabuchi/ 井平麻美Asami Ihira/ 香西由美子Yumiko Kohsai/ 盧文伊Muni Ro/池本祥真Shoma Ikemoto/ 杉野慧Kei Sugino/堀内將平Shohei Horiuchi/ 坂元駿Shun Sakamoto

スペインSpanish  山田蘭Ran Yamada/ 大井田百Momo Oida/ 戸田梨紗子Risako Toda /金雪華Solhwa Kim/石橋奨也Shoya Ishibashi/ 栗山廉Ren Kuriyama /山本雅也Masaya Yamamoto / 吉田太郎Taro Yoshida

その他の出演者  Artists of K-BALLET COMPANY/ K-BALLET SCHOOL

●芸術監督Artistic Director  熊川哲也Tetsuya Kumakawa
●演出/再振付Production/Additional Choreography  熊川哲也Tetsuya Kumakawa
●原振付Original Choreography  マリウス・プティパMarius Petipa/ レフ・イワーノフLev Ivanov
●音楽Music  ピョートル・イリイチ・チャイコフスキーPeter Ilyich Tchaikovsky
●舞台美術・衣裳Set and Costume Design  ヨランダ・ソナベンドYolanda Sonnabend / レズリー・トラヴァースLeslie Travers
●照明Lighting Design  足立恒Hisashi Adachi
●指揮Conductor  井田勝大Katsuhiro Ida
●管弦楽Orchestra  シアターオーケストラトーキョーTheater Orchestra Tokyo

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