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2016/06/29

【バレエ】自在に宙を舞うオシポワの「ジゼル」英国ロイヤルバレエ団

 わっはっは。オシポワの「ジゼル」観てきてぜ〜ぃ!

 一言でいうと、これまで観たジゼルとは、なんか異質のものでした。英国ロイヤルの「ジゼル」は初めてなので、それがピーター・ライト版の英国ロイヤルだからなのか、オシポワだからなのか、ぽん太には不明。公式サイトはこちらです。

 幕が開いて、「ロミジュリ」もそうだったけど、セットのリアルさに驚く。深い森に囲まれた一軒の裕福でない農家が見事に表現されていて、しばらく眺めていても飽きませんでした。衣装も美しかったです。

 アルブレヒトとヒラリオンの小芝居が終わって、オシポワのジゼルが登場。な〜なんか、ぴょんぴょん飛び跳ねて、どこが心臓が悪いんじゃい!とツッコミたくなる感じ。対するアルブレヒトのマシュー・ゴールディングも、かなりジャンプ力があります。このぐらいの身体能力がないと、オシポワに見劣りしちゃいますもんね。

 ジゼルのお母さんの、「そんな踊ってると、死んでウィリになっちゃうわよ」というマイムがかなり長かったです。

 パ・ド・シスには、来シーズンからプリンシパルに昇格するというニュースが先日流れた、高田茜さんが登場。おめでとうございま〜す!手足が長くてポーズが美しく、とってもキビキビした踊りでした。
 でも普通はパ・ド・シスって、狩りの一行が登場してから、余興のために踊るんじゃなかったっけ。今日は、狩りの一行が現れる前に踊ってました。

 バチルドはツンツンやなやつ系。ネックレスをもらったおれいにジゼルが手に口づけしようとすると、手を引っ込めてました。

 ジゼルの発狂シーン。なかなかの迫力でした。ジゼルは普通は心臓発作で倒れますが、今回ははアルブレヒトの剣で自害。う〜ん、わかりやすいとも言えるけど、それじゃ心臓が悪い意味がないような気も。

 ジゼルが死んだ後、アルブレヒトがヒラリオンに迫りますが、ヒラリオンガ「なにゆ〜てんねん、お前のせいやろ!」とアルブレヒトにつっこむシーンはありませんでした。


 ということで第一幕が終わり。う〜ん、まだまだオシポワは力を出し切ってません。第二幕がどうなるか……ワクワク。


 さて第二幕。ミルタのおねーさんの化粧がかなりケバいのにびっくり。
 ふつ〜ミルタっていうと、ちょっと長身のダンサーが人間じゃない感じできっちり踊り、静謐というか、神聖な印象なのですが、今日のミルタはちょっとケバくて肉感的で、踊りもバタバタしてました。
 ウィリ軍団の踊りも全体に勢いがあって、「精霊」という感じではありませんでした。これってイギリスの「妖精」に近いのかしら。
 もっとも以前の記事で書いたように、原案となったハイネが採取したオーストリアの伝説によると、ウィリ「の顔は雪のようにまっ白ではあるが、若々しくて美しい。そしてぞっとするような明るい声で笑い、冒涜的なまでに愛くるしい。そして神秘的な淫蕩さで、幸せを約束するようにうなずきかけてくる」というものですから、今回のウィリにちょと近いのかもしれません。
 例のウィリたちがアラベスクで交差して行く見せ場ですが、なぜかあんまり感動がなかったです。拍手も起こりませんでしたから、そう感じたのはぽん太だけではなかったようです。なんか、あっさりすれ違っちゃった感じで、ためがなかった気が。スカートがフワフワ系だったのがいけないのか?まさか本日、国民投票の結果イギリスのEU離脱が決定したショック?
 ウィリたちがかぶったベールがスポッと取れる演出はありませんでした。ベールをかぶったまましばらく踊り、袖に入った時にベールを取ってました。

 で、ウィリになったジゼルですが、これは凄かったです。
 例のジゼルが突然クルクル回り始めるところ。ぽん太のこれまでの理解では、あのちょっと機械的な動きに、「可愛いジゼルちゃんも、ついにウィリになっちゃんたんだな〜」と感じるところですが、オシポワは、すごい勢いでクルクル回ると、回転ジャンプもきめて、ぽん太があっけに取られる間に、さっと走り去って行きました。
 生きているあいだは病弱な身体のせいで自由に踊ることができなかったジゼルが、ウィリとなって肉体から解き放たれ、思う存分踊りを楽しんでいるかのようでした。
 それ以降も、いつものふわふわと幽霊のように漂うジゼルではなく、舞台の上を前後左右、上下に自在に飛び回りました。まさにオシポワの身体能力のなせる技ですが、マシュー・ゴールディングのリフトも良かったのかも。

 そして最後、夜明けが来てウィリたちが消えて行くところで、ジゼルが王子を抱いてなごりを惜しむ長いシーンがありました。この辺りは、物語性を求める英国ロイヤルならではの演出か?

 蛇足:気がつけば当たり前なんですけど、第二幕で男たちがウィリに踊りを強要されて踊らされて苦しむ場面は、第一幕でジゼルの心臓が痛む場面と対応してるんですね。だからどうということはありませんが……。

 東京シティ・フィル、今日は不調。ホルンが不安定すぎました。


英国ロイヤルバレエ団2016年日本公演

「ジゼル」全2幕

東京文化会館
2016年6月24日

音楽:アドルフ・アダン
編曲:ジョゼフ・ホロヴィッツ
振付:マリウス・プティパ(ジャン・コラーリ、ジュール・ペローによる)
台本:テオフィル・ゴーティエ(ハインリッヒ・ハイネによる)
演出・追加振付:ピーター・ライト
美術:ジョン・マクファーレン
照明:デヴィッド・フィン(ジェニファー・ティプトンのオリジナル・デザインによる)

ジゼル:ナターリヤ・オシポワ
アルブレヒト:マシュー・ゴールディング
ヒラリオン(森番):トーマス・ホワイトヘッド

第1幕

ウィルフリード(アルブレヒトの従者):ヨハネス・ステパネク
ベルタ(ジセルの母):クリステン・マクナリ―
クールラント公:クリストファー・サンダース
バチルド(その令嬢):クリスティーナ・アレスティス
狩りのリーダー:アラステア・マリオット
パ・ド・シス:
高田 茜、ジェームズ・ヘイ
イザベラ・ガスパリーニ、マシュー・ボール
メーガン・グレース・ヒンキス、ベンジャミン・エラ
村人、廷臣:英国ロイヤル・バレエ団

第2幕

ミルタ(ウィリの女王):クレア・カルヴァート
モイナ(ミルタのお付き):エンマ・マグワイア
ズルマ(ミルタのお付き):ヤスミン・ナグディ
ウィリたち:英国ロイヤル・バレエ団

指揮: クーン・ケッセルズ
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

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