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2016/09/06

【温泉】苦いお湯と暖かなおもてなし・十谷上湯温泉・源氏の湯(山梨県)(★★★★)

Img_1986 7月上旬、ぽん太とにゃん子は、山梨県は十谷上湯(じっこくかみゆ)温泉の「源氏の湯」に泊まってきました。公式サイトはこちらです。
 南アルプスの西麓にある隠れ里のような集落・十谷(じゅっこく)にある鄙びた温泉です。温泉は泉温が低いため循環加熱しておりますが、熱交換を行うことによって加水をせず、源泉掛け流しです。色こそ無色透明ですが、この苦さはなかなかのものです。吊橋を渡ってゆく渓流岩風呂も、野趣満点。食事も手が込んでいて美味しいです。混浴露天風呂のために湯あみ着が用意してあるなど、お・も・て・な・しも十分。ぽん太の評価は堂々の4点です。

Img_1945 甲府から身延へ通じる国道52号線・通称身延道を途中で西に折れ、大柳川に沿って山道を登って行くと、やがて隠れ里のような集落に行き当たります。ここが十谷集落です。
 そこにある十谷温泉は、たった3軒の宿からなる小さな温泉。天狗の湯で有名な十谷荘、民宿・山の湯、そしてこんかいお世話になった源氏の湯です。
 「源氏の湯」という名前ですが、傍らを流れる大柳川が、かつて甲斐源氏の祖「新羅三郎義光」の居城があったと言われる源氏山に発することから付けられたそうです。ちなみに新羅三郎義光は、頼義の息子、義家の兄弟ですね。
Img_1946 一番奥に位置する源氏の湯。建物は普通の和風旅館。日本秘湯を守る会の会員宿ですね。
Img_1977
 ぽん太が行くような秘湯は、特に平日とあらば、ほとんどガラガラが多いのですが、駐車場に外車を含むオシャレな車がいっぱい泊まっていてちょっとびっくり。東京から近いからかしら。
Img_1949 お部屋は立派な和室で、広々としています。

Img_1983 温泉は、混浴の「渓流露天風呂」と「かじかの大岩風呂」、男女入れ替わりの内湯「ぶんぶく風呂」と「ながめ風呂」があります。
 まずは「渓流露天風呂」。宿を出て、吊橋を渡って行きます。
Img_1987 やがてたどり着いたのは、渓流に望む豪快な岩風呂。けっこう広いです。
 お湯はほぼ無色透明。なめるとちょっと塩っぱく、強い苦みがあります。ちょっとぬるめの設定で、ゆっくりとお湯につかることができます。
 基本混浴で、女性タイムが設定されておりますが、湯あみ着が用意してあって、混浴時間帯は男女とも湯あみ着を来て入るという設定です。あちこちの温泉に行っているぽん太ですが、こういう配慮は初めてです。女性に優しいですね。
 なんでもここは、南アルプスの登山口の一つである奈良田温泉の白根館(なかなか素晴らしい温泉です)の経営者の、息子さん夫婦がやっている宿だそうです。
Img_1955 温泉分析表です(クリックで拡大します)。泉温は31.3度。pHは8.6とアルカリ性です。泉質はカルシウムーナトリウム・塩化物泉。ナトリウムイオンと塩素依存が多いのが塩っぱさの理由ですね。
 あれれ、マグネシウムイオンが0です。普通は苦みの原因は、豆腐のにがりのようにマグネシウムイオンが関係していることが多いのですが。あの強い苦みの原因は何なのでしょうか。金属イオン以外の成分が含まれているのかもしれません。ちょっと不思議です。
 宿の人に聞いたところ、やはり苦みの原因は不明だそうで、以前に泊まった温泉ソムリエさんも不思議がっていたそうです。
Img_1957 泉温が低いので、循環加熱は行っておりますが、加水なしの源泉掛け流しだそうです。
Img_1985_2 「渓流露天風呂」の傍らにあるのが「かじかの大岩風呂」。巨岩の下に湯船があります。
Img_1988 タイル張りの小さな円形の湯船。こちらには源泉が注がれております。上に書いたように泉温は31.3度なので、強い意志がないと入れません。

Img_1976 こちらが内湯の「ぶんぶく風呂」。浴槽が二つあり、片方が源泉そのまま、もう片方が加温したお湯になっております。
Img_1975 名前の通り、ぶんぶく茶釜からお湯が注がれております。
Img_1974 こちらがもうひとつの茶釜です。ん?? こ、これは! なんか茶釜の表面がでろんとしてます。注ぎ口には青筋立ってるし。タヌキが化けそこなったのでしょうか。これは妖しい感じがします。ぽん太が思ったことをここに書くのは危険な気がします。

Img_1951 ゴッホン。さて、こちらがもうひとつの内湯・ながめの湯です。名前どおり大きな窓からの眺めが最高です。三つの浴槽は、それぞれ異なる温度設定になっております。

Img_1961 夕食はお食事処でいただきます。山の幸をふんだんに使い、ちょっと珍しい素材もあって、なかなか凝ってて美味しいです。
Img_1959 お品書きです(クリックで拡大します)。前菜のフキノトウ寄せは、フキノトウの苦みが嬉しい涼しげな一品。鹿肉の炙りもとっても柔らかです。柔らかです。台の物はきのこと野菜のホイル焼き。珍しい焼ハナビラ茸のみぞれ酢。ハナビラ茸の茎は刺身で手作りこんにゃくに添えられてました。お鍋はそばがき団子汁で、ダシが美味。これにヤマメの塩焼き、山形県明野町産コシヒカリが加わり、デザートも山梨らしいワインゼリーでした。
Img_1982 朝食は雑穀を使ったお粥が美味しかったです。

Img_1991 それにしてもぽん太が不思議に思うのは、この十谷集落。標高千メートル近い山奥に、何でこんな大きな集落ができたんでしょう。単なる林業の村とは思えません。
 ぐぐってみてもあまり情報が得られないのですが、いくつかのサイトによると、大柳川を遡って十谷谷を抜け、早川に抜ける道が、江戸時代には重要なルートであり、富士川に沿って南北に走る駿信往還の脇道でもあったんだそうです。
 早川から先はどこにつながっていたのか、北に向かって芦安の方へ降りるルートがあったのか、南に向かって身延へくだったのか、それともさらにどこかにつながっていたのか、ぽん太にはまったくわかりません。今後のみちくさの課題にしたいと思います。

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