【温泉】明治初期の建物は見飽きません/福住楼(★★★★★)
昨年(2016)の10月のご報告です。ぽん太とにゃん子は、箱根の有名老舗旅館・福住楼に泊まって来ました。ぽん太とにゃん子には普通ならちと手が届かないお宿ですが、箱根町ふるさと納税のクーポンの手助けを借りて、泊まることができました。公式サイトはこちらです。
言わずと知れた箱根の老舗旅館のひとつ。元々は明治初期に作られたという数寄屋造りの木造三階建は、国の登録有形文化財に指定されており、いたるところに意匠が凝らされております。それを眺めているだけで飽きません。お風呂は、肌に優しい無色透明のアルカリ性単純温泉を、贅沢に源泉掛け流し。お食事も老舗旅館らしい会席料理で、できたてのお料理が次々と運ばれて来ます。外人さんも多く泊まっていて、みな満足げな表情でした。お値段も、箱根でこの旅館にしてはとってもリーズナブルだと思います。
仕方ありませんがお風呂がやや古さに欠けるのと、宿の外観が角度によってちょっと廃墟っぽいのが気になるものの、5点満点以外の評価はありえないでしょう。
★楽天トラベルからの予約は右のリンクをクリック! |
こちらが福住楼の建物。正面は大正レトロ風ですね。壁はタイル張りで、玄関の上には唐破風が付いています。
こちらから見ると、ちょっと古びた感があります。
川側から見ると、樹木に覆われて、せっかくの建物がまったく見えません。ぽん太は最初、思わず通り過ぎてしまいました。
道路からプライバシーを守るという意味もあるのでしょうけど、宿の外観ももう少し手を入れて、道路から見えるようにしてくれるといいのに。
公式サイトによると福住楼は、現在の場所よりも200mほど上流で、明治23年(1890年)に創業されたそうです。しかし明治43年(1910年)の早川の洪水で、建物は流出。現在の場所には「洗心楼玉の湯」があり、すでに福住楼が取得していました。そこでこの建物をもとに福住楼が再開され、現在に至っているそうです。実はこの「洗心楼玉の湯」の建物は、初代福住楼よりも古く、明治初期に作られたものだそうです。
天井のライトの周りの木製の装飾も見事な出来栄え。
廊下からの踏み込みですが、まるで芸術作品です。
カーブを描く飴色の階段。
この階段を上ったところのデザインです。
変化とリズム感のある廊下。
木造の建物に囲まれた中庭です。
控え控え〜い、みたいな大広間デス。
レトロなタイルの洗面台。
今回泊まったお部屋です。部屋数は三つ。
床の間まわりのデザイン。
早川に臨む回り廊下です。
欄間は山に松。
さあて温泉です。二つの大丸風呂、岩風呂、家族風呂があります。
まずは大丸風呂。木造の軽妙なデザインの湯殿の中央に、銅でふちどられたまあるい浴槽があり、一本の竹からお湯が注がれてます。けっこう熱いので、水でうめて入りました。お湯は無色透明、無味無臭で、柔らかくお肌に優しいです。
もうひとつ、やや小さめの大丸風呂(中丸風呂?)もあります。
脱衣場に立派な床柱(ちょっと傷んでますが)。
浴室の戸の上の意匠は、鳥に蛸でしょうか?
温泉分析表です(クリックで拡大します)。泉質はアルカリ性単純温泉、泉温は61.9度。pHは9.0とかなりのアルカリ性です。成分的には、大きな特色はありません。
泉温が暑いので加水をしてますが(というか、自分で水を入れる)、循環・消毒なしの源泉掛け流しです。
こちらは岩風呂です。
なにやらモダンなデザインです。
家族風呂です。
夕食は正統派の会席料理。このあと、次々と作りたてのお料理が運ばれてきます。地鯵つみれ鍋がとても美味しかったです。
旅館内のバーのレトロな案内板。
こちらが朝食です。味の干物がふっくらして脂が乗ってて美味しゅうございました。
| 固定リンク
「旅・宿・温泉」カテゴリの記事
- 【温泉】玉子湯再訪(福島県高湯温泉)(★★★★)(2020.04.15)
- 【スキー】快晴の蔵王スキー場。樹氷ニョキニョキ外人いっぱい。(2020.03.06)
- 【温泉】和モダンに生まれ変わった湯治宿。峩々温泉(★★★)宮城県(2020.03.05)
- 【温泉】歴史ある宿がワイナリーもオープン。中棚荘(長野県小諸市)(★★★★)(2019.12.26)
- 【温泉】こんなところに秘湯中の秘湯が!赤滝鉱泉@栃木県矢板市(★★★★★)付:八方台のレンゲツツジ(2019.06.12)
コメント