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2017/03/12

【バレエ】ルーヴェよし!振り付けよし!音楽もよし!「ダフニスとクロエ」を踊る〈グラン・ガラ〉パリ・オペラ座

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 ガラ公演というと、全幕物のバレエの見せ所の踊りを並べたものが多いですが、今回のパリ・オペラ座の〈グラン・ガラ〉は短めの3つの作品からなるもので、いわゆる祝祭気分とは無縁の、質の高いステージでした。公式サイトはこちらです。

 今回の席も、にゃん子のガニオ・モロー・シフトで前から2列め。でも、二人ともご欠席だったのはみなさんご存知の通り。
 しかしそれに代わるお目当てが……。そう、ジェルマン・ルーヴェ君です。パリ・オペラ座バレエ団を世界中追っかけているミンク女史(しかもエルベ・モロー・ファン)から、ルーヴェ君に注目という情報が入っていたのです。
 自分のブログをぐぐってみると、昨年のエトワール・ガラで「グラン・パ・クラシック」を観てるはず。でも音源がひどかったという記憶しか残っていないのが、狸の悲しいところ( ´・ω・`)。

 そのルーヴェ君が踊ったのは、後半の「ダフニスとクロエ」。ぽん太がこれまで観たのはアシュトン版(英国バーミンガム)とマイヨー版(モンテカルロ)ですが、今回はミルピエ版。バンジャマン・ミルピエは、パリ・オペラ座バレエ団の前の芸術監督ですが、映画「ブラック・スワン」の振り付けでも有名ですね。その彼がオレリー・デュポンとエルヴェ・モローのために2014年に振り付けたのが、今回の「ダフニスとクロエ」だそうです。
 で、ルーヴェ君ですが、ガタイがしっかりしていて手足が長く、顔が小さくて、野球の大谷選手みたいな体つき。23歳だか24歳だかでこどもこどもしてるんですけど、そのこどもこどもした感じが踊りに素直に現れていて、表現力抜群。すばらしいです。さすがミンク女史、見る目があります。
 デュポンと踊ると、年上の大人のお姉さんと、恋に落ちてニコニコしている若者という感じ。それがとっても微笑ましくて、逆にモローとデュポンだとどういう踊りになるか、想像できない感じです。
 ストーリーは元々のフォーキン版を大筋でなぞっておりましたが、ミルピエの振り付けはすばらしいです。クラシカルな動きが基本ですが、現代的なセンスが光っていました。
 ダニエル・ビュランの抽象的な装置も面白かったです。序曲のあいだは、舞台に縦縞の幕が張られ、プロジェクションされた長方形が、大きさを変えたり、丸くなったりします。幕が開くと、同じ縦縞で縁取られた、色付きの半透明の丸や四角や菱形が、ワイヤーで吊るされて上がったり下がったりします。衣装も最初はみな白ですが、ラストの「全員の踊り」ではカラフルに彩られます。

 バランシンの「テーマとヴァリエーション」は、ガニオ君の代わりにエイマンが踊りました。テクニック的に非常にしっかりした踊り。エイマンも、なんか大人になりましたね。ウルド=ブラームも、顔がちっちゃくで華がありますね。でも、さすがにこの演目は、もちっと遠くから観た方がよかったかな。

 ロビンズの「アザー・ダンス」は、パリエロ、オファルトのペア。オファルトがちょっと見劣りしました。体が固いというか、コンテンポラリー的な動きがないというか、芝居っ気がないというか、色っぽくないというか、対話がないというか、何と言えばいいのかぽん太にはわかりませんが、もうちょっと面白い踊りのような気がします。パリエロがとても面白く踊ってたので、よけい気になりました。

 指揮者のマクシム・パスカルが大奮闘。前から2列めの席だったのでよく見えたのですが、舞台上のダンサーよりも運動量激しいんじゃないか?という感じの指揮でした。

パリ・オペラ座バレエ団
<グラン・ガラ>
2017年3月9日
東京文化会館

「テーマとヴァリエーション」
ジョージ・バランシン

 音楽: ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
 管弦楽組曲第3番ト長調作品55 第4楽章
 振付: ジョージ・バランシン
 照明: マーク・スタンリー

 初 演: 1947年11月26日、バレエ・シアター、ニューヨーク、シティ・センター
 パリ・オペラ座初演: 1993年6月24日

ミリアム・ウルド=ブラーム、マチアス・エイマン

オーレリア・ベレ、セヴリーヌ・ウェステルマン、ロール=アデライド・ブーコー、ソフィー・マイユー
シリル・ミティリアン、ダニエル・ストック、イヴォン・ドゥモル、パブロ・レガサ


「アザー・ダンス」
ジェローム・ロビンズ

 音楽: フレデリック・ショパン
 マズルカ作品17-4、マズルカ作品41-3、ワルツ作品64-3、マズルカ作品63-2、マズルカ作品33-2
 振付: ジェローム・ロビンズ
 衣裳: サント・ロカスト
 照明: ジェニファー・ティプトン

 ピアノ: ヴェッセラ・ペロフスカ

 初演: 1976年5月9日、メトロポリタン歌劇場
 パリ・オペラ座初演: 1999年3月11日

リュドミラ・パリエロ、ジョシュア・オファルト


「ダフニスとクロエ」
バンジャマン・ミルピエ

 音楽: モーリス・ラヴェル
 振付: バンジャマン・ミルピエ
 装置: ダニエル・ビュラン
 衣裳: ホリー・ハインズ
 照明: マジッド・ハキミ

 初演: 2014年5月10日、パリ・オペラ座

クロエ: オレリー・デュポン
ダフニス: ジェルマン・ルーヴェ
リュセイオン: レオノール・ボラック
ドルコン: マルク・モロー
ブリュアクシス: フランソワ・アリュ

栗友会合唱団

演奏: 東京フィルハーモニー交響楽団
指揮: マクシム・パスカル

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