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2017/05/17

【展覧会】こんなに細かく描きこまれてたの/ブリューゲル『バベルの塔』展(東京都美術館)

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 上野の東京都美術館に、ブリューゲル「バベルの塔」展を見にいってきました。オランダのイマンス美術館の所蔵品による展覧会です。公式サイトはこちら、東京美術館のサイトはこちらです。
 ブリューゲルは「バベル」一点と聞き、あまり期待してなかったのですが、とっても面白かったです。最初、しぶい彫刻や絵画を見せられてちょっと退屈だったのですが、1階に上がってボスの奇想天外な化け物たちが出て来ると、そのキモかわいさに徐々にヒートアップ。3階のバベルで最高潮となりました。


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 何と言ってもまずは「バベルの塔」から。写真はWikipediaからパブリックドメインのものです。ブリューゲルはもう一枚バベルの塔を描いており(1563年、美術史美術館(ウィーン))、こちらはウィーンで見たことがありますが、ボイマンス美術館の今回の絵は初めて。
 こんなに細かく描きこまれているなんて知りませんでした。クリックで写真が拡大しますので、細部をご覧ください。建物もすごく精密で、頂上の工事中の部分などは内部が露出しているのでアーチが複雑に重なり合ってます。さらに小さな人がいっぱい書き込まれております。会場には拡大写真や解説ビデオがありましたが、工事に携わっている人たちや、塔に作られた教会に参列する人など、何倍に拡大してもデッサンが乱れておりません。
 こういう絵画のあり方を、不詳ぽん太は初めて知り、とっても驚くとともに、感動いたしました。


 
Jheronimus_bosch_112_2
 ついでボスの「放浪者(行商人)」(1550年ごろ)。こちらも色や構図よりも、細部が面白いです。
 後ろの家は、ツボが逆さに掲げており、白鳥の看板がありますが、娼館を意味するそうです。玄関では男性が女性に言い寄ってますが、後ろには立ち小便をしている男も。木の上にフクロウもいます。

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 もう一枚のボスの絵、「聖クリストフォロス」(1550年頃)。
 男が子供を背負って渡っているうちに、耐えきれないほどの重さとなったため名前を尋ねると、実はその子供はキリストだったという話ですが、この絵も細部がヘンテコです。右のほうでは、木の上の割れた壺の中で生活している人がいますし、左のほうではクマが吊るされてます。遠景の建物は、塀の中から恐竜みたいな怪物が顔をだしています。

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 ボスやブリューゲルの版画も多数あり、ブリューゲルの「大きな魚は小さな魚を食う」や、「聖アントニウスの誘惑」などの有名作品もありました。訪れた人たちは、奇想天外な化け物やヘンテコなキャラにすっかり魅了されたようで、関連グッズ売り場では、キャラが描かれたグッズやフィギュアが売れまくってました。バベルの塔型シフォンケーキも面白かったです。ガチャも作るといいと思います。

ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展
16世紀ネーデルラントの至宝-ボスを超えて-

東京都美術館
2017年4月18日(火)~7月2日(日)

作品リスト(pdf, 418.0K)

主な作品
 ピーテル・ブリューゲル1世 
  《バベルの塔》1568年頃、油彩、板
  《聖アントニウスの誘惑》1556年、エングレーヴィング
  《大きな魚は小さな魚を食う》1557年、エングレーヴィング
 ヒエロニムス・ボス
  《放浪者(行商人)》1500年頃、油彩、板
  《聖クリストフォロス》1500年頃、油彩、板

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