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2017/05/12

【オペラ】理不尽な死を受け入れるフェルノッキアのデズデーモナ/「オテロ」 新国立劇場

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 ちと時間がたってだいぶ忘れてしまいましたが、感想です。公式サイトはこちら

 やはりタイトルロールのカルロ・ヴェントレの歌唱が素晴らしかったです。朗々としながらも悲劇的な翳りがあり、圧倒的な迫力でした。イアーゴのウラディーミル・ストヤノフも、チェスのようにオテロを破滅に追い込んでいく冷徹な悪人を好演。デズデーモナのセレーナ・ファルノッキアは、役にしてはちょっと老けてる気もしましたが、貞淑で高貴な女性という雰囲気がぴったり。オペラの後半、無実でありながらオセロに殺されることを受け入れていくデズデーモナがひとつの見どころであり、女性のにゃん子は「こんなのおかしい!」と納得できないようでしたが、ファルノッキアの歌は泣かせてくれました。

 マリオ・マルトーネの演出は、舞台をキプロスからヴェネツィアに移し、本物の大量の水を使って、舞台上に運河を表現。面白いとは思うけど、なんどヴェネチアの総督が黒人なんだという疑問も湧いて来ます。冒頭の松明や落雷も凄かったらしいですが、4階からはよく見えませんでしたweep。ラストでは、オテロはデズデーモナに口づけをできぬまま息絶えました。

 このオペラ、スリラー映画みたいな、一度安心させておいて脅かす、という手法が使われていて面白いですね。第三幕でオテロがハンカチの件でデズデーモナを問い詰める場面で、「私の思い違いだった」と許しを請うた次の瞬間に「下劣な娼婦め」と声を荒げるところとか、ラストで剣を渡すと思わせて、いきなり探検を取り出してわが身を刺すところなど。悲劇というよりスリラーです。

 音楽のことはよくわかりませんが、東京フィルの演奏は、冒頭からすごい迫力だった気がします。また、新国立劇場合唱団の合唱も堪能させていただきました。

 なかなかよい舞台だったのに、空席が多かったのが残念でした。


オペラ「オテロ」/ジュゼッペ・ヴェルディ
Otello / Giuseppe VERDI

新国立劇場・オペラパレス
2017年4月19日


スタッフ

指 揮:パオロ・カリニャーニ
演 出:マリオ・マルトーネ
美 術:マルゲリータ・パッリ
衣 裳:ウルスラ・パーツァック
照 明:川口雅弘
再演演出:菊池裕美子
舞台監督:大澤 裕

オテロ:カルロ・ヴェントレ
デズデーモナ:セレーナ・ファルノッキア
イアーゴ:ウラディーミル・ストヤノフ
ロドヴィーコ:妻屋秀和
カッシオ:与儀 巧
エミーリア:清水華澄
ロデリーゴ:村上敏明
モンターノ:伊藤貴之
伝 令:タン・ジュンボ

合唱指揮:三澤洋史
合 唱:新国立劇場合唱団
児童合唱:世田谷ジュニア合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

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