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2017/06/04

【仏像】快慶の傑作!国宝渡海文殊/安倍文殊院(奈良県桜井市)

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 5月下旬の奈良・京都の旅。ぽん太とにゃん子が次の訪れたのは安倍文殊院。ここには国宝の快慶作・渡海文殊があります。
 同時期に奈良国立博物館で快慶展が行われており、ひよっとしたらそっちにお出ましになっているのではと電話で確認したところ、自宅におられるとのこと。
 渡海文殊さまは、2014年に国立博物館で行われた「日本国宝展」で、善財童子と須菩提だけ観たことがあるのですが、全体を拝観するのは今回が初めて。とっても楽しみです。

【寺院名】華厳宗 安倍山 文殊院(安倍文殊院)
 ・公式サイト
【住所】奈良県桜井市阿部645
【拝観】拝観料700円(お抹茶・菓子付き)。
【仏像】
・木造騎獅文殊菩薩及び脇侍像(渡海文殊) 鎌倉時代 国宝
  文殊菩薩、善財童子、優填王、須菩提(仏陀波利三蔵) 鎌倉時代 快慶作
  維摩居士(最勝老人) 江戸時代 慶長12年(1607年)補作
・釈迦三尊像 室町時代
【写真】安倍文殊院の公式サイトで、それぞれの仏像のきれいな写真を見ることができます。

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 拝観料を払って中に入ると、まず小部屋に通され、抹茶のサービスがあります。お手前をいただきながら、はやる心を鎮めます。

 本堂に入ると、いらっしゃいました!ちょっと遠い?でも、思わず「をゝ〜〜っ」と声が出てしまいます。神々しいです。迫力があります。
 手前に椅子が並んでて、お坊さんが拝むところ(名称不明)があって、その奥に階段があり、さらにその奥に渡海文殊が祀られているという仕組みで、かなり遠いのですが、椅子に座って見上げると、中央の獅子に乗った文殊菩薩は光背まで入れた総高が7メートル。4人の眷属も間隔をあけて広々と配置されており、この群像は圧倒的な迫力があります。

 お坊さんと一緒にお経をあげたあと、簡単な解説をしてくださいます。その後は自由に階段を登って、像のかなり近くまで行って拝観することができます。

 文殊菩薩さまは、左足を下におろした半跏踏み下げ座で、獅子の上に乗ってます。若々しく精悍で、力がみなぎり、文殊菩薩らしく利発な表情。
 ぐぐってみると、経典に「童子相」とあることによる、とあちこちに書かれてますが、コピペつながりのようで、どの経典か書いてあるサイトは見つかりませんでした。
 右手に持った剣と左手に持った蓮が、逆ハの字に開いているあたりがシャープでかっこいいです。
 乗っている獅子は、安土桃山時代の補作だそうです。ちょっと斜め下を向いていて、「ぶわ〜〜っ」とか鳴きそうでいい感じですが、全体のバランスを考えるとちょっとデカすぎる気もします。派手さや躍動感よりも、繊細でまとまった表現を好んだ快慶には、ちょっとそぐわない気もします。でも、現在のお姿に力強さがあることは間違いありません。
 拝むようなしぐさと、あどけない表情が魅力の善財童子(ぜんざいどうじ)と、がりがりのお爺さん須菩提は、上述の通り以前に拝観いたしました。
 ちなみに通常、渡海文殊の脇侍は、善財童子、優填王、仏陀波利三蔵、最勝老人の4人ですが、安倍文殊院では仏陀波利三蔵が須菩提、最勝老人が維摩居士と呼ばれています。
 優填王は堂々たる体格で、獅子のロープを掴んでおります。候補の維摩居士は、仙人風のご老人。
 5人揃ってそのままアニメの主人公になりそうなほどキャラが立ってます。

 奥の部屋には、釈迦三尊像が祀られて降りました。室町時代の作で、明治の神仏分離のおりに、多武峯妙楽寺(現在の談山神社)から移されたものだそうです。
 転法輪印(説法印)を結んでおられますが、光背に飛天が待っていたりして、脇侍も文殊・普賢っぽくないし、ひょっとしたら阿弥陀三尊さまではないかいなどと、ちょっと謎が残る仏様でした。

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