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2017/07/17

【バレエ】ロホやコラレスの超絶テクニックに観客大興奮! 「海賊」イングリッシュ・ナショナル・バレエ

 久々に思わず震えが走るような素晴らしい舞台を見ました。公式サイトはこちらです。

 あまり聞いたことがないバレエ団だけどタマラ・ロホが出るので、ということで観に行ったのですが、凄かったです。暑いなか行ったかいがありました。

 イギリスということでストーリー性があり、映画『バットマン』の衣装デザイナーであるボブ・リングウッドの美術・衣装が美しく、そしてなによりもダンサーのテクニックが傑出してました。

 圧巻は第二幕の有名なパ・ダクシオン。
 今日のお客さんは、けっこうこまめに拍手する感じで、技を繰り出すたびに拍手が沸き起こりました。ぽん太は踊りの途中で拍手するのはあんまり好きではないのですが、今回は例外。ダンサーも、拍手を聞いてさらにノリノリという感じでした。

 タマラ・ロホは若干太めの印象で、テクニックも落ちてきたんじゃないかとぽん太は思ったのですが、さにあらず。ピルエット系のスピードと安定感がすごいです。「くるくる回りながら舞台上を斜めに移動していく技」の回転速度がハンパないです。それからグラン・フェッテでも、3回転を何度も何度も入れてました。片足のポワントで踊り続けるところとか、花を3回受け取るバランスなども余裕でこなしているように見えてしまいます。超絶技巧で有名なロホですが、ぽん太はこれまえ彼女を何回か見たけれど、このようなテクニックを初めて見ました。
 もちろん表現力、演技力も素晴らしく、奴隷市場の嫌々踊る感じや、コンラッドとの愛情に満ちた踊りなど、演劇性が感じられました。

 アリのセザール・コラレスは、こんかい初めて見ましたが、けっこう長身の男性。第1幕ではさしたる見せ場もなく、大したことないのかな〜などと思ってたのですが、力をためてたんですね。「ジャンプして足を前後に開く技」や、「空中回し蹴りのような技」では、体操の白井健三ではないけれど、普通よりさらに半回転ひねっている感じ。回転ジャンプして着地した足でまた回転ジャンプする技も、さらにもう一回の回転ジャンプ。ピルエットも早くて安定してました。 
 7月14日の「海賊」公演後、プリンシパルに任命されたんだそうです。さもありなん、さもありなん。

 コンラッドのイサック・エルナンデスも、やはり第一幕ではちょっとセーブしてたようで、高いジャンプや早いピルエットを披露しました。ただ、一般的な王子さま系ではなく、海賊の首領というキャラ設定。やんちゃ感が漂ってました。

 まるで体操やフィギュアスケートの競技のように、ダンサーのテクニックを堪能しました。オーシポワとワシーリエフの「ドンキ」を初めて見たときの感動をちょっと思い出しました。
 芸術監督になったロホに触発されて、ダンサーたちがテクニックを磨きはじめたのでしょうか?

 ビルバントのヨナ・アコスタも、キレとノビがありました。
 ギュルナーラのカーチャ・ハニュコワも、妖艶さがあって良かったのですが、第1幕で脚を負傷したということで、第3幕は金原里奈が代役で踊りました。まん丸のお顔で、軽くて柔らかい踊りで、ほんとうに可愛らしいです。妖艶さはまだなく、急な代役のせいかちょっと不安定なところもありましたが、是非とも頑張って欲しいです。
 パシャのマイケル・コールマンは滑稽な演技が抜群。これもイギリスの演劇の伝統か。ギュルナーラのピルエットに合わせて、自分も腰をふりふりしながら回転していたのが可愛かったです。


 ストーリーは、海賊たちが船で航海しているプロローグのあと、奴隷市場になります。メドーラはコンラッドの恋人という設定。ギュルナーラが第2幕に全く出でこず、役割がちょっと分かりにくかったのですが、ハニュコワが負傷したせいで変更になった部分があるのかも。最後が難破で、コンラッドとメドーラが生き残るというエンディング。
 原作となったバイロンの「海賊」のあらすじを知りたい方は、こちらの記事をどうぞ【バレエの原作を読む(1)】バレエの『海賊』←バイロンの長編詩『海賊』。バレエの「海賊」の様々なストーリーに関しては、こちらの記事をどうぞ【雑学】バレエ「海賊」のストーリーの変遷


 セットもお金がかかっている感じで、色合いや奥行き感が素晴らしかったです。衣装も華やかでした。何枚もの幕を上手に使って、スピーディーに場面転換をしておりました。

 振り付けも、男性の群舞など、ちょっと現代的な動きも入っていて、迫力がありました。


 ところで、イングリッシュ・ナショナル・バレエというのは、ぽん太は初めて聞きましたが……。
 ぐぐってみると、英語の表記はEnglish National Ballet、1950年に創設されたそうです。本拠地はロンドン・コロシアム (London Coliseum)で、イングリッシュ・ナショナル・オペラも有しており、ロイヤル・オペラ・ハウスよりはチケットもやすく、気軽に行ける劇場だそうです。

 今後も来日するのでしょうか。ちょっと目が離せないですね。


イングリッシュ・ナショナル・バレエ2017年日本公演
「海賊」 プロローグ付全3幕

2017年7月17日
東京文化会館

復元振付: アンナ=マリー・ホームズ(マリウス・プティパ、コンスタンチン・セルゲイエフに基づく)
音楽: アドルフ・アダン、リッカルド・ドリゴほか
編曲: ラース・ペイン、ギャヴィン・サザーランド
装置・衣裳: ボブ・リングウッド

メドーラ : タマラ・ロホ
コンラッド : イサック・エルナンデス
ギュルナーラ : カーチャ・ハニュコワ
ランケデム : ジンハオ・チャン
アリ : セザール・コラレス
ビルバント : ヨナ・アコスタ
パシャ : マイケル・コールマン*


第1幕 市場
オダリスク : 金原里奈、アリソン・マクウィニー、フランチェスカ・ヴェリク

指揮 : ギャヴィン・サザーランド
演奏 : 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

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