« 【バルト三国(1)】いつものように日程のご案内(これだけで終わるかも) | トップページ | 【文楽】『本朝廿四孝』のストーリーが分からニャイ!!2018年5月国立劇場第一部 »

2018/05/13

【バレエ】ため息つくほどじゃないけど素晴らしい公演でした。『ヌレエフ・ガラ』ウィーン国立バレエ団2018来日公演

 今回のウィーン国立バレエ団の来日公演は、「海賊」はパスして「ヌレエフ・ガラ」だけ鑑賞。
 GWの海外旅行の時差ボケと、鼻風邪とで頭がぼーっとし、時おり意識消失していたので偉そうなことは言えませんが、感動!というほどではないけど、演目も渋くてよく練られていて、なかなか良い公演だったと思います。
 ヌレエフというとパリ・オペラ座を思い浮かべるけど、亡命後の1964年にウィーン国立バレエ団で自ら振り付けた『白鳥の湖』を踊ったのをきっかけにウィーンを活躍の場とし、のちにはオーストリア国籍を取得。ヌレエフ/ウィーン国立バレエ団の『白鳥』の動画は、こちら(Youtube)で全幕見ることができますヨ!

 今回のガラは、演目がたくさんで初めて見るものも多かったので、あんまり記憶してませんが、備忘録として感想を書き留めておきます。お目汚しご容赦ください。

 『Opus 25』。ショパンのエチュードのピアノ生演奏で、振り付けのエノ・ペチが自ら踊ります。ピアニストの椅子の端っこに腰掛けたりして、ちょっと雰囲気があってよかったです。

 『ヨゼフの伝説』より。30代の若きノイマイヤー振り付けの作品。旧約聖書の物語がオリジナル。今回演じられたのは、ポティファルの妻がヨゼフを誘惑するシーンか?ふんどし一丁みたいな衣裳が衝撃的。しかも最後は何と男性が裸に!?その瞬間、にゃん子がオペラグラスを手にしたのをぽん太は見逃さなかった。

 『ソロ』というタイトルですが、三人の男性の踊り。ちょっとコミカルです。木本全優くん、なかなかいい体してますね。踊りも良かったです。

 『ベール・ギュント』。若い恋人たちのラブラブな踊り。雰囲気はありましたが、バレエらしい動きはあんまりなかった気がします。

 さておまちかね、ルグリ先生がツィンバルと大人の雰囲気たっぷりに『ランデヴー』を踊りました。これ、前にもどこかで見たな。音楽は有名なシャンソン『枯葉』……というのは実は不正確な言い方で、もともとジョゼフ・コズマがこのバレエのために1945年に作った曲。翌年ジャック・プレヴェールが詞を加え、マルセル・カルネの映画「夜の門」の挿入歌として使われたものがヒットし、 『枯葉』というシャンソンの名曲として知られるようになりました。この『ランデヴー』の方がオリジナルというわけです。これ、豆知識な。
 ルグリ先生、まだまだ踊れますね。こういう雰囲気を一瞬で作り出す技は見事としか言いようがありません。

 『シーニュ 白鳥』。もしも白鳥がジャンキーだったら……なんて設定のわけないよね。六本木の路地裏の瀕死の白鳥か?映像が使われたりして、衣装の羽もなんか変。子役の少年の動きもバレエらしくありません。なんかぽん太は好きくない。

 『コンチェルト』。マクミラン振り付けの美しい抽象バレエ。ってゆーか、ショスタコーヴィチががこんな叙情的な曲を書いてたとはしらなんだ。ラフマニノフかと思ったぜい。ピアノ協奏曲第2番ってくらいだから初期の作品かと思ったら、1957年、51歳の作ですね。先日のノイマイヤーの「ニジンスキー」で使われてた交響曲第11番の前年。ショスタコーヴィチも芸域が広いんですね。ぽん太はそっちに食いつきました。

 『赤のジゼル』は、ロシアの偉大なバレリーナで、のちに精神を病んだオリガ・スペシフツェワの一生に基づいた作品。ヨーロッパでは忘れ去られていた『ジゼル』をヨーロッパに伝えたことでも知られています。だから「赤の(ロシアの)ジゼル」なんでしょうね。スタイリッシュな踊りと衣裳で良かったです。あごひげをたくわえたウラジーミル・シショフの雰囲気がぴったりでした。

 『ストラヴィンスキー・ムーヴメンツ』は、オシャレなモダンバレエですが、「でんぐり紙」(あの七夕飾りで畳んであるのをぐるっと広げると蜂の巣状のぼんぼりになるやつ)みたいな衣裳が面白かったです。飛行機用の枕みたいなのもありました。

 さてルグリ先生が再び登場。ツィンバルとノイマイヤーの『シルヴィア』。素朴な女性を素朴な男性が追いかけてきて、純朴な愛を確かめ合うみたいな踊り。これのどこがシルヴィアなんだい。ぽん太には皆わかりません。ルグリ先生もよかったですが、リアブコでも見てみたくなりました。

 いよいよ最後は≪ヌレエフ・セレブレーション≫。ヌレエフの振り付けで「くるみ割り人形」、「ライモンダ」、「白鳥の湖」から、全11作品の大盤振る舞い。
 ぽん太は年は食ってるけれどバレエファン歴は浅いので、ヌレエフは同時代的には観ていませんから、たいした感慨はありませんでした。でも舞台の背景に飾られたヌレエフの写真が、ちょっとエキセントリックな彼の一般的なイメージとは違って、とっても優しそうな笑顔を浮かべた晩年の写真であるのを見て、ルグリはどういういう気持ちでこの写真を選んだんだろうかなどと考えていたら、ちょっとじわっときました。
 ぽん太から見たヌレエフの振り付けの印象は、「地味なのに難しそう」。「くるみ割り人形」のバジリオくん、なんかフラフラしてました。せっかく橋本清香さんが頑張ってるのにpout
 ラストの「「黒鳥のパ・ド・ドゥ」では、木本全優くんが王子様。リュドミラ・コノヴァロワは、2回転入れて頑張ってました。やっぱりコンテより古典の方が盛り上がるね。
 ミーハーのぽん太の感想でした。

「ヌレエフ・ガラ」
5/10(木)14:00
Bunkamura オーチャードホール

公式サイト

芸術監督:マニュエル・ルグリ


『ワルツ・ファンタジー』
振付:ジョージ・バランシン
音楽:M.グリンカ(「ワルツ・ファンタジー」)
ナターシャ・マイヤー、ヤコブ・フェイフェルリック
エレーナ・ボッターロ、アデーレ・フィオッキ、ズヴェヴァ・ガルジューロ、マディソン・ヤン

『Opus 25』
振付・コンセプト・照明:エノ・ペチ
音楽:F.ショパン(「エチュード」作品25-7)
ピアノ演奏:イゴール・ザプラヴディン
マリア・ヤコヴレワ、エノ・ペチ

『ヨゼフの伝説』より
振付・演出・照明コンセプト:ジョン・ノイマイヤー
音楽:R.シュトラウス(「ヨゼフの伝説」作品25-7)
ヨゼフ:デニス・チェリェヴィチコ
ポティファルの妻:ケテヴァン・パパヴァ

『ソロ』
振付:ハンス・ファン・マーネン
音楽:J.S.バッハ(「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」BWV 1002<クーラントードゥーブル>)
衣装・装置ケソ・デッカー
照明:ヨープ・カボルト
木本全優、リハルド・サボー、ジェロー・ウィリック

『ペール・ギュント』より
振付・台本・照明:エドワード・クルーグ
音楽:エドヴァルド・グリーグ(「ピアノ協奏曲第1番」作品16 第2楽章:アダージョ)
衣裳:レオ・キュラス
アリーチェ・フィレンツェ、ヤコブ・ファイフェルリック

『ランデヴー』より
振付:ローラン・プティ
振付指導:ルイジ・ボニーノ
音楽:ジョゼフ・コズマ(「ランデヴー」)
衣裳:メイヨー
イリーナ・ツィンバル、マニュエル・ルグリ

『マーマレーション』より
振付:エドワード・リアン
音楽:エツィオ・ボッソ(「ヴァイオリン協奏曲第1番」

ニーナ・ポラコワ、イオアンナ・アヴラアム、アリーチェ・フィレンツェ、ニキーシャ・フォゴ、ズヴェヴァ・ガルジューロ、ガラ・ヨヴァノヴィチ、 アニータ・マノロヴァ、スーザン・オパーマン
ロマン・ラツィック、ヤコブ・フェイフェルリック、ミハイル・ソスノフスキ、レオナルド・バジリオ、フランチェスコ・コスタ、ジェロー・ウィリック、イゴール・ミロシュ、トリスタン・リーデル、ジョルト・トゥルック

『シーニュ 白鳥』
振付:ダニエル・プロイエット
音楽:オルガ・ヴォイチェホヴスカ(「シーニュ」)
衣裳:スティーネ・シェーグレン
照明:クリスティン・ブレータル
映像:ヤニブ・コーエン
ケテヴァン・パパヴァ
川西凛空(Kバレエスクール)

『コンチェルト』より
振付:ケネス・マクミラン
音楽:ドミトリー・ショスタコーヴィチ(「ピアノ協奏曲第2番」作品102第2楽章:アンダンテ)
衣裳・装置:デボラ・マクミラン
照明:ジョン・B・リード
リュドミラ・コノヴァロワ、ロマン・ラツィック
エレーナ・ボッターロ、アニータ・マノロヴァ、芝本梨花子
リハルド・サボー、ドゥミトゥル・タラン、アンドレイ・テテリン

『赤のジゼル』より
振付・照明:ボリス・エイフマン
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(「マンフレッド交響曲」作品58)
衣裳:ヴァチェスラフ・オークネク
オルガ・エシナ、ウラジーミル・シショフ

『ストラヴィンスキー・ムーヴメンツ』より
振付:アンドラーシュ・ルカーチ
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー(「プルチネッラ組曲」(1949年版)<セレナータ>、「5本の指で」<ラルゲット>、「ミューズを率いるアポロ」<アポテオース>)
衣裳製作:モニカ・ヘルヴァルト
照明:アッティラ・ザボー
アリーチェ・フィレンツェ、木本全優
イオアンナ・アヴラアム、ジェームス・ステフェンス、
ニキーシャ・フォゴ、アレクサンドル・トカチェンコ
ズヴェヴァ・ガルジューロ、アルネ・ヴァンデルヴェルデ
ジェロー・ウィリック

『シルヴィア』より
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:レオ・ドリーブ(「シルヴィア」)
衣裳:ヤニス・ココス
イリーナ・ツィンバル、マニュエル・ルグリ

≪ヌレエフ・セレブレーション≫
振付:ルドルフ・ヌレエフ (マリウス・プティパとレフ・イワーノフに基づく) 
構成:マニュエル・ルグリ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー、アレクサンドル・グラズノフ
衣裳:ルイザ・スピナテッリ、ニコラス・ジョージアディス
衣裳アシスタント(スピナテッリ):モニア・トルチア

 『くるみ割り人形』
 第2幕“パ・ド・ドゥ”
 橋本清香、レオナルド・バジリオ

 『ライモンダ』
 第3幕より”ヘンリエットのヴァリエーション”
 ナターシャ・マイヤー

 第3幕より”4人の騎士の踊り”
 スコット・マッケンジー、トリスタン・リーデル、ドゥミトゥル・タラン、アルネ・ヴァンデルヴェルデ、ジェロー・ウィリック

 第3幕より”クレメンスのヴァリエーション”
 ニキーシャ・フォゴ、アニータ・マノロヴァ、芝本梨花子

 第2幕より”アブデラーマンのヴァリエーション”
 ミハイル・ソスノフスキ

 第2幕より”サラセン人の踊り”
 ズヴェヴァ・ガルジューロ、フランチェスコ・コスタ

 第2幕より”ライモンダのヴァリエーション”
 ニーナ・ポラコワ

 『白鳥の湖』
 第1幕より”パ・ド・サンク(コーダ)”
 ヤコブ・フェイフェルリック、イオアンナ・アヴラアム、アリーチェ・フィレンツェ、
 スコット・マッケンジー、リハルド・サボー

 第1幕より”王子のヴァリエーション”
 デニス・チェリェヴィチコ

 第3幕より”スペインの踊り”
 ガラ・ヨヴァノヴィチ、アライヤ・ロジャーズ=ママン、アレクサンドル・トカチェンコ、アンドレイ・テテリン

 第3幕より”黒鳥のパ・ド・ドゥ(コーダ)”
 リュドミラ・コノヴァロワ、木本全優

|

« 【バルト三国(1)】いつものように日程のご案内(これだけで終わるかも) | トップページ | 【文楽】『本朝廿四孝』のストーリーが分からニャイ!!2018年5月国立劇場第一部 »

芸能・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74997/66708041

この記事へのトラックバック一覧です: 【バレエ】ため息つくほどじゃないけど素晴らしい公演でした。『ヌレエフ・ガラ』ウィーン国立バレエ団2018来日公演:

« 【バルト三国(1)】いつものように日程のご案内(これだけで終わるかも) | トップページ | 【文楽】『本朝廿四孝』のストーリーが分からニャイ!!2018年5月国立劇場第一部 »