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2018/06/30

【仏像】白洲正子が愛でた黒焦げのトルソー 松尾寺(奈良県大和郡山市)

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 奈良市の南西の丘陵地帯にある松尾寺。天武天皇の息子の舎人親王の創建と言われています。ここはなんと言っても、白洲正子が『十一面観音巡礼』でその美しさを褒め称えた黒焦げの仏像のトルソーが必見です。


【寺院名】真言宗醍醐派 松尾山 松尾寺
【公式サイト】http://www.matsuodera.com
【住所】奈奈良県大和郡山市山田町683
【拝観日】2017年11月2日
【拝観】常時可。拝観料:範囲によっていろいろ。
【仏像】
千手観音像トルソー 木造 総高188cm 奈良時代 写真
十一面観音立像 桜 一木造 漆箔 像高110.6cm 平安後期 重要文化財 (奈良国立博物館寄託) 写真(お顔だけ)
如来形頭部残闕 桧 10世紀
役行者小角像 円空作 江戸時代 写真


 黒焦げのトルソーは、真っ黒に炭化していて、首も腕も失われ、胴体と脚の外形のみ留めております。昭和い28年(1953年)、本堂の解体修理中に、屋根裏から発見されたそうです。松尾寺の旧本堂は建治3年(1277年)に消失しており、現在の本尊は鎌倉時代の作。このトルソーは、火災以前に祀られていた旧本尊ではないかと考えられています。
 長く人々の信仰を集めた美しい仏さまを見慣れた目には、このトルソーは衝撃以外のなにものでもありません。しかしそれは、きらびやかな仏像以上に訴えかけるものを持っています。それはあらゆるものを朽ち果てさせていく無常さであり、また、自らを犠牲にして衆生を救おうとする菩薩の慈悲でもあります。

 奈良国立博物館に寄託されている重文の十一面観音さまが里帰りして公開されておりました。どういう仏様だったかは忘れました。

 このお寺にはもうひとつ、ご本尊の十一面観音がありますが、こちらは見ることができませんでした。なんと訪問日の翌日の11月3日が公開日でした。

 役行者は、背面に延宝3年(1675年)円空作という墨書があるそうです。しかし円空に特徴的な豪快さや闊達さはなく、ニコニコと微笑んだ可愛らしい像です。

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