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2018/10/19

【オペラ】ケントリッジの演出は面白かったです「魔笛」新国立オペラ

 新国立劇場の「魔笛」は、これまでとはプロダクションが変わり、2005年にモネ劇場で初演されたウィリアム・ケントリッジ演出の舞台です。
 動く素描といった感じのアニメが多用されてました。なんでもこの人、手書きのアニメーションで有名な現代美術家とのこと。紙に木炭で描いたドローイングを、消しては書き直しながらコマ撮りしていくものだそうで、素朴さと暖かみがあります。元々は有名な現代美術家だそうで、Youtubeでもいろいろな動画を見ることができます。Youtubeでも動画が見れます。南アフリカ出身の白人ということで、作品にメッセージ性も感じられます。
 なんか魔笛の筋ってわかりにくいところがあり、最後の火と水の試練も歩くだけであっという間に終わるな〜と思ってたのですが、そうしたあたりはアニメのおかげでわかりやすかったです。
 でも、アニメに目が行きすぎて、歌やオケに集中しずらかった気もします。
 いまのところオペラの演出では、プロジェクションは控え目に使われておりますが、そのうちオールCGみたいなのが出てくるんでしょうか。

 フリーメイソン的なものははっきりと描かれていたのも特徴で、三角に目玉のシンボルや、独特の握手などが出てきました。一方でフリーメイソンが、啓蒙主義や科学的思考と関連していることも示されておりました。

 衣装は全員18世紀風。パパゲーノも、見慣れた鳥のお化けじゃなくて、普通の服装。なんだかダヴィスリム演ずるタミーノよりも、アンドレ・シュエンのパパゲーノの方が男前に見えてしまいました。
 二人とも、歌も演技も悪くはなかったですが、聞き惚れるほどの歌声ではありませんでした。

 ザラストロのヴェミッチは、若くて長身で、「賢者」というよりは「若き教祖様」という雰囲気。演出のケントリッジの考えでは、真理を知り人々を導くことができると自負するザラストロには、独りよがりで危険な側面があり、サイの狩猟シーンやギロチンは、それを象徴してるんだそうな。だとすればちょっと危なそうなヴェミッチのザラストロは、演出者の意図に合っているのかもしれません。

 夜の女王は安井陽子。破綻なく歌っていたけど、歌うのが精一杯という感じで、プラスアルファの表現力や演技力に欠けるのは仕方ないか。
 なんかオケも迫力がなかった気がします。4階席で遠かったせいですかね。

「魔笛」
作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
台本:エマヌエル・シカネーダー

新国立劇場オペラパレス
2018年10月14日

公演情報(新国立劇場公式サイト)

指揮:ローラント・ベーア
演出:ウィリアム・ケントリッジ
演出補:リュック・ド・ヴィット
美術:ウィリアム・ケントリッジ、ザビーネ・トイニッセン
衣裳:グレタ・ゴアリス
照 明:ジェニファー・ティプトン 
プロジェクション:キャサリン・メイバーグ
映像オペレーター:キム・ガニング 
照明監修:スコット・ボルマン
舞台監督:髙橋尚史

ザラストロ:サヴァ・ヴェミッチ
タミーノ:スティーヴ・ダヴィスリム
弁者・僧侶I・武士II:成田 眞
僧侶II・武士I:秋谷直之
夜の女王:安井陽子
パミーナ:林 正子 
侍女I:増田のり子
侍女II:小泉詠子
侍女III:山下牧子
童子I:前川依子
童子II:野田 千恵子
童子III:花房英里子
パパゲーナ:九嶋香奈枝
パパゲーノ:アンドレ・シュエン
モノスタトス:升島唯博 

合唱指揮:三澤洋史
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

芸術監督:大野和士

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