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2018/11/28

【オペラ】色気より強さ、コスタ=ジャクソンのカルメン 「カルメン」新国立劇場オペラ

 カルメンにジンジャー・コスタ=ジャクソン、エスカミーリョにティモシー・レナーと、美男美女をそろえた新国立の「カルメン」。
 ただ二人とも、スリムな体型のせいかあまり声量がなく、4階の天井桟敷ではちときつかったです。コスタ=ジャクソンの「ハバネラ」は、声質が一本調子で抑揚に乏しく、また時折挟む地声が耳障りで、あまり満足ができませんでした。しかし次第に喉が暖まってきたのか、演技力のせいなのか、だんだんよくなってきて、ラストシーンはかなり感動しました。
 「闘牛士の歌」の最後のところ。メルセデスが「愛」(l'amour!)と歌うとエスカミーリョが「愛」と返し、次にフラスキータが「愛」と歌うとまたエスカミーリョが「愛」と返します。そして次にカルメンが「愛」と歌うのですが、コスタ=ジャクソンは前の二人とはまったく違う色っぽい歌い方をし、同時に腿をあらわに足を組み替えます。ここでエスカミーリョがカルメンの存在に気づき、魅了されるというくだりは、なかなかのものでした。

 コスタ=ジャクソンはインタビュー(→こちら)のなかで、カルメンは死を前にしても自由を守ることを選ぶ強さを持っていると語っております。確かに彼女のカルメンは、妖艶で浮気っぽい女ではなく、芯の強さと意気が感じられました。
 なんか「カルメン」は、ドン・ホセの方が主みたいな気がすることが多いですが、今回の舞台では、強さゆえに死なざるを得ないカルメンの「悲劇」が前面に出て、胸に迫る思いでした。
 カスタネットも上手でしたhappy01

 ちと地味であまり目立たなかったけど、ドン・ホセのオレグ・ドルゴフの声が良かったです。
 新国立のミカエラにレギュラー出演の砂川涼子、清楚な歌声と、美しいフランス語の発音を聴かせてくれました。
 ジャン=リュック・タンゴー指揮、東京フィルの演奏は、最初の序曲で弦のメロディーラインが全然聞こえず心配しましたが、その後修正されたようで、悪くなかったです。


オペラ「カルメン」/ジョルジュ・ビゼー
Carmen / Georges BIZET

新国立劇場オペラパレス
2018年11月25日

新国立劇場の公演案内ページ

指揮 ジャン=リュック・タンゴー
演出 鵜山 仁
美術 島 次郎
衣裳 緒方規矩子
照明 沢田祐二
振付 石井 潤
再演演出 澤田康子
舞台監督 斉藤美穂

カルメン ジンジャー・コスタ=ジャクソン
ドン・ホセ オレグ・ドルゴフ
エスカミーリョ ティモシー・レナー
ミカエラ 砂川涼子
スニガ 伊藤貴之
モラレス 吉川健一
ダンカイロ 成田 眞
レメンダ―ド 今尾 滋
フラスキータ 日比野 幸
メルセデス 中島郁子

合唱指揮 三澤洋史
合唱 新国立劇場合唱団
ダンサー 新国立劇場バレエ団
管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団

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