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2018/12/30

【仏像】「京都・醍醐寺-真言密教の宇宙-」サントリー美術館

 もうだいぶ前の話ですが、サントリー美術館で開かれた醍醐寺展に行ってきました。あらゆるジャンルの密教美術が展示されており、仏像は8点でしたが、全てが国宝か重要文化財で、快慶作もあるという、充実したラインナップでした。

 醍醐寺は以前に訪れたことがありますが(
【仏像】国宝薬師三尊、五大明王など。醍醐寺(京都))、こんかいは5躯が初拝観でした。

 初拝観のものから先にご紹介します。

 まずは何と言っても如意輪観音坐像(15:出品リストの番号)(写真)。平安中期の、ゆったりおっとりした優美なお姿。お顔もふっくらとして、満ち足りた表情。伏し目がちにして、なにか思案しているのか、それともまどろんでいるのか。腰を曲げて、まるで光背によりかかってでもいるように、ゆったりと座っております。如意輪観音さまの右手は、頬に手のひらをあてている場合と、手の甲を当てている場合がありますが、この像は手の甲の方。とっても優しそうな素晴らしい如意輪さまです。

 ついで快慶作の不動明王(26)(写真)。鎌倉時代の作ですが、上の歯で下唇を噛み、両目を見開いて正面を見据えるという古風なお顔。京都の東寺・講堂の不動明王(写真)に習った、いわゆる「大師様」のお姿です。そうした制約のなかでも、細かい表情や、絞り込まれたウエスト、ちょっと持ち上げた両肩など、鎌倉らしい躍動感があり、それでいて全体として美しく収まっています。

 国宝の虚空菩薩立像(27)(写真)は、でっぷりしているというか、寸詰りというか、変わったお姿。衣紋も彫りが深くてぐるんぐるんしており、足の部分は翻波式になっております。平安初期の仏様ですね。同じ時代の三井寺の十一面観音(写真)をちょっと思い出します。
 この像は、長らく「聖観音菩薩立像」とされて来ましたが、つい先日の平成27年(2015)、調査を元に「虚空蔵菩薩立像」とお名前が変更になったそうです(春季特別公開 - 醍醐寺)。

 阿弥陀如来坐像(28)は、定朝様の整った仏様でした。

 仏像ではありませんが、聖宝坐像(5)(写真)も初めて観ました。聖宝は、平安初期に醍醐寺を開山したした人で、空海の孫弟子にあたるそうです。江戸時代の作ですが、表情から人となりが伝わってくる、見事な像です。わざわざ吉野右京種久作と付記されており、ググってみると、有名な仏師のようですが、詳しいことはよくわかりません。

 あとは再会した仏様たち。
 国宝の薬師如来および両脇侍像は、階段近くの吹き抜けスペースに展示されており、最初は(恐れ多くも)上から見下ろし、やがて足元に降りていくという感じでしたが、迫力はなかなかのものでした。
 五大明王は、霊宝館に安置されていたものですね。
 象に乗った帝釈天と、ちと珍しい牛に乗る閻魔さまも、久々にお目にかかりました。


 


京都・醍醐寺-真言密教の宇宙-

2018年9月19日~11月11日(11月8日訪問)
サントリー美術館

サントリー美術館の公式サイト
特設サイト

出品リスト(pdf, 430.8K)

出品された仏像
    ◎重要文化財 ⦿国宝 番号は出品リストの番号です。

 写真は、醍醐寺文化財アーカイブスで見ることができます。

5 聖宝坐像 吉野右京種久作 江戸時代 延宝2年(1674) (初) 写真
14 ⦿ 薬師如来および両脇侍像 平安時代 10世紀
15 ◎ 如意輪観音坐像 平安時代 10世紀(初) 写真
22 ◎ 五大明王像 平安時代 10世紀
23 ◎ 帝釈天騎象像 平安時代 10世紀
24 ◎ 閻魔天騎牛像 平安時代 12世紀
26 ◎ 不動明王像 快慶作 鎌倉時代 建仁3年(1203) (初) 写真
27 ⦿ 虚空菩薩立像 平安時代 9世紀 (初) 写真
28 ◎ 阿弥陀如来坐像 平安時代 12世紀 (初)

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