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2018/12/26

【クラシック】華麗で色彩豊かなマーラー「巨人」 ダニエル・ハーディング指揮、パリ管弦楽団

 コントラバス8台の大編成が目一杯鳴らしてましたが、パリ管弦楽団の音色はどこまでも華麗で色彩豊か。ドイツ系のオケの重厚さとはまったく異なり、弦楽器はフォルテッシモでも軽く艶やかで、木管も一つひとつの音色の違いが際立ち、金管も耳をつんざくような音をたてません。

 指揮のハーディングが、大寒波の札幌で滑って足首を骨折したとのニュースが飛び込んで来ました。札幌公演は椅子に座って無事に指揮したとのことでしたが、どうなるかちょっと不安。演奏前にKAJIMOTOの職員がマイクを持って出て来たのでヒヤヒヤしましたが、椅子に座って指揮をしますという告知でした。ハーディングは車椅子で登場。椅子に座って、ギプスを巻いた右足を台に乗せ、元気一杯に演奏してました。

 ハーディングが作る音楽は、キレがあって若々しくスマート。繊細なニュアンスが感じられ、決して旋律をねっとりと歌わせたりはいたしません。第一楽章は、鳥の鳴き声がそこここに聞こえて聞こえるなか、さまざまなニュアンスの音楽が次から次へと現れて、なんだか妖精の森の中を歩いているかのようでした。第四楽章ではは一転して激しく強烈なクライマックスを盛り上げました。

 アンコールは、ハーディングの母国の作曲家エルガーのエニグマ変奏曲を、情感たっぷりに演奏しました。


 会場はだだっ広い東京芸術劇場のコンサートホール。以前に3階席で聴いたらあまりに遠すぎたので、今回は2階席にしてみましたが、それでも音がしっかり聞こえて来ませんでした。マーラーはまだよかったですが、ベルクでは、肝心のヴァイオリンソロがオケの音と渾然一体となって、よく聞き取れません。聞いたことのない曲だったのでYoutubeで予習して本番に望んだのですが、あまり楽しめませんでした。ヴァイオリンのイザベル・ファウストがかなりの熱演だっただけに、ちょっと残念。情緒に流され過ぎず、ちょっと乾いた感じの音色で、知的な演奏だった気がします。

 マーラーの奥さんアルマは、建築家グロピウスとの間に娘マノンをもうけましたが、18歳の若さで急死。可愛がっていたベルクが彼女に捧げて作曲したのが、このヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出に」だそうです。ということで今日のプログラムはマーラーつながりだったんですね。

 アンコールのバッハも深みのある演奏で素晴らしかったです。
 


東京芸術劇場 海外オーケストラシリーズ
パリ管弦楽団

2018年12月16日
東京芸術劇場 コンサートホール

東京芸術劇場の公演案内
KAJIMOTOの公演案内

指揮:ダニエル・ハーディング
ヴァイオリン:イザベル・ファウスト
管弦楽:パリ管弦楽団

ベルク/ヴァイオリン協奏曲 「ある天使の思い出に」
マーラー/交響曲第1番 ニ長調 「巨人」

アンコール
バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番から「ラルゴ」
エルガー/エニグマ変奏曲から「ニムロッド」

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