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2019/06/14

【歌舞伎】つっころばしのじゃらじゃらから一気に悲劇へ・仁左衛門の「封印切」2019年歌舞伎座昼の部

 本日は昼の部の鑑賞。お目当はもちろん仁左衛門の「封印切」。こちらが公式サイトです。
 先日の夜の部の三谷歌舞伎では若い女性がいっぱいでしたが、本日の昼の部は、いつもの客層に戻ってました。

 仁左衛門の「封印切」は、ぽん太は初めてだと思います。少なくともこのブログを検索しても出てきません。これまで見たのはほとんど藤十郎でした。
 仁左衛門の忠兵衛は、出だしは完全につっころばし風。梅川とのやりとりもなよなよデレデレして、滑稽というか、喜劇風でさえあります。そこまでやるかという感じで、見ていて微笑んでしまいます。藤十郎の場合は、この辺りは節度をもって演じて、大阪はんなり風の情感を醸し出してました。
 こんな調子では、八右衛門とのやりとりや、最後の死への旅立ちはどうなるんだろうと心配になりましたが、そこは仁左衛門、芸と格好良さで、一気に悲劇へと突き進んで行きました。
 愛之助の八右衛門は、ぺらぺらとリズミカルに滑稽に話すのではなく、やや抑えた芝居的でシリアスな演技。藤十郎の忠兵衛は、テンポ良いやり取りの中でカーッと頭に血が上って封印を切ってしまう感じでしたが、仁左衛門の場合は、八右衛門の悪口に対する怒りや、自分が馬鹿にされるのを見ている梅川の苦しみに対する思い、治右衛門やおえんの手前でのメンツなどの様々な心理が読み取れました。
 茶屋で梅川と二人きりになった忠兵衛が外の様子を伺う時、仁左衛門の表情は、冒頭のつっころばしの忠兵衛とは同一人物とは思えない厳しい表情でした。
 久々に素晴らしい舞台を堪能できました。

 「寿式三番叟」では、幸四郎と松也が元気いっぱいに三番叟を踏みました。

 「女車引」は、魁春、雀右衛門、児太郎の華やかな踊り。「車」は出てこないんですね。

 吉右衛門の「梶原平三誉石切」は、明るくおおらかで暖かみがありました。



六月大歌舞伎

歌舞伎座
2019年6月13日

昼の部

一、寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)
  松本幸四郎・尾上松也 三番叟相勤め申し候
    三番叟  幸四郎
    三番叟  松也
    千歳  松江
    翁  東蔵

二、女車引(おんなくるまびき)
    千代  魁春
    八重  児太郎
    春  雀右衛門

三、梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)
  鶴ヶ岡八幡社頭の場
    梶原平三景時  吉右衛門
    大庭三郎  又五郎
    俣野五郎  歌昇
    梢  米吉
    大名山口十郎  桂三
    同 川島八平  松江
    同 岡崎将監  種之助
    同 森村兵衛  鷹之資
    囚人剣菱呑助  吉之丞
    奴萬平  錦之助
    青貝師六郎太夫  歌六

四、恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい)
  封印切
    亀屋忠兵衛  仁左衛門
    傾城梅川  孝太郎
    丹波屋八右衛門  愛之助
    阿波の大尽  由次郎
    槌屋治右衛門  彌十郎
    井筒屋おえん  秀太郎

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