カテゴリー「日記・コラム・つぶやき」の70件の記事

2016/06/01

【競馬】ぽん太もダービーで競馬デビューしてみました

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 ダービーで競馬デビューしてまいりました。
 とはいっても、狸のぽん太が馬に混じって走ったわけではありません。観に行ってきただけです……(あたりまえか)。
Img_1180 東京都は多摩地区に棲息するぽん太、東京競馬場は地元にありながら、これまで一度も行ったことがありませんでした。冥土の土産に一回くらい……ということで、行ってみることにしました。
 せっかくなのでダービーを選択。昔ダービーに行ったことがあるというにゃん子の話しでは、大混雑で大変だったとのこと。そこで指定席の抽選に申し込んでみたところ、見事に当選。うれしや、うれしや。
 しかし、これですべての運を使い切ってしまったのではないかと、ちと心配。

 初めての東京競馬場は、とってもきれいでお店もいっぱいあって、以前に行ったことがある京王閣競輪場とは大違い。明るく健全な雰囲気です。

 席は、フジビュースタンドの、5階C席。なんと一番最前列でした。
 いや〜競馬場って広いんですね。天気は晴れでしたが、富士山はちょっとガスってて見えませんでした。けっこう風が強く、時おりつむじ風が起って、新聞などが巻き上げられてました。しかし、暖かい風に吹かれながらオウマさんを眺めていると、とっても気持ちが良かったです。

Img_1183 さて、馬券を買うマークシートみたいな物を手に入れ、さっそく掛けてみようかと思いましたが、複勝とか馬単とかワイドとか書いてあって、意味がわかりません。競馬経験のあるはずのにゃん子も、「私がやったときとちがうにゃ〜」とお手上げ状態。
 どこかに「競馬初心者案内所」みたいなところがあったのを思い出し、「すみませ〜ん、馬券の買い方わからないんですけど」と聞いたら、「ビギナーズセミナー」の受講をすすめられました。約20分間で、馬券の買い方の基本や、競馬新聞の読み方を教えてもらえます。ぽん太は馬券の買い方コースを受講しましたが、さすがダービー、ぽん太とにゃん子以外にも超初心者が多いようで、「馬券の倍率によっては、払い戻しをしない方がいい場合があるんでしょうか?」というシュールな質問を投げかけているご婦人もいた。払い戻しをすると、逆にお金を取られる場合があるとでも思ったのでしょうか。

Img_1186 競馬のことは全くわからないので、競馬新聞を見て、何やら印が多い馬を中心に複勝を買うと、ちょっと当たった。しかし複勝は、当たりやすいけど、投資額が回収できないことに気付き、途中から穴狙いに走ったとことろ全然あたらなくなり、トータルで約5,000円投資して、約500円の回収でした。 しかし、ぽん太が思うに、馬に対する思い入れというか、どの馬がああしてこうしてダービーの舞台に立った〜みたいな背景がわからないと、単にルーレットに賭けているのと同じで、ちょっと味気ないと思いました。

Img_1196 しかし、さすがダービーのときの群衆や、声援の盛り上がりはすごかったです。雰囲気はよくわかりました。指定席じゃなくて、群衆のなかに混ざって見たら、もっと迫力があったかもしれません。

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2015/10/06

【ボクシング】初めてのボクシング観戦・山中慎介VS.アンスルモ・モレノ

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 生まれて初めてプロボクシングの試合を見てきました。公式サイトは見当たらないけど、この日本テレビのサイトかな?
 ぽん太はボクシング・ファンというほどではないけど、子どもの頃からボクシングは好きで、テレビで大場政夫、輪島功一やガッツ石松などを見て興奮してました。最近はあんまりテレビのボクシングも見なくなりましたが、それでも一度生で試合を見てみたいと思ってました。どうやってチケットを手に入れたらいいのかもよくわからなかったのですが、今回たまたまチケットぴあで先行販売しているのを買うことができ、うん十年の念願がかないました。
 会場は初めて行く太田総合体育館。席はスタンドAで、選手の姿はテレビで見るよりも小さくて、パンチが当たってるかどうかもよくわからないし、選手の位置によっては隠れてしまって、なんか見にくいな〜と思いました。しかし、クリーンヒットしたときのパンチの音や、飛び散る汗がライトで光る様子など、生の迫力は格別でした。また、パンチが入って形勢が傾く瞬間というのは、生の方がテレビよりもよくわかりました。
 お客さんの多くが、ビールものまずにお茶を飲みながら、真剣に試合を観戦しているのにはびっくりしました。入り口でもらったプログラムに、採点を書き入れる欄があり、ボクシングファンは自分の採点を書き入れながら見るのかな〜などと思うのもぽん太には新鮮でした。

 メインはWBCバンタム級チャンピオン山中慎介にアンセルモ・モレノが挑む世界タイトルマッチ。山中は「神の左」と呼ばれる左ストレートで数々の敵をマットに沈めてきました。アメリカの専門誌「RING」で今年の5月、パウンド・フォー・パウンド・ランキング(体重が同じと仮定した場合の世界ランキング)で日本人で初めて10位にランキング入りした実力者。一方もアンセルモ・モレノはWBAの王座を12回防衛。卓越したディフェンス能力によって相手のパンチが空を切るので、「亡霊」という異名を取っております。「神の左」が炸裂するのか、「亡霊」のテクニックに翻弄されるのか、う、う、う、楽しみです。

 この試合は日本テレビで19:00から生中継されましたが、19:56分からは「ものまねグランプリ」が入るので、放映時間はわずか1時間弱。扱いはこんなものかいな。亀●とはえらい違いだの〜と思う。国歌斉唱とかも、タイトルマッチだと歌手とかが出て来て歌うのかと思ってましたが、誰も出てきはりませんでした。

 国歌といえば、普段は「君が代」にちょっと抵抗があるぽん太ですが、こういうときは、みんなで起立して国歌を斉唱してると、なんか感動しますね。

 見てから日にちがたってしまって、試合内容はだいぶ忘れてしまったので、細かい所が違うかもしれません。ご容赦を。
 ゴングがなって第1ラウンドが開始。山中はオーソドックスできれいなスタイルですが、モレノは細い足を前後に大きく開き、なるほどディフェンスはしやすそうですが、こんなんでパンチが打てるんだろうかというフォーム。「前座」の試合は1Rから結構打ち合ってましたが、この試合では、互いに力を見極めようとしているかのようなゆっくりとしたスタート。手数こそ少なかったものの、テクニックを駆使した両者の駆け引きは見応えがありました。
 前半は、山中がモレノのディフェンスに苦しめられながらも、ときどきいいパンチを入れました。4R終了時の採点で山中がリードしているのを確認し、ほっとすると同時に、「行けいけ〜」という感じ。前半だったと思うけど、インターバル中に会場のモニターに、山中のアッパーをモレノがスウェーを使って鼻先でかわした場面がスローで映し出されると、「おぉ〜〜」というどよめきがわき上がりました。
 中盤は、山中の右が当たってましたが、神の左は空を切り、全体としては責めあぐんでいる感じ。一方でモレノは、ワン・ツー・スリー・フォーの4発目でいいパンチを入れるような攻撃が見られました。8R終了時の採点では、二人がドローで一人がモレノ。こ、こ、こ、これはヤバい。
 後半は山中がパンチをくらってグラッとする場面が。あ、あぶない。モレノが疲れて来たのかクリンチが多くなったのに乗じて、山中は攻勢をアピールしますが、それでもモレノは時おり有効打を放ちます。最後は山中も疲れて来て、お互いにクリンチの場面が増えました。テレビで見てると「バカヤロー、休んでないで打ち合え」という気がしますが、生で見ていると、体力を使い果たしての「死闘」という感じで、むしろ感動しました。
 う〜ん後半は、ドローか山中ちょっと不利ぐらいかと思いましたが、最終的な判定は2-1のスプリットで山中の勝利。やった〜!試合後のモレノの「明確に負けた印象はない。ドローに近いけど山中のホームだから判定は受け入れる」というコメントが、かなり的確だった気がします。
 神の右によるノックアウトシーンこそ見れませんでしたが、ボクシング初観戦のぽん太は大満足でした。

 ノックアウトシーンは、尾川 堅一VS. デイビ・フリオ・バッサで見ることができました。尾川は力のこもったスピードのあるパンチを打ち続けてバッサをノックアウト。素晴らしいパンチでした。もう少しすると、世界タイトル戦に登場するのでしょうか。
 

ワールドプレミアムボクシング(22)
The REAL
2015年9月22日
大田区総合体育館

ライトフライ級4回戦
赤木 直貴(横浜光)VS. 石渡 剛(オサム)

ライト級4回戦
関根 翔馬(ワタナベ)VS. 石井 健司(山上)

フライ級(50kg)契約6回戦
青山 功(セレス)VS. 金子 智之(国際)

ライト級(131P契約)10回戦
尾川 堅一(帝拳)VS. デイビ・フリオ・バッサ(コロンビア)

WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
山中慎介(帝拳)VS. アンセルモ・モレノ(パナマ)

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2012/02/13

【珍百景】レトロでシュールな東京都の児童育成手当障害認定診断書

12021201 先日ぽん太は、「児童育成手当障害認定診断書」という書類を書いたのですが、この書類がなかなかユニークだったのでご報告したいと思います。
 福祉に暗いぽん太は、「児童育成手当」という制度も初耳でした。調べてみると、東京都が行っている制度で、基本的には父または母が死亡や離婚などでいない場合に支給される手当のようですが、父または母が重度の障害を持つ場合にも支給されるようです。詳しくは例えばこちらの東京の福祉オールガイドをご覧下さい。
 まず表題ですが、児童「扶養」手当障害認定診断書というのが、手書きで児童「育成」手当に訂正されております。そしてその後にさりげなく、「精神及び脳疾患用」と書かれています。脳疾患……レトロです。
 氏名、住所、病名などは普通ですが、(11)の「現在まで受けた特殊療法等」というところがすごいです。

1 特殊薬物療法 2 インシュリン療法 3 痙攣療法 4 持続睡眠療法 5 熱療法 6 駆梅療法 7 精神療法 8 作業療法 9 その他
 う〜ん、すばらしい。インシュリン療法や持続睡眠療法、やったことがありません。熱療法ってなんでしょう。梅毒のマラリア療法かなんかでしょうか。駆梅療法とともに、時代を感じさせます。薬物療法に「特殊」がついているあたりも、精神病の薬物がまだ珍しかった時代のものなんでしょうね。「ロボトミー手術」がないだけましか。
 続いて「現在の状態像」のところの「21 性的異常行動」。
1 サディズム 2 マゾヒズム 3 フェティシズム 4 その他
 ……丸を付けたくなります。これらが精神障害の症状だったんでしょうかね〜。
 次に「23 問題行動」というところ。
1 殺人 2 傷害 3 暴行 4 脅迫 5 自殺企図 6 自傷 7 破衣 8 不潔 9 放火 10 弄火 11 器物破損 12 窃盗 13 盗癖 14 ぶじょく 15 強盗 16 恐かつ 17 無銭飲食 18 無賃乗車等 19 はいかい 20 家宅侵入 21 性的異常 22 風俗犯的行動 23 無断離院 24 その他
 障害の重さを認定する診断書に、犯罪が列挙されているというあたりに、昔の人権感覚が伺われます。しかもそのなかの「破衣」「ぶじょく」「無銭飲食」「無賃乗車等」「無断離院」などという項目があり、なぜわざわざこれらなのか、よくわかりません。「風俗犯的行動」という言葉も、無知なるぽん太は知らなかったのですが、Yahoo!辞書によると、「狭義では、猥褻(わいせつ)罪など、性道徳に反する犯罪。広義では、賭博罪などの社会の善良な風俗に反する罪を含む。風俗犯罪」とのこと。
 ちなみにぽん太がこの診断書を書いたのは、数十年前ではなく、数ヶ月前です。
 この診断書、日々書類の山と格闘している精神科医にとって、一服の清涼剤となっていいですけど、もし東京都の担当者がこのブログを目にとめたら、早々に書式を変更することをおすすめします。

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2012/02/07

【東日本大人災】なんと岩手県に劣悪医療特区!?

 今朝の新聞に、東日本大震災の被災地のための「復興特別区域(特区)」として、岩手県の医療特区が認定されるという記事が出てました(例えば「復興特区、岩手も医療分野で認定へ 宮城は投資特区」2012年2月7日、朝日新聞)。
 この大震災では、病院の建物が破壊されたり、医師や看護師、職員が命を奪われたりと、東北の医療が大きな打撃を受けました。一方で、震災によって医療の需要は以前よりも高まっております。多くの医療関係者がボランティアとして東北支援に参加してきましたが、そのマンパワーも限界があります。特区の指定によって、医師や看護師が働きやすくなり、東北の医療再生が少しでも促進されれば、とぽん太も喜びましたhappy01

 ところが、記事の中身を読んでみると……

岩手県の医療特区では、医師の数が配置基準に満たなくても病院の運営を認め、医療サービスを受けやすくする。

 これってもしかして……shock。医者の数が全国的な基準より不足している病院でも、診療を行っていいっていうこと!?つまり少数の医師が、大勢の患者の治療を行うことを認めるっていうことでしょ。
 すると、医者は、普通よりも多くの患者の治療を行うわけだから、負担がおおきくなるじゃん。また患者さんは、十分な時間をとって診療してもらえないわけじゃん。
 ぽん太は「医療特区」と聞いたとき、通常以上に医療費を投入して、病院を整備したり医師を確保するのかと思ったのですが、単に劣悪な医療を許可するという話しじゃないですか。医師が過労で倒れないか、岩手県の患者さんたちが震災前のレベルの医療サービスを受けられるのか、ぽん太はとっても心配です。

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2011/03/20

【東日本大震災】世界一長い(?)宛名

 東北関東大震災の影響で、さまざまな舞台公演が中止になっております。前々から楽しみにしていたので残念ですが、被災者や復旧にあたっている方々の苦労を思えば仕方ありません。
 中止になった理由として、計画停電や交通手段の問題が大きいかと思いますが、原発の件で海外アーティストが来日を嫌がっていることもあるかもしれません。

 3月末に予定されていた新国立劇場のオペラ「マノン・レスコー」と、バレエ「ダイナミック・ダンス!」も中止となり、チケットの払い戻しの書類が送られてきました。
 ところがその宛先が……

新国立劇場ボックスオフィス「マノン・レスコー 又は ダイナミックダンス! 又は ダイナミックダンス!公開舞台リハーサル」払い戻し係
 こんなに長い宛先は生まれて初めてです。封筒の表側が文字でぎっしりになりました。ひょっとして世界最長か?ギネスブックを狙っているのかしら。
 まあこれも、広い意味のお役所仕事と言うのでしょうか……。

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2011/03/17

【東日本大震災】患者さんが意外と動揺してないのはなぜ?

 東日本大震災の被災者の方々が、どれだけ不安な毎日を過ごしておられるかを考えると、胸が塞がる重いです。一日でも早い復興をお祈りいたします。また、救助や支援、原発の危機的状況に懸命の対応をなさっている方々に対しては、頭が下がる思いです。そして不幸にしてお亡くなりになった方々には、心からお悔やみを申し上げます。
 今回の地震を通じて、ぽん太も多くのことを考え、多くのことを学びましたが、その内容は誰もが思っていることだと思うので、書くことはいたしません。
 東京の多摩地区にあるぽん太のクリニックも、本棚の本が一部落ちた以外は特に被害もなく、通常の診療を行うことができております。でも地震のときは、これまで体験したことがない揺れに、「ひょとしたらビルが崩れて死ぬかな〜」と本気で思いました。
 地震からまだ数日ですが、ぽん太が意外に感じたのは、患者さんたちが地震であんまり動揺していないことです。地震のショックで病状が悪化したひとはほとんどいなくて、多くのひとは落ち着いてらっしゃいました。些細なことをきっかけにパニック発作を起こしてしまう患者さんが、新宿から7時間かけて歩いて帰ってきたと笑っておりました。また被害妄想で外出することもできない統合失調症の患者さんも、地震で恐怖に襲われることはなかったようでした。てっきりぽん太は、みんなが動揺して病状を悪化させていると思ってたのですが。むしろぽん太の方が、停電への対応やらなんやらでテンパっておりました。
 その理由を考えてみるに、まず思い浮かぶのが、統合失調症などでみられる、現実への無関心・鈍感さです。統合失調症の陰性症状により、外界の認知能力が低下したり、感情の起伏がなくなったりします。その結果、地震の恐怖や影響を正しく認識できなかったり、感情的な反応が小さかったりすると考えることができます。しかし、過敏で不安感が強いタイプの患者さんでも地震で症状が悪化していないことや、統合失調症以外の神経症やうつ病の患者さんも動揺していないことを考えると、この説明で納得することはできません。
 次に考えられる理由は、薬を服薬しているため、不安や恐怖が生じなかったというものですが、病気によって使われている薬の種類は抗精神病薬・抗うつ剤・抗不安薬など多種多様だし、量も多い人から少ない人、そして飲んでいない人まで様々なので、この説明も十分とは言えません。
 で、今回ぽん太が思いついたのは、患者さんたちは、それぞれの病気を克服するために、不安や恐怖などの感情をコントロールする力を、健康なひと以上に身につけているからである、という考えです。例えば普段から統合失調症の患者さんは、恐ろしい幻聴を聞き流したり、被害妄想の恐怖に打ち勝つ訓練を積んでいるわけです。「世界没落体験」と呼ばれている症状などは、読んで字の通り、まるで世界が崩壊するような体験であって、「最終戦争が起こる直前」のような緊迫感と不安感があると言われています。これはまさに大地震や大津波の恐怖、余震や原発の不安と重なります。「世界没落体験」を乗り越えた患者さんにとっては、地震のショックは「すでに乗り越えたもの」なのかもしれません。
 またパニック障害の患者さんにしても、「このまま死ぬかもしれない」という恐怖と混乱を繰り返し体験しており、それをコントロールする術を身につけているわけです。うつ病の患者さんも、場合によっては自殺をしたくなるほどの気分の落ち込みや焦りを体験しているわけで、そういった病的体験に比べれば、地震に関する不安や恐怖は大したことないのかもしれません。
 これはあくまでも推測でか、確かめるためにどのような方法があるかぽん太にはわからないので、信じるも信じないもあなたしだいというところなのですが、「これまで症状に耐えて乗り越える努力をしてきたからこそ、普通のひとより落ち着いていられるのかもしれませんね」という言葉は、患者さんにとってプラスになるように思います。

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2010/12/30

【精神医療】教職員の休職、校長がなんと1年半後までの診断書を要求

 教職員5458人、心の病で休職=17年連続増、過去最多-文科省(時事通信:2010/12/24-17:09)という記事が出ていました。教職員の方々のストレスの増大は、大変なことと思います。しかしぽん太は、以前に以下のような体験をしたので、ご報告しておきたいと思います。

 何年も前のことですが、公立高校の先生が受診なさいました。精神的な原因により、教員としての仕事をすることができないとのことでした。診察すると確かに精神疾患に該当し、現状では勤務が不可能で、休職もやむを得ない状態でした。ところが、その方が受診したのは11月だったのですが、翌々年の3月まで働けないという診断書を書いて欲しいと言うのです。「翌年」の3月ではありません。「翌々年」の3月(約一年半後)です。普通、精神疾患の診断書というのは、1ヶ月とか2ヶ月、長くても3ヶ月が普通です。医学的にも翌々年の3月(約1年半後です)までの病状は予測できないので、そんなに長期間の診断書を書くことはできないことをお伝えしましたが、代わりの教員を採用するために「翌々年」の3月までの診断書が必要で、校長からも指示されたとのことでした。そこでぽん太は直接校長先生に電話をかけたのですが、校長先生のおっしゃるにも、手続き上必要なので、どうしてもそのような診断書を出して欲しいとのことでした。どうすべきかぽん太は悩みましたが、公立高校の校長先生がそうおっしゃるのなら、理屈は通らないけど手続き上必要なのだろうと、診断書をお出しすることにしました。

 まさかというか、やっぱりというか、その先生はその後当院を受診することはありませんでした。

 公立高校の独自の制度があるのでしょうが、その業界内の制度で、周囲を振り回さないで欲しいです。精神疾患の1年半後の病状を予測しろという制度は、科学的におかしいのではないでしょうか。身内の特異な制度に従うように医師に要求するのではなく、自分の制度を、一般常識や科学に合致するように変更して欲しいものです。

 1年後、その先生が再び受診なさいました。また1年半後までの休職の診断書を書いて欲しいとのご希望でした。ぽん太が今度はお断りしたことは言うまでもありません。

 今年の最後がグチみたいな記事で申し訳ありません。ぽん太はこの休みは南フランスに行ってきます。戻ってきたらご報告もうしあげます。みなさん、よいお年を!

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2010/04/28

【さよなら歌舞伎座】隈研吾の建て替え案に一抹の不安(付:初めての歌舞伎座の記憶)

Img_0378 現歌舞伎座での公演は今月をもってついに終了。三年後に向けて立て替えられることになりました。歌舞伎座君、これまでいろいろありがとう。三階席はちょっと狭かったけど……。さようなら、また会おう!
Img_0372 歌舞伎座の歴史に関しては、たとえばこちらの 歌舞伎座資料館|歌舞伎座の変遷などがあります。現在の歌舞伎座の原型となる建物が出来たのは大正13年(1924年)12月。設計は岡田信一郎とのこと。 Wikipediaを見てみると、なかなかいい建物を造っているようです。嘘つきの孫を持つことで有名な旧鳩山一郎邸(現 鳩山会館)の設計もしているようです。
 ただこの歌舞伎座は、空襲で昭和20年(1945年)5月に外郭を残して焼失してしまいす。昭和25年12月、吉田五十八の設計で現在の歌舞伎座が造られましたが、外観は戦前のものを再現し、近代的な設備を取り入れたものだそうです。
Img_0385 現在の歌舞伎座は、コンクリート造りというところがちと残念ですが、華やかで、「これから歌舞伎を観る」といううきうきした気分にさせてくれるところがぽん太は好きです。ただ舞台が見にくいのは確かで、一階の一等席でも、前の人の頭が邪魔で舞台が見えなかったりします。三階席は前後の間隔も左右の幅も狭く、一度座ると身動きができません。これで4時間以上も観劇するのは苦痛です。また、やはり前の人の頭が邪魔で舞台が見えません。それからトイレが少なくて特に女性はいつも大行列だし、エレベーターがなく、お年寄りも三階まで階段で登らないといけません。こうしたところはぜひ直して欲しいです。それから歌舞伎座の特徴の横長の舞台は、ぜひとも変えないで欲しいです。
Img_0373 歌舞伎座の建替えに関しては、歌舞伎座のサイトのなかの 歌舞伎座建替え計画についてにも書かれています。設計は隈研吾とのこと。サントリー美術館や根津美術館を手がけ、いまや飛ぶ鳥落とす勢いですが、銀山温泉藤屋の件を考えると、ちと不安になります。以前の記事( こちら こちら)でもちょっと触れましたが、大正ロマンの雰囲気漂う華やかな温泉街にある旅館藤屋は、もともとは こちらのサイトにあるような建物でしたが、隈研吾氏の設計でこちらの 公式サイトにあるような建物に改築されました。隈氏がどういう依頼を経営者から受けたのかぽん太は知りませんし、すべてが隈氏の責任ではないと思いますが、外観は銀山温泉の景観を破壊しており、内部も現代的でセンスはありますが、はたして山形の温泉旅館としてふさわしいかは疑問です。おまけに宿泊料金も3万円から5万円とアップ。藤屋は、日本人以上に日本を愛する金髪の女将ジニーさんでも有名でした。そのジニーさんも、2008年3月頃から姿を見せなくなり( 日本一有名な“金髪女将”家出騒動に温泉街“困惑”(ZAKZAK))、帰国してしまったという噂が飛び交っていました。建替えとの関連性は不明ですが、ぽん太が想像するに、古い素朴な温泉旅館を愛したジニーさんが、改築とそれに伴う高級化に嫌気がさしたのがひとつの原因のような気がします。先日藤屋が民事再生を申請して倒産したというニュース( ホテル藤屋:民事再生を申請、負債5億円 金髪の女将で話題/山形(毎日新聞))がありました。
 ひょっとして隈研吾氏は「空気が読めない」のではないだろうか、歌舞伎ファンの気持ちがわかっているのだろうか、劇場建築のノウハウはあるのだろうか。新しく出来た歌舞伎座がまた座席が窮屈だったり、舞台が見にくかったりしないだろうか……。なんだか、あれこれ心配になってきます。
Img_0383 新しく造られる歌舞伎座は、 こちらのページにある外観イメージ図のように、現在の歌舞伎座を踏襲した建物の背後に、29階建てのビルが建つ格好になるようです。ぽん太は、1987年に磯崎新の設計で造られた お茶の水スクエアを思い出します。お茶の水スクエアは、1925年に造られた主婦の友社ビルの外観を残し、高層ビルを加えたもので、日本のポストモダン建築の代表作のひとつです。なんだか20年以上前のアイデアの二番煎じのような気がしますが大丈夫でしょうか……。
Img_0384 もひとつ心配なのは、たしか最初に立て替えを発表したときは、現在の歌舞伎座の建物の外観を踏襲し、さらに戦前の建物にあった中央の大屋根を復元しようというものだったはずです。 こちらのサイトに、「歌舞伎座再生検討委員会報告書」(2005年)のイメージ図が載っております。これはこれでひとつの見識だと思うのですが、これに対して石原都知事が、「銭湯みたいで好きじゃない」「オペラ座みたいにした方がいい」といちゃもんをつけました。その結果、2009年1月に発表された建て替え予想図は、現歌舞伎座のイメージを保ちながら、壁をガラス張りにしたり立て格子にしたりという、なんとも中途半端で奇妙きてれつなものでした(「 歌舞伎座、装飾を抑え現代風に 建て替え計画案提出」2009年1月28日、朝日新聞)。な、なんか、銀山温泉藤屋を彷彿とさせます。保存あるいは復元するなら徹底的に保存・復元し、いっそのこと外部をコンクリートではなくて木造にしたりすればいいと思います。現代風にするのなら、なにも今の建物を真似しないで、平成に造られた名劇場建築と50年後に言われるような、オリジナルの建物にすればいいのに……。なんだかぽん太は不安です。

Img_0364 ぽん太が初めて歌舞伎座を訪れたのは十五年くらい前だったでしょうか、日本の伝統芸能歌舞伎を一度観ておこうと思ったのです。ただそのときは、「ああ、こんなもんね」という感じで、それほど面白いとは思はなかったし、あまり記憶にも残っておりません。
 その時『白波五人男』をやっていたのは覚えていて、これは当時そういう芝居の存在を知っていたからだと思います。また、男が楽屋落ちを交えたギャグを飛ばしながら股をくぐらされる場面も覚えていて、これは後に『助六』だということがわかりました。男が「はいはい、くぐりますよ、わたしゃあなたのお父さんの股もくぐったんだから」と言っていて、確か助六は團十郎だったような。もうひとつ、屋根の上で立ち回りをしていて、イヤホンガイドで「斜めになった屋根の上での立ち回りは技術的にとても難しい」みたいなことを言っていた記憶があります。
 いったい、あのとき観た演目は何だったのか、誰がやっていたのかが気になって来て、この際なので調べてみることにしました。手がかりは、筋書きに載っている上演記録です。『白波五人男』と『助六』の過去の記録を照らし合わせ、同月に上演していたのを探してみると、どうやら平成9年1月のようです。では、その月のその他の演目や、出演者は?「歌舞伎美人」のサイトに歌舞伎座過去の公演一覧というページがあるのですが、残念ながらこちらは2006年10月以降。そこでいろいろぐぐってみたところ、「蘭鋳郎の日常」というブログの「 歌舞伎座の思い出 平成7年 上半期」という記事に出てました。それによると、

昼の部
「曽我対面」。十七世羽左衛門の工藤、團十郎の五郎、菊五郎の十郎、九世宗十郎の舞鶴、田之助の大磯の虎、沢村藤十郎の化粧坂の少将ほか。
「勧進帳」。吉右衛門の弁慶、梅玉の富樫、雀右衛門の義経。
「白浪五人男・浜松屋・勢揃い」。菊五郎の弁天小僧、團十郎の南郷力丸、羽左衛門の駄右衛門、左団次の忠信、時蔵の赤星、三世権十郎の幸兵衛ほか。
夜の部
「毛抜」。猿之助の粂寺弾正、三世権十郎の小野春道、九世宗十郎の巻絹、歌六の秦民部、彦三郎の玄蕃、段四郎の万兵衛、菊五郎の桜町中将ほか。
「連獅子」。幸四郎の親獅子、染五郎の子獅子、彦三郎と沢村藤十郎の宗論。
「助六」。団十郎の助六、雀右衛門の揚巻、左団次の意休、幸四郎のくわんぺら、染五郎の朝顔、勘三郎の白酒売、九代目宗十郎の満江、魁春の白玉、海老蔵の福山の担ぎほか。

とのこと。むむ、ネットの力はすばらしい。蘭鋳郎さん、ありがとうございます。ずいぶん豪華な演目ですね。なんでも平成7年は、松竹創立百年を祝う記念興行が年間を通して行われたのだそうで、1月はその最初の月だったそうです。
Img_0366 しかし、ひとつ疑問が。ぽん太の記憶にある『白波五人男』は昼の部。そして『助六』は夜の部。昼夜通しで観たのかいな?『勧進帳』は観た記憶がないし……。
 記憶をたどってみると、当時はインターネットもなかった時代で情報も手に入りにくかったから、歌舞伎座に直接行って、『白波五人男』を幕見で観て、そのあと夜の部を観たのでしょう。ということは、この時みた演目は、『白波五人男』、『毛抜』、『連獅子』、『助六』か……。
 『白波五人男』は、菊五郎の弁天小僧に團十郎の南郷力丸だったのか。『毛抜』を観ていたとは知らなかった。猿之助は、一度舞台を生で観ておきたかったと思っていたのですが、このとき観ていたとは……。幸四郎親子の『連獅子』。う〜ん、記憶にない。『助六』は揚巻が雀右衛門。福山の担ぎが当時17歳のの海老蔵。ちなみに通人里暁は東蔵で、これは後に歌舞伎座で東蔵を見たとき、そうだったような気がしました。
 しかし、待てよ、屋根の上の立ち回りがないぞ!他の記憶と混ざっているのかな。それとも猿之助の『毛抜』は立ち回りがあるのかしら?DVDを観てみればわかるけど……。まあ、今回はこれくらいにしておきましょう。

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2009/10/25

【歌舞伎】「女殺油地獄」の与兵衛とお吉に恋愛感情はあるのか?

 数日前に教育テレビで、仁左衛門の「女殺油地獄」を放映しておりました。疲れていたし、うちの画面の小さいテレビで見ても迫力がないので、最初だけ見て寝てしまいました。
 その前の仁左衛門のインタビューがとてもおもしろかったです。特に、仁左衛門がインタビュア−に「与兵衛とお吉のあいだには恋愛感情があるのでしょうか」と聞かれ、「恋愛感情はありません」ときっぱりと否定していたこと。関西ではこういう男女関係が普通にあるのであって、また、「恋愛感情がない」という設定でないと近松門左衛門にならない、というようなことを言っておりました。
 テレビで放映された仁左衛門の舞台は、実はぽん太も実際に見に行っており、そのときの感想は こちらの記事に書いてあります。そこでぽん太は、「孝太郎のお吉もよかったですが、ちょっとしっかりしすぎていて色気がなく、与兵衛とお吉のちとアヤシい関係が感じられませんでした」と書いたのですが、いま思うと恥ずかしい限りです。だってそもそも仁左衛門の考えでは、与兵衛とお吉のあいだに恋愛感情がないのですから……。
 確かに19世紀の鶴屋南北ならいざ知らず、元禄時代の近松門左衛門では、二人のあいだに恋愛感情がないのが本道かもしれません。

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2008/12/20

【ぐち】サプリメントを飲んでいいかは、主治医に聞くのではなく、売っている会社が判断すべき

 年末の忙しさで、グチっぽくなっているぽん太です。以下はまたしてもタヌキの世界の話しですが…

 患者さんよりのご質問。「××というサプリメントを飲みたいんですけど、飲んでもいいでしょうか?」
 ぽん太「ちょっとわかりませんね〜。サプリメントを売っている会社に聞いてみたらどうですか?」
 患者さん「だって、説明書に医療機関を受診している人は医師に相談して下さいって書いてあるんですよ」

 なんで医師が、サプリメントを飲んでいいかどうかを、判断しなくちゃいけないのでしょうか?どうしてサプリメントの売り上げのために、ぽん太が無償で手伝わなくてはならないのでしょうか。
 実際に「サプリメント 医師に相談」でググってみると、無数のサイトがヒットします。しかしぽん太は、サプリメント会社から、「こんどこういう人たちが相談にいくけどいいですか?」と頼まれた覚えもなければ、「いいですよ」と引き受けた覚えもなく、さらに一円の報酬ももらっておりません。
 市販のサプリメントは、複数の成分が混ざっていたりします。まずネットで成分を調べ、その一つひとつに対して、処方している薬との飲み合わせや、疾病に対する影響の有無を調べる必要があります。それには結構な時間が必要です。調べてもよくわからない成分が混ざっていたりします。また調べたとしても、「飲んではいけないという証拠は見つからない」ということは言えますが、「飲んでいい」とは言えません。「飲んでいい」と言って、もしも副作用や事故が起きた場合、訴訟を起こされることも覚悟しないといけないのが、現在の医療の状況です。
 病気の治療のために必要な薬剤の飲み合わせのチェックや、通常の食料品の摂取の可否のチェックは、もちろん喜んでお手伝いいたします。しかし会社が利益のために、健康な人を対象に市販しているサプリメントを、医師が保険診療でチェックし、飲んでもいいことを保証しなくてはいけない理由は、タヌキのぽん太にはわかりません。販売している会社が医師なり薬剤師なりを置いて、購入者の質問に答え、副作用や事故が起きたときは責任を取るのが筋だと思います。あるいは、医師の余計な仕事の分だけ、サプリメント会社が医療費を負担すべきだと思いますが、ぽん太は間違っているのでしょうか(たぶん、間違っているのでしょう)。

 (12/21付記:テレビCMで見たのですが、ファンケルなどは、ちゃんと電話やメールで薬との飲み合わせをチェックしてくれるようです)。

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