【ダイビング】モルジブでジンベイザメ大遭遇(2004.3.13〜2004.3.19)
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3月に8連休をとれたぽん太は、次なる遊びを目指してモルジブへと向かったのであった。目的はジンベイザメである。何を隠そうぽん太は、ダイビングのCカードを持っているのである。ジンベイザメは世界最大の魚類で、体調は6メートルから10数メートルに及ぶ。しかし性格はきわめて温厚で、プランクトンを主食としている。モルジブでは運が良ければジンベイザメに遭えるのだ。
ところでモルジブってどこだ? なんでもインドの南あたりにあるらしい。スリランカの首都コロンボでトランジットし、モルジブ共和国の首都マーレに到着。ボートに乗り換えて15分ほどで、今回お世話になるダイビングクルーズ船サザンクロス号に着く。スタッフの紹介やガイダンスが終わったのが夜中の2時。さて明日はゆっくり寝ようと思ったら、明日、もとい今日の朝食前に一本目の早朝ダイビングをするとのこと。ここは体育会系かい?
寝たか寝ないかわからない状態で、一本目のチェックダイブ。ポイントはMaggiri Rock、ガイドは通称ボブ・サップ、モルジブ人のチアリさん。さすがに水がきれいで魚影が濃い。あまりのすばらしさに寝不足も苦にならない。
ヨスジフエダイの大群です。
感動と眠気のなかで朝食である。バイキング形式の朝食だがなかなかおいしい。卵料理は注文で焼いてくれるのだが、モルジブ風オムレツがパイスがきいていておいしかった。
甲板で潮風に吹かれながらひと休みして、2本目はKuda giri。沈船ポイントである。まるで探検隊になったみたい~♪
んでもって、昼飯くってまたひと寝入り。極楽、極楽。ああ、こんなに気持ちよくっていいんでしょうか~♪
やはりこんな安楽な生活が続くはずはなかった。3本目はいよいよ大物が期待されるアウト・リーフ(珊瑚礁の外側)のポイントGuraidhoo Kauduである。そこに体育会系の恐怖が待ち受けていたのだ・・・その名もチャンネルクロス!!!
ブリーフィング(ダイビング前の説明)では、リーフの外側をチャンネル(水路)の入り口に向かって泳ぎ、そのままチャンネルに流れ込む潮にのって、手前の陸地沿いをドリフト(潮にのって流れる)するはずだった。泳がなくても潮にのって進んで行くので超らくちんである。
ところが海に入ったら、ガイドはなぜか流れを横切ってガンガン泳いで行くのである。後をついていくわれわれは流されまいと必死で、足は痛くなるは、息が切れるは、へろへろである。なんとガイドの判断で、チャンネルを横切って反対側の陸地沿いにドリフトするコースを選んだのである!
しかしガイド様の感が当っていて、なんとロウニンアジの大群に遭遇。日本だったら一匹見つけただけでも涙を流すダイバーもいるというしろものである。
ここで今回お世話になったサザンクロス号を紹介しましょう。乗客定員は20名と多くはないが、客室も広くて全室シャワー付き。ラウンジもシャレていて快適な船です。ダイビングをするときは小型のボートに乗り移ってポイントまで移動します。太田祥平さんがオーナーガイドで、日本語オーケーです。
マリンリゾートとして有名なモルジブは、珊瑚礁からできた小さな島々から成り立っており、地球温暖化で海水位があがったらほとんど水没するといわれています。島々が集まって、いくつかの「環礁」を作っています。空港のある首都マーレは北マーレ環礁で、今日ぽん太が潜ったのは南マーレ環礁です。ジンベイザメに遭うためには、外洋をわたってアリ環礁に向かわなければなりません。
と、ところがなんと、スクリューが故障して船が動けなくなり、もう一日南マーレ環礁に留まることになってしまいました。ジンベイ君に遭いに行くのが一日遅くなったので、遭える確率が少なくなります。
モルジブアネモネフィッシュです。
ダイビング3日目の朝食後、スクリューの交換も終わり、ようやく外洋をわたってアリ環礁へ移動です。はたしてジンベイ君に遭えるのか? 期待と不安に胸が高まります。
昼食後、ジンペイ探しが始まりです。ジンベイザメがよく現れる海域をゆっくりと船で進み、スタッフ総出で海面を見つめます。われわれはいつでも海に飛び込めるようにマスクとフィンを準備して甲板で待機です。まわりには同じようなジンベイ狙いの船が何艘か行ったり来たりしています。
しかし、この日はジンベイは現れませんでした。みんなの顔に疲労と失望の表情が浮かびます。
ダイビング4日目。朝食前の1本目のポイントRangalimadivaruでさい先よくマンタをゲット。正式名称はオニイトマキエイ、通称「泳ぐ四畳半」と呼ばれる巨大なエイです。
マンタも日本なら、お目にかかれただけで大満足なのですが・・・。さらに二匹の乱舞です。
そして大接近!
だがぽん太たちは、マンタを見にわざわざモルジブまで来たのではありません。
「だめだ、マンタしかいない」
などと、普通のダイバーが聞いたら卒倒するような、不謹慎な言葉を吐くひとさえいます。
昼食後の午後の捜索も、いたずらに時間ばかりが過ぎていきます。甲板で待機していたダイバーも疲れて来て、船内で昼寝をしているひとも多くなりました。そのとき「ジンベイだ!!」というコール。ぽん太もあわてて甲板に出ましたが、ジンベイはすぐ潜ってしまって見れませんでした。目撃できたのはわずか3~4人。見れなかったひとの顔に浮かぶ嫉妬と失望の色。見れた人たちは「やった~、ジンベイザメを見れた」と喜んではいるものの、本心は「たったこれだけ?」と思っている様子。天気が崩れる気配を見せているので、明日はマーレ環礁に戻らなければなりません。誰も口には出しませんが、「スクリュー故障さえなければ、ジンベイが見れたかもしれないのに!」と内心は怒っているようです
本日最後のダイビング。「今度こそジンベイが出るかもね」「出そうな気がする~」などと雰囲気を盛り上げようとしますが、みんなあきらめムードです。
ところが・・・
で、で、で、出た~!!。
で、でけ~。すげ~。おっかけろ~。写真撮れ~。ぜいぜい。ごぼごぼ。
数分後、ジンベイは興奮するわれわれをあとに悠然と泳ぎ去って行ったのである・・・。嗚呼、感動である。生きててよかった。
ところが・・・・
また出た~~
こっちにもでた~~
飲み込まれる~~
蹴られる~~
あう、あう、あう、
ごぼごぼごぼごぼ
お~~~~!!
結局、ジンベイが5匹、マンタも数枚乱舞するというすごいダイビングとなった。何年もモルジブで潜っているガイドさんさえも「こんなのは生まれて初めて」と言っていた。
これまでのお通夜のような雰囲気も吹っ飛んで、その夜はダンスパーティーである。
モルジブ共和国は開放的なマリンリゾートだが、宗教は禁欲的なイスラム教である。飲酒も禁じられており、現地スタッフはきわめてまじめで仕事熱心だ。ところが今夜は、しらふとは思えないようなばか騒ぎである。太鼓あり、女装のダンスあり、汗だくになって踊りまくり、最後には次々と海に飛び込みはじめた。そして客も巻き添えに!
でもみんな、ホントにうれしかった。
最終日は南マーレ環礁に戻ってのダイブとなった。
モルジブの魚影の濃さをご鑑賞ください。
ヨスジフエダイの大群に囲まれて
Phantom Bannerfishの群れ
遥かかなたまで続くアカモンガラの群れ
すばらしいダイビングでしたが、あまりにスゴすぎて、もう一生これ以上のダイビングは体験できないのではないかと、ぽん太は思うのです。
今後はこれまでどおり、伊豆で小物探しに専念いたします。
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