飯坂温泉の鯖湖湯が熱すぎると、観光客から苦情
福島県の飯坂温泉にある共同浴場「鯖湖湯」が熱すぎると、観光客から苦情が出ているというニュースがありました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060628-00000047-mailo-l07
ぽん太は、今年(2006年)の2月に鯖湖湯に行ってきました。そのときの感想は、こちらの@nifty温泉のぽん太のクチコミをどうぞ。
http://kuchikomi.nifty.com/onsen/kk/KuchikomiInfoDet.do?Element_ID=7000623&kuchikomi_id=00000018
ぽん太は以前のブログ「飯坂温泉と松尾芭蕉」(2006/02/27)に書きましたが、鯖湖湯は松尾芭蕉が「奥の細道」の旅の途中で立ち寄ったという言い伝えのある歴史あるお湯です。平成5年に改築されていますが、以前の明治22年に造られた建物のデザインを取り入れた、風情のある建物です。飯坂温泉といえば、以前は福島駅から近いという地の利を生かし、宴会・歓楽街温泉として栄えましたが、バブルが崩壊した今は衰退して廃墟と化していることで有名です。しかしこの鯖湖湯の付近には古い趣きある建物が残っており、飯坂温泉も古いものの価値にようやく気がついたらしく、鯖湖湯の前の道を石畳にする工事をしておりました。
さて、鯖湖湯は確かに熱いので有名です。またぽん太は近くの旅館に泊まって、鯖湖湯に入りに行ったのですが、宿の仲居さんから、一番風呂は地元の人でいっぱいで、しかも誰が湯船のどこに入るかも決まっているような状態なので、朝食後に入りに行った方がいいとアドバイスされました。幸い温度もそれほど熱くなく、また空いていてゆったりと入れました。
さてニュースの内容は、46度という熱い湯を好む地元住民と、「熱くて入れない」という観光客のあいだに、問題が生じているというものです。
温泉ファンのぽん太の意見は、結論から言うと、地元住民の好みを優先すべきだと考えます。
歴史的に考えて、共同浴場というものはもともと地元住民のためにあるもので、観光客はあくまでも「入れさせていただく」立場にあると、ぽん太は思っています。実際、観光客お断りの共同浴場はあちこちにあります。観光客が「お金を払っているお客様だ」という気持ちで温度を下げろと主張するのはおかしいと思います。「鯖湖湯の有名な熱い湯」に入りたい人が利用すべきであり、熱くてイヤだという人は他のお湯に行くべきでしょう。観光客の好みという「平均値」に合わせて、特色がなくなっていくのは哀しいことです。タイ料理屋に行って、辛いから甘くしてくれというのと同じです。辛いのがいやなら、タイ料理屋には行かないことです。
消費者の好みに合わせるということは、すべてが平均化されていくということです。平均から外れた変わったもの、面白いものを大切にする必要があると、ぽん太は思います。ぜひ福島市観光課は、「熱いお湯こそが鯖湖湯の特色です。普通の温度に慣れた人には熱いかと思いますが、ぜひこの温度を味わいに来て下さい。ぬるめの温度が好きな人は○○へ」という対応をしていただきたいです。
でも、せっかく改築したときに、熱い源泉の浴槽と、水で埋めた浴槽と、二つ造ればよかったような気もします。
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