【温泉】往時のにぎわいを思わせる木造二階建ての宿(温湯温泉佐藤旅館★★★★★)
宮城・秋田・岩手にまたがってそびえる栗駒山は、3月下旬とはいえまだ豊富な雪を頂いておりました。その栗駒山の南麓に、温湯温泉があります。国道398号線を北西へと登って行くと、やがて道路は冬期閉鎖となりますが、そかから脇道を少し入ったところが、目指す佐藤旅館です(地図)。
明治から昭和にかけて作られたという木造の旧館が残っており、古い建物好きのぽん太とにゃん子は、今回もあらかじめ旧館の部屋を指定しました。二棟の建物が渡り廊下でつながれておりますが、玄関が中庭に面しているのがちと奇妙です。最初は写真の左側の建物だけだったのが、右側の建物を増築すると同時に玄関を別のところに変えたのかな、などと想像していたのですが、ホントはこの中庭が昔の街道だったのだそうです。街道の両側に建物があり、街道をまたぐ渡り廊下で結ばれていたわけですね。往時の華やかな湯治場の風景が頭に浮かんできます。
黒光りする廊下、ずらりとならんだ障子とガラス窓が織りなす繊細なリズム。古い温泉旅館特有の景観です。
古めかしい和室は、なぜか心が落ち着きます。カメムシが2、3匹どこからともなくはい出してきました。今頃カメムシがいるはずはないので、部屋で越冬していたものが、ストーブの熱で目を覚まして這い出してきたものでしょうか。この旧館の部屋に客が泊まるのは、今年初めてなのかもしれません。カメムシといえばガムテープで退治するのが基本で、知らない方は覚えておくといいでしょう。
裏側から見た旧館です。一番右の奥が明治時代の建築なのでしょうか?建て増し建て増しで床面の微妙なずれがあり、チベットのポタラ宮を思わせます。
お風呂は、写真の混浴の内湯と、女性専用の内湯、そして一番上の写真のような男女別の露天風呂があります。お湯は無色透明の弱食塩泉です。「温湯」というので泉温が低いのかと思ったら、源泉は60度以上あります。昔は泉温が低かったのかもしれないということでした。
お食事も地元の食材を使ったお料理で、大満足でした。左の写真が夕食、右が朝食です。
古い建物と鄙びた雰囲気が高得点で、ぽん太の評価は満点です。
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