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2009年3月の19件の記事

2009/03/31

【温泉】硫黄くさい乳白色の湯がすばらしい・乗鞍高原温泉みたけ荘(★★★)

P3180033 乗鞍高原温泉スキー場のリフト乗り場の真向かいにあり、利便性抜群です。こちらが宿の公式サイトです。この宿の売り物は、なっといってもこの温泉。乳白色に濁ったお湯は、硫黄のにおいが漂い、これぞ温泉という感じです。泉質は酸性硫化水素泉(単純硫黄泉)とのこと。源泉は46.4度で、加温はしているようですが、源泉掛け流しです。総さわら造りの浴室は、木のぬくもりが暖かいです。
P3180029 さらに貸し切り露天風呂が二つあります。玄関を出て左に行くと、木造の建物があります。
P3180026  こじんまりとした浴槽ですが、乗鞍の美しい森を眺めながらの入浴は、また格別です。
P3180032 建物はスキーロッジ風で、けっして豪華ではありませんが、簡素で落ち着いた雰囲気です。おもてなしは素朴で暖かいです。
P3180037 すみません、夕食の写真がピンボケになってしまいました。霜降りの飛騨牛をはじめ、地元の食材を使ったおいしいお料理でした。
P3190038 こちらが朝食です。おいしゅうございました。
 温泉力はすばらしく、利便性もいいのですが、宿としての「売り」というか特色に欠けるところがあり、ぽん太の評価は3点です。

2009/03/29

【バレエ】これは見なきゃ損!「Ballet the Chic」新国立劇場

 新国立劇場に「Ballet the Chic」を観に行ってきました。ホールが中劇場ということで、集客力のない演目なのかな……と不安に思いながら行ったのですが、とってもよかったです。こちらが新国立劇場の公式サイトです。
 まずはバランシン振付けの『セレナーデ』。バランシンというと、先日Kバレエで『放蕩息子』を観たばかりですが、音楽もプロコフィエフで、いかにも「バレエ・リュス」という感じの前衛的なバレエでした。ところが『セレナーデ』は、音楽もなじみやすいチャイコフスキーの弦楽セレナーデ(Youtubeの動画はこちら)だし、衣装もクラシカル、動きも古典的で、とても「おとなしい」作品でした。こちらのchacottのweb magazineを見ると、1933年にアメリカに渡ってスクール・オブ・アメリカン・バレエを設立したバランシンが、翌年、第1回学校公演に振付けたものだそうで、ナルホドという感じです。古典的なバレエではありますが、幾何学的な集団の動きや、第三楽章(?)で手をつないだダンサーが手を巻き付ける振りなど、おもしろかったです。
 ありゃりゃ、調べてみたら2006年8月にKバレエで見ているはずだな(こちらがKバレエのサイトです)。恐るべき狸脳。まったく覚えておりません。
 Wikipediaを見ると、バランシンはクロイツフェルト・ヤコブ病で亡くなったとのこと。最近は狂牛病(牛海綿状脳症:BSE)との関連で話題になりましたね。
 次は井口裕之の振付けによる『空間の鳥』。幕の後ろでバタバタ走る音がするなと思ったら、上がり始めた幕の下から赤い腰布を巻いた上半身裸の男性たちがいきなりスライディング。舞台を所狭しと走り回る激しい踊りで、炎や風、あるいはポリネシアの祝祭のような、力強くスピーディーな舞踏でした。天井から白い布がはためきながら落ちて来て、ライトで青く染まって上手に引き込まれていくところなど、舞台美術的にもすばらしかったです。ほかの作品も見てみたいです。
 スペインの振付家ナチョ・ドゥアトの『ポル・ヴォス・ムエロ』は、スペインの古楽に振付けしたバレエで、とても「シック」でしたが、少し眠くなりました。
 最後はトワイラ・サーブ振付けの『プッシュ・カムズ・トゥ・ショヴ』。サーブはブロード・ウェイ・ミュージカルの振付けでも有名だそうで、帽子を小道具として使ったバレエはストーリー性があり、一方で古典的なジャンプや回転の見せ場もあり、とてもオシャレな大人のエンターテイメントでした。デニス・マトヴィエンコは、『ライモンダ』では踊りもリフトも安定感のある王子様でしたが、今回はブロードウェイ風のイケダンスを披露。表現の幅に驚きました。
 これで2階の一列目の席で3,150円。とっても得した気分でした。


Ballet the Chic―バランシン/サープ/ドゥアト―

ジョージ・バランシンの『セレナーデ』〈再演〉
井口裕之『空間の鳥』
ナチョ・ドゥアト『ポル・ヴォス・ムエロ』〈再演〉
トワイラ・サープの『プッシュ・カムズ・トゥ・ショヴ』〈新制作〉※

2009年3月29日、新国立劇場・中劇場

【振付】ジョージ・バランシン(『セレナーデ』)
    トワイラ・サープ(『プッシュ・カムズ・トゥ・ショヴ』)
    ナチョ・ドゥアト(『ポル・ヴォス・ムエロ』)
    井口裕之(『空間の鳥』)
【指 揮】渡邊一正(セレナーデ)
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団(セレナーデ)

<セレナーデ>Serenade
寺島ひろみ、厚木三杏、堀口 純
森田健太郎、中村 誠
<空間の鳥>Bird in Space
真忠久美子
貝川鐵夫、江本 拓、八幡顕光、高木裕次、佐々木淳史、末松大輔、アンダーシュ・ハンマル、泊 陽平、清水裕三郎、野崎哲也、原 健太、三船元維
<ポル・ヴォス・ムエロ> Por Vos Muero
湯川麻美子、遠藤睦子、西川貴子、本島美和、丸尾孝子、高橋有里
吉本泰久、貝川鐵夫、陳 秀介、冨川祐樹、芳賀 望、末松大輔
<プッシュ・カムズ・トゥ・ショヴ>Push Comes To Shove
デニス・マトヴィエンコ
厚木三杏、本島美和、西山裕子
山本隆之

新国立劇場バレエ団

2009/03/28

【温泉】真新しい建物なが素朴な山の湯の雰囲気・中の湯温泉旅館(付:卜伝の湯)(★★★★)

P3200128 上高地につながる釜トンネルへの分岐を通り過ぎたところに、なにやら怪しげな建物があります。「卜伝の湯」と書かれていますが、なにやら舞台のセットのような薄っぺらい建物で、日帰り入浴700円と書かれています。以前から前を通り過ぎるたびに気になっていたのですが、今回初めて入浴することが出来ました。ちなみに「卜伝の湯」は「とでんのゆ」ではなく「ぼくでんのゆ」で、塚原卜伝にちなんで名付けられたのだそうです。
P3190108 卜伝の湯を管理しているのは、この中の湯旅館です。公式サイトは見当たらないので、日本秘湯を守る会のページと、上高地公式Websiteにリンクしておきます。安房トンネル入り口付近から分岐する、つづら折りの旧道をしばし登ったところにあります。旧道は冬期は閉鎖されているので、ゲートを開けて登っていきます。
P3190109 入り口には、天然の大木を刻んだ彫刻が飾られていますが、なかなかいい感じです。建物は新しいですが、1998年(平成10年)の新築。温泉ファン、あるいは上高地ファンなら、中の湯が以前は釜トンネル入り口近くにあり(安房トンネル方向に少し登った左側に、建物が残っています)、安房トンネル掘削のために休業しておりましたが、1995年(平成7年)の4人の命を奪った水蒸気爆発事故に伴って、現在の位置に移転したことを知っております(たとえばこちらをご覧ください)。安房トンネルをご通行の方は、取り付け道路の左側に残る旧橋脚をご覧になり、犠牲者のご冥福をお祈りください。
P3200133 浴室は、男女別の、露天風呂付きの内湯があります。男女入れ替えはありません。泉質は単純硫黄泉。透明ですが湯の華がかすかに舞います。
P3200134 こちらが露天風呂。近くに餌付けのポイントがあり、朝風呂に入ると、入浴しながら小鳥などの野生動物を観ることが出来ます。また目を上げると、奥穂から明神だけに続く穂高連邦を見ることができます。
P3200127 そしてこの宿に泊まったらぜひ入りたいのが、冒頭の写真の卜伝の湯。宿泊すると無料で入浴でき、車で送迎してくれます。鍵を開けてもらって中に入ると、ひなびた脱衣所があります。
P3200126 その奥には地下に続く階段が……。
P3200164 階段を下りると、天然の洞窟を利用した湯船があります。灰褐色の濁り湯で、硫黄臭と鉄味がします。野趣あふれる温泉で、温泉ファンには見逃せません。
P3200132 対岸から眺めると、梓川沿いの崖にへばりつくように作られています。
P3190120 こちらが夕食です。自家製豆腐がおいしかったです。この時期はあげたでの山菜天ぷらがごちそうです。
P3200122 こちらは朝食。朴葉焼きが、高山文化の影響を感じさせます。
 建物は新築ながら、素朴な山の湯の雰囲気を残した名湯。従業員の応対も変な媚がなくて、素っ気なくて暖かい。卜伝の湯は温泉ファンなら一度は入ってみる価値があります。

2009/03/27

【パフォーマンス】ちょっとマンネリかな・小野寺修二『あらかじめ』

 青山円形劇場に、小野寺修二(こちらが公式サイトです)の新作を見に行ってきました。その前に、にゃん子の希望で、本日オープンしたAo<アオ>に立ち寄りました。ぽん太の人生とけっして交わることのない華麗な世界がそこにあり、ぽん太の人生とけっして関わることのないオシャレに着飾った老若男女が闊歩しておりました。

 それはさておき、マイムを基本とした不思議ワールドを見せてくれる小野寺修二。ぽん太が見るのは『空白に落ちた男』『ある女の家』に次いで3回目ですが、こんかいはちょっと物足りなかったです。円形劇場という場を生かした演出で、特に劇場の外側の通路を歩いていくのが、開け放たれたドアから見える場面などは面白かったです。しかし、小野寺独特の人物が入れ替わったり組合わさったりしながらの動きに、新しさやキレがありません。新機軸としては、布を使ったマイムパフォーマンスと、はじめて「セリフ」を使ったことかと思いますが、どちらも「ををっ」というほどではありませんでした『ある女の家』の感想でも書きましたが、他分野のアーチストのコラボレーションもいいですが、やはり自前の劇団を作って毎日身体的な訓練を積んで、そして普通の役者が一朝一夕にはできないような超絶パフォーマンスを見せてほしいです。「不条理感」も今回はいまひとつ。申し訳ないけど、しばらく観るのをやめようかと思います。
 ところで、こんかい出演していた宮下今日子って、八島智人の奥さんだったのか……。し、知らなかった。

小野寺修二 新作公演 『あらかじめ』
2009年3月26日、青山円形劇場

作・演出  小野寺修二(カンパニーデラシネラ)
出 演   有川マコト 佐藤亮介 藤田桃子 宮下今日子 小野寺修二

舞台美術  石黒猛
テキスト  小里清(フラジャイル)
衣  裳  大野雅代
照  明  磯野眞也(アイズ)
音  響  田中裕一(サウンドウェッジ)
舞台監督  矢島健
宣伝美術  太田博久(golzopocci)
制作協力  高樹光一郎(ハイウッド) 平岡久美(Dance in Deed!)
制  作  小野晋司(青山円形劇場)

2009/03/25

【歩くテレマークスキー】神々しい雪化粧・初春の上高地

P3190093 ぽん太とにゃん子は、歩くテレマークスキーで久々にすばらしいを体験して参りました。それは釜トンネル開通前の上高地です。上高地に入るには釜トンネルを通る必要がありますが、開通は例年ゴールデンウィーク前。この時期は自らの足で歩かないといけません。しかしトンネルの向こうには、普通の観光客は見ることができないすばらしい世界が広がっているのです。
【フィールド】上高地
【日程】2009年3月19日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】晴れ
【コース】中の湯バス停(10:30)…上高地帝国ホテル前…田代橋…中の瀬園地…河童橋…中の湯バス停(15:58)
【マイカー登山情報】釜トンネル入り口のゲートが閉鎖。付近は駐車禁止。沢渡に止めてタクシーで行くか、近くの坂巻温泉や中の湯温泉に宿泊するなどして車を停めさせてもらって歩く。あるいは送迎してくれる宿もあるようです。
【参考リンク】
上高地公式Website

P3190039 釜トンネル入り口は、写真のようにまだ閉鎖されています。昨年までは冬期もトンネル内の照明が点いていたそうですが、今年からは省エネのためか照明なしとのこと。ヘドランプをつけて、全長1310メートルのトンネルを、約20分間トンネル内を歩かなければなりません。
 トンネル恐怖症のにゃん子は、真っ暗闇のなかを歩くのかとびびっておりましたが、非常灯など点いていて、思ったより明るかったです。しかしそれでもにゃん子は恐怖に駆られ、一言もしゃべらずに一心不乱で登っていくので、ぽん太は一人あとに取り残されてしまいました。
P3190067 にゃん子からはるかに遅れて釜トンネルから出て来たぽん太です。スキーは写真のようにAの字型にザックにくくりつけます。
P3190042 釜トンネルを抜けると、いきなり雪の焼岳が目に飛び込んできます。火山特有の荒々しい岩肌と、柔らかな雪のベールの対照が美しいです。これを見ただけでも来たかいがあったというもの。
 釜トンネルを抜けたらスキーを履いて歩けるのかと思っていたら、連日の春のような陽気のせいか、道路上の雪はすっかり溶けていました。さらにスキーを担いで歩かないといけません。
P3190054 大正池にさしかかると、その向こうに雪の穂高が見えてきます。夏の荒々しい雰囲気とはまた異なり、なんとも静謐で神々しい姿です。か、感動です。
 このあたりから、スキーを履いて歩き出しました。
P3190059 夏は観光バスが行き交う県道も、すっかり雪に覆われてこのとおり。田代湖付近からは、スキーを生かして林のなかに踏み込みます。心が洗われるような美しい樹林でした。
P3190061 にゃん子が獣の足跡を発見!ウサギなどではない見たこともない足跡で、ツメが生々しく、長さも20センチ近くと大きく、しかも通ったばかりの新鮮な足跡です。ひょっとしてクマ!?びくびくしながら歩いていったら、サルでした。な〜んだサルか。そういえばくっきりと親指の跡がありました。
P3190066  やがてホテルの赤い屋根が見えてきます。雪に閉ざされた上高地帝国ホテルです。ここから左折して田代橋に向かいました。橋の向こう側は雪が少なそうだったので、橋を渡らず、梓川沿いにさかのぼっていきました。
P3190072 紅葉ではありませんよ。冬のケショウヤナギは、このように紅く色づくのです。ケショウヤナギは、北海道の日高・十勝地方と、長野県の上高地周辺でしか見られない珍しい植物です。
P3190084 歩くにつれて、穂高の山々が眼前に大きく迫ってきます。明神岳から前穂、吊り尾根、奥穂あたりまでが見えています。写真は岳沢で、壁のように立ちはだかっています。
P3190094 夏は観光客でぎっしり埋め尽くされる河童橋も、人っ子一人いません。3連休前だったので、出会った人は十数人ぐらいだったでしょうか?春を待つ静かな上高地です。帰りはバス道路をたどりました。

2009/03/24

【医療】ロシアでは10人に1人弱が非飲用アルコール(医療用アルコールなど)を飲んでいる!?

 Medical Tribuneの2009年2月26日号に、「非飲用アルコール摂取が深刻 ロシアでは依然安価で入手可能」というタイトルの興味深い記事が載っておりました。ロンドン大学衛生学・熱帯医学部疫学科のDavid A.Leon教授がAlcoholism:Clinical & Experimental Research(2009; 33: 79-85)に発表した論文をまとめたもののようです。
 それによると、ロシアでは非飲用アルコールを飲んでいる人が非常に多いそうで、Leon教授が以前にロシアのイジェフスクという都市で行った調査では、なんと労働年齢男性の10人に1人弱(7.3%)が、非飲用アルコールを飲んでいるのだそうです。ちなみに非飲用アルコールとは、医療用アルコール溶液、アフターシェーブローション、アルコールを使った不凍液、防腐剤、香水などだそうです。
 こうした非飲用アルコールを摂取することが、健康を害することは明らかです。ロシア連邦政府は2006年1月に非引用アルコールの入手を規制する措置をとったそうですが、今回の調査では、2007年前半の時点で、いまだに容易に非飲用アルコールを入手できることを確認したそうです。教授は、「2006年の連邦の規制により、医療用アルコール溶液ではなく、オーデコロンの入手が困難になった」と、皮肉を言っております。
 教授によれば、こうした事実はロシアに限ったことではなく、かつてフィンランドなど北欧諸国でも非飲用アルコールの摂取が問題になったことがあるのだそうです。
 ではなぜ彼らが非飲用アルコールを摂取するのかというと、それがウォッカなどよりも値段が安いからだそうです。

 ぽん太はこの記事を読んでとてもびっくりしました。以前にペルーの日本大使公邸占拠事件のときに、人質になっていた大使館員がヘアートニックを飲んだとか飲まなかったとかいう話しは聞いたことがありますし、戦時中に医療用のメチルアルコールを飲んで眼が見えなくなった人たちがいたという話しは親にきかされましたが、現在の日本で、非飲用アルコールの摂取という問題は聞いたことがありません。アフターシェーブローションより、焼酎の方が安い気がしますし、不凍液なんてとても飲む気がしません。またググって見ても、日本国内で非飲用アルコール摂取の問題はひっかかってきません。日本はまだまだ裕福だということなのでしょうか?それともロシアではアルコールの価格が高いのでしょうか?ぽん太にはこの事実をどう理解していいのかわかりません。
 今後も追跡調査したい、ちょっと気になる記事でした。

2009/03/23

【蕎麦】温泉街の食堂と侮るなかれ・鳴子温泉登良屋(とらや)(★★★★)

P3120205 鳴子温泉でどこか美味しい蕎麦屋は……と探せども見つからず。「毎朝打つ自家製そば」という文句にひかれて、大衆食堂的な外観は気になるものの、登良屋さんに入ってみました。旅館もやっているようで、こちらが旅館の公式サイトですが、食堂の公式サイトはなさそうなので、Yahoo!グルメにリンクしておきます。
P3120203 内部もいかにも大衆食堂。家族連れがラーメンを食べたりしていますが、蕎麦はどうしてどうして、なかなかおいしかったです。山形産・北海道産の蕎麦のブレンドを石臼で挽いた蕎麦粉を使用して、毎朝打つ自家製蕎麦とのこと。とてもよい香りがします。つゆは鰹節がよく効いてますが、焼津産・枕崎産の良質の鰹節の圧削りを使っているそうです。ただ、つゆが薄めで蕎麦に負けている感じがするので、ぽん太はたっぷりつゆをつけて食べました。前日に食べた鬼首の「鬼の荘」もつゆが薄く感じましたが、このあたりの蕎麦の特徴なのでしょうか。
 創業は大正10年とのこと。温泉街の食堂と侮るなかれ!

2009/03/22

【温泉】グリーンの泉質がすばらしい!鳴子温泉ゆさや旅館(★★★★)

P3120264 こけしで有名な鳴子温泉、ぽん太とにゃん子はゆさや旅館にお世話になりました。創業370年の歴史があるそうで、現在の建物は、明治23年に新築されたものを、昭和11年、昭和37年に改築されたものだそうです。土蔵とあわせて、国指定の登録有形文化財に指定されているそうです。外観は残念ながらモルタル造りに改築されており、古めかしさは感じられません。
P3110229 しかし内部には、歴史を感じさせる造りが残っています。
P3110226 こちらの大広間も、和洋折衷のいい味を出しています。
P3120259 ゆさや旅館の一番の売り物は、めずらしい泉質です。ぽん太が入ったときは薄緑色で濁っておりましたが、条件によって色合いがさまざまに変わるのだそうです。硫黄のにおいがしますがアルカリ性でヌルヌル感があるので、江戸時代から「うなぎ湯」と呼ばれて来たそうです。泉温は99.5度!ほとんど沸騰しています。
P3110220 同じ浴室にあるもうひとつの浴槽です。五角形の意匠がおもしろいですね。こちらは無色透明ですが、源泉は同じだそうです。浴槽の形などのちょっとした条件の違いで、こんなに色が変わるのですね。
P3110155 こちらは女性用の浴槽ですが、ちょっと小さいですね。時間で男女入れ替えとなります。
P3110230 宿から少し離れたところに貸し切り露天風呂「茜の湯」があります。この雪が降り積もった坂道を上っていきます。
P3110231 途中に土蔵があります。なかなか立派です。この土蔵も併せて登録有形文化財として指定されているそうです。
P3110233 100メートルほどあるくと、雪の中に新しく清潔な建物が見えてきます。平成17年にオープンしたばかりだそうです。
P3110234 林に雪がしんしんと降り積もるのを見ながらの露天風呂、最高です。
P3110245 ゆさや旅館の隣には、観光客にも開放されている共同浴場「滝の湯」があります。ゆさや旅館に泊まると、無料で利用することができます。こちらの泉質は酸性で硫黄が強いです。同じ温泉街なのにさまざまな泉質のお湯があるのが、鳴子温泉のすごいところです。
P3110253 夕食は、郷土色豊かな会席料理。品数も多く、とてもおいしかったです。
P3110255 日本酒好きのぽん太は、迷わず呑みくらべセットを注文。地元の食材にとてもよくあいます。
P3120262 シンプルな朝食もおいしゅうございました。
 とにかく珍しい泉質がすばらしいです。登録有形文化財に指定された建物ですが、外観がモルタルなのが残念でマイナス1点。ぜひリニューアルならぬリオールドして、鳴子温泉の歴史を後世に伝えてほしいです。

2009/03/21

【蕎麦】宮城県鬼首の「鬼の庄」は野趣あふれる手打ち蕎麦(★★★★)(付:すば鬼首)

P3110154 ぽん太とにゃん子は、春の嵐の大雪のなかオニコウベスキー場に向かったのですが、大雪と強風でリフトもあまり動いておらず、スキーヤーもほとんどいないのを見て戦意喪失。名誉ある撤退を選択し、途中で見かけたおいしそうなお蕎麦屋さんに入りました。その名も「鬼の荘」です。公式サイトが見当たらないので、MAPPLE観光ガイドにリンクしておきます。
 いただいたのはざるそばです。けっこう量が多いです。いかにも手打ちという感じで、麺の太さが不揃いなのがいい。蕎麦の香りがとっても濃厚で、腰も強いです。つゆもおいしいですが、この力強い蕎麦に対しては、ちょっと薄味か。たっぷりつゆをつけていただきました。
 スキーができなかったのは残念でしたが、この蕎麦をいただけたことで満足でした。

 ところで、翌日は打って変わって快晴となり、ぽん太とにゃん子はオニコウベスキー場でスキーを満喫しました。3月中旬に、新雪を楽しむことができました。
 ところでオニコウベスキー場といえばセントバーナードで有名でしたが、昨年亡くなったそうです。にゃん子は十●年ぶりに会うのを楽しみにしていましたが、残念でした。
 ところでスキー場から車で10分ぐらいのところにある、すぱ鬼首は、リフト券についていた券でナント200円で利用できます。アルカリ性の美肌の湯で、露天風呂もあり、一部循環はさせているようですがおそらく源泉掛け流しで、とってもお得です。お進めいたします。

2009/03/20

【温泉】昭和初期の木造四階建てが見事!台温泉中嶋旅館(★★★★)

P3110214 古い建物の温泉旅館に泊まるのが好きなぽん太とにゃん子、こんかい泊まったのは台温泉中嶋旅館です。こちらが公式サイトです。昭和8年に造られた木造四階建てのとてもすばらしい建物です。おりしも春の嵐で雪景色となり、えも言われぬ美しさでした。
P3110212 ぽん太とにゃん子が泊まったのは、リフォームされた快適な和室でしたが、最上階へと登っていくと別世界が広がります。
P3110213 こちらがこの宿自慢の「翁の間」。ちょっと見学させていただきました。細かいところまで造り込まれた見事な部屋です。
P3110206 こちらは瑞岩の湯。天然の岩盤をくりぬいたお湯だそうで、けっこう深いです。まわりにはギリシア風の柱が林立しております。洞窟風呂風で暗くて開放感がないのが難点。露天風呂がないのもちょっと残念です。泉質は単純硫黄泉で、以外とあっさりしておりますが、泉温が93.5度というのがすごい!
P3100201 夕食はおいしい郷土料理です。部屋食でお膳でいただくのがうれしいです。前沢牛の鍋や、松茸の土瓶蒸しなど、大満足でした。
P3110205 なんと朝食も部屋食。中居さん、ごくろうさま。小岩井牛乳がうれしいですね。
 とにかく昭和初期に造られた木造四階建ての美しさがすばらしいです。実はこんなすばらしい旅館に驚くような低価格で泊まれるのですが、ちと奮発していい部屋に泊まるのも、また格別でしょう。温泉にもう少し風情があればいいな……というところがマイナス1点で、ぽん太の評価は4星です。

2009/03/19

『おくりびと』ロケ地巡り、NKエージェント・鶴の湯(付:鶴川市立加茂水族館)

P3100190 映画『おくりびと』がオスカー賞を取ったというので、ミーハーなぽん太とにゃん子はさっそく観てきました。こちらが『おくりびと』の公式サイトです。ん?オスカーじゃなくてアカデミー賞か?Wikipediaを見ると、アカデミー賞では受賞者にオスカー像が授与されるので別名オスカー賞と呼ばれますが、「オスカー像」という名前の由来は明らかではないとのこと。な〜んだそうか……。
 で、その『おくりびと』ですが、ユーモアも感動もあって、確かにおもしろかったです。ぽん太は涙が止まりませんでしたが、これは芸術的感動によるものではなく、死にまつわるぽん太の過去の記憶や様々な思いによるものですから、ちょっと反則です。
 で、『おくりびと』があまりにオモシロかったので、東北旅行のついでに、ロケ地に立ち寄ってみました。ちなみにこちらがロケ地マップ酒田編、そしてこちらがロケ地マップ鶴岡編です。さあ、みんなも行ってみよう!
 冒頭の写真は、言わずと知れたNKエージェントの事務所です。酒田市にあります。
P3100193入り口にはいまだに「NKエージェント」の看板が掛けられています。
P3100196 この建物は実は割烹の一部で(旧割烹小幡)、写真の角度から見るとよくわかります。洋館の1階は昔はダンスホールとして使われていたのだそうです。
P3100180 こちらは鶴岡市にある「鶴の湯」です。映画では桃山建築風の屋根がついていたのでちょっと印象が異なりますが、看板から下は映画そのままです。残念ながら営業時間ではなかったので、内部を見ることはできませんでした。

P3100187 鶴岡市を訪れたついでに、鶴岡市立加茂水族館を訪れました。こちらが公式サイトです。クラゲの展示では世界一とのことですが、なによりもこの水族館を有名にしたのは、ノーベル賞を受賞した下村脩先生が直接電話をして、オワンクラゲの光らせ方を伝授したというニュースです(たとえばこちら)。見事に光るオワンクラゲも見ることができましたが、暗くて写真は無理だったので、別のクラゲの写真を載せておきます。
P3100188 ぽん太とにゃん子が訪れたとき、ちょうどラッコのショーをやっていました。これも可愛かったですが、撮影禁止なので写真はございません。

2009/03/17

【オペラ】ヴォータンっていい性格してるよね『ラインの黄金』新国立劇場オペラ

 新国立の『ラインの黄金』を観てきました。こちらが新国立劇場の公式サイトです。
 「ニーベルングの指輪」は、『ワルキューレ』だけは観たことありましたが、『ラインの黄金』は初めてです。上演時間は2時間40分、休憩なしとのこと。ぽん太はお昼前から水を控えて備えましたが、上演の途中で退席する人を何人か見かけました。
 指揮者は最初から指揮台にいて、ホール全体が暗転したのち、まず指揮者にスポットライトが当たって序曲が始まり、次第にオーケストラビット全体が照らし出されて行きました。開始の拍手はありません。歌舞伎でいえば「仮名手本忠臣蔵」の「大序」のようなものか?『ラインの黄金』は伝統的にこのように開始するものなのか、それとも今回の演出だけなのか、初めてのぽん太にはわからなかったのですが、あとでググってみると、どうやらバイロイト方式のよう。
 冒頭に出てくるラインの3人の乙女。タヌキのぽん太は他人のことは言えませんが、やや体型に難あり。ミニスカートや水着姿がちょっと痛々しかったです。ラジライネンのヴォータンは歌はすばらしいですが、なんかひょうひょうとして、そらっとぼけたおじさんで、神様の風格がありません。ツィトコーワのフリッカも、美人で細身でスーツに身をつつんだ姿はキャリアウーマンみたいで、全体としてなんだかホームコメディの雰囲気でした。二人の巨人はアルフレッド・ヒッチコックかと思いましたが、ぽん太お気に入りの長谷川顯はユーモラスで声量もあってよかったです。ユルゲン・リンのアルベリヒもなかなかよく、特に第四場は迫力がありました。その他の日本人勢も悪くなかった気がします。
 演出や舞台美術にはちょっと不満が残りました。新国立劇場はこちらの図にあるように4面の舞台を持っていて、スピーディーな場面転換が可能です。『ラインの黄金』ではそれを駆使しており、観客の目の前で舞台が左右に動いて入れ替わったり、第3場の主舞台が下に沈んで後ろから第4場の奥舞台がせり出してきたりするのですが、新国立劇場の設備のすごさには目を見張りましたが、劇的な演出効果はたいしたことありませんでした。第1場でアルベリヒがライン川に飛び込んで金を奪うところをスクリーンの映像で表現したのも、アメリカの子ども向きアニメみたいでした。ジグソーパズルのピースの形をした指輪というアイディアも面白くありません。
 オケや指揮の良し悪しはぽん太にはわかりません。オケピの正面の舞台の下になるところに、ハープが6台並んでいるのが、さながらギリシャ建築のエンタシスのようで、ワグナーの豪華さを感じました。
 『ラインの黄金』でのヴォータンの言動は、神様とは思えない自分勝手でむちゃくちゃなものですが、神様といってもキリストや仏陀のような紙ではなく、古代ゲルマン的な神、ギリシア神話や『古事記』のような神なのでしょう。今回の演出では神々しさや崇高さがないので、ヴォータンが単なるへんなおじさんに見えてしまいました。新国立ではこのあと『ワルキューレ』があり、さらに来年は『ジークフリート』と『神々の黄昏』をやるので観たいと思っているのですが、こんな演出だとちょっとヤだな。

楽劇「ニーべルングの指環」序夜
ラインの黄金
2009年3月15日、新国立劇場オペラ劇場

【作曲/台本】リヒャルト・ワーグナー
【指 揮】ダン・エッティンガー
《初演スタッフ》
  【演 出】キース・ウォーナー
  【装置・衣裳】デヴィッド・フィールディング
  【照 明】ヴォルフガング・ゲッベル
【芸術監督】若杉 弘
(指 揮)ダン・エッティンガー
(演 出)キース・ウォーナー

【ヴォータン】ユッカ・ラジライネン
【ドンナー】稲垣俊也
【フロー】永田峰雄
【ローゲ】トーマス・ズンネガルド
【ファーゾルト】長谷川顯
【ファフナー】妻屋秀和
【アルベリヒ】ユルゲン・リン
【ミーメ】高橋 淳
【フリッカ】エレナ・ツィトコーワ
【フライア】蔵野蘭子
【エルダ】シモーネ・シュレーダー
【ヴォークリンデ】平井香織
【ヴェルグンデ】池田香織
【フロスヒルデ】大林智子
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

2009/03/16

【温泉】伊達政宗も泊まった歴史ある宿・青根温泉湯元不忘閣(★★★★★)

P3100177 久々に満点5つ星の宿です。蔵王山の北東の山麓にある青根温泉は、営業を止めてしまった宿もいくつかある小さな温泉街ですが、そこに広々とした敷地に美しい木造建築が建つ宿があります。これが青根温泉湯元不忘閣です。こちらが公式サイトです。温泉の歴史は古く、戦国時代の16世紀前半までさかのぼれるそうです。
P3090012 こちらが名物の「青根御殿」です。江戸時代には伊達藩の御殿湯とされ、伊達政宗も利用したそうです。当時の建物は残念ながら明治時代に火災で焼失したそうで、現在の建物は昭和7年に復元されたものだそうです。
P3100167 昭和に再建されたものとはいえ、今では手に入らないような木材を使った立派な建物です。以前はお客さんを泊めていたそうですが、現在はお宝が展示されていて、朝に内部を案内していただけます。
P3100165 本館から青根御殿に向かう渡り廊下に飾ってあったのは、歌舞伎の中村勘三郎の筆です。あ、今の勘三郎ではなくて、お父さんの17代目ですね。
P3100171 不忘閣には多くの文人が宿泊したそうで、芥川龍之介や川端康成の書も残っていました。山本周五郎もここで『樅ノ木は残った』を執筆したそうで、その題材となったのがこの樅の木だそうです。中央で、向かって左にちょっとかしいでいる木です。
P3090137 こちらは「竹ノ間」。古賀政男が滞在していた部屋だそうです。
P3090157 不忘閣には多くの風呂があります。当日は宿泊客が少なかったので、御殿湯を除いて、すべて貸し切りで利用することができました。ありがたいシステムです。写真は「大湯」。長く青根温泉の共同浴場として使われていましたが、老朽化のため2006年3月で閉鎖され、共同浴場は別の場所に「じゃっぽの湯」が作られました。その後2008年4月、昔からの石造りの浴槽を生かして、不忘閣の内湯として再建されました。青森ヒバと土壁を使った趣きある建物で、赤っぽい土壁は、地元の土を火で焼くと出てくる色なのだそうです。大湯というくらいでとても大きな浴槽ですが、貸し切りで入浴です。
P3090129 さて、こちらの一角には昔からの土蔵が並んでいますが……。
P3090132 一番奥の土蔵を利用した風呂が「蔵湯浴司」です。内部は木材を使った暖かい雰囲気で、ここも貸し切りです。
P3090145 こちらは男女別の御殿湯。時間で男女交代となります。泉質について書くのを忘れてましたが、無色透明・アルカリ性で、刺激がなくてとても肌触りがやわらかく、お肌がすべすべになる優しいお湯です。もちろん源泉掛け流しです。
P3100175 こちらは「新湯」ですが、名前とは裏腹に古風でとっても風情があります。
P3090155 夕食は手の込んだ会席料理で、手が込んでおり、品数も多く、とてもおいしかったです。
P3100162 朝食もご覧のような品数の多さです。
 静かなたたずまい、歴史ある建物、やわらかいお湯、それぞれに個性ある浴室、おいしいお料理、アットホームな接客と、すべてが大満足で、ぽん太の評価は満点です。

2009/03/15

【網走・釧路】博物館網走監獄、濤沸湖白鳥公園

P2190039 博物館網走監獄を訪れたのは2回目です。前回の記事はこちらです。今回は、前回書かなかったことを付け加えたいと思います。博物館網走監獄の公式サイトはこちらです。
 写真は、獄舎の中心部にある監視所からの眺めです。二方向に伸びる廊下が見えるかと思います。
P2190040 これが建物の平面図です。中央の監視所から放射状に5つの廊下が延びており、監視所から建物全体を見渡せるようになっており、「五翼放射状舎房」と呼ばれています。
 これは、一望監視装置(パノプティコン)と呼ばれる構造で、イギリスの功利主義の哲学者ベンサム(1748-1832)が考案したもので、ミシェル・フーコーが『監獄の誕生―監視と処罰』(1975)で取り上げて有名になりました。というか、ベンサムの著作の邦訳を探したのですが、なんだかみつかりません。
 この構造は、刑務所(それは学校でも病院でもいいのですが)に収容されている囚人に、常に「見られているかもしれない」という意識を持たせることで、規律・訓練を行うものです。そしてこれは、権力装置のひとつのモデルと考えることができます。例えば高速道路の自動車ナンバー自動読み取り装置や街のあちこちに設置された監視カメラ、アメリカのエシュロンなどは、現代の一望監視装置と考えることができるでしょう。
 一望監視装置においては、「実際に」監視をしている必要はありません。ベンサムのプランでは、監視所は光が透けて見えないように巧妙に作られ、囚人からは看守の様子がまったくわからないようになっていました。ですから実際には監視所に誰もいなくても、「見られているのではないか」という心理的な圧力を与えることができるのです。
 現在の精神医療・福祉が、実は現代化された一望監視装置なのではないか、というのは重要な問いですが、ぽん太には考察する能力がないのが残念です。
 網走監獄の獄舎は、房と廊下の境の格子の断面が菱形になっていて、房の中からは斜め方向しか見えないようになっています。向かい側の房の格子を逆方向にすることで、廊下から囚人を見ることはできますが、囚人が向かい側の囚人を見ることはできない仕組みになっており、「視線」に細心の注意が払われていることがわかります。
 この獄舎は、公式サイトの解説によれば、1912年(明治45年)にベルギーのルーヴァン監獄を模して作られたのだそうです。愛知県犬山市にある博物館明治村には、金沢監獄中央看守所・監房が移築保存されていますが、写真を見る限り網走監獄とよく似ています。1907年(明治40年)に作られたものだそうです。そのうち見に行ってみたいと思います。またこちらのブログには、1899年(明治32年)に運用を開始された横浜監獄の平面図がありますが、そこにも五翼放射状の建物が描かれています。

P2190038 網走監獄には、多くの有名人が収監されていました。元共産党書記長の宮本顕治などもそのひとりでしょうか。写真は昭和の脱獄王と呼ばれる白鳥由栄(しらとりよしえ:1907-1979)の人形です。
P2190037 こちらが白鳥由栄が入れられていた独房です。食事のみそ汁を少しずつかけることで木ねじをさびさせて、ドアの鉄格子を外し、肩関節を自らはずして穴から脱出したそうです。

P2190077 さて、こちらはかわって濤沸湖(とうふつこ)白鳥公園です。白鳥にえさをやることができますが、手前のカモとカモメに全部とられてしまい、白鳥まで届きませんでした。遠くをキタキツネも歩いていました。白鳥をしばらく眺めていましたが、残念ながら「白鳥の湖」のようにお姫様にはなりませんでした。
P2190078 近くの木の上にはオオワシがいました。売店のおばさんが望遠鏡をセッティングしてくれていて、見ることができます。


2009/03/13

【網走・釧路】流氷ノロッコ号・SL冬の湿原釧路号

P2190071 こんかいのぽん太とにゃん子の北海道の旅、流氷以外のもうひとつの楽しみは、鉄道です。何を隠そうぽん太はカクレ鉄男です。
 まずは「流氷ノロッコ号」。こちらがJR北海道の公式サイトです。網走と知床斜里の間を運行しております。かわいらしいディーゼル機関車が牽引します。
P2190067 こちらが「展望車」の車内です。広い窓から、オホーツク海の眺めを堪能できます。運が良ければ、キタキツネやオオワシも見ることができます。座席が木製で暖かみがあり、またかわいいぬいぐるみも雰囲気を盛り上げます。
P2200239 ノコッコ号の最大の売りといえば、このダルマストーブ。車掌さんが石炭をくべてくれます。車掌さんはほかにも風景や動物の案内をしてくれたりと、大活躍です。売店で購入したスルメをストーブで焼いて食べることができます。ということで、車両に乗ると、イカ臭いです。
P2190061 こちらは北浜駅。なかなかいい味を出しています。内部も、訪れた観光客が記念に残した名刺や写真がぎっしり貼られております。

P2200100 知床斜里から標茶(しべちゃ)までは、ツインクルバス知床号で移動。そして標茶から釧路まで、SL冬の湿原号で移動です。蒸気機関車はC11。新橋駅西口のSL広場に保存されているので有名ですね。ぽん太は動いているのを見るのは初めてです。ぽん太が子供の頃、Nゲージの鉄道模型が出始めた頃で、お小遣いをためて関水金属製のC11を買いました。当時は小型化が難しかったモーターを納めるため、客車に比べて異様にでかかったのを覚えております。Nゲージ好きの友人が開業したときに、プレゼントであげました。
P2200113 近くで見ると迫力がありますな〜。ぽん太が子供の頃は、C12は時々現役で走っているのを見かけたものです。さらに子供の頃は、蒸気機関車が引っ張る客車に乗ってました。トンネルに入るときは、窓を閉めないと煙が入って大変でした。
P2200109 こちらが客車です。オハ14系を改造したもののようです。もともとは特急として活躍した車両ですが、ブドウ色に赤い帯という古風な塗装がされています。内部にはもちろんダルマストーブ。14系客車のWikipediaの項目はこちらです。ぽん太の希望としては、オハ35系あたりを引っ張ってほしいところです。車両の話ばかりになりましたが、窓からはエゾシカやタンチョウも見ることができました。

2009/03/06

【網走・釧路】流氷って初めてみたけどすごいね

P2190001 ぽん太とにゃん子は、流氷を見に行ってきました。流氷を見るのは生まれて初めてです。でも、要するに海に氷が浮かんでいるだけだし、テレビでいやというほど見ているので、あんまり気乗りもしなかったのですが、見ると聞くとは大違い、とっても不思議でダイナミックな光景でした。網走港から、写真のおーろら号で出航です。おーろら号を運行する道東観光開発のサイトはこちらです。また、こちらの網走観光協会のページもわかりやすいです。流氷の最新情報を知りたい方は、こちらの海上保安本部・海氷情報センターをご覧ください。
P2190030 防波堤の一部となっているこの天然の岩は、現在は帽子岩と呼ばれていますが、アイヌ語ではチパシリと呼ばれ、「幣場(ぬさば)のある島」を意味していました。このチパシリが、網走という地名の由来だそうです(たとえばこちらをご覧下さい)。
P2190025 流氷に覆われた海の向こうに見えるのは、斜里岳です。
 この日は流氷接岸初日でした。流氷用語については、例えばこちらを参照してください。今年の接岸初日は、平年より18日遅く、昭和34年の統計開始以来2番目に遅いそうです。これも地球温暖化の影響でしょうか。
P2190014 近くで見ると、かさぶたみたいでちょっと気持ち悪いです。はがしたくなります。氷で埋め尽くされた海が、ゆったりとうねっているのは、不思議な光景です。
P2190019 おーろら号は、流氷をばりばりと押しのけながら進んでいきます。間近で見るとすごい迫力です。
P2190022 船が通り過ぎたあとが、筋となって残ります。

P2190048 こちらは網走海鮮市場近くの海岸です。びっしりと流氷が埋め尽くしており、流氷の上を歩くことができました。しかし流氷の上を歩くのは実はとっても危険だそうで、隙間から海に落ちたり、流氷ごと沖に流されたりする事故が後を絶たないそうです。じっさい写真の流氷も、風向きが変わった翌日は沖に流されて、まったく消え失せていました。

2009/03/05

【バレエ】久々に見れてよかったよ〜クマテッちゃん「放蕩息子」「ピーターラビットと仲間たち」

 3月1日の最終日に行ってきました。これまで2回なまクマテツを見損なったので、今回も怪我で途中降板したらどうしよう、やっぱり初日に見とけばよかったかな……などと不安でしたが、久々に元気に踊る姿を見ることができてよかったです。K-BALLETの公式サイトの公演情報はこちらです。こちらのチケットスペースのページも詳しいですが(動画がスタートするので音に注意!)、そのうちリンク切れになるかもしれません。

 まず熊川の「放蕩息子」。バレエ初心者のぽん太は初めて見る演目です。
 無学なるぽん太は「放蕩息子」と聞いてもまったくピンとこなかったのですが、新約聖書の「ルカによる福音書」の第15章11~24節に書かれたとても有名な話しだそうです。ご興味のある方は、こちらで読むことができます。レンブラントにも「放蕩息子の帰宅」という絵があるようです(画像はたとえばこちら)。たしかドビュッシーがローマ大賞を受賞した曲も「放蕩息子」だった気がしますが、調べてみると、これも「ルカによる福音書」を題材にしたギナンEdouard Guinandの劇詩をテクストとしているようです。バレエともとの聖書の話しを比べてみると、兄に関わる部分が省略されて、ならず者や売春婦と放蕩にふけっている部分が拡大されているようです。この聖書の話の意味は、ぽん太には深遠すぎてわかりません。
 で、その放蕩息子役を踊ったのが熊川哲也です。飛び蹴りのようなジャンプ(バレエ初心者のぽん太は用語がわかりません)は、あっと驚く高さで、安定した回転や豊かな表現力などクマテツの魅力は健在でした。しかしジャンプしたり膝の上に女性を乗せたりするたびに、また膝を痛めないかと、見ているこちらがヒヤヒヤしました。サイレーンを踊った浅川紫織もよかったですが、もう少し妖艶な魅力があるとよかったです。坊主頭の集団のムカデ歩きもおもしろかったです。歌舞伎もよく見るぽん太は、「京鹿子娘道成寺」に出てくる所化(しょけ)かと思いましたが、「ならず者」とのこと。
 「放蕩息子」は、1929年にパリのサラ・ベルナール劇場で初演された、いわゆるバレエ・リュスの作品とのこと。当時の迫力が伝わってきます。
 背景はジョルジュ・ルオー。ぽん太にとってルオーは、素朴な宗教画ばかり描いている人というイメージで、いささか食傷気味だったのですが、ちゃっかりバレエの舞台美術もやっていたのか……。今回の舞台装置は、まさか初演当時のではないですよね。こちらのサイトで「放蕩息子」のルオーによる背景画のひとつを見ることができます(拡大できます)。これを見てもわかるように、後年のどこか素朴な味わいの宗教画と異なり、フォーヴィスムあるいは表現主義風で、嵐の前触れのような暗い緊迫感と不安に満ちています。改めて画集を見てみたら、初期のルオーはフォーヴィスムに属していたとのこと。う〜ん、なんだかルオーにも興味が湧いてきました。こちらのページによれば、出光美術館にルオーの「放蕩息子」という作品があり、バレエ「放蕩息子」の初演の年に描かれたものだそうで、ちょっと見てみたい気がします。
 ぽん太はノイマイヤーの「人魚姫」の感想で、「バレエダンサーが舞台上でトウシューズを脱ぐなどというのは見たことがない」などと書いたのですが、このバレエでも放蕩息子がダンスシューズ(トウシューズではありませんが……)を脱がされます。ああ、無知ほど恐ろしきものはなし。ならず者たちに全てを奪われることを表しているようです。プロコフィエフの音楽も雰囲気にあっていて、シアターオーケストラトーキョーも切れのいい迫力ある音を出していました。井田勝大の指揮を聞くのはぽん太はたぶん初めてだと思うのですが、若いのに力がありそうですね。こちらこちらに簡単な経歴が載っております。

 続いて「ピーターラビット」。ダンサーがみな顔も出さずに全身着ぐるみで踊ります。この着ぐるみは英国ロイヤル・バレエから借りたものだそうですが、とてもよくできています。子供ショーのような着ぐるみの動物たちが、すばらしいテクニックで踊るので、なんだか不思議な感じがします。樋口ゆりのアヒルの仕草がとてもかわいらしかったです。宮尾俊太郎のきつねも、くるくる回りながら大きな円を描くヤツ(ぽん太には名前がわかりません)で、ふといしっぽがブンブン回って面白かったです。ジェレミー・フィッシャーどんの清水健太も、カエルの名に恥じない見事な跳躍でした。ネズミは悪すぎます!
 日曜日というのに会場には意外と子供が少なかったです。もっとも「放蕩息子」と組み合わせるということは、熊川ははなから「ピーターラビット」も大人をターゲットにしていたのかもしれません。
 絵本の「ピーターラビット」は、「放蕩息子」と同じく超有名らしいのですが、ぽん太はを読んだことがなかったので、せっかくなので読んでみました。題材になっているのは、『あひるのジマイマのおはなし』『こぶたのピグリン・ブランドのおはなし』『ジェリミー・フィッシャーどんのおはなし』『2匹のわるいねずみのおはなし』『りすのナトキンのおはなし』の5つと解説に書いてありましたが、ティギーおばさんも登場した気がします……。原作を読んで、ようやく筋がわかったと同時に、「ピーターラビット」が世界中で愛されている理由もよくわかりました。


Tetsuya Kumakawa K-BALLET COMPANY Winter 2009
バレエ ピーターラビット®と仲間たち & 放蕩息子
2009年3月1日 Bunkamuraオーチャードホール

≪ 放蕩息子 Prodigal Son ≫
放蕩息子 The Prodigal Son 熊川哲也 Tetsuya Kumakawa
サイレーン The Siren 浅川紫織 Shiori Asakawa
父 Father ルーク・ヘイドン Luke Heydon
放蕩息子の召使 Servants to the Prodigal Son ビャンバ・バットボルト Byambaa Batbold
ニコライ・ヴィユウジャーニン Nikolay Vyuzhanin
姉妹 The Sisters 木島彩矢花 Sayaka Kijima / 松根花子 Hanako Matsune
9人のならず者 9 Drinking Companions 西野隼人 Hayato Nishino / 合屋辰美 Tatsumi Goya
石黒善大 Yoshihiro Ishiguro / 小山憲 Ken Koyama
森田維央 Io Morita / 長島裕輔 Yusuke Nagashima
酒匂麗 Rei Sakoh / 高島康平 Yasuhira Takashima
内村和真 Kazuma Uchimura
●振付 Choreography ジョージ・バランシン George Balanchine
●音楽 Music セルゲイ・プロコフィエフ Sergei Sergeigevich Prokofiev
●舞台美術・衣裳 Set and Costume Design ジョルジュ・ルオー Georges Rouault
●指揮 Conductor 井田勝大 Katsuhiro Ida

≪バレエ ピーターラビットと仲間たち Tales of Beatrix Potter ≫
まちねずみジョニー Johnny Town-Mouse 石黒善大 Yoshihiro Ishiguro
チュウチュウおくさん Mrs.Tittlemouse 副智美 Satomi Soi
ねずみくんたち 2 Mouse Boys 荒井英之 Hideyuki Arai / 内村和真 Kazuma Uchimura
ねずみちゃんたち 2 Mouse Girls 中谷友香 Yuka Nakatani / 渡部萌子 Moeko Watanabe
ティギー・ウィンクル Mrs.Tiggy-Winkle デイビッド・スケルトン David Skelton
あひるのジマイマ・パドルダック Jemima Puddle-Duck 樋口ゆり Yuri Higuchi
きつねの紳士 The Fox 宮尾俊太郎 Shuntaro Miyao
ピグリン・ブランド Pigling Bland ニコライ・ヴィユウジャーニン Nikolay Vyuzhanin
ピグウィグ Berkshire Black Pig 東野泰子 Yasuko Higashino
ぶたくんたち 2 Pig Boys 奥山真之介 Shinnosuke Okuyama / 酒匂麗 Rei Skoh
ぶたちゃんたち 3 Pig Girls 浅野真由香 Mayuka Asano / 木島彩矢花 Sayaka Kijima
松根花子 Hanako Matsune
ペティトーおばさん Mrs.Pettitoes ショーン・ガンリー Sean Ganley
ジェレミー・フィッシャーどん Mr.Jeremy Fisher 清水健太 Kenta Shimizu
2ひきのわるいねずみ Two Bad Mice
トム・サム Tom Thumb ビャンバ・バットボルト Byambaa Batbold
ハンカ・マンカ Hunka Munka 神戸里奈 Rina Kambe
ピーターラビット Peter Rabbit 橋本直樹 Naoki Hashimoto
りすのナトキン Squirrel Nutkin 長島裕輔 Yusuke Nagashima
4ひきのりすたち 4 Squirrels 星野姫 Hiromi Hoshino / 笠井千愛 Chie Kasai
湊まり恵 Marie Minato / 山口愛 Ai Yamaguchi
8ひきの小さなねずみたち 8 Small Country Mice K-BALLET SCHOOL
●振付 Choreography サー・フレデリック・アシュトン Sir Frederick Ashton
●演出 Production サー・アンソニー・ダウエル Sir Anthony Dowell
●編曲 Music ジョン・ランチベリー John Lanchbery
●舞台美術・衣裳 Set and Costume Design クリスティン・エドザード Christine Edzard
●マスク Masks ロスティスラフ・ドボジンスキー Rostislav Doboujinsky
●照明デザイン Lighting Design マーク・ジョナサン Mark Jonathan
●指揮 Conductor 福田一雄 Kazuo Fukuda

●芸術監督 Artistic Director 熊川哲也 Tetsuya Kumakawa
●演奏 シアターオーケストラトーキョー THEATER ORCHESTRA TOKYO

2009/03/02

【温泉】塩沢石打にスキーに行ったら泊まるといいですよ・清津峡湯元温泉「清津館」(★★★★)

 スキーでにぎわう塩沢石打から、津南方面に抜ける国道353号線に向かい、さらに南に入ったところに清津峡があります。新緑や紅葉の時季は多くの観光客でにぎわう景勝地ですが、冬の間は静かなたたずまいを楽しむことができます。トンネルが開通して道路も整備されたので、冬でも不安はありません。
 P2050260 清津館は、大自然に囲まれた源泉掛け流しの宿です。公式サイトはこちらです。こぎれいな建物で、和風の落ち着く内装です。
P2040254 宿の道を挟んで向かい側に、川を望む露天風呂があります。秘湯ムード満点ですが、けっこう広く、貸切で入れるのでとっても贅沢です。
P2050259 内風呂は、レトロな雰囲気がいいです。泉質は単純硫黄泉で、硫黄の香りがしますが、お肌がすべすべするアルカリ性の美人の湯です。
P2040061 夕食は地元の食材がおいしいです。写真は寄せ豆腐。濃厚でおいしいです。また岩魚の塩焼きや天ぷらはアツアツで。オリジナルの鯉のカルパッチョも、鯉特有の泥臭さがなく、美味でした。ご飯はもちろん魚沼コシヒカリです。
P2050067 朝食もおいしゅうございました。宿のひとたちもとってもアットホームで、豆まきの行事に参加させていただきました。豆やお菓子などをゲット。清津峡を見学するための清津峡トンネルは、残念ながら冬期は閉鎖でした。

2009/03/01

【ホテル】大人の老舗リゾートホテル・赤倉観光ホテル

P1290249 赤倉観光ホテルは、赤倉観光リゾートスキー場のなかにある老舗のクラシックホテルです。ぽん太とにゃん子にはちと贅沢なのですが、旅行会社のギフト券が手に入ったので、それを利用して泊まってきました。赤い屋根と白い壁が美しいリゾートホテルです。創業は1937年。当時外貨獲得のため、国策として国際リゾートホテルの建設が推進されたそうで、このホテルはそのひとつです。昭和天皇もお泊まりになったそうですが、残念ながら創業当時の建物は1965年に焼失し、1年後に当時の建物を模して建て直されました。
P1280010 さらに昨年の12月、全客室がリニューアルされました。歴史を感じさせながらも、木のぬくもりが心地よい落ち着きのあるクラシック・モダンの内装となっております。
P1290243 ぽん太にとってうれしいのは、西洋風のホテルでありながらも、源泉掛け流しの温泉があることです。真っ白な山々のパノラマを眺めながらの入浴は最高です。
P1280016 夕食はフランス料理。とてもおいしかったです。ダイニングのウェイターさんや、フロントマンなど、従業員がみなぽん太よりご高齢で、こちらがサービスしないといけないような年齢なのには恐縮いたしました。
P1290047 天気がよかったので、妙高山の迫力ある頂がよく見えました。宿泊客もみんなぽん太よりも高齢ですが、元気にスキーやスノボを楽しんでいました。ぽん太もあと10年ぐらいして、このホテルにふさわしい風格が出て来たら、また泊まってみたいです。


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