【バレエ】残念ザハロワ降板、でも最後は川村真樹に拍手! 新国立バレエ『白鳥の湖』
なんとザハロワが体調不良で欠席!悲しい限りです。昨年5月にザハロワの『白鳥の湖』を観て心底感動したので(こちらがそのときの記事です)、もう一度観たいと思って切符を取ったのに……。代役は誰かしら。新国立劇場バレエ団の日本人ダンサーとのこと。なんだそりゃ。金返せ。ちなみにこちらが今回の公演の公式サイト、そしてこちらが特設サイトです。
オデット/オディールを誰が踊るのか、めんどくさいから事前にチェックもしませんでした。バレエの当日になっても、観劇前のワクワク感がありません。新国立劇場についてから配役表を見ると、川村真樹とのこと。知らんがな。今回の公演のオデット/オディールの日本人キャストのなかにも入ってないし。新人か?
第1幕は、オデット/オディールは出ないので、代役を気にせずに鑑賞。ウヴァーロフの王子は、いつもながら優雅で大きくて高貴でいいですね。道化は前回と同じ八幡顕光。回転とジャンプはすごい!もう少し柔軟性があって、飛んだときに足が開くといいんですけど。前回に気になった、衣装とコップがぶつかってカチカチいうのは、改善されてました。パ・ドゥ・トロワは、トレウバエフのソロのヴァリアシオン(言葉の使い方合ってるんでしょうか?)が、足の長さを生かして大きな踊りでよかったです。
第2幕のオデットの登場シーンも、ぽん太は拍手せず。「拍手するのが礼儀でしょ」と、あとからにゃん子に叱られました。白鳥が王子を目にしたとき、なんだかびっくりしすぎです。そのあとの両手と片足を上げた例のポーズも、う〜ん、悪くはないけどもうひとつ。グラン・アダージョも、王子が白鳥をいたわりながら導いている感じでよかったです。急な代役でもちゃんと踊れるもんだな〜と、ぽん太は感心いたしました。でも「これがザハロワだったら……」という思いが頭から抜けません。以前にKバレエにいた長田佳代さん、新国立に移ったんですね。
第3幕のオディールも、ようやく緊張が取れてきたみたいで、小悪魔的な魅力がなかなかよかったです。グラン・フェッテも、ちょっと軸がずれましたが、ダブルを取り混ぜて健闘。また寺島まゆみのルースカヤも清楚で愛らしく、詩情とはかなさが漂ってよかったです。前回の自分の記事を読むと、湯川麻美子のルースカヤがよかったと書いてある。そもそも振付けがいいのかもしれません。前回も気になった、苦しむ白鳥が一瞬現れる場面のあと、オディールが両手を羽のように動かして誘惑するのを、王子が見ていないというのは変わりなし。
第4幕。前回は、意味がわからない上に振付けも単調な、王子とオデットのダンスが長々とあったのですが、今回はばっさりカット。これはこれで淡白すぎるような。でも、なんだかんだいって最後はやっぱり感動。ぽん太は、川村真樹に心から精一杯の拍手を送りました。家に帰ってから確認したら、新人どころか、新国立バレエ団のファースト・ソリストとのこと。なんだ、うまいわけだ。
アレクセイ・バクラン指揮、東京交響楽団の演奏もなかなかよかったです。バレエにしては、細かいテンポの変化もあって表情豊かで、感情の劇的な高まりも見事でした。前回の白鳥もバクランが振ってたのに、そのときは何も思わなかったのですが……。
「白鳥の湖」Swan Lake
2010年 新国立劇場オペラ劇場
【振 付】マリウス・プティパ/レフ・イワーノフ
【作 曲】ピョートル・チャイコフスキー
【監修・振付】牧 阿佐美
【指 揮】アレクセイ・バクラン
【舞台装置・衣裳】ピーター・カザレット
【照 明】沢田祐二
【管弦楽】東京交響楽団
【芸術監督】牧 阿佐美
【主 催】新国立劇場
【オデット/オディール】川村真樹
【ジークフリード王子】アンドレイ・ウヴァーロフ
【ルースカヤ】寺島まゆみ
【ロートバルト】芳賀 望
【王妃】坂西麻美
【道化】八幡顕光
【王子の友人(パ・ド・トロワ)】寺島ひろみ/寺田亜沙子/マイレン・トレウバエフ
【小さい4羽の白鳥】遠藤睦子/西山裕子/寺島まゆみ/長田佳世
【大きい4羽の白鳥】寺島ひろみ/本島美和/丸尾孝子/堀口 純
【スペインの踊り】西川貴子/楠元郁子/江本 拓/福岡雄大
【ナポリの踊り】高橋有里/大和雅美/吉本泰久
【ハンガリーの踊り】長田佳世/古川和則
【2羽の白鳥】寺島ひろみ/寺田亜沙子
新国立劇場バレエ団
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