ニューヨーク・シティ・バレエ、ぽん太は初めて見て来ました。群舞がとっても迫力があり、なかなか良かったです。公式サイトはこちらです。
ニューヨーク・シティ・バレエ団(New York City Ballet)といえば、バランシンにゆかりがあることでおなじみ。1933年にアメリカに渡ったバランシンが、アメリカン・バレエ学校(School of American Ballet)を創設。1935年に、卒業生と生徒によって、アメリカン・バレエ (The American Ballet)という名称で最初の公演が行われました。紆余曲折ののち、1946年にバレエ協会 (Ballet Society) という名称で復活。1948年にニューヨーク・シティ・センターの専属バレエ団となり、現在のニューヨーク・シティ・バレエ団(New York City Ballet)を名乗るようになりました。1964年に現在の本拠地であるニューヨーク州立劇場(現D・H・コーク劇場 )に移りました。詳しくはWikipediaをご覧下さい。
ちなみにバランシンは1983年に亡くなりましたが、死因はクロイツフェルト・ヤコブ病だったそうです。
ということでBプロは、バランシン振付けの作品を3つ並べたプログラム。まずは「白鳥の湖」。日本初演だそうです。
驚くのはオデット以外の白鳥が全員黒い衣装であること。な、なんでしょう。普通の「白鳥の湖」でも、4幕で群舞に黒鳥が混じることがありますが、これは確か「子供の白鳥」だったはず。バランシンの設定では、群舞はぜんぶ子供の白鳥なのか?それともロットバルトの手先?よくわかりません。単なる視覚的効果でしょうか。バランシンといえば白と黒だし。
ちなみに上記の公式サイトによれば、白鳥の衣装が黒に変わったのは1986年で、バランシンの死去(1983年)の後ですが、このアイディアはバランシンが生前に考えていたものなんだそうです。
音楽は二幕と四幕の曲が使われていたように思いますが、場面としては普通の「白鳥」の第二幕を描いた一幕もののバレエ。ただ、よくわからないのは、王子がロットバルトをやっつけようとすると、オデットが「やめて」というそぶりを見せるところ。プログラムを買えばよかったかな。
グラン・アダージョで王子とオデットのパ・ド・ドゥの後ろで、王子の友だちたちが両手に花ならぬ両手に黒鳥で、ちゃっかり踊っているのも面白かったです。
とにかく群舞の白鳥(黒鳥)たちがでかくで、迫力がありました。太ももなんかぶっとくてプリプリしていて、まるでタラの腹みたいです(変なたとえでごめんなさい)。バランシンらしく細かい動きが多く、次々とフォーメーションを変えて踊る群舞がすばらしかったです。ただ、全体にばたばたした感じになり、繊細な叙情には欠けました。ロットバルトは全身着ぐるみであまり踊らず、フクロウというよりも、顔はコウモリみたいでした。
次の「フォー・テンパラメンツ」は、憂鬱・快活・無気力・いらだちという四つの気質を描いたコンテンポラリーの作品。コンテンポラリーといっても、今となっては古典的な動きに感じられました。白と黒のレオタードというすっきりした衣装も、バランシンらしい。「白鳥の湖」よりもこちらの方がすんなりと入り込めました。
圧巻は「シンフォニー・イン・C」。とてもダイナミックでした。特に群舞で全員が一斉に前後左右に動くときなど、とても動きが大きかったです。「ウェストサイド物語」を思わせるような迫力で、バランシンの振付けの意図が初めてわかりました。日本人だと、ちまちまとした可愛らしいバレエに見えてしまいますよね。
個々のダンサーに関しては、初めて観るぽん太はみな同じに見えて、誰が誰やらよくわからなかったので、感想なし。
ニューヨーク・シティ・バレエ 2013
[プログラムB]
2013年10月23日 Bunkamuraオーチャードホール
指揮/ダニエル・キャプス
管弦楽/新日本フィルハーモニー交響楽団
「白鳥の湖~バランシン版〈1幕バージョン〉」
(振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・チャイコフスキー)
テレサ・レイクレン:オデット
タイラー・アングル:ジークフリード王子
Swans
サラ・アダムス、ダニエラ・アルドリッヒ、マリカ・アンダーソン
オリヴィア・ボイゾン、リコラー二・ブラウン
ステファニー・クロズニアク、アリーナ・ドゥロノヴァ、
ミーガン・ダットンニオハラ、エミリー・ゲリッティ、アシュリー・ホッド、
アシュリー・アイザックス、ダナ・ジェイコブソン、ミーガン・ジョンソン、
エミリー・キクタ、クレール・クレチュマー、イザベラ・ラフレニーレ、
オリヴィア・マッキンノン、ミーガン・マン、ジェネル・マンジ、
アレクサ・マックスウェル、ジョーダン・ミラー、ユニティ・フェラン、
クリステン・セギン、メリー・エリザベス・セル、ララ・トン
サラ・ヴィルォック、リディア・ウェリントン、インディアナ・ウッドワード
Pasde Neuf
ミーガン・ルクローン
マリカ・アンダーソン、ステファニー・クロズニアク、アシュリー・ホッド、
ダナ・ジェイコブソン、エミリー・キクタ、クレーヲレ・クレチュマー、
ジェネル・マンジ、ララ・トン
Valse Bluette
サヴァンナ・ロウェリー
ダニエラ~アルドリッヒ、オリヴィア・ボイゾン、
ミーガン・ダットン=オハラ、エミリー、ゲリッティ、ミーガン・ジョンソン
オリヴィア・マッキノン、アレクサ・マックスウェル、ジョーダン・ミラー、
クリステン・セギン、サラ・ヴォルウォック、インディアナ・ウッドワード
Variation
テレサ・レイクレン
Valse
タイラー・アングル
Hunters
オースティン・バックマン、ハリソン・ボール、ハリソン・コル、
サイラス・ファーレイ、ジョセフ・ゴードン、スパルタク・オクサ
ガレブ・カヤリ、アーロン・サンズ、
セバスチャン・ヴィラリー二=ヴェレス、ピーター・ウォーカー
ロットバルト Von Rotbart、ASorcerer
キャメロン・ディーク
「フォー・テンパラメンツ」
(振付:ジョージ・バランシン/音楽:パウル・ヒンデミット)
テーマ Theme
1.フェイ・アーサーズ、ザハリー・カタザ一ロ
2.ローレン・キング、アレン・ピーファー
3.アシュリー・ララシー、ジャスティン・ペック
FirstVariation:憂鬱
ショーン・スオッツィ
ミーガン・マンジョルジーナ・バズコギン
オリヴィア・ボイゾン、ミーガン・ダットン=オハラ
エミリー・ゲッティ、ユニティ・フェラン
Second Variation:快活
アビ・スタフォードジャード・アングル
オリヴィア・マッキンノン、アレクサ・マックスウェル
サラ・ヴィルウォック、インディアナ・ウッドワード
Third Variation:無気力
アスク・ラ・クール
アシュリー・ホッド、ダナ・ジェイコブソン
ミーガン・ジョンソン、エミリー・キクタ
Fourth Variation:いらだち
アシュリー・ボーダー&アンサンブル
[ピアノ]スーザン・ウォルターズ
「シンフォニー・イン・C」
(振付:ジョージ・バランシン/音楽:ジョルジュ・ビゼー)
第一楽章 Allegrovivo
ミーガン・フェアチャイルドアンドリュー・ヴェイエット
グウィネス・ミュラー、キャメロン・ディーク
ブリトニー・ポラック、ザハリー・カタザーロ
サラ・アダムズ、マリカ・アンダーソン、リコラー二・ブラウン
ミーガン・ダットン=オハラ、ミーガン・ジョンソン、
クレール・クレチュマ、ミーガン・マン、リディア・ウェリントン
第二楽章 Adagio
サラ・マーンズジャード・アングル
フェイ・アーサーズ、オースティン・ローレント
ジェネル・マンジ、デヴィン・アノレベルダ
エミリー・ゲリッティ、アシュリー・アイザック、アレクサ・マックウェル、
クリステン・セギン、サラ・ヴィルウォック、インディアナ・ウッドワード
第三楽章 Allegro Vivace
エリカ・ペレイラアントニオ・カルメナ
メリー・エリザベス・セル、アンドリュー・スコダート
グレッチェン・スミス、ダニエル・アップルバウム
オリヴィア・ボイゾン、ステファニー・クロズニニアック
ダナ・ジェイコブソン、エミリー・キクタ、ユニティ・フェラン、ララ・トン
第四楽章 Allegro Vivace
タイラー・ペックアンソニー・ハクスリー
アリーナ・ドロノヴァ、ラルフ・イッポリート
ローレン・ラヴェット、トロイ・シューマッハー
ダニエル・アルドリッヒ、アシュリー・ホッド、イザベラ・ラフレニーレ、
オリヴィア・マッキンノン、アレクサ・マックスウェル
ジョー一ダン・ミラ一、サラ・ヴィルヴォック、インディアナ・ウッドワード
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