【宿】兜造りの古民家と、美味しい郷土料理が魅力。三頭山荘(★★★)
昨日の記事に書いたように、今宵(12月中旬)の宿は桧原村の三頭山荘です。築400年とも言われる兜造りの本館が見事です。屋根が茅葺きじゃないのがちと残念ですが、トタン張りにせずに瓦で葺いあるのが好印象です。公式サイトはこちら。
本館の内部はお食事処として使われております。
古い柱や天井が歴史を感じさせます。
う〜ん、いいですね〜。本館にも客室があるといいのに。
客室がある別館は、残念ながらコンクリートの建物です。
客室は普通の和室です。
お風呂がいわゆる「温泉」ではないのも残念。北海道の二股ラジウム温泉の湯の花と原石を利用した人工温泉だそうですが、消毒臭が強く、温泉力は感じられませんでした。
それでも屋上にある展望露天風呂はなかなか気持ちがいいです。宿のパンフレットによると、東京で一番高い所にある露天風呂だそうです。
夕食は本館の雰囲気あるお部屋で頂きました。三頭山荘は「山菜22品膳」という山菜尽くし料理が有名ですが、予約したのが前日だったうえ、客がぽん太たちだけだったせいか、それを選択することができず、「山菜会席膳」の方を頂きました。こちらも美味しかったです。
長方形のお皿に乗っている前菜は、左からこごみ、藤の花、キクイモ、芋茎(ずいき)です。藤の花やキクイモは初めていただきました。右下は手作りのこんにゃく、その上は岩魚のお刺身です。
猪豚の鍋にはなんと梨が入ってました。梨の甘酸っぱさと、シャキシャキ感が新鮮です。桧原村の郷土料理かと思って聞いてみたとろこ、この宿独自の工夫だそうです。そのほか、芋煮、岩魚の塩焼き、なす田楽、天ぷらなどがアツアツで一つひとつ運ばれてきました。自家製三年味噌のお味噌汁もおいしかったです。
こちらが朝食です。美味しゅうございました。
兜造りの古民家と、美味しい郷土料理が高得点です。温泉でないのは仕方ないとして、宿泊棟がコンクリート造なのが減点となり、ぽん太の評価は3点。こんどは「山菜22品膳」を食べに来たいです。
宿の一角に小さな神社があり、「菊姫弁財天」と書かれています。由来の書かれた案内板がありましたが、その内容を三頭山荘のブログから引用させていただきます。
「菊姫弁財天由来
菊姫弁財天には武田四郎勝頼の弟、高遠城主仁科五郎盛信の女、菊姫を祀る。
天正10年3月11日、勝頼が天目山の田野で滅びた時菊姫は信玄公六女松姫な どと共に武州恩方を目指し小金沢山から西原、笛吹(うずしき)、数馬へと抜けて風張峠に落ち来った際、岩小屋で野宿して病を得、従士石黒金乃丞に付き添わ れて峠下の岡部家で養生したが叶わず、その年9月16日果敢なくなった。
父は高遠城で討死し、母には遠く別れて旅の空に1人淋しく水車にめぐる水の音に涙しながら逝った姫哀れと岡部家と金乃丞とは残された手鏡を御神体として社を建て、生前弁財天の再来と云われた美しき姫を偲び菊姫弁財天と名付け毎年9月16日の命日を祭日としてその祭をし来った。
其後、金乃丞は望まれて岡部家を継ぎ子孫今日に至るもので、岡部家の先祖も甲州の落人で早くから此の地に土着して居た者である。」
なるほど、武田家滅亡のときに逃げ延びて来て、このあたりで亡くなった菊姫様を祀ったものなんですね。いろいろググっていたら、桧原村は当時は武田家が支配していたと書いてるサイトを見つけました(昔の檜原村物語)。むむむ、これはあまりに奥が深そうなので、みちくさはまたの機会としましょう。
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