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2014年11月の8件の記事

2014/11/10

【登山】あっという間の水沢山@榛名山、水沢うどん田丸屋、しんとう温泉ふれあい館

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 四万温泉に泊まったぽん太とにゃん子、山に登りたし時間はなし、紅葉見たしクマに会いたくなし、とのことで、榛名山のピークのひとつ水沢山に登りました。

【山名】水沢山(1194m)
【山域】赤城・榛名・荒船
【日程】2014年10月30日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】秋晴れ
【ルート】水沢山登山口12:10…水沢山12:38-13:02…水沢山登山口13:24

(※3D地図や当日の天気図などは「山行記録のページへ」をクリック)
【マイカー登山情報】水沢山登山口に、数台停められる駐車スペースあり。

Img_1131 登山口で準備をしていると、小学校低学年と思われる集団が、「はいこっちよ〜」と先生に導かれて降りて来たのを見て、自分の軟弱さに少し気がなえました。紅葉にはちょっと遅かったようで、ほとんど葉が散っており、紅葉は所々でした。それでもいい天気のなか、明るい落葉樹の林を歩くのは、とっても気持ちがいいです。
Img_1128 昨夜の温泉で得たカロリーを消費するため、ガンガン登ったので、あっという間に山頂に到着。雲一つない快晴で、ちょっと霞がかってましたが、とても眺めがよかったです。八ヶ岳、関東平野、赤城、武尊、皇海山、草津白根、男体山、燧ヶ岳の双耳峰、谷川岳……。うっすらと富士山も見えました。
 山頂には、水沢観音側から登った登山客がけっこういました。
Img_1132 帰りに伊香保温泉を通ると、多くの人出で車も渋滞しているのにびっくり。平日だというのに何しに来とるんじゃい!
Img_1133 田丸屋さんで水沢うどんを頂きました。大手ではありますが、腰が強くて美味しいです。もりうどん醤油つゆが800円、胡麻だれが900円、2色が1000円だったので、醤油つゆと胡麻だれを一つずつ頼み、にゃん子と分け合って食べる。2色を二つ頼むより300円安い。夫婦っていいね♪
Img_1134 舞茸てんぶらも、周りがカラリ、中がジューシーに揚がっていて美味しゅうございました。
元祖 田丸屋
ジャンル:うどん
アクセス:JR上越新幹線高崎駅から群馬バス伊香保温泉行きで1時間、水沢下車すぐ
住所:〒377-0000 群馬県渋川市伊香保町水沢206-1(地図
周辺のお店のプラン予約:
レストラン ポマト のプラン一覧
周辺のお店:ぐるなびぐるなび 伊香保×うどん
情報掲載日:2014年11月5日

 最後にしんとう温泉ふれあい館(→ホームページ)で汗を流しました。田舎の温泉センータの雰囲気で、観光客はおらず、地元の人で混み合ってました。内湯も大きく、いくつかの浴槽があり、露天も完備。お湯はちょっと茶色くて、アブラ臭がします。露天風呂のところで、温泉と一緒に噴出した天然ガスを燃やしているというかがり火が焚かれてました。なによりも消毒の塩素臭がないのがいいですね。温泉分析書は見当たりませんでした。お値段も560円で、コスパも最高。

2014/11/09

【温泉】古民家再生ならぬコンクリート再生による隠れ家風の宿/四万温泉いずみや(★★★★)

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 ネットで見かけてマークしていた、四万温泉いずみやに行ってきました。全5室のちっちゃな宿。レトロモダンの内装、山菜料理をうたっていたり、夕食少なめのシルバープランがあり、お値段もリーゾナブルなことなどが決め手となりました。公式サイトはこちら

★楽天トラベルからの予約は右のリンクをクリック★

Img_1110 こちらが入り口です。下見板張りで、のれんや灯籠などの小物もいい感じです。縦長の窓は……
Img_1102 ステンドグラスになっております。
Img_1108_2 こちらが客室です。全5室のちいさな宿で、3室は露天風呂付きですが、お金のないぽん太とにゃん子は風呂なしの部屋を選択。やはりレトロモダンの内装で、窓の下には四万川が流れ、対岸には美しい紅葉が広がります。
Img_1103 窓からの眺めです。
Img_1075 露天風呂付きの部屋じゃないからといってがっかりする必要はありません。二つの貸し切り風呂を自由に使えます。こちらは「泉の湯」。石造り風の浴槽です。
Img_1081 もうひとつの「渓声の湯」は半露天風呂。浴槽内部は石ですが、浴槽の縁取りなどに木が効果的に使われております。紅葉を眺めながらの入浴は格別です。
Img_1088 温泉分析書の上半分です。色は無色透明。味は薄い塩味と、カルシウム味がします。四万温泉らしい、柔らかいけど成分たっぷりのお湯ですね。
Img_1089 温泉分析書の下半分です。泉質はナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩温泉です。
Img_1091 もちろん源泉掛け流し。源泉温度が高いため加水しておりますが、塩素消毒は行われておりません。温泉付きの部屋が3室あるせいか、自由に入浴することができました。
Img_1092 お食事はラウンジでいただきます。素敵な内装ですが、すぐ隣りが玄関なのは、小さな宿なので仕方ありません。
Img_1061 こちらが夕食のお品書きです。老人向きの料理少なめプランを選んだので、スタンダードプランはもっと量が多いはずです。
Img_1062 群馬県定番の刺身蒟蒻は、まるでふぐ刺しのような薄造りで。みずみずしくて美味しいです。
Img_1065 上州豚年輪巻き。大根と豚肉がネジネジになってます。
Img_1067 豚だけでなく牛もあります。上州牛ステーキ。ぽん太とにゃん子の好みの脂身が少ない肉で、赤みの肉そのものの美味しさを味わえます。
Img_1068 山菜グラタンです。表面は焦げ目がついていて、なかはトロリと濃厚です。
Img_1069 群馬のお米に赤だし汁。
Img_1073 デザートが3点あるのもうれしいですね。いろどりも鮮やかです。料理少なめプランでしたが、ぽん太とにゃん子にはちょうど良かったです。
Img_1094 こちらが朝食です。山菜や地元の野菜が美味しいです。
Img_1096 温泉粥です。ちょっと塩っぱ目の温泉だったので、お粥にちょうどいいです。
Img_1097 朝食後には珈琲のサービスも。
Img_1109 以上のようにとってもよい宿でしたが、実はこの建物、コンクリート造りの建物をリフォームしたものです。「ホントの和風建築じゃないんかい。そんなのインチキだ」と取るか、これでも良しととるか……。
 ぽん太は「良し」と取りました。もちろんホントに古い建物であるに越したことはありませんが。ただパリのアパルトマンなどでも、建物自体は古い物を、キレイにリフォームして大事に使っています。また日本には、藤森照信が言い出した看板建築のように、表面のファサードだけを飾り付けた建物の伝統もあります。コンクリートに建て替えられたあちこちの温泉街が衰退しつつある現在、こういった方法での再生、古民家再生ならぬ「コンクリート再生」もひとつの方向なのではないでしょうか。
Img_1100 この宿は、従業員が、宿をもり立てようと一生懸命頑張っているのが伝わって来ます。ホスピタリティも心地よく、もてなしてもらった気分になります。コスパもよく、この値段でやっていけるのかな、と心配になるくらいです。ということで、ぽん太の採点は4点!こんどは山菜の時期にも来てみたいです。
Img_1118 奥四万湖を一周して返りました。ちょうど紅葉の盛りでした。

2014/11/08

【拾い読み】長年クマを調査して来た著者ならでは『山でクマに会う方法』米田一彦

 先日の記事に書いたように、山でクマであったので、についてちと勉強してみることにしました。今回読んだのは、『山でクマに会う方法』(米田一彦著、山と渓谷社、2011年)です。著者はフリーのクマ研究者。主にテレメトリー法(クマに発信器をつけて追跡する)によって、三十年近くにわたって多くのクマを観察して来たそうで、クマ経験(^_^)が豊富なようです。もちろん「山でクマに会う方法」というタイトルは逆説であって、本書によって「クマに会わない方法」を知ることができます。ちなみに本書で扱われているクマは、本州に生息する「ツキノワグマ」です。
 山でクマに会ったぽん太の疑問点は二つです。(1)クマは共食いをするのか、そして、(2)木の実を食べて暮らしてるのに何であんなに力が強いのか、です。残念ながら、この本ではどちらの疑問も解けませんでしたが、クマとじかに関わり続けてきた人ならではの、クマの生態を知ることができました。
 以下、いつもの通り、ぽん太が興味を持った部分の拾い読み。これは「書評」ではありませんので、興味を持った方は自分でお読み下さい。

 クマが秋に食べる堅果類は、ミズナラやコナラなどのドングリです。クリも、イガを剥き、皮だけ上手に吐き出して食べるそうです。クルミやハシバミなどの実も食べるが、著者の経験では、シイ、カシや、トチノキなどは食べないという。ブナの実に関しては、少量しか食べてないという研究もあるが、栄養価が高いので、ある程度の働きをしている可能性はあるという。
 6月頃になると、雌クマは「着床遅延」と呼ばれる独特な繁殖生理を持っていて、交尾して受精するのは6月頃ですが、受精卵はしばらく発育を休止し、子宮内膜に着床して妊娠が成立するのは11月頃だそうです。そして受精できるかどうかは、この間にしっかりと食事をとり、栄養状態がよかった場合に限られるそうです。
 夜のクマは、フラッシュのような閃光には反応しませんが、動く光や点滅する光にはよく反応するそうです。
 クマは冬眠すると言われてきましたが、「体温や代謝が低下して昏睡状態になる」という冬眠の定義を満たしていないため、最近は「冬ごもり」と呼ばれるそうです。冬ごもりの期間は、中部以北では6ヶ月に及ぶこともありますが、暖かい広島県では60〜70日くらいで、栄養状態が良くて体力があると、冬ごもり期間が短かったりするそうです。
 糞の調査では、冬ごもりを終えた4月下旬は、ブナの若葉が圧倒的に多く、5月になるとミズバショウ、ザゼンソウ、フキノトウ、アザミ類が出てくるそうです。フキ、ミズ、セリなどの山菜類も大好きで、6月になるとチシマザサ(ネガマリタケ)のタケノコも食べるそうです。6月下旬になるとキイチゴも食べます。
 7月になると昆虫をよく食べるようになります。アリやハチが主ですが、クワガタムシなどの甲虫も食べるそうです。8月下旬には、まだ殻が堅くなっていないオニグルミや、熟していないドングリを食べ始めます。
 捕殺したクマの胃からカモシカの毛が出て来ることはあるそうです。しかし著者がみた限り、クマがカモシカにちょっかいを出した時、カモシカは余裕で逃げ、クマもすぐ追うのを止めてしまったそうです。
 クマは基本的には耳と鼻がよく、人間に会わないように避けて行く。出会った時にクマが実を隠したら、クマに攻撃する気がない証拠。威嚇の場合は、小走りに近寄って来て、両足を30センチぐらい上げて地面に叩き付け、引き返して行く。著者は、この威嚇の後に襲われた経験はないといいます。攻撃する場合は、何の前触れもなく一気に襲ってくるそうで、マンガにあるような、仁王立ちになってうなり声を上げたりすることはありません。頭を下げて上目使いにこちらをにらみつけ、耳を伏せてアゴを引き、脇を締めて身構え、前足で弧を描くようなすり足で、声も出さずにすごいスピードで突進してくるそうです。
 クマの対処法。鈴をぶら下げるのは有効。火は怖がらない。出会った時に「話しかけてみる」というのは無意味どころかクマを刺激する可能性もある。無言でクマの目を見ながら静かに後退する。背中を見せて走って逃げると、クマは本能的に追ってくる。(仙人温泉小屋のおっちゃんは、こちらからふっと目をそらして、闘う意思がないことを示した方がいいと言ってました。)木に登って助かった人もいる。クマも木登りが上手だが、攻撃力が弱まるので防御しやすい。クマが下で待っている場合は、根比べとなる。いざ襲われた時はクマ撃退スプレーが有効。唐辛子のエキスで、これを浴びるとクマが大声で鳴くほどだそうな。しかしこのスプレーは、5メートル先までしか届かず、連続なら5秒間しかでないので、クマに襲われるという状況で正確にクマに命中させるのは難しいとのこと。

2014/11/07

【観光】谷底にある神社・一之宮貫前神社@富岡市、織田信長の次男が造った楽山園@甘楽町

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 10月末、ぽん太とにゃん子は群馬県に旅行。まずは、谷底にある神社として有名な、富岡市の一之宮貫前神社(いちのみや ぬきさきじんじゃ)を訪れました。公式サイトはこちらです。
 普通は神社は石段を登った所にありますが、この神社は、正面参道から石段を登って行った所に総門があり、そこから急な石段を下って行ったところに社殿があるという、珍しい構造をしています。名前の通り上野国の一宮(もっとも社格の高い神社)だったそうです。創建は安閑天皇の時代だそうで、1400年の歴史を持つそうです。
Img_1037 こちらが総門です。総門の前には道路が走っており、周辺に車を停めることができます。
Img_1038 恒例の狛犬くん。こちらが向かって左です。
Img_1039 こちらが向かって右です。リアルさと様式感が程よくミックスされて、古さと格式が感じられます。
Img_1040 総門をくぐると、急な階段の下に社殿が見えます。なんとも不思議な風景です。Wikipediaによると、このような形式の神社を「下り宮」というそうで、ぐぐってみると、この神社に宮崎県日南市の鵜戸神宮(公式サイト)、熊本県阿蘇郡の草部吉見神社(Wikpedia)とあわせて、三大下り宮と言うそうです。下り宮にどのような意味があるのか、ぐぐってみたけどよくわかりません。ちなみにこちらのサイトによると、伊豆市小下田の三島神社が下り宮になっている理由は、津波の被害を受けて集落が高台に移転した結果だそうです。そういえば、出雲大社も、参道はゆるやかに下ってますね。
Img_1043 こちらが拝殿です。なかなか立派ですね。御祭神は「経津主神」(ふつぬしのかみ)と「姫大神」(ひめおおかみ)だそうです。経津主神は、Wikipediaによれば、『日本書紀』には登場するけど『古事記』には書かれていない神様だそうで、刀剣とかかわりがあるようです。千葉の香取神社や、ぽん太が以前に行った宮城県の鹽竈神社(しおがまじんじゃ)の御祭神でもあるようです。「姫大神」に関しては、Wikipediaに書かれているように特定の神様をさすものではありませんが、養蚕機織りに関係する神とも言われているようです。
 拝殿の両側の扉が開いています。あれれ、中に入っていいのかな……。
Img_1044 畏るおそる入ってみると、拝殿の色鮮やかな装飾が目に飛び込んできました。
Img_1047 拝殿の内部も御覧のとおり。壁や天井に精巧な絵が描かれています。
Img_1051 本殿にも、実に素晴らしい彫刻と彩色がなされています。
Img_1052 社殿は1635年(寛永12年)の造営。元禄11年(1698年)に大修理が行われたそうです。昭和25年に国の重要文化財に指定されております。そういえば、近くの妙義神社も素晴らしい装飾がありますね。
 本殿が単層二階建てという独特の構造をしており、「貫前造」と呼ばれるそうです。
Img_1054 また「雷神小窓」というものがあるそうですが、妻にあるこの小窓のことでしょうか?言われてみれば、雷様の絵が描いてあるように見えます。どんな意味があるのか、よくわかりません。

Img_1060 次に訪れたのが甘楽町の楽山園(らくさんえん)です。小幡藩の大名庭園で、国指定名勝となっております。
Img_1057 なんだか新しい感じですが、10年間の復元・整備を経て一般公開されたのが、ついこの前の2012年3月24日です。
Img_1059 この庭を造ったのは織田信雄(おだのぶかつ)。あの織田信長の次男ですね。信長の子孫が群馬にいたなんてびっくりですね。
 織田信雄は大うつけと言われてました。三谷幸喜の映画「清洲会議」で、妻夫木聡が演じていた人ですね。旗取り競争で、旗をとらずに砂浜をどこまでも走って行ったヤツ。秀吉は、最初は信長の後継者として担ぎ出そうとしたけど、あまりのうつけ振りに嫌気がさして、三法師に乗り換えてしまったのでした。大河ドラマ「軍師官兵衛」では、小堺一機の息子の小堺翔太が演じて夏頃登場しましたが、もう出ないのかしら。徳川時代になって、大和国宇陀郡、上野国甘楽郡を合わせて5万石を拝領しました。やがて信雄は上野甘楽郡を四男の信良にゆずり、自らは隠居。これをもって織田信良は織田家小幡藩の初代藩主となりました。織田家小幡藩は7代目の信邦まで続きましたが、明和4年(1767年)に明和事件に連座して蟄居処分となり、後を継いだ養嗣子の信浮は出羽の高畠藩へ移封されました(Wikipedia「小幡藩」)。

2014/11/06

【重要伝統的建造物群保存地区】独特の茅葺き屋根が立ち並ぶ/前沢曲屋集落

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 湯ノ花温泉旅館末廣ですっかりくつろいだぽん太とにゃん子、計画していた登山をする気力がなくなり(紅葉がそれほどきれいじゃないし、またクマに会ったらやだし……)、近くの前沢曲屋集落を見学しました。ネット上の情報は、こちらの「おいでよ!南会津」のページが、一番見やすいかと思います。平成23年に国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されています。
Img_0990 駐車場に車を停め、案内所で入場料300円也を支払い、案内のパンフレットをもらって見学開始です。まずは、エメラルド色の舘岩川を渡ります。
Img_0993 山を背にした茅葺き屋根の集落が見えて来ます。う〜ん、こうして見ると、電柱が邪魔ですね。政府の電柱地下化計画、ぽん太は基本的に賛成!
Img_0995 水車小屋です。丸太の樋でうまく水を引いているのが面白いです。
Img_0996 馬頭観音です。ちょっと風化して、凄みを増してます。
Img_1027 傍らには、ちっちゃな馬力神。
Img_1003 曲屋の内部です。この集落は、現在も人が住んでいますが、資料館は内部を見学することができます。冒頭の写真が曲屋の外観です。奥の部分は普通の民家とだいたい同じ構造をしており、手前に出っ張ったところが、土間と馬小屋になっております。建築学的には「中門造」(ちゅうもんづくり)と言うようです。
Img_1004 ブータンを思い出す、立派な仏壇です。
Img_1006 出っ張った部分の2階は、天井の高い板の間になっており、倉庫として利用されたそうです。
Img_1009 囲炉裏です。じつはこの村の建物は、築数百年という古いものではなく、明治末期から昭和初期に造られました。この村は明治40年(1907年)の大火でほぼ全焼してしまいました。その後短期間の間に、南会津と新潟地方の13人の大工によって13軒の再建、2軒の新築が行われたため、統一感のある街並が生まれたのだそうです。
Img_1010 農具小屋の隣りの小さな祠には、「前沢火守り地蔵」と書かれています。
Img_1011 中には、頭でっかちの可愛らしいお地蔵さんがいらっしゃいました。
Img_1012 曲屋が立ち並ぶメインストリート。電柱が邪魔です。
Img_1013 巨大な杉の根っこが祀られています。
Img_1014 以前には「前沢の大杉」と呼ばれる大木でしたが、平成4年に倒壊してしまったそうです。
Img_1018 無人販売所に置かれた、手作りの新聞製エコバック。
Img_1020 これはなかなか大きな家ですね。屋根の一部が切り上げられ、いわゆる兜造りのようになってます。
Img_1023 集落の北の端の高台に、鹿島神社があります。閉鎖的な構造は、雪を避けるためでしょうか。
Img_1024 ここから集落を一望することができます。
Img_1025 こちらは薬師堂。
Img_1026 「瑠璃殿」と書かれています。
Img_1028 白いソバの花はよく見かけますが、蕎麦の実がみのっているのを意識してみるのは初めてです。
Img_1030 ソバ畑の向こうの前沢曲屋集落です。

Img_1033 見てたら蕎麦を食べたくなって、那須近辺で店を探したのですが、紅葉の季節の台風あけのせいか、平日だというのにすごい人出で、お蕎麦屋さんもどこも一杯。ひょっとしてと思って観光ルートから少し離れたあの店に行ったところ、ゆっくりと美味しいお蕎麦をいただくことができました。混むとやだからどこだか言わないよ。

2014/11/05

【温泉】手作りのトマトジュースとパンがおいしい。湯ノ花温泉「旅館末廣」(★★★)(付:コーヒーハウス・ユーコン@日光)

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 奄美大島旅行が台風19号のおかげでキャンセルとなり、台風が過ぎ去った10月中旬、ぽん太とにゃん子は一泊二日で温泉に行って来ました。お世話になったのは、福島県は南会津にある湯ノ花温泉の「旅館末廣」さんです。ホームページはこちらです。
Img_0953 まずは紅葉を見に日光をみちくさ。中禅寺湖周辺は発色が悪く、戦場ヶ原の方に登っていくと、もう散ってしまってました。台風のせいで葉っぱが吹き飛ばされたのかもしれません。写真は戦場ヶ原の草紅葉です。
Img_0948 せっかくなので中禅寺湖畔にある、金谷ホテルのコーヒーハウス ユーコンでお茶することにしました。ログハウス風のオシャレなカフェです。
Img_0944 ケーキセット。ぽん太はチョコレートケーキです。
Img_0947 にゃん子は二色のシュークリーム。冷えた体が暖まりました。
コーヒーハウス ユーコン
ジャンル:洋食屋
アクセス:JR・東武日光線日光駅から東武バス湯元温泉行きで58分、中禅寺金谷ホテル前下車すぐ
住所:〒321-1400 栃木県日光市中宮祠2482(地図
周辺のお店のプラン予約:
居酒屋 炭火ダイニング 暖 西那須野店のプラン一覧
居酒屋 暖や 黒磯店のプラン一覧
海鮮問屋 海ぼうず のプラン一覧
周辺のお店:ぐるなびぐるなび 日光×洋食屋
情報掲載日:2014年11月3日

Img_0986 今市から国道121号を北上。鬼怒川、川治を通り過ぎ、こんどは国道352号を西に向かいます。檜枝岐村などの行く時に通る道ですが、両側の紅葉はとてもキレイで、ぽん太が好きな場所のひとつです。ただ今回は、まだ少し早すぎたようです。
 湯ノ花温泉は、国道352号から少し南に入った山あいにある小さな温泉街です。旅館末廣は、日本秘湯を守る会に所属する宿で、比較的新しい和風建築です。
Img_0955 客室も落ち着いた感じの和室。けっこうしっかり造られており、ちと高級感もあります。
Img_0984 窓の外は、美しい南会津の雑木林が広がっております。
Img_0957 温泉は、男女別の内湯、貸し切りの岩風呂、男女別の露天風呂があります。写真は内湯です。古めかしさはありませんが、浴槽の縁に使われた木材が暖かさを感じさせます。お湯は、無色透明、無味無臭の柔らかいお湯です。
 露天風呂の写真はブログの冒頭にあげておきました。川沿いで眺めがいいです。川の反対側に民家があるので、目隠しがちょっと高くなってます。
Img_0973 岩風呂は、貸し切りで入ることができます。これだけ源泉が少し違うかもしれません。
Img_0969_2 岩風呂の温泉分析書の上半分です。無色透明・無味無臭の単純温泉ですが、pH7.9と弱アルカリ性。肌にとってもやさしいお湯です。泉温は47.3度で十分。
Img_0970 ピンボケですが、温泉分析書の下半分。
Img_0968 加水・加温・循環なしの源泉掛け流しです。
 それから、いくつかの趣きありそうな外湯がありますが、こんかいはちと元気がなかったので、外湯巡りは割愛しました。
Img_0962 さて、夕食は部屋食で頂きました。地元の山菜や野菜、イワナの塩焼き、舞茸のホイル焼きなど、美味しゅうございました。ただ、民宿だったらこれでいいのですが、旅館だとちょっと物足りない気も。旅館らしい華やかさが欲しい気もしました。う〜ん、例えば、この季節だからキノコの天ぷらとか……。
Img_0963 お蕎麦はさすがに美味しゅうございました。
Img_0981 こちらが朝食です。ご飯は舞茸の炊き込みご飯で、細かく刻んだ舞茸を十分混ぜ込んだタイプで、味がよくしみていて美味しかったです。
Img_0979 昨夜作ったばかりという自家製のトマトジュースは、とっても甘くて濃厚でした。手作りのパンもつきます。う〜ん、いいですね。夕食もこんな感じだと良かったのに。
 源泉掛け流しの温泉は、さすが日本秘湯を守る会に属するだけありますが、単純温泉なのでちと温泉力が弱いかも。食事も地元の食材で美味しいけど、朝食のようなもてなし感が、夕食にも欲しかったです。静かでのんびりとくつろげる宿ですが、特色というか「売り」に欠けるところがあるため、ぽん太の評価は4点に近い3点。

2014/11/04

【蕎麦】自家製粉で香りゆたか/一葉(安曇野・南豊科)(★★★★★)(付:花オクラ)

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 安曇野で蕎麦が食べたくなり、これまで行ったことがない「一葉」(いちよう)に行きました。いわゆる安曇野から南に下って、南豊科のあたりにあります。

一葉
ジャンル:そば
アクセス:JR大糸線(松本-南小谷)南豊科駅 徒歩11分
住所:〒399-8205 長野県安曇野市豊科2647(地図
周辺のお店のプラン予約:
らくら のプラン一覧
和食そば処 たかぎ のプラン一覧
お好み焼き 鉄板焼き じゃらん のプラン一覧
周辺のお店:ぐるなびぐるなび 松本・白馬・中信州×そば
情報掲載日:2014年11月3日

Img_0939 落ち着いた和風の建物。交通量の多い道路沿いにあり、駐車場もけっこう広いです。扉を開けて中に入ると……
Img_0938 み、未亡人朱美ちゃん!?へんなマネキンがお出迎え。ちょっと嫌な予感がします。
Img_0937 お店の中は天井も高くて広々しています。けっこう普通の感じです。
Img_0933 お通しで出て来たのはお蕎麦のせんべい。ぽん太は生まれて初めていただきました。板状の蕎麦を揚げた感じ。パリッとした食感で、トッピングのお味噌とネギがよく合います。美味しゅうございました。
Img_0936 信州産の蕎麦を石臼を使って自家製粉しているそうです。粗挽きそばと細挽きそばの二種類があるそうで、ぽん太とにゃん子で一つずつ注文してみました。冒頭の写真が粗挽き蕎麦、左の写真が細挽きそばです。どちらも腰があり、蕎麦の香りが口一杯に広がって、とっても美味しかったです。ツユは甘ったるくない本格派で、けっこう濃いです。細めのお蕎麦にちょっとだけつけて頂くと、蕎麦の旨味を存分に味わえます。
 交通量の多い道沿いにあり、雰囲気は普通っぽいですが、本格的な美味しいお蕎麦で、ぽん太は大満足でした。

Img_0942 近くの道の駅で「花オクラ」というものを売ってました。生まれて初めて見たので、試しに買ってみました。
Img_0941 酢の物にしたところ、オクラらしくとろっとしていて、見た目もキレイでした。

2014/11/03

【宿場】会田宿(北国西街道)、保福寺(松本街道・東山寺)

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 10月初め、ぽん太とにゃん子は、長野県は松本市、四賀地域にある会田宿(あいだじゅく)に行ってきました。会田宿は、北国西街道(北国西往還)の 宿場です。北国西街道は、中山道の洗馬宿(現在の塩尻近く)と、北国街道の丹波島宿(善光寺の南)を結ぶ街道です。全体のルートはこちらのpdfファイルが見やすいかと思います。

 上の地図を見るとわかると思いますが、塩尻から松本盆地を北上して行くと、松本、安曇野、大町を経て糸魚川方面に行ってしまいます。長野市がある長野盆地に行くには、途中で山を越えないといけません。長野自動車道でもこの区間はトンネルの続く山岳区間となりますが、会田トンネルの南の出口付近にあるのが会田宿です。
 会田宿のなかを北国西街道がどう走っていたかは、この地図が見やすいかと思います。現在の地図と比較してみて下さい。
Img_0889 古い建物がいくつか残っています。写真は会田宿交差点で、写真左の道が南へ向かう道で、街道はここで90度曲がって、写真右の道の方に伸びて行きます。
Img_0888 会田宿交差点のやや北に、株立ちの松の根っこが保存されていました。
Img_0887 かつて「千本松」と呼ばれて愛されていたアカマツが生えてましたが、虫害によって枯れてしまったんだそうです。
Img_0892 さらに北に登った所には、会田中学校の古い校舎が保存されておりました。
Img_0901 廣田寺(こうでんじ)です。会田氏の菩提寺で、永正8年(1511年)に開山されたそうです。冒頭の写真のような百体観音が奉納されています。江戸末期から明治初期のものだそうです。
Img_0904 満面の笑みを浮かべた仏像です。いい笑顔ですね。
Img_0907 こ、この模様は、真田氏の家紋の六文銭ではないか。会田から東の山を越えれば上田に到りますから、会田氏と真田氏は関係があったのかもしれません。帰宅後にぐぐってみると、真田氏と会田氏は同族だったようです。
Img_0911 街道沿いにある松澤家長屋門です。文政10年(1827年)に建てられたものだそうです。松澤家は会田宿で寺子屋を開いていました。
Img_0913 さらに北に進み、ちょっと坂を歩いて登った所に、岩井堂があります。いわれは、ぐぐってみたけど、あんまりよくわかりません。
Img_0915 堂のなかには千手観音があります。江戸時代中期の作だそうです。座っているのが珍しいですね。
Img_0916 周りは巨岩に囲まれ、磨崖仏が掘られています。
Img_0918 こちらには石仏があります。

Img_0922 さて、会田宿を離れて、永安山保福寺(えいあんざんほふくじ)へ。上に挙げた地図をもう一回見てみると(→こちら(pdf))、会田宿の少し南で北国西街道から東に分かれ、上田に向かう松本街道(保福寺街道)というのがあります。保福寺は、この街道沿いにある古刹です。
 この道は古くは、古代から中世にかけて「東山道」と呼ばれ、畿内から東北へ向かう幹線道路でした。また新しくは、アルプス登山で有名なウェストン卿が、上田からこの道を越えて松本に入ったそうです。
Img_0929 1759年に建てられた仁王門には、多くのわらじがかけられています。
Img_0931 仁王門の脇にある石仏のひとつ。なんか太陽(満月?)と三日月が描かれていたりして、不思議な図柄ですね。仏教的じゃない気がします。
Img_0932 こちらは「馬頭観世音」ですね。
Img_0926 急な石段を登ります。
Img_0927 大きなウロがある巨大な切株です。
Img_0920 参道に並ぶ石仏のなかに、妙にリアルなワンちゃんがおりました。
Img_0923 こちらが本堂です。中には鎌倉時代に作られた千手観音が納められているそうです。
Img_0925 屋根の上にシャチホコが逆立ちしてますが、庇の上で狛犬も逆立ちしてました。

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