【展覧会】江戸時代の人も動物を見ると……「動物絵画の250年」府中市美術館
ぽん太の生息地多摩の府中市美術館でやってる江戸時代の動物絵画展に行ってきました。前期と後期で展示品が総入れ替えになるようですが、都合が付いたのは後期だけでした。日本の絵画には疎いぽん太ですが、定番の作品から、「なんじゃこりゃ〜」というようなぶっ飛んだ作品や、現代アートと言っても通用しそうなものもあり、とっても面白かったです。公式サイトはこちらです。
江戸時代の動物を描いた絵画・版画を集めたもので、ど素人のぽん太の目は、ついつい伊藤若冲、歌川国芳、谷文晁、丸山応挙、司馬江漢といった有名どころに行きがち。こうした人たちの作品はさすがですね。
そのほか気になったのを挙げると、まず伊年印の「虎図」(画像は例えばこちら)。まーるい顔で、ドラえもんですな、これは。その隣りにあった風外本高の「猛虎図」は、脱力系の漫画みたい(画像はみあたらず)。こんなん見たことあるような気がするが、思い出せません。なんか鯉だの鶏だのよく見かける動物はそれなりに写実的に描かれているのに、見たことない虎になると突然自由闊達というか、やりたい放題になっているのが素敵です。
伊年印とは変わった名前だと思ったら、「伊年」という印が押してあるということだそうで、伊年はもともとは俵屋宗達の号のひとつですが、宗達の弟子たちもこの印を使ったそうです。また風外本高(ふうがいほんこう、安永8年(1779年) - 弘化4年(1847年))は曹洞宗の僧侶で、池大雅に師事したそうです。紅葉で有名な愛知県の足助の香積寺にいたこともあるようです。
そして黒田稲皐(くろだ とうこう)の「群鯉図」(画像はたとえばこちら)。群がる鯉の配置、目の覚めるような花の青色、現代のデザインとしても遜色がありません。黒田稲皐(天明7年(1787年) - 弘化3年(1846年))は鳥取藩士。鯉の絵を得意としたそうです。
次いで池大雅の「富貴国香図」が良かったとメモにあるけど、どんな絵か思い出せません。池大雅は有名だけど、ぽん太はあまり絵を見たことない気がします。
若冲の「蘆雁図」。画像は見つかりません。うなぎみたいな首を下へたっぴな雁だな〜と思って作者を観たら、若冲でした。あ〜ら、よくみたらとってもお上手。
三浦樗良「双鹿図」。画像はこちら。う〜ん、これはヘタウマ系か。田辺誠一画伯に勝るとも劣らない名作です。三浦樗良(みうら ちょら、享保14年(1729年) - 安永9年(1780年)は江戸時代中期の俳諧師。蕪村とも交流があったそうです。
宮本武蔵の「布袋見闘鶏図」。武人として超有名ですが、絵画作品を見るのはぽん太は初めてか?画像はちっちゃいけど例えばこちらのサイト。
仙崖の「群蛙図」は、蛙がお寺で座禅をしているような絵に、「座禅して人ハ仏になると云 我れハかへるの子ハかへる也」の賛が添えております。いかにも仙崖といった絵。
島田元旦の「菊に仔犬」。画像は例えばこのページの写真の一番右側。花も犬も妙に鮮やかな色彩で、一見毒々しくていやなんだけど、なんか引きつけられました。島田元旦(しまだ げんたん、安永7年(1778年) - 天保11年(1840年))は、鳥取藩士で谷文晁の実弟とのこと。円山応挙にも師事したようです。
「動物絵画の250年」
府中市美術館
2015年3月7日から5月6日
前期 3月7日から4月5日
後期 4月7日から5月6日
注記:全作品の展示替えあり
ちなみにぽん太が行ったのは4月23日
出品リストはこちら(PDF, 614K)。
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