【温泉・美術館】高峰温泉(★★★★★)、軽井沢千住博美術館
4月の頭、ぽん太とにゃん子は、ふくろう義父さんと義妹のひつじちゃんをつれて、高峰温泉に行ってきました。公式サイトはこちらです。
高峰温泉は、浅間山の西、標高2,000メートルにある一軒宿。ぽん太はかなり以前に2、3回訪れたことがあるのですが、自然に囲まれ、自然を愛する素晴らしい宿で、従業員もとても暖かくて気持ちよく泊まれました。それからだいぶ時間も立ち、露天風呂を作ったなどという話しも耳にし、ひょっとしたら変わっちゃってんじゃないかな〜と少し心配していたのですが、さにあらず、昔と変わらず素晴らしい宿でした。ぽん太の評価は5点満点!
アサマ2000スキー場の駐車場に車を停め、待つこと暫く、雪上車のお迎えがやってきました。高峰温泉に行く林道は、冬季は雪で閉鎖となるので、雪上車に乗り換えて宿まで行きます。
建物は新しくきれいでロッジ風です。
客室は和室の8畳間。手入れが行き届いており、シンプルでこざっぱりしております。窓の外は雪景色ですが、二重窓にスチーム暖房も効いていて、とても暖かいです。
まだ1mはある雪の間に掘られた道を、浴衣で進んで行きます。
そこにあったのは正に絶景の露天風呂。写真では小さくてわかりませんが、遠くに中央アルプスや御嶽山が見えます。よく見ると御嶽山に噴煙があがっているのもわかります。
こちらは内湯の高峰の湯。浴槽が二つに分かれてますが、向かって左の狭い方が温度の低い源泉、右側は加熱された暖かいお湯です。お湯は白いうす濁りで、微かに硫黄の匂いがします。
温泉分析表です。泉温は35.6度、pHは7.0の中性です。泉質は、含硫黄ーカルシウム・ナトリウムー硫酸塩温泉(硫化水素型)です。
高峰温泉にはこのほかにもうひとつ、ランプの湯があります(写真はありません)。
さて、夕食です。先付けはとろろにうるいが乗ってます。セロリのきんぴら。右側はタモギ茸というキノコだそうです。刺身蒟蒻は群馬が近いからか。
夕食のメニューです。これがあるとわかりやすくて有り難いですね。
こちらが黄金軍鶏の塩鍋の素材だ〜!四人分です。
具を食べ終わったら、お蕎麦を入れていただきます。
ご飯は胚芽米です。野沢菜は、地元で食べるとシャキシャキと歯切れがよくって、繊維が残りませんね。
宿泊客が自然を楽しめるように、いろいろとアシストしてくれるのが、この宿の特徴。スノーシューやクロスカントリー・スキーも宿泊者には無料でレンタルしてくれます。夕食後は星の観察会が行われますが、泥酔状態のぽん太一行はパス。
翌朝食事前は、えさ場に集まる動物や鳥たちを観察。動物に詳しい従業員さんが、いろいろと解説してくれました。しっぽが透けて見えるのがわかりますか?まだ周囲は雪に覆われていますが、夏の毛に生え変わっているそうです。
朝食はシンプルですが、新鮮な食材を丁寧に調理してあって、とっても美味しかったです。
帰りは人数が多かったためか、猫バス風の雪上車。やっぱりこっちの方が雰囲気が出ますね。
ただひとつ気になったのは、「創生水」を使っていること。地元上田市の企業が作っている水ですが、界面活性作用があるとのことで、風呂場で石けんやシャンプーの使用が禁じられておりました。メーカーが詠っている創生水の効能や原理が本当かどうかはぽん太はわかりませんが、自然派指向はひとつ間違うと宗教や偽科学に向かいやすいもの。くれぐれも慎重に。
車坂峠付近からの風景。佐久平の背後の山並み(甲武信岳あたりか?)の向こうに富士山が見えました。
帰りに軽井沢千住博美術館によりました。公式サイトはこちらです。千住博(1958年 - )は日本画家。ヴァイオリニストの千住真理子のお兄さんですね。ぽん太は、千住博の絵を初めて見たのですが、なかなか良かったです。「ウォーターフォール」という滝を描いたシリーズがメインのようで、黒い紙の上に白い絵の具を実際に滝のようにしたたらせたものに、さらに描き加えることで、静謐で神々しい滝が表現されておりました。「クリフ」シリーズの崖の表現も、登山で崖を見慣れてるぽん太から見てもなかなかのものでしたが、和紙を揉んでシワを作り、それを利用して絵の具を塗るという技法を用いているそうです。季節柄か「桜」のシリーズも展示されておりましたが、白とピンクの二色の絵の具を使って、花びらの様々な色調を描き出しておりました。鹿が大都会に迷い込んだりする、「星のふる夜に」も、詩情あふれる童話のようでした。
建物の設計は西沢立衛(にしざわ りゅうえ、1966年 - )。建築家・妹島和世とのユニットSANAAで、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞したことで有名ですね。竣工は2011年。床がゆるやかにうねり、角がめくれ上がるように上がっていたりし、ガラス張りの壁もカーブを描いてます。あちこりにガラス張りの吹き抜けがあり、明るく広々した内部空間です。なんか、SANAA設計のローザンヌ連邦工科大学ラーニングセンター(2010年竣工)に似てる気がするけど、気のせいかしら……。
美術館の一角にザ・フォール・ルームというのがあるのですが、千住博が1995年のベネチア・ビエンナーレで、東洋人初の名誉賞を受賞した「The Fall」を展示するために特化した部屋で、暗くて広い空間の床には水がたたえられ、その向こうに滝が一面に広がっているという趣向です。
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