« 2015年4月 | トップページ | 2015年6月 »

2015年5月の13件の記事

2015/05/29

【観光】南魚沼市(雲洞庵、八海山神社、鈴木牧之生家、八海山尊神社、湯らりあ)

Img_4413
 最後は、南魚沼市の観光のご報告です。
Img_4407 まずは雲洞庵。「雲洞庵の土踏んだか、関興寺の味噌なめたか」という言葉で有名ですが、誰が言い出したのかは明らかでなく、その意味も諸説あるようです。ちなみにぽん太は関興寺はずっと以前に行ったことがあります。
 またここは、上杉景勝と直江兼続がご幼少のみぎり教育を受けた所だそうです。
Img_4409 飾り気のない山門(赤門)の向こうに緑に覆われた参道が伸びており、曹洞宗らしい厳粛な雰囲気です。参道の下には法華経が一石一字で書かれた石が埋まっているそうで、参道を歩くだけでご利益が期待できます。
 さて、赤門のなかにあるのは……
Img_4411 この仁王像は得点が高いです。こちらは阿形像ですが、ぽん太以上の胴長短足、目玉を飛び出さんばかりにひんむき、白い歯をむき出しにしております。何ともアンバランスというかユーモラスですが、一方ですごい迫力です。
 吽形像の顔のドアップが冒頭の写真です。まるで海老一染太郎師匠(写真検索)ですね。
Img_4416 江戸時代に再建された本堂は、大きくて堂々としております。
Img_4420 こ、これは……。姥子様だそうです。先ほどの仁王様に通じる飛び出したような目、思わず吸い込まれそうな口。なかなか得点が高いです。子供なら泣くと思います。ちなみに雲洞庵の内部は、三脚を立てなければ撮影可です。
Img_4421 こ、これは……。妙にリアルな顔と、4頭身のプロポーションが妙ちくりんな仏像です。
Img_4422 萩原流行さんみたいなお顔です。
Img_4425 お賽銭がきれいに並べてあるのも珍しいです。
Img_4433 宝物殿には若冲の掛け軸が展示してありました。

Img_4436 江戸時代の随筆家、鈴木牧之(すずき ぼくし)の生家です。雪国の生活を描いた『北越雪譜』(ほくえつせっぷ)で有名だそうです。ここは三国街道の塩沢宿があったところだそうでで、周囲は「牧之通り」として古い街並が再現されております。ただ、多くの建物は比較的新しいようで、こちらの新潟県のサイトによると、平成13年に道路の拡幅工事が行われたとき、建て替えの際のデザインルールを定めて、町造りをしたのだそうです。

Img_4455 続いて八海山尊神社へ。昭和54年に移築されたため新しい感じで、10月20日に行われる火渡り大祭で有名です。公式サイトはこちらです。
 八十八段の石段の手前で手をたたくと、鳴き龍のように響きます。
Img_4470 こちらがその火渡りをする場所ですね。
Img_4457 狛犬君も新しいです。こちらは向かって左側。子狛犬がいます。
Img_4458 向かって右側です。鞠を持ってますね。
Img_4462 拝殿です。
Img_4461 幣殿に続く本殿。神明造でしょうか。
 ところで、八海山のロープウエイの近くには「八海神社」がありますが(八海神社|雪国観光圏)、八海山山頂を奥宮としているのはいったいどちらなんでしょう。あるいはそれとも第三の神社があるのか。
 例えば富士山周辺にもいろいろと神社がありますが、富士山山頂を奥宮としているのは、富士宮にある富士山本宮浅間大社です(公式サイト)。八海山の場合はどうなってるんでしょうか。
 いろいろぐぐってみてもよくわからないのですが、こちらのサイト(八海山 - SHINDEN)を見ると、八海山の本社がどこかというのは、実ははっきりしないようです。確かに八海山の上に、ちゃんとした奥宮の建物があるわけじゃなく、仏像とかが祀られているだけですもんね。要するに八海山山頂を奥宮とする特権的な神社があるわけではなく、麓にある様々な神社やお寺が、それぞれ八海山信仰の場であったようです。
Img_4464 石灯籠を眺めていたら、不思議な模様を発見。な、なんだ、この唇みたいなのは。
Img_4465 角度を変えてみると、こちらには鹿と、やはり不思議な模様が……。
Img_4466 反対側の燈籠にも同じような模様。
Img_4467 な、謎です。

Img_4472 最後にどこか日帰り温泉で汗を流していこうということになり、六日町温泉の「湯らりあ」を選択。なんと料金は400円。国道17号線沿いで、六日町駅近くにあります。六日町観光協会の案内ページはこちら
Img_4471 湯船は4人くらいでいっぱいの感じで小さく、またシャンプーや石けんは置いてありません。それでも源泉掛け流しのお湯は最高です。

2015/05/28

【登山】カタクリ散って弥三郎バサ残る・六万騎山(ろくまんぎやま)

Img_4448 前夜、上の原高原温泉いろりあんで山菜料理を満喫して、本格的な登山をする気力を失ったぽん太とにゃん子、それでもちっとは身体を動かさないと気持ち悪いということで、八海山の近くの六万騎山(ろくまんぎやま)に登ってきました。季節が季節ならかたくり群生地として有名な山ですが、既に時期が遅くて何の花も咲いておらず、当初の目的の単なる運動登山となりました。

【山名】六万騎山(320.7m)
【山域】中越
【日程】2015年5月22日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】晴れ
【ルート】地蔵尊登山口12:28…坂戸山12:57…庚申塔登山口13:30…地蔵尊登山口13:37

(※3D地図や当日の天気図などは「山行記録のページへ」をクリック)
【マイカー登山情報】地蔵尊登山口に、車を5台ほど停められる駐車場あり。庚申塔登山口にも駐車場があるようです。
【関連サイト】http://www.katakuri-hozonkai.jp/modules/contents1/content/index.php?id=2
六日町カタクリ保存会のサイト。六万騎山も含め、かたくり群生地のマップがダウンロードできます。

Img_4441 登山口にある地蔵尊です。いわれは不明。
Img_4439 地蔵尊の参道の階段横にあるこの大きな岩は……
Img_4438 「弥三郎バサ腰掛け岩」というそうです。おばあさんが、生まれたばかりの孫の弥三郎をあやしていたところ、あまりの可愛さについつい食べてしまったそうです。おばあさんはそのために鬼になってしまいましたが、後悔の念から仏道に帰依し、心の安らぎを得たそうです。この岩は、このおばあさんが腰掛けて休んだ岩だそうです。
 子供を食べると聞いてぽん太が思い出すのはまず鬼子母神(きしもじん)ですが、彼女は自分の子供を育てるための栄養を付けるために、人間の子供を食べたのでした。また次に思い出すのはギリシア神話のクロノスです。この神様は男ですね。子供に権力を奪われるという予言を受けたため、子供が生まれるたびに飲み込んでしまいました。最後の子供だけは、母親が機転をきかせて石をクロノスに食べさせたために助かりました。この子供がゼウスです。
 弥三郎バサの場合は、孫があまりに可愛くてついつい食べてしまったというところが特異です。「可愛くて食べちゃいたい」という言葉はありますが、ホントに食べちゃうとは。類似の物語はあるんでしょうか?
 もひとつ気になるのは「風」との関係。孫を食べて鬼と化したおばあさんは、「窓から風に乗って」飛んで行きます。また、お寺で安心を得たおばあさんは、お礼の品を寄進して、「嵐に乗って飛び立った」と書かれています。
 鬼と化したおばあさんが飛んで行った先の「弥彦」とは、新潟県西蒲原郡の弥彦ですかね。三条市や燕市の近くですね。弥彦山と弥彦神社があるようですが、何か関連があるのでしょうか……。
 ぐぐっていくと、弥彦神社の近くの宝光院というお寺に、「弥彦の婆々杉」という杉の巨木があるそうです。伝承によると、「弥彦の鬼婆」と呼ばれる悪行の限りを尽くした老婆が大杉をねぐらにしてましたが、大僧正に説法されて改心して「妙多羅天女」となり、今度は善行の限りを尽くしたそうです。その後、罪人が死ぬと死体や衣服などが見せしめのためにこの大杉にかけられるようになり、いつしか「婆々杉」と呼ばれるようになったそうです(新潟県WEB観光案内所)。
 さらにぐぐってみると、「ヤサブロウバサ」の話しは、新潟県を中心に様々なバリエーションが流布しているようで、こちらのサイトにアップされている「吹雪の晩のヤサブロバサ」(新潟の生活文化№9/新潟県生活文化研究会/2002掲載)が詳しいです。

Img_4446 カタクリは一輪も咲き残っておらず、あっという間に山頂へ。「六萬騎城跡」の碑があります。六万騎城に関しては、例えばこちらのサイト(六万騎城 ー越後の城ー)が詳しいです。
Img_4453 下りは、弥三郎バサゆかりの真浄寺方面に降りました。ふもとにはいくつかの庚申塔や石仏がありました。これは二臂(腕が二本)ですが如意輪観音ですかね。善くなった弥三郎バサのような優しい笑顔です。
Img_4452 こ、こちらは、一転して図像的な像ですね。三臂の憤怒相、足元に三猿、左右に二鶏、上に日月、庚申信仰の青面金剛(しょうめんこんごう)ですね。そういえば、昨日登った坂戸山の麓にも、如意輪観音像と、青面金剛の碑がありました。う〜ん、ぐぐってみると、庚申塔で如意輪観音を祀ったものは結構あるようです。知りませんでした。

2015/05/27

【山菜・温泉】山菜最高!「いろりあん」@新潟県南魚沼市上の原高原温泉(★★★★)

Img_4400
 毎年この時期は山菜を求めて旅に出るぽん太とにゃん子、ことしは新潟県は六日町にある「いろりあん」にお世話になりました。もちろん「山菜食べ尽しプラン」を選択。とにかく山菜が最高!同じ日に泊まっている人の多くが山菜目当てのようでした。山菜狩り案内つきの宿泊プランもあるようです。従業員の応対もアットホームで気持ちいいです。温泉力は今ひとつですが、今回は山菜が目当てだったので、ぽん太の評価は4点です。公式サイトはこちらです。

★楽天トラベルからのご予約は右のリンクを
クリック!★


Img_4374 場所は関越道六日町インターから目と鼻の先。六日町スキーリゾートの麓にあり、冬はスキー宿となると思われます。建物は和風ロッジ風。
Img_4390 廊下には古い調度品などが置かれ、ちと民芸風です。
Img_4378 お部屋は新しく改装されていてきれいです。
Img_4382 こちらが浴室です。タイル張りで広々してます。無色透明のお湯ですが、カルキ臭が強く、温泉としてはちと残念なとろこ。薬草風呂もあります。
Img_4384 温泉分析表です。泉温は47.3度、泉質は単純温泉ですが、pH7.9のアルカリ性。お肌ツルツルの美人の湯系かも。
Img_4387 加水してない源泉掛け流しのようで、確かに湯船からお湯が溢れています。循環加温の際に塩素を入れすぎているのかも。汗をかいたスキーヤーやボーダーでにぎわう冬場は仕方ないとして、他の季節は塩素を減らすとかはできないのかしら……。
Img_4381 あまり大きくはありませんが、露天風呂が付いております。向かいの山は、山菜がいっぱいありそうです。
Img_4394 さ〜て、待ちに待った夕食だい。夕食処でいただきます。右下が木の芽(新潟であけびの芽のこと)、そしてこごめ(新潟でこごみのこと)、ゼンマイですね。うれしや、うれしや。
Img_4392 こちらは山菜しゃぶしゃぶの具材。もみじ笠、こごめ、しおで、あさつき、そしてうるいじゃなくて今日は行者ニンニクだそうです。
 そして冒頭の山菜天ぷら。もみじ笠、たらの芽、山うど、根まがり竹です。「コシアブラはまだ採れないんですか〜?」と、たぶん女将さんに聞いたら、「ありますよ、入れましょうか?」と、追加してくれました。ありがたや、ありがたや。
Img_4396 美味しいお料理には美味しいお酒。新潟県は酒どころ。きき酒セットをお願いし、にゃん子と二人で頂きました。おいしや、おいしや。
Img_4403 この他、煮物やイワナの塩焼きなどが出ました。ご飯は魚沼コシヒカリとのことですが、チョーうまいという感じではありませんでした。
Img_4405 こちらが朝食です。美味しゅうございました。

2015/05/24

【登山】まだカタクリが咲き残ってました・坂戸山@南魚沼

Img_4334
  山菜を食べに六日町を訪れたぽん太とにゃん子。罪悪感なく頂けるようカロリーを消費するため、カタクリで有名な坂戸山を登ることにしました。ピークはもう過ぎていましたが、まだまだ咲き残ってました。標高はなんと634メートル。東京スカイツリーと同じ高さです。

【山名】坂戸山(634m)
【山域】中越
【日程】2015年5月21日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】晴れ
【ルート】登山口13:22…坂戸山14:56…登山口15:43

(※3D地図や当日の天気図などは「山行記録のページへ」をクリック)
【マイカー登山情報】鳥坂神社とその周辺に駐車場あり。カタクリのピークは過ぎましたが、山菜採りや、運動登山でけっこういっぱい。登山口に一番近い鳥坂神社の駐車場は、「満車」という札が出ていたのに実は空いてました。一応覗いてみた方がいいかと思います。
【見た花】カタクリ、サワハコベ、イカリソウ、シャガ、チゴユリ、紫の大きいスミレ、白い小さいスミレ、ホオノキ、ナルコユリ、ヤマツツジ、ミツバツツジ、ガクウラジロヨウラク、ツクバネウツギ、イワカガミ
【関連サイト】http://www.katakuri-hozonkai.jp/modules/contents1/content/index.php?id=2
六日町カタクリ保存会のサイト。坂戸山も含め、かたくり群生地のマップもダウンロードできます。

Img_4316 登りは谷筋を行く城坂コースを選択。
 ぽん太は行くまで全く知りませんでしたが、ここはむかし坂戸城(さかどじょう)というけっこう有名なお城があったんだそうです。詳しくはWikipediaを御覧下さい。むかし大河ドラマでやってた上杉景勝や直江兼続の居城だったそうです。
Img_4326 麓のカタクリは、もう実になってました。
Img_4319 そのかわりイカリソウが美しく咲いてました。
Img_4322 城壁の跡でしょうか。
Photo サワハコベです。小さく地味な花ですが、偶然ピントが比較的合ったので、載せておきます。
Img_4336 標高634メートルなのに、沢筋にはまだ残雪が。さすが豪雪地帯です。
Img_4354 山頂付近の桃の木平は、一面カタクリの絨毯でした。これは見事な群落です。
Img_4355 山頂には標識がなく、神社が鎮座しておりました。
Img_4357 自分で戸を開けて、お参りすることができます。内部に、神社の由来が貼ってありました。「冨士権現」だそうで、1353年に「駿河の冨士権現を勧請した」と書かれています。
 「冨士権現」といえば富士山本宮浅間大社ですな。公式サイトはこちらです。富士山の8合目から上を所有している神社ですね。富士山本宮浅間神社が富士権現と呼ばれたことについては、Wikipediaに書いてあります。
Img_4361 下りは薬師尾根コースを、魚沼コシヒカリに向かって下ります。
 延々と階段が続く単調な道ですが、地元の人たちの運動コースになっているようで、もう午後3時だというのに、多くの人たちが登ってきました。中にはジャージ姿の高校生も。部活でしょうか。
Img_4368 ある所から下は、等間隔に石仏が配置されておりました。これは、左手に蓮を持ち、頭上に化仏があるので、十一面観音でしょうか。右手に宝珠を持っているのがちょっと珍しい気もします。
Img_4369 こちらは三面八臂の像容。猪にこそ乗ってませんが、摩利支天で間違いないでしょう。
 こんなことをしているときりがないので、以下省略。
Img_4370 途中にお稲荷さんがありました。
Img_4373 降りて来たところにも神社があります。鳥坂神社の建物でしょうか?
Img_4372 こ、この石仏は?如意輪観音でしょうかね〜。そっぽを向いてすねているようにも見えますし、また、テレビを見ているお父さんのようでもあります。
Img_4371 この石碑には、「青面金剛王」と書いてあります。ぐぐってみると(Wikipedia)、青面金剛(しょうめんこんごう)は中国の道教に由来し、庚申講の本尊だそうです。「庚申塔」と書かれた石碑が各地にありますが、人間の体内に三尸(さんし)という虫がいて、その人が犯した悪事を庚申の日に天帝に報告に行くと考えていたそうです。そのため庚申の日には、人々が集まって眠らずに徹夜をするという風習があったそうです。

2015/05/21

【イギリス旅行】(2)エディンバラ観光その1

Img_3641 ホテルの窓から外を見ると、カラス(?)の巣が目に入りました。日本じゃあんまり見たことないですよね〜。なんでじゃろ。この巣の形を見ると、ホフマンの『砂男』の砂男が「半月の巣」に住んでいるという表現が、ようやく理解できます。
Img_3644 朝食はレストランでバイキング。
Img_3642 イギリスの料理がどれほどまずいか楽しみにしてたのですが、普通に美味しかったです。右手前の黒いのがブラックプディング(Black Pudding)
。血液入りのソーセージですが、オートミールなどが入っていて、肉を使わないのが伝統的製法だそうです。コーヒー党のぽん太ですが、イギリスでは紅茶を頂きました。
Img_3651 朝食後のお散歩で近所のスーパーへ。
Img_3652 エディンバラ観光開始。石の壁が美しいです。
Img_3654 日本よりちょっと季節が逆戻り。八重桜が満開です。
Img_3656 シックな街並に新緑の淡い色がマッチしてとってもきれいですね〜。みとれちゃいます。
Img_3660 電話を発明したグラハム・ベルが住んでいた家……だったと思います(どの部屋か不明)。
Img_3661  こちらは『宝島』や『ジキル博士とハイド氏』で有名な作家スティーヴンソンが住んでた家。エディンバラの昔からの様式の建物だそうで、地下は召使いの部屋なので、外装も丸石を埋め込んだ質素なものとなってます。
Img_3665 バルモラル・ホテル(The Balmoral Hotel)。すでにリッチウーマンとなったJ・K・ローリングが『ハリー・ポッター』の最終巻を書き上げたのかここだそうです。
Img_3666 セントアンドリューズハウス(St. Andrews House)は、スコットランド州政府のオフィスとして使われているそうです。1939年に竣工のアールデコ調の建物です。
Img_3669 エディンバラにいくつかある丘のひとつ、カールトン・ヒルに登ります。黄色い花はハリエニシダ。
Img_3671 マメ科の美しい花ですが、御覧のように鋭い刺があります。
Img_3682 丘の上からは、エディンバラの旧市街が一望できます。
Img_3680 キャノンゲート教会(Canogate Kirk)です。アダム・スミスのお墓があるそうです。
Img_3683 このギリシャ風の建物は、ナポレオン戦争におけるスコットランド兵の戦没者記念碑だそうです。予算が足りなくなって未完のまま放置されているため、エジンバラの恥と言われているそうです。ガイドさんの話しでは、スコットランド人はケルトの伝統を受け継いで死後の世界を信じているため、戦争では死を恐れずに勇猛果敢に戦い、他のイギリス兵より多くの戦死者を出したそうです。
Img_3684 こちらはネルソン提督の記念碑。ネルソン提督って……トラファルガー海戦(1805年)で、フランス・スペイン連合艦隊を打ち破った英雄だそうです。右下の緑の木がメイフラワー。紫色の美しい花が咲くそうで、「メイフラワー号」という船名の由来だそうです。

Img_3687 ヨーロッパ・コマドリくん。日本のコマドリは頭全体がオレンジですが、この鳥は下半分だけオレンジ。イギリスでは良く見かける鳥で、日本でいうスズメみたいな存在だそうです。馬のいななきのようにな日本のコマドリとは、鳴き声も違うようです。
 長くなってきたので、ここでいったん休憩!

2015/05/20

【イギリス旅行】(1)日程のご案内と、成田からエディンバラ

 今年のゴールデンウィークは、生まれて初めてイギリスに行ってきました。効率よくまわるために近畿に本ツーリストの添乗員付きツアー「憧れのマナーハウスに泊まる充実の英国周遊8日間」に加わりました。
 日本よりも寒いイギリスはちょうど新緑の季節。景色がとても美しく、イギリス風景画そのものの世界でした。まずさを楽しみにしていたお食事も、けっこう美味しかったです。
 まずは日程のご案内。

【1日目】
成田空港…(ブリティッシュ・エアウェイズ)…ロンドン乗継ぎ……エディンバラ
(泊)HOLIDAY INN EDINBURGH CITY WEST

【2日目】
エディンバラ観光(エディンバラ城、カールトン・ヒル、エディンバラ大聖堂など)

昼食(スコティッシュサーモン)

ウィスキー蒸留所見学&試飲
…湖水地方
LANGDALE CHASE HOTEL

【3日目】
湖水地方観光
ヒルトップ農場
蒸気機関車乗車体験
ウィンダミア湖レイク・クルーズ
昼食(フィッシュ&チップス)
ホークスヘッドの散策
ボウネスにて自由行動
LANGDALE CHASE HOTEL

【4日目】

古都チェスター観光(チェスター大聖堂、ローマン・ハーバー城壁)
…ストーク・オン・トレント
エマ・ブリッジウォーター・ファクトリー
アフタヌーンティー体験

ストラットフォード・アポン・エイボン観光(シェイクスピアの生家、シェイクスピア劇場など)
…コッツウォルズ
マナーハウスに宿泊 WALTON HALL

【5日目】

バイブリー観光(コッツウォルズの小さな村その1)

昼食 ローストビーフ

ソールズベリー観光(コッツウォルズの小さな村その2)

ストーンヘンジ観光
…ロンドン
DORSETT SHEPHERDS BUSH

【6日目】
ロンドン市内観光(バッキンガム宮殿、大英博物館、ウェストミンスター寺院など)
フォートナム&メイソンにて昼食
午後、自由行動
DORSETT SHEPHERDS BUSH

【7日目】
ロンドン空港…

【8日目】
…成田空港(お疲れさまでした)

 ブリティッシュ・エアウェイズは初めて乗ったのですが、シートがとてもよかったです(もちろんエコノミー)。成田からロンドンまで飛行時間約12時間。普通ならお尻や背中が痛くなって椅子の上で七転八倒となるところが、とっても快適に過ごせました。ぜひこのシートの秘密を公にし、すべての航空会社に広めて欲しいです。アルコールは無料でした。
 行きの機内で見た映画。「不思議な岬の物語」(Movie Walker)。いい人ばかりが登場するいわゆる「善人」映画。喫茶店が火事になるところで、もっと劇的な盛り上がりが欲しい。阿部ちゃん演じる柏木浩司、障害があるのか単なる変人なのか見ててよくわからない。3点!
 「エクソダス:神と王」(Movie Walker)、モーゼの出エジプトがテーマ。監督がリドリー・スコットだけあって映像が見事。群衆シーンや特撮もいいが、何気ないカットが、構図といい色合いといい光のあたり具合といい絵画のように美しい。4点!
 「アゲイン 28年目の甲子園」(Movie Walker)。ま〜こんなもんね。2点!
Img_3638 エディンバラのホテルはホリデー・イン。今回のツアーはこの格のホテルか……と思ったんですがさにあらず、このあとのホテルはすごい!
Img_3640 お部屋もちょっと手狭で、トランクを二つ同時に開くために、椅子を移動させたりしました。
 でわ、おやすみなさい。

2015/05/19

【文楽】なんと女が男になるという。2015年5月国立劇場

 5月の文楽は、吉田玉女の二代目吉田玉男襲名披露。昼の部だけ観に行きました。公式サイトはこちら、二代目吉田玉男襲名披露特設サイトはこちらです。
 歌舞伎の襲名披露の口上は何度も見たことがありますが、文楽は初めて。幕が上がると、新吉田玉男を中心に、義太夫さん、人形遣、三味線方など、総勢20名以上が前後4列くらいになってずらりと並んでおりました。人形遣や三味線さんは、普段は話しをするのに慣れてませんから、歌舞伎の流暢なあいさつとはちょとちがって、たどたどしくて面白かったです。玉男さんご本人の挨拶がなかったのが残念でした。

 さて、演目の方はまず「五條橋」。京都の五条の橋での義経と弁慶の戦いを描いたものでしたが、義経がひらりと欄干の上に飛び乗ったり、弁慶が突き立てた槍の上に立ってみたりと、文楽であることを生かして、歌舞伎では絶対できない芸当を見せてくれました。

 続いて「新版歌祭文」より野崎村の段。こういうしっとりとした演目は文楽だといいですね〜。大夫さんが切々と語っているのを聞いていると、心にしみて来ます。特に最後の竹本津駒大夫。語りというより歌をうたっているかのようで、聞いてると気持ちよくなってきます。また吉田勘彌のお光がすばらしく、胸というか胴体のちょっとした動きが、いかにも娘らしく感じられました。
 ぽん太が好きな、盲目の母親がお光の出家姿に気付かずに、褒めそやす場面がなかったのが残念。
 歌舞伎では見せ場となっている、最後にお光が号泣する場面は文楽ではどうなのかと思って見ていたら、お光は舞台奥へフェードアウトしてしまい、別々に帰るお染・久松が描写され、船のお染が母親にヨシヨシされてました。

 口上を挟んで最後が襲名披露狂言の「一谷嫩軍記」。吉田玉男が熊谷次郎直実。玉男と同期だと口上で言っていた吉田和生と桐竹勘十郎が、相模と藤の局を遣いました。義太夫は竹本文字久大夫が、こちらは軍記物らしく勇ましく語り切りました。
 生首が息子小次郎と知った瞬間の相模の驚きが、やはり人形だとわかりにくい。また「十六年は 一昔、夢だ夢だ」の部分も歌舞伎の方が感動的で、やはりいろいろな人たちが工夫して練り上げた歌舞伎の演出は見事だと思いました。

平成27年5月文楽
吉田玉女改め二代目吉田玉男襲名公演
国立劇場
平成27年5月14日

【第一部】

「五條橋(ごじょうばし)」

  牛若丸 豊竹睦大夫
  弁慶  豊竹始大夫
      竹本小住大夫
      竹本文字栄大夫

      能沢喜一朗
      豊澤龍爾
      鶴澤清公
      鶴澤清允

  弁慶  吉田勘市
  牛若丸 吉田紋臣

「新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)」
 野崎村の段

  中 豊竹芳穂大夫  鶴澤清馗
  前 豊田呂勢大夫  鶴澤清治
  奥 竹本津駒大夫  鶴澤寛治
            ツレ鶴澤寛太郎

  娘お光 吉田勘彌
  手代小助 吉田文哉
  丁稚久松 吉田清五郎
  親久作 吉田文司
  下女およし 桐竹紋吉
  娘お染 吉田一輔
  駕篭屋 桐竹勘次郎
  駕篭屋 吉田玉彦
  母お勝 桐竹紋壽
  船頭 桐竹紋秀

吉田玉女改め
二代目吉田玉男襲名披露
「口上」

襲名披露狂言
「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)」

 熊谷桜の段
  豊竹松香大夫 鶴澤清友

 熊谷陣屋の段
  切 豊竹咲大夫 鶴澤燕三
  後 竹本文字久大夫 鶴澤清介

  妻相模 吉田和生
  堤軍次 吉田玉佳
  藤の局 桐竹勘十郎
  梶原平次景高 吉田玉志
  石屋弥陀六実は弥平兵衛宗清 吉田玉也
  熊谷次郎直実 吉田玉男(吉田玉女改め)
  源義経 吉田玉輝
  百姓 大ぜい
  奴 大ぜい
  軍兵 大ぜい

2015/05/18

【オペラ】前半寝なけりゃよかった。「椿姫」新国立劇場

 新国立劇場オペラの「椿姫」は今回が新制作。公式サイトはこちらです。
 私事ながら、前日の夜ついつい飲み過ぎたぽん太、時差ぼけのなごりとあいまって、前半寝倒してしまいました。ところが後半を聴いてみると素晴らしい舞台。前半ももっと聴いておけば良かったです。
 タイトルロールのベルナルダ・ボブロ、出だしの「乾杯の歌」ではちょっとハラハラしましたが、その後は持ち直し、声もお顔も可愛らしくて清楚で、冒頭の妖艶な高級娼婦というよりは、後半のけなげさが際立ちました。表現力も豊かで、すばらしい椿姫でした。
 アルフレードのアントニオ・ポーリはちょっとおとなしめ。真面目な青年という役柄には合っていたのかもしれませんが、ここはイタリアオペラ、もっと情感たっぷりの歌声を聞かせて欲しかったです。父ジェルモンのアルフレード・ダザ、声量があって深みのある声で、素晴らしかったです。
 鏡を使った舞台美術がなかなか美しかったです。特に4階から見ると、舞台の床の反射も含めて、ちょっと不思議な3D空間に見えました。冒頭でネットが天井からふわりと落ち、次に天井に引き上げられていったのは美しかったです。最後の場面ではこのネットが、椿姫とその他の登場人物を隔てておりましたが、いったい何を意味しているのか。死を迎えた椿姫が見た幻影なのか、それとも椿姫の孤独感を表現しているのか。ただ第3幕、椿姫がピアノの上に寝てるのは、ちょっといただけませんでした。
 イヴ・アベル指揮の東京フィルハーモニー交響楽団、音楽はよくわからないぽん太ですが、劇的で情感が合って悪くなかった気がします。新国立劇場合唱団はいつもながらの大奮闘。

オペラ「椿姫」/ジュゼッペ・ヴェルディ
La Traviata/Giuseppe Verdi
2015年5月13日 新国立劇場オペラパレス

指揮:イヴ・アベル
演出・衣裳:ヴァンサン・ブサール
美術:ヴァンサン・ルメール
照明:グイド・レヴィ
ムーブメントディレクター:ヘルゲ・レトーニャ
舞台監督:村田健輔

ヴィオレッタ:ベルナルダ・ボブロ
アルフレード:アントニオ・ポーリ
ジェルモン:アルフレード・ダザ
フローラ:山下牧子
ガストン子爵:小原啓楼
ドゥフォール男爵:須藤慎吾
ドビニー侯爵:北川辰彦
医師グランヴィル:鹿野由之
アンニーナ:与田朝子

合 唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

2015/05/17

【歌舞伎】菊之助大活躍。2015年5月歌舞伎座昼の部

 5月の歌舞伎座は昼の部だけ観劇。やっぱり歌舞伎は、こういう古典的な演目が安心できる気がしてきた今日この頃。公式サイトはこちらです。

 最初は菊之助の玉手御前で「摂州合邦辻」。「実ハ」のオチはあるけれど、前半では俊徳丸への禁断の愛に溺れる妖艶、というか狂気に近い姿を演じきりました。梅枝の俊徳丸と右近の浅香姫も美しく、歌六の合邦道心と東蔵の母おとくも涙を誘いました。

 「天一坊大岡政談」を見るのはぽん太は初めて。天一坊と大岡越前の対決はなかなかの見物です。江戸時代は「証拠」よりも「証言」が重視されてましたから、何とか馬脚を表わそうとする大岡越前と、巧みに言い繕う天一坊の丁々発止のやり取りは、手に汗にぎる面白さです。講談を元に河竹黙阿弥が歌舞伎化したものだそうですが、さすが黙阿弥。素晴らしいです。
 菊之助の天一坊は大健闘でしたが、ちょっと美形過ぎて、悪党っぽさが欠けました。冒頭の老婆とのやり取りも、とってもいい人に見えてしまいました。海老蔵の山内伊賀亮、こうして見ると声がでかいし迫力があって悪くないですね。菊五郎の大岡越前守はさすがの貫禄。普通のセリフや動きに見とれてしまいます。大きさと清々しさ。相手が御落胤かもしれないという配慮をしながらの問答、御落胤と表向き認めてからの礼儀作法、自害の潔さ、すべて素晴らしかったです。池田大助の松緑、いつもながらメーキャップが変。なんであんな鳥居みゆき風のアイラインなんでしょう?


歌舞伎座

松竹創業120周年
團菊祭五月大歌舞伎
平成27年5月7日

昼の部

一、摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)
  合邦庵室の場

    玉手御前 菊之助
    俊徳丸 梅 枝
    浅香姫 尾上右近
    奴入平 巳之助
    合邦道心 歌 六
    母おとく 東 蔵

  通し狂言
二、天一坊大岡政談(てんいちぼうおおおかせいだん)
  序 幕 紀州平野村お三住居の場
    紀州加太の浦の場
  二幕目 美濃国長洞常楽院本堂の場
  三幕目 奉行屋敷内広書院の場
  四幕目 大岡邸奥の間の場
  大 詰 大岡役宅奥殿の場

    大岡越前守 菊五郎
    池田大助 松 緑
    山内伊賀亮 海老蔵
    お三 萬次郎
    赤川大膳 秀 調
    平石治右衛門 権十郎
    下男久助 亀三郎
    嫡子忠右衛門 萬太郎
    お霜 米 吉
    伊賀亮女房おさみ 宗之助
    吉田三五郎 市 蔵
    藤井左京 右之助
    名主甚右衛門 家 橘
    僧天忠 團 蔵
    天一坊 菊之助
    大岡妻小沢 時 蔵

2015/05/16

【展覧会】蕪村も絵を描いたのか……。「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」@サントリー美術館

20150506_1712521
 GW最終日に行ったのですが、大変な人出で、すっかり人酔いしてあまり良く見れませんでした。公式サイトはこちらです。
 若冲と蕪村というとりあわせで、いったいどんな関係があるのかと思ったら、同い年なんだそうです。しかも生誕300年(正確には299年ですが)。
 で、同い年というだけでなく、一時は近くに住んでいてたんだそうです。以前に京都の錦市場で、若冲の生家跡の案内板を見たことがありますが、後年蕪村や上田秋成、円山応挙らも近くに居を構え、互いに交流があったんだそうです。
 ぽん太は日本画はよくわからないのですが、若冲に関しては、ぽん太が若冲と聞くと思い浮かべる例の豪快な筆致の鶏の水墨画以外にも、版画や、大津絵風のものや、素朴な布袋様など、いろいろなものがあるのがわかりました。六曲一双の「象と鯨図屏風」が大画面だけあってすごい迫力で、波間に黒々と背を見せるクジラは存在感があり、おそらく実物を観たことがなかったであろうゾウは想像力に任せた自由闊達な造形で、耳などゆでたまごのようでした。
 蕪村が絵を描いていたことすらぽん太は知らなかったのですが、俳諧風のヘタウマな絵が多いけど、初期は精密な絵を描いていて、ちゃんと描こうと思えば描ける技術を持っていることがわかりませいた。「夜色楼台図」は、さすが国宝だけあって見事でした。しんしんと雪の降り積もる京の夜の家並みを描いたものですが、屋根の下の人々の息づかいが立ち上ってくるかのようでした。


生誕三百年
同い年の天才絵師 若冲と蕪村

サントリー美術館
2015年3月18日(水)~5月10日(日)

出品リストはこちら (pdf 451.4K)です。

主な出品作

「学問は」自画賛 与謝蕪村筆 一幅 18世紀 個人蔵
「奥の細道画巻」(部分) 与謝蕪村筆 一巻 安永7年(1778) 海の見える杜美術館蔵
「白象群獣図」 伊藤若冲筆 一面 18世紀 個人蔵
「象と鯨図屏風」 伊藤若冲筆 六曲一双 寛政9年(1797) MIHO MUSEUM蔵
「山水図屏風」 与謝蕪村筆 六曲一双 天明2年(1782) MIHO MUSEUM蔵
「富嶽列松図」(重要文化財) 与謝蕪村筆 一幅 18世紀 愛知県美術館蔵(木村定三コレクション)
「夜色楼台図」(国宝)与謝蕪村筆 一幅 江戸時代・18 世紀

2015/05/15

【歌舞伎】「男の花道」の脚本が感情移入できません。2015年5月明治座昼の部

 う〜ん、なんか、め・い・じ・ざって感じの公演でした。公式サイトはこちらです。
 
 猿之助の「男の花道」。なんか脚本が納得できませんでした。
 医者の土生玄碩が、自分の偏屈とプライドからお殿様の田辺嘉右衛門に媚びを売るのを拒否したくせに、それに加賀屋歌右衛門を巻き込んで、大事な舞台を途中で止めさせて呼びつけ、お殿様の前で踊りを踊らせるというのはどうなんでしょう。歌右衛門は、舞台以外のお座敷なので芸を披露しないというのをポリシーにしていたわけで、本当に親友だったら、歌右衛門に踊らせるくらいなら、土生玄碩は自分がプライドを捨てて踊るべきでしょう。それを、自慢げに「歌右衛門なら知り合いですよ〜」とか自分から余計なことを言い出して、歌右衛門に犠牲を強いるなんて……。
 歌右衛門にこんな過大な要求をするのなら、最初に手術をしたときにお金を受け取っておけばいいじゃないですか。「お金はいらぬ」とか断っておきながら、結局お金以上の要求をしたわけですから、ぽん太には恩着せがましく感じられます。
 それに歌右衛門に来て欲しいと手紙を書き、お殿様に「今は芝居の最中だぞ」と言われて「あっ!」て、お前は馬鹿かと。
 原作は、マキノ正博監督の映画「男の花道」(1941年)。脚本は小川英雄、歌右衛門が長谷川一夫、医者が古川緑波だそうです。簡単なあらすじがこちらのサイトにあります。この映画は1956年にリメイクされたようで、歌右衛門は四代目坂田藤十郎(現藤十郎ですね。当時は扇雀かしら?)、土生玄磧は伴淳三郎、監督は冬島泰三です。こちらはもう少し詳しいあらすじも読めます(例えばこちら)。
 猿之助と中車の演技も歌舞伎らしくなかった。猿之助も、この名前を継いでしまったゆえのしがらみもあるかもしれませんが、本格的な歌舞伎の演目もやって欲しいです。中車もセリフ回しや、身体の使い方、踊りの練習などもして欲しいところ。
 二幕の最初で、愛之助や秀太郎が出て、男女蔵が踊ったりしたあたりは歌舞伎らしい味わいがありました。
 ところで、愛之助が言っていた「猫じゃ猫じゃ」という踊りがどうしても気になり、後からぐぐってみました。江戸末期から明治に流行った端唄だか小唄だかだそうで(ぽん太は違いがわかりません)、例えばこちらで歌を聞くことができます。またこちらに現代の熱海芸者さんによる踊りもあります。
 劇中劇で猿之助の「櫓のお七」を久々に見れたのがよかったです。

 「男の花道」の前に右近の「矢の根」。荒事のなかにも右近らしい艶と柔らかさがあって、悪くなかったです。ただ、「矢の根」と「男の花道」というプログラム構成は、古典と新作という取り合わせなのかもしれませんが、ちょっと水と油という感じがしてしまいました。前半も新作系の方がよかったのでは?


明治座 五月花形歌舞伎
平成27年5月6日
昼の部

一、歌舞伎十八番の内 矢の根(やのね)
    曽我五郎 市川 右 近
    大薩摩文太夫 中村 亀 鶴
    馬士畑右衛門 市川 猿 弥
    曽我十郎 市川 笑 也

二、男の花道(おとこのはなみち)
    加賀屋歌右衛門 市川 猿之助
    土生玄碩 市川 中 車
    田辺嘉右衛門 片岡 愛之助
    山田春庵 市川 男女蔵
    加賀屋歌助 中村 壱太郎
    山崎順之助 市川 猿 弥
    按摩杢の市 市川 弘太郎
    松屋忠兵衛 市川 寿 猿
    富枝妹雪乃 市川 笑 也
    加賀屋歌五郎 中村 亀 鶴
    加賀屋東蔵 坂東 竹三郎
    田辺妻富枝 市川 門之助
    万八の女将お時 片岡 秀太郎

2015/05/07

【登山・日帰り温泉】アカヤシオと30メートルの鎖場の二ツ箭山(ふたつやさん)・さはこの湯(★★★)@いわき市

Img_3607  ぽん太とにゃん子の今年初の登山は、福島県はいわき市にある二ツ箭山。にゃん子がネットで見つけた山ですが、アカヤシオがちょうど満開。標高700メートルちょっとの低山ながら、高さ30メートルの鎖場を持つ岩峰もあり、変化に富んだ山行が楽しめます。
 ただ地元では有名な山なのか、平日だというのに登山客で大賑わい。おまけに40人近い団体登山とかぶってしまい、ちょっと閉口しました。
 低山なのにけっこう道がわかりにくいです。また、鎖場や、沢沿いの滑りやすい道もあり、一般のハイカーや登山初心者は十分な注意が必要です。普通に登山をしている人なら問題はありません。

 

【山名】二ツ箭山(ふたつやさん、709.7m)
【山域】東北
【日程】2015年4月16日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】晴れ
【ルート】登山口10:04…(沢コース)…〆張場…(尾根コース)…男体山11:21…女体山11:26…二ツ箭山11:53…月山12:30…〆張場…(尾根コース)…登山口13:29

【マイカー登山情報】登山口に広い駐車場あり。清潔なトイレがありますが、飲み水は汲めません。
【関連サイト】・二ツ箭山 コースガイド(http://ohkoshi.la.coocan.jp/document/futatuya-setumei/futatuyasandoc.html):詳細で見やすい登山道の地図があります。特に山頂付近の詳細図は貴重。印刷して持参することをオススメします。

 

Img_3582 上記のように、登山口に広い駐車場がありますが、そこからちょっと西の道を北上して登り詰めると、往復1時間節約できます。ただし路駐になるので、くれぐれも迷惑にならぬようご注意を。
 登山道は沢コースと尾根コースがありますが、尾根コースは単調な登りなので、沢コースをおすすめします。ただし滑落には十分注意しましょう。
 写真は「御滝」。ここから先のルートが見つからずにちと焦ったのですが、注連縄をくぐって、滝の向かって左の崖を登っていきます。注連縄はくぐっちゃいけないもんだと思ってました。
Img_3583 ヒトリシズカちゃんが咲いてました。
Img_3588 〆張場からは尾根コースを登ります。〆張場という名前からもわかるように、この山は古は修験道が行われたようです。
 だんだんとアカヤシオが現れます。きれいですね。桜と同じく、葉っぱが出る前に枯れ木からいきなり花が咲くのがいいです。
Img_3593_2 名物の30メートルの鎖場です。標高700メートルの山ですから、標高の約20分の1の高さがあることになります。
Img_3601 分岐からちと戻り、男体山の岩峰を登ります。頂上からの眺めは絶景です。登らないですますこともできます。
Img_3604 分岐まで戻って、こんどは女体山の鎖場。巻道もございます。
Img_3609 女体山から見た二ツ箭山山頂。向かって左ですね。山頂は木に覆われていて展望もなく、男体山や女体山に比べて感動がありません。
Img_3615 月山です。山頂に祠があり、名前の通り、月山神社、出羽神社、湯殿山神社が祀られてます。
Img_3621_2 月山から、男体山(向かって左)と女体山(向かって右)の岩峰が見えます。ダイナミックな風景を眺めながら、お弁当をいただきました。
 例の40人の団体、〆張場を過ぎたあたりで抜かさせていただいたのですが、まだ女体山に集結してます。例の30メートルの鎖場を登ったようで、一人一分で登ったとしても、40人で40分。なんだかな〜という感じです。
Img_3626 イワウチワですね。月山新道をずっと下る予定だったのですが、痛恨のルートミス!うっかり〆張場に降りてしまいました。そこからは、登りと同じ道だとつまらないので尾根コースを下りましたが、単調な尾根道が続きます。
Img_3631 下山後、いわき湯本温泉の日帰り温泉、「さはこの湯」で汗を流しました。公式サイトはこちら。料金はなんと230円で銭湯よりも安いですが、源泉掛け流しのお湯は硫黄の匂いが漂います。ただシャンプー等はなくて固形石鹸があるだけなのでご注意下さい。建物は「昔風」に造ってありますが、ちょっとキッチュな感じです。

2015/05/06

【温泉】街から近いのに自然たっぷり・白鳥山温泉喜楽苑(★★★)@福島県いわき市

Img_3548
 スパリゾートハワイアンズで有名ないわき湯本温泉は、温泉旅館が建ち並び、多くの観光客で賑わっております。白鳥山温泉喜楽苑は、そこから目と鼻の先にありながら、自然たっぷりの静かな宿です。近くには、温泉を使った競走馬のリハビリ施設がありますが、ぽん太もテレビで見た記憶があります。
 建物は山荘風で、夕食もなかなか手が込んでて美味しいのですが、「コレ」という特徴に欠けるのと、ちょっと雑なところが目についたりするので、ぽん太の評価は3点です。公式サイトはこちら

★楽天トラベルからの予約は右のリンクをクリック★

Img_3541 玄関がある建物は、御覧のように山荘風。
Img_3542 日本秘湯を守る会の提灯が下がってます。宿の名前が書かれた表札がどこにもないのが不思議です。
 冒頭の写真のように、庭に大きな池があり、それに面するように客室が作られてます。客室は落ち着いた和室です。
Img_3563 お風呂ですが、まずは貸し切り風呂。見渡す限り林となっていて、家は一軒も目に入りません。新緑がとてもきれいです。ただ、塩化ビニールの配管が露出していたり、電線が木の枝に無造作にひっかけて張られていたりしているのが、ちょっと気になります。
 お湯は無色透明で、わずかに塩っぱくて、カルシウム味がします。いわき湯本温泉から引かれているそうですが、いわき湯本の泉質は硫黄泉のはずですが、硫黄臭は感じませんでした。温泉分析表は見つけられませんでした。
Img_3569 こちらは洞窟露天風呂。基本は混浴ですが、女性タイムも設定されてます。
Img_3543 それから男女別の内湯があります。写真は男性用。女性用には小さな露天風呂が付いてるそうです。
Img_3546 さらにもひとつ内湯があります。こちらの源泉は昔からあった鉱泉だそうで、白いうす濁りです。やはり泉質は不明ですが、こっちの方が温泉力はあるかも。
Img_3550 夕食は部屋食でいただきます。いわゆる会席料理ですが、一つひとつがなかなか手が込んでいて、美味しいです。
Img_3554 先付けには、焼きリンゴの中にローストビーフを詰めた物があります。揚げ物には小名浜名物のメヒカリ君。左上の煮物の赤・緑・ピンクの玉も面白いですね。
Img_3573 池の一カ所に錦鯉が集結しておりました。注がれている水が暖かいのか、錦鯉たちが奪い合ってオデコに打たせ湯してました。
Img_3576 朝食も美味しゅうございました。

« 2015年4月 | トップページ | 2015年6月 »

無料ブログはココログ
フォト
2024年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31