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2017年7月の8件の記事

2017/07/31

【登山・石像・ジェラート】栗駒山の湯浜コースを途中まで/行者堂の役行者石像/あいすむら

Img_5729  湯浜温泉三浦旅館に泊まった翌日、運動のため、栗駒山の登山道のひとつ、湯浜コースを途中まで行って、戻ってくることにしました。

 

 

 

【山名】栗駒山
【山域】栗駒・早池峰
【日程】2017年6月28日(日帰り)
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】晴れ
【ルート】三浦旅館9:29…1024 m地点…三浦旅館12:47
(※3D地図や当日の天気図などは「山行記録のページへ」をクリック)
【マイカー登山情報】三浦旅館用の駐車スペースの隣に、登山者用の駐車スペースがあります。

 

 

 

Img_5726  三浦旅館から数分のところに、「行者堂」というお堂があります。周りは雪囲いがされてますが、なかには比較的新しいお堂があります。

 

Img_5730_2  当然のことながら入口の扉は鍵がかかっております。格子の間からガラス越しに内部が見えますが、暗くてよくわかりません。中央に石仏、向かって左に不動明王(?)、右に菩薩さまが祀られているようです。
 家に帰ってから写真を見て見ると、かなり磨耗していて像容がわかりにくいのですが、着物をきて腰掛けた姿。頭には頭巾をかぶって髭をはやし、右手に錫杖を持っているようです。左手はよくわかりません。「行者堂」という名前からしても、役行者(えんのぎょうじゃ)ですかね。
 まわりに奉納されているお札には、「栗駒神変大菩薩如意吉祥攸守護」という言葉が見えます。

 

Img_5732  こちらが向かって左の仏様です。火焔に囲まれ、左手には羂索。不動明王かと思われますが、右手は下げていて、火焔でちょっと見えにくいのですが、剣を持っていないように見えるのが気になります。そこそこ古そうです。

 

Img_5731  こちらが向かって右の仏様です。こちらは新しそうですね。菩薩さまですね。ん?足元にあるのはなんだ?鱗がありますね。魚かな。ということは、魚籃観音ですね。なんでここに魚籃観音が祀られているのか、ぽん太にはまったくわかりません。

 

 三浦旅館の駐車場のところの案内板には、次のように書かれておりました。例えばこちらのサイトの3枚目の写真をご覧ください。

 

役行者堂建立 総本山聖護院門跡
奉修 栗駒神変大菩薩 守護
石巻市羽黒町 本山修験宗 吉祥山文殊院信者一同

 

 

 さて、以上の情報をもとに、帰ってからぐぐってみました。
 ますは困った時の役小角-Wikipedia。寛政11年(1799年)に、京都の聖護院の住職が、役行者没後1100年にあたることを光格天皇に伝えました。それに応じて光格天皇は勅書をしたため、「神変大菩薩」(じんべんだいぼさつ)という諡(おくりな)を贈ったんだそうです。
 これで案内板の、「総本山聖護院門跡」「栗駒神変大菩薩」のあたりがわかりました。ちなみに門跡とは皇族や公家が住職を務めるお寺のことです。
 Wikipediaには役行者の像の写真も載っておりますが、この石像と同じ特徴を持っています。石像では見分けられないところは、左手には巻物をもっていること、一本脚の高下駄をはいていることでしょうか。

 

 

 ついで今日の一枚|くりこま荘電子図書館というページが見つかりました。
 このサイトによれば、栗駒山麓には、宮城・岩手から秋田に通じる仙北街道の古道が通っており、大地森御前の変則十字路のあたりに、かつては「役小角の石塔像」が置かれていたそうです。現在は湯浜温泉に移動されたと書かれていますから、これが上の石像でしょう。この像は北限の石塔像といわれ、明治以前の民俗信仰の研究上、大変貴重なものだと書かれています。現在はこの場所には、1メートル四方の石組みの台座だけが残っているそうです。
 別の部分によれば、この「巡りの石塔像」は1760年(宝暦10年)に建立されたもので、明治に入って忘れ去れていましたが、昭和35年ごろから石巻市の吉祥山文殊院住職であった遠藤賢学が修験道を復活させ、その後、湯浜分岐に石塔像を移動させました。平成10年にはさらに現在の位置に移動され、平成12年7月に行者堂が建立されたんだそうです。
 

 

 さらに次のようなサイトがありました。栗駒神変大菩薩|Koseki's Archives Page
 筆者が1989年7月に変則十字路近くの祠に立ち寄ったところ、供えられた生魚が異臭を放っていたと書いてあります。魚籃観音となにか関係があるんでしょうか?
 少し下には、この古道が仙台領で採れた海産物を秋田側に運ぶのに使われていたと書かれています。う〜ん、なるほどね。ちなみにこのサイトには、行者堂にあった菩薩を「普賢菩薩立像(?)」と書いてありますが、魚籃観音だと思います。

 

 

Img_5736  さて、湯浜コースは美しいブナの原生林が見事でした。あちこちに水芭蕉もあり、花の季節は美しかったことでしょう。

 

Img_5734  ギンリョウソウがあちこちに咲いていました。かなりの大群落だったので写真を撮ってみました。

 

 

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 下山後、栗原市一迫の「あいすむら」でジェラートをいただきました。安くて美味しいです(ダブルでたったの350円!)。公式サイトはこちらです。

2017/07/30

【歌舞伎】叫ぶ勸玄くん 2017年7月歌舞伎座夜の部

 千穐楽に観てきました。海老蔵と勸玄くんの宙乗り、盛り上がりましたね。観客も大喜び。
 勸玄くんははじめちょっと手を振って、そのあとはなんか指をもじもじしてましたが、突然大声で何か叫びました。ただ大歓声に遮られ、何と言ったのかはわからず。でも可愛かったです。
 海老蔵は、ちょっと笑みを浮かべ、穏やかな菩薩のような表情でした。
 麻央さんの壮絶な闘病生活の記憶と重なり、ぽん太もちょっと感動しました。

 ただ肝心の狂言の方はどうだったかな〜。お家騒動に実ハもあって、早変わりに宙乗りと見所満載でしたが、あいかわらず内容がなく、なんか既視感がある場面が多かった気がします。
 まあ歌舞伎の脚本といえば、江戸時代から、これまであったものを改作したり組み合わせたりして新作を作るという伝統はあるのですが、それでも何か新たな創造がないとね。それが親子宙乗りってことかしら。
 あるいはまた、現代のわれわれの心に響くような、テーマなり主張なりが欲しい感じもしました。

 市川本家の海老蔵がスーパー歌舞伎化してきたようで、そしたら猿之助はどうするんでしょう。「ワンピース」で頑張ってるからいいのか……。

 児太郎の演技が見応えがありました。側室から、盗賊の一味としての姿を現し、最後はもどりと、メリハリをもってうまく演じており、歌舞伎の面白さを感じました。


 ところで「秋葉大権現」ってなに?
 Wikipediaをみると、山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神様とのこと。火防の霊験があり、秋葉原の地名の由来とも言われているそうな。
 「秋葉」という名前は、静岡県浜松市の秋葉山から来ているようで、現在そこには秋葉本宮秋葉神社があります(公式サイト)。
 江戸時代には、新潟県長岡市にある秋葉三尺坊大権現も、もうひとつの霊山として信仰を集めたそうで、その奥の院には石川雲蝶の彫刻があるようで、そのうち行ってみたいと思います。雲蝶に関するぽん太の過去の記事はこちら(【彫刻】日本のミケランジェロ(?)石川雲蝶を訪ねて(永林寺、西福寺開山堂))。
 秋葉権現はどのようなお姿をしているのか、Googleで画像検索をしてみると、例えばこちらの画像にあるように、烏天狗のような姿で、不動明王のように剣と羂索を持ち、火炎を抱き、白虎に乗っているものが多いようです。
 今回の歌舞伎では、海老蔵は頭の上に龍を乗っけておりましたが、これは水神系ですから、本来の秋葉権現のお姿とはちょっと違うようですね。まあ、演劇ですからどうでもいいんですけど。

七月大歌舞伎
平成29年7月

公式サイト

夜の部

  日本駄右衛門を中心に、宙乗り、大立廻りで
  繰り広げる圧倒的スケールの奇想天外な物語

  竹田治蔵 作
  織田紘二 補綴・演出
  石川耕士 補綴・演出
  川崎哲男 補綴・演出
  藤間勘十郎 補綴・演出

秋葉権現廻船語
通し狂言 駄右衛門花御所異聞(だえもんはなのごしょいぶん)

  市川海老蔵
  堀越勸玄   宙乗り相勤め申し候

  発 端 遠州月本城下浜辺松原の場
  序 幕 遠州月本館の場
  二幕目 大井川土手の場
       遠州無間山お才茶屋の場
       同 秋葉大権現の場 
  大 詰 都東山御殿の場
       同  奥庭の場
       元の御殿の場

日本駄右衛門/玉島幸兵衛/秋葉大権現     海老蔵
                     月本円秋     右團次
                     月本祐明     男女蔵
                      奴浪平     亀鶴
                   月本始之助     巳之助
                     傾城花月     新悟
                   寺小姓采女     廣松
               奴のお才/三津姫     児太郎
                        白狐     堀越勸玄
               駄右衛門子分早飛     弘太郎
                        長六     九團次
                  逸当妻松ヶ枝     笑三郎
                   馬淵十太夫     市蔵
                     東山義政     右之助改め齊入
             玉島逸当/細川勝元     中車

2017/07/27

【バレエ】4人キトリで暑さを吹っ飛ばせ!<バレエ・スプリーム>Aプロ

 パリ・オペラ座バレエ団と英国ロイヤル・バレエ団によるガラ公演。ベテランから若手までが入り混じってのステージで、それぞれのバレエ団から日本人ダンサーが参加しているのも見ものでした。 第1部が英国ロイヤルで、第2部がパリオペ。なんと第3部は、両バレエ団入り混じっての4人キトリでした。

 最初はベルリンのサレンコと、マックレーの「ラプソディ」。ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」にアシュトンが振り付けた作品。とても美しく、細かいところまで神経が行き届いた、見ていて心地よい踊りでした。マックレーは、遠目には一瞬裸に見えるベージュのタイツという出で立ちで、ラプソディらしいちょっとコミカルな動きもありました。有名な第18変奏は、ロミジュリのバルコニーシーンを思わせる、優雅で幸せそうなパ・ド・ドゥでした。

 次はヘイワードとサンベの「アスフォデルの花畑」。自分のブログをぐぐってみると、ヘイワードを見るのは初めてで、サンベも端役でしか見たことがないようです。さらにこの演目も初見で、プログラムも買わなかったのでどういう設定なのかもよく分かりませんが、ちょっと哀しみをたたえた静かな踊りでした。

 さて、日本人ダンサーの高田茜がジゼルで登場。エラと第2幕のパ・ド・ドゥを踊りました。手足が長くてスタイルがいいですね〜。短足胴長のぽん太と同じ人種とは思えません!動きも柔らかいですねえ。
 で、でも、ちょっと柔らかすぎる気も。なんかクニャクニャしてる感じがしました。もうちょっと、ピシッと踊るところは踊った方がいいような。ウィリは空気の精じゃなくて、夜中になると踊りだし、男を誘って踊り殺してしまう妖精ですから。

 続いて「アイ・ガット・リズム」。マックレーのタップダンスは初めて見ました。上手ですね〜。細かいリズムが完璧です。その上で見事なバレエの動き。すばらしい「余興」に、観客も拍手喝采。

 第1部の最後はヘイワードとボネッリの「ロミジュリ」バルコニーシーン。これは素晴らしかったです。淡い初恋の雰囲気が漂ってきて、じじいのぽん太もちょっとウルウルしてしまいました。
 ヘイワードがとっても可愛らしかったです。テクニックはもちろんのこと、表現力もなかなかのもの。スカートを両手でつまんで肩を振ったりする一瞬の仕草が、初恋の相手を前にした若い女の子そのものでした。対するボネッリはちょっと年食ってますが、そこは芸のちからで若いロミオを熱演。というよりボネッリの安定した踊りがあったゆえに、ヘイワードの魅力が光って見えたのかもしれません。


 第2部に入ってウルド=ブラームとエイマンの白鳥のパ・ド・ドゥ。ウルド=ブラームは今年の春のパリオペの「グラン・ガラ」で拝見しました。しっとりと雰囲気ある白鳥でした。ぽん太がヌレエフ版を見るのはたぶん初めてでしたが、良く見るものとそれほど変わりませんね。

 しかし問題は、黒鳥のパ・ド・ドゥ。
 ボラックとルーヴェによる踊りでしたが、なんか元気がなく、黒鳥ちゃんのピチピチ感もなければ、妖艶さもありませんでした。32回転もなんだか短かったような。ヌレエフの振り付けの問題なのか。それとも演目が急遽変更になった影響なのか。
 みなさんもご存知の通り、フランソワ・アリュが参加できなくなり、演目がパ・ド・トロワからパ・ド・ドゥに変更されることが公式発表されたのは、こんかいの公演の開幕前日の7月25日でした。

 ところで第3幕のパ・ド・トロワって何だ?パ・ド・ドゥじゃないの?黒鳥と王子に、ロットバルトが絡んできたりするのかしら。ヌレエフ版の「白鳥の湖」ってぽん太は見たことないからな〜。

 ということでぐぐってみたら、動画がありました。しかも全幕です。ウィーン国立バレエ団で、振り付けはヌレエフ。ジークフリートをヌレエフ自身が踊っていて、オデット/オディールはフォンテインです。年代は書かれておりません。王子と黒鳥の踊りは、1:15:00あたりから。ちなみに白鳥のパ・ド・ドゥは45:00あたりからです。

 で、見て見ると……。あれ?パ・ド・ドゥですね!しかも音楽が今回と違って、バランシン振り付けの「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」の曲です。ブルメイステル版でも使われている曲ですね。この曲については、以前の記事で書いたことがあります(【バレエ】ブルメイステル版を生で観るのは初めてです。「白鳥の湖」東京バレエ団)。また、王子のヴァリアシオンはいつもの曲ですが、黒鳥ののヴァリアシオンは、今回の公演では可愛らしい方の曲でしたが、上の動画では蛇使い風の方です。

 う〜ん、これは違う!ということで、さらにぐぐってみると、もひとつヌレエフ振り付けの動画が見つかりました。それがこちらです。

 黒鳥がギエム、王子がルグリ、ロットバルトがアタナショフで、1988年と書かれています。
 この振付では、ロットバルトがかなり絡んできて、しかもロットバルトのヴァリアシオンまであり、パ・ド・トロワです。ビンゴですかね。ヌレエフ振付でもいくつかのヴァージョンがあるんですね。最初の踊りの音楽はいつものやつで、黒鳥のヴァリアシオンは可愛らしい方で、これも今回の公演と同じです。

 この動画と今回の舞台を比べて見ると、パ・ド・トロワの振付を基本に、ロットバルトがいない分、少しだけ振付を変えて踊っていたことがわかります。しかしそのせいで、ロットバルトがいるからこそ意味を持つ動作が、空振りみたいになってしまったようです。これは踊りにくかったでしょうね。

 背の高いルーヴェの踊りは、とても大きくダイナミックに見えました。


 さて、話を元に戻して、次の演目は「エスメラルダ」。オニール八菜は初めて見ましたが、背が高くてゴージャスな印象。若いのに風格さえ感じます。今後が期待されますね。お相手はユーゴ・マルシャン。

 第2部最後の「マンフレッド」は、アリュ欠場のおわびで付け加えられた演目。エイマンの身体能力、テクニック、表現力が満喫できました。ちょっと他のダンサーと格が違うという印象でした。ヌレエフの振り付けだそうですが、とても男らしくでドラマチック。ヌレエフ自身がどう踊ったのか興味が湧きますが、動画は見つかりませんでした。


 第3部は「ドン・キホーテ」ディヴェルディスマンと銘打って、メンバー総出でドンキの名場面を踊りました。舞台上にはいきなりばらばらと4人のキトリが登場。いわゆるものまね番組の「森進一が4人競演」みたいなやつですな。楽しいお祭りのようなフィナーレでした。


<バレエ・スプリーム>Aプロ

2017年7月26日
文京シビックホール

公式サイト

― 第1部 ―


「ラプソディ」
振付:フレデリック・アシュトン
音楽:セルゲイ・ラフマニノフ

ヤーナ・サレンコ、スティーヴン・マックレー


「アスフォデルの花畑」
振付:リアム・スカーレット
音楽:フランシス・プーランク

フランチェスカ・ヘイワード、マルセリーノ・サンベ


「ジゼル」 第2幕よりパ・ド・ドゥ
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー
音楽:アドルフ・アダン

高田 茜、ベンジャミン・エラ


「アイ・ガット・リズム」
振付:スティーヴン・マックレー
音楽:ジョージ・ガーシュウィン

スティーヴン・マックレー


「ロミオとジュリエット」 第1幕よりパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ

フランチェスカ・ヘイワード、フェデリコ・ボネッリ


― 第2部 ―


「白鳥の湖」 第2幕よりパ・ド・ドゥ
振付:ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパ、レフ・イワーノフに基づく)
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

ミリアム・ウルド=ブラーム、マチアス・エイマン


「白鳥の湖」 第3幕よりパ・ド・ドゥ
振付:ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパ、レフ・イワーノフに基づく)
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

レオノール・ボラック、ジェルマン・ルーヴェ


「エスメラルダ」 パ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ
音楽:チェーザレ・プーニ

オニール八菜、ユーゴ・マルシャン


「マンフレッド」
振付:ルドルフ・ヌレエフ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

マチアス・エイマン


― 第3部 ―


「ドン・キホーテ」 ディヴェルティスマン 
振付:マリウス・プティパ 
音楽:レオン・ミンクス

キトリ、バジル: 高田 茜、フェデリコ・ボネッリ ほか
キトリのヴァリエーション: ミリアム・ウルド=ブラーム
キトリ、バジル: ヤーナ・サレンコ、スティーヴン・マックレー
パ・ド・トロワ: ミリアム・ウルド=ブラーム、レオノール・ボラック、ユーゴ・マルシャン
バジルのヴァリエーション: マルセリーノ・サンベ、ベンジャミン・エラ
キューピッド: フランチェスカ・ヘイワード
ドリアードの女王: オニール八菜
キトリ、バジル: レオノール・ボラック、ジェルマン・ルーヴェ
バジルのヴァリエーション: マチアス・エイマン
キトリのヴァリエーション: レオノール・ボラック
コーダ: 全員

2017/07/17

【バレエ】ロホやコラレスの超絶テクニックに観客大興奮! 「海賊」イングリッシュ・ナショナル・バレエ

 久々に思わず震えが走るような素晴らしい舞台を見ました。公式サイトはこちらです。

 あまり聞いたことがないバレエ団だけどタマラ・ロホが出るので、ということで観に行ったのですが、凄かったです。暑いなか行ったかいがありました。

 イギリスということでストーリー性があり、映画『バットマン』の衣装デザイナーであるボブ・リングウッドの美術・衣装が美しく、そしてなによりもダンサーのテクニックが傑出してました。

 圧巻は第二幕の有名なパ・ダクシオン。
 今日のお客さんは、けっこうこまめに拍手する感じで、技を繰り出すたびに拍手が沸き起こりました。ぽん太は踊りの途中で拍手するのはあんまり好きではないのですが、今回は例外。ダンサーも、拍手を聞いてさらにノリノリという感じでした。

 タマラ・ロホは若干太めの印象で、テクニックも落ちてきたんじゃないかとぽん太は思ったのですが、さにあらず。ピルエット系のスピードと安定感がすごいです。「くるくる回りながら舞台上を斜めに移動していく技」の回転速度がハンパないです。それからグラン・フェッテでも、3回転を何度も何度も入れてました。片足のポワントで踊り続けるところとか、花を3回受け取るバランスなども余裕でこなしているように見えてしまいます。超絶技巧で有名なロホですが、ぽん太はこれまえ彼女を何回か見たけれど、このようなテクニックを初めて見ました。
 もちろん表現力、演技力も素晴らしく、奴隷市場の嫌々踊る感じや、コンラッドとの愛情に満ちた踊りなど、演劇性が感じられました。

 アリのセザール・コラレスは、こんかい初めて見ましたが、けっこう長身の男性。第1幕ではさしたる見せ場もなく、大したことないのかな〜などと思ってたのですが、力をためてたんですね。「ジャンプして足を前後に開く技」や、「空中回し蹴りのような技」では、体操の白井健三ではないけれど、普通よりさらに半回転ひねっている感じ。回転ジャンプして着地した足でまた回転ジャンプする技も、さらにもう一回の回転ジャンプ。ピルエットも早くて安定してました。 
 7月14日の「海賊」公演後、プリンシパルに任命されたんだそうです。さもありなん、さもありなん。

 コンラッドのイサック・エルナンデスも、やはり第一幕ではちょっとセーブしてたようで、高いジャンプや早いピルエットを披露しました。ただ、一般的な王子さま系ではなく、海賊の首領というキャラ設定。やんちゃ感が漂ってました。

 まるで体操やフィギュアスケートの競技のように、ダンサーのテクニックを堪能しました。オーシポワとワシーリエフの「ドンキ」を初めて見たときの感動をちょっと思い出しました。
 芸術監督になったロホに触発されて、ダンサーたちがテクニックを磨きはじめたのでしょうか?

 ビルバントのヨナ・アコスタも、キレとノビがありました。
 ギュルナーラのカーチャ・ハニュコワも、妖艶さがあって良かったのですが、第1幕で脚を負傷したということで、第3幕は金原里奈が代役で踊りました。まん丸のお顔で、軽くて柔らかい踊りで、ほんとうに可愛らしいです。妖艶さはまだなく、急な代役のせいかちょっと不安定なところもありましたが、是非とも頑張って欲しいです。
 パシャのマイケル・コールマンは滑稽な演技が抜群。これもイギリスの演劇の伝統か。ギュルナーラのピルエットに合わせて、自分も腰をふりふりしながら回転していたのが可愛かったです。


 ストーリーは、海賊たちが船で航海しているプロローグのあと、奴隷市場になります。メドーラはコンラッドの恋人という設定。ギュルナーラが第2幕に全く出でこず、役割がちょっと分かりにくかったのですが、ハニュコワが負傷したせいで変更になった部分があるのかも。最後が難破で、コンラッドとメドーラが生き残るというエンディング。
 原作となったバイロンの「海賊」のあらすじを知りたい方は、こちらの記事をどうぞ【バレエの原作を読む(1)】バレエの『海賊』←バイロンの長編詩『海賊』。バレエの「海賊」の様々なストーリーに関しては、こちらの記事をどうぞ【雑学】バレエ「海賊」のストーリーの変遷


 セットもお金がかかっている感じで、色合いや奥行き感が素晴らしかったです。衣装も華やかでした。何枚もの幕を上手に使って、スピーディーに場面転換をしておりました。

 振り付けも、男性の群舞など、ちょっと現代的な動きも入っていて、迫力がありました。


 ところで、イングリッシュ・ナショナル・バレエというのは、ぽん太は初めて聞きましたが……。
 ぐぐってみると、英語の表記はEnglish National Ballet、1950年に創設されたそうです。本拠地はロンドン・コロシアム (London Coliseum)で、イングリッシュ・ナショナル・オペラも有しており、ロイヤル・オペラ・ハウスよりはチケットもやすく、気軽に行ける劇場だそうです。

 今後も来日するのでしょうか。ちょっと目が離せないですね。


イングリッシュ・ナショナル・バレエ2017年日本公演
「海賊」 プロローグ付全3幕

2017年7月17日
東京文化会館

復元振付: アンナ=マリー・ホームズ(マリウス・プティパ、コンスタンチン・セルゲイエフに基づく)
音楽: アドルフ・アダン、リッカルド・ドリゴほか
編曲: ラース・ペイン、ギャヴィン・サザーランド
装置・衣裳: ボブ・リングウッド

メドーラ : タマラ・ロホ
コンラッド : イサック・エルナンデス
ギュルナーラ : カーチャ・ハニュコワ
ランケデム : ジンハオ・チャン
アリ : セザール・コラレス
ビルバント : ヨナ・アコスタ
パシャ : マイケル・コールマン*


第1幕 市場
オダリスク : 金原里奈、アリソン・マクウィニー、フランチェスカ・ヴェリク

指揮 : ギャヴィン・サザーランド
演奏 : 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

2017/07/14

【温泉】大自然の中でテレビも携帯もない一晩を/湯浜温泉 三浦旅館(宮城県栗原市)(★★★★★)

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 6月下旬、栗駒山登山のあと、ランプの宿として有名な三浦旅館に宿を借りました。
 栗駒山の西の麓にあり、湯浜コース登山道の入り口にもなっております。山深い栗駒山に抱かれたような、自然に囲まれた一軒宿です。
 手作り感あふれる素朴なホームページはこちら

 駐車場から7分歩かないといけない、テレビもなければ携帯の電波も届かない秘湯。でも建物は新しくきれいで、何よりもご主人と奥さんがとっても親切です。掛け流しの温泉は、ほのかな硫化水素臭がありながら、アルカリ性でお肌に優しいです。地元の山菜をふんだんに使ったお料理は、ヘルシーでとっても美味しいです。
 建物が新しいのはぽん太の採点では減点要素なのですが、岩手宮城内陸地震と東日本大震災という二つの地震の被害からの復興の応援も含め、ぽん太の評価は堂々の5点満点。
 みなさんも、テレビも携帯もない一晩を過ごしてみませんか?
 

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 国道398号、といってもつづら折りの山道があったりする道ですが、宿の幟が目印の路肩の駐車スペースに車を停めます。そこから宿まで徒歩7分です。まず国道から谷を下り、見えてきた橋を渡って対岸へ。

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 そこから川沿いに、美しい樹林の中の道を、数分下ります。

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 栗駒山の原生林の中にぽっかりと開けた平地に、宿が見えてきます。一角に畑があったりして、山小屋風かつ農家風。

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 荷揚げ用のケーブルがあったりします。

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 建物は平成になって建て直されたものだそうで(正確な年代は忘れました)、きれいで清潔です。

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 休憩スペース。初夏の風が心地よいです。

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 なんか落ち着く客室。電灯もテレビもありません。コンセントもないので、携帯はあらかじめ充電しておきましょう。でも、携帯の電波も届きませんが……。

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 この宿に泊まったら、露天風呂に入りましょう。国道から宿に向かう道を、2分ほど戻ったところの、川沿いにあります。
 なんで知ってるかって。実はぽん太はこの宿に泊まるのは2回目です。前回は20年くらい前だったと思います。

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 じゃじゃ〜ん!!こちらです。野趣溢れる感じ。

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 渓流の涼しい風を受けながら、緑に囲まれて、あゝ、いい気持ち。
 お湯は無色透明ですが、褐色の湯の花がまばらに舞っています。微かに硫化水素臭があり、舐めるとさらにはっきりわかります。

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 温泉分析表です。pH:8.8とアルカリ性。
 泉質は「単純硫黄泉」。泉温はなんと97.3度。循環・消毒なしの掛け流しですが、泉温が高いため加水されております。

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 敷地の一角にある源泉です。樋を伝わせることで泉温を下げているようですが、それでも下がりきれず、加水が必要となっているようです。

 実はこの旅館、二つの地震で大きな被害を受けました。まず2008年の岩手宮城内陸地震で源泉が枯渇。翌年に採掘したものの、2011年の東日本大震災で再び源泉がストップ。ボーリングしなおして、2013年に営業を再開しましたが、原発の風評被害もあいまって、客足は戻っていないそうです(<ランプの宿>被災後再開5年目 続く手探り|河北新報)。


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 ちゃんとした男女別の内湯もございます。


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 さあて夕食です。ぽん太とにゃん子の好物の山菜づくし!
 天ぷらは、タケノコ、ウド、タラノメ、ミズ、クレソン。マタタビの芽。こごみの胡麻和え。地元のお豆腐は、大豆とにがりの味がして素朴です。

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 お吸い物は蕎麦団子が入ってました。

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 暗くなると、宿の前の流れに蛍が現れます。この日は気温が低かったせいか、少ししか見れませんでした。
 テレビも携帯もないので、やることがなく、8時に就寝。

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 早寝したせいか、早朝に目が覚めてしまいましたが、美しい鳴き声のオオルリを始めとする野鳥のコーラスを、布団のなかで聞きいて過ごしました。
 アカショウビンも近くに巣を作っているそうですが、声は気が付きませんでした。

 朝食もヘルシーです。卵はもちろん源泉で茹でた温泉卵。おいしゅうございました。

2017/07/13

【登山】イワカガミ平から栗駒山頂を経て虚空蔵山・御室を目指すも敗退

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 6月下旬。関東地方には梅雨前線が停滞して大雨の予想。晴れ間を目指して東北へ、しかしクマは怖いので人が多いところ、ということで栗駒山に行ってきました。とはいえ栗駒山はこれで3回目。同じルートではつまらない。ので、いわかがみ平から中央コースを登って山頂を通過し、虚空蔵山に登り、御室を見学することにしました。と、ところが……。


【山名】栗駒山(1,626m)
【山域】栗駒・早池峰
【日程】2017年6月27日(日帰り)
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】晴れ
【ルート】いわかがみ平9:36…栗駒山11:00…虚空十字路12:00…御室付近12:07…(昼食)…栗駒山13:39…いわかがみ平14:40

(※3D地図や当日の天気図などは「山行記録のページへ」をクリック)
【マイカー登山情報】広い無料駐車場あり。


 いわかがみ平で登山の支度をしていると、バスが到着して小学生がぞろぞろ降りてきました。巻き込まれないように、小学生より前に出発。しかし、ここらの小学生は、梅雨の時期に登山をするのかいな?
 中央コースは完璧に整備された国道のような登山道。上の方では、河原からとってきたと思われる丸い石で道を埋めてあり、山なのか川なのか、なんだか変な感じです。

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 でも、けっこう花が咲いてました。ハクサンチドリが咲き乱れるなかに、なんかひときわゴージャスなやつが。う〜んこれはノビネチドリですな。テガタチドリとも似てますが、葉っぱが丸いのと、花弁が尖ってるのが区別のポイント。見分け方は、例えばこちらのサイト(HiroKen 花さんぽ)をご覧ください。

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 白いサクラソウ。可愛いですね。ヒナザクラです。

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 山頂には祠があります。案内板によると、「勅宣日宮駒形根神社」の奥宮とのこと。日本武尊の東征のおりに奥羽鎮護の一ノ宮として創建されたそうです。どうやら栗駒山は、古くは駒形岳と呼ばれていたらしいです。
 栗駒山の南東に里の宮があるようで、せっかくなので行けば良かったです。里の宮の情報は、例えばこちら(玄松子の記憶)。

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 内部にはわらじが奉納されております。

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 ガスが時々晴れて、鳥海山が神々しい姿を見せてくれます。

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 北を見ると、焼石岳の向こうに岩手山がちょっとだけ頭を出してます。

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 北東には……早池峰山かしら?

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 山頂は早々に通過。虚空蔵山を目指して稜線を下ります。手前側の道は、雪渓が不安定なために閉鎖されておりました。

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 オオバキスミレですね。雪深いせいか、イワカガミやショウジョウバカマなど、春の花が咲いてます。

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 オノエランは夏の花ですね。花弁に黄色いWマークがあります(ちょっと不明瞭な写真ですが)。

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 まずは御室(おむろ)に向かいました。このあたりだと思うのですが、雪に埋もれていてわかりません。雪渓も緩そうだったので、探索は早々に諦めました。
 御室は、上で触れた勅宣日宮駒形根神社の関連施設で、岩壁にある洞窟に作られた祠です。ネット上では、駒形根神社の「奥宮」とも「奥の院」とも書かれています。
 こちらの「くりこま荘 栗駒山電子博物館」によると、栗駒山全体が「奥宮」とされ、特に山頂には主神である大日女尊(天照大神) が祀られてるそうです(山頂にあった祠ですね)。近世になると、自然の恵みと五穀豊穣を願う民衆による講中が広まりました。御室を、駒形根神社の奥の院と呼び、そのなかにある駒姿の拓本を取って御神札にするために、参拝登山をしたそうです。このルートが現在の表掛けコースですね。

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 気を取り直して、虚空蔵山の山頂を目指します。虚空蔵十字路から山頂に向かう道を……っと。あれ??道がない!!ぽん太が持っている地図には、きっちりと山頂に向かう道が書いてあるのに。1993年発行。ちょっと古すぎましたか。良い子のみんなは新しい地図を使いましょう。
 写真のようにちょっと踏み跡みたいなのがあるので突入してみましたが、竹だけならまだしも、木々の枝が生い茂っていて、侵入不可能でした。山頂に標識が立っているのがみえるのに……。

 栗原市さま、虚空蔵山の山頂への道の整備をどうかよろしくお願いします。

 若干の徒労感を心に抱えながら、山頂へ向かって登り返します。途中の眺めがいいところでお昼ご飯を食べました。山頂からは再び中央コースを下りました。

 そのうち、表掛けコースから登ってみたいです。

2017/07/07

【温泉】白濁したにごり湯に、名物の岩魚料理/新湯温泉くりこま荘(★★★★)宮城県栗原市

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 6月下旬、ぽん太とにゃん子は東京付近に停滞した梅雨前線を逃れるべく北上し、宮城県は栗駒山麓のくりこま荘に泊まってきました。公式サイトはこちらです。

 栗駒山の登山口の少し手前にある、山小屋風の外観の宿。だけど内部はちゃんとした旅館です。ほんのりと硫化水素臭が漂う白濁したお湯は、いかにも温泉といった感じ。もちろん100%源泉掛け流しです。露天風呂から眺める栗駒の美林は最高です。お食事はイワナ料理が名物で、美味しいお造りと、珍しい岩魚田楽焼きが出ました。他にもずんだやねっけ豆、油麩にはっとといった郷土料理もいっぱい。もちろん地元の山菜もいただけます。お値段もリーズナブルで、ぽん太の評価は堂々の4点!

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 宮城県と秋田県の県境にある栗駒山。南の登山口のイワカガミ平の少し手前にくりこま荘があります。
 建物は、ご覧のようにこげ茶の木造の壁に、赤い金属製の屋根で、山小屋風です。

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 外観とお値段からして、山小屋に毛が生えたような宿を想像していたのですが、かなり毛が生えているというか、立派な旅館です。客室もこのとおりのちゃんとした和室。


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 温泉は、男女別の露天風呂付きの内湯と、無料で自由に入れる貸切風呂(露天付き内湯)があります。
 この写真は男性用の内湯です。木の壁が柔らかくていい感じです。
 お湯は白濁しており、白い粉状の湯の花が舞います。少し硫化水素臭がしますが、舐めると酸っぱさはなく、ちょっとカルシウム味がします。

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 内湯の右奥のドアから外に出ると、露天風呂があります。「クロベ乃湯」という名前で、冒頭の写真のように、目の前にクロベの木(ネズコ)の大木が生えてます。初夏の日差しと樹林がとっても美しかったです。

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 温泉分析表です。pH:5.9の弱酸性。

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 泉質は、含硫黄ーカルシウムー硫化水素塩泉〔硫化水素型〕。泉温は28.6度とやや低めなため、加温したものを掛け流しているようです。加水・循環・消毒はありません。


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 こちらは貸切風呂の内湯。ちょっと小さめですが、味のある木製の浴槽。

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 貸切風呂の露天です。こちらも目の前に広がる樹林が見事です。

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 栗駒山の宮城県側には、それぞれ特色のある5つの温泉がありました。ところが、東日本大震災の3年前に起こった岩手・宮城内陸地震で、これらの温泉は壊滅的な打撃を受けました。マグニチュード7.2、栗原市の最大震度6強という大地震で、栗駒山の山体崩壊や、土砂崩れ、河川が寸断されるなどの被害が生じ、温泉も営業ができなくなりました。現在はくりこま荘を含む3つの温泉が営業を再開しておりますが、残る二つはいまだに休館中です。詳しくは「栗駒五湯復興の会」のホームページ(→こちら)をご覧ください。


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 さあて、気をとりなおして夕食です!お食事どころでいただきます。地元の山菜もふんだんに使われて、なかなか豪華ですよ。

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 ここは岩魚料理が名物です。写真は岩魚のお造りです。くるくるっと丸め、ランを添えて、見た目もきれいですね。
 岩魚は、いまでこそ当たり前のように養殖されておりますが、初めて養殖に成功したのはここ栗原市なんだそうです。

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 こちらは岩魚田楽焼き。ぽん太は生まれて初めていただきました。田楽焼きという名の通り、味噌をつけて焼いてるのですが、岩魚の水気が飛んでいてシャクシャク食べれます。美味しいですよ。
 生の岩魚をここまで焼くのは大変ですから、ひょっとしたら燻製みたいにしてるものに、味噌をつけて焼くのかもしれません。

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 「ねっけ豆」といって、米粉と大豆で作る栗原市では定番のおやつだそうです。もちろんぽん太は初めて。ほんのりした甘さと、ねっとりした食感が美味しいです。

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 宮城といえば「ずんだ」も欠かせません。

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 宮城といえばそして油麩。そして「はっと」が入ってます。すいとんのようなものですね。


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 栗原市には義経伝説がいろいろとあるそうで、伝説の解説や、祭りに使われる甲冑が飾ってありました。

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 朝食もヘルシーで美味しゅうございました。

2017/07/06

【バレエ】カマルゴくんと水香ちゃん「ラ・バヤデール」東京バレエ団

 にゃん子が「カマルゴくん見たいにゃ〜、見たいにゃ〜」と鳴いてうるさいので、上野まで行ってきました。公式サイトはこちらです。

 ソロルを踊ったカマルゴくん、相変わらずのイケメンですが、体は徐々に筋肉がついてがっしりしてきました。ジャンプもそこそこ高かったですが、回転の安定性が素晴らしかったです。特に第一幕での一ヶ所で回転しながらの連続ジャンプとか、第2幕だか3幕だかの、舞台上で大きく円を描きながらの勢いつけてジャンプして回転みたいなやつなど(ぽん太はテクニックの名称がわかりません)。ただ、全体として振り付けがちょっとものがりないというか、せっかく出演してくれたのだから、もっとカマルゴくんのテクニックを見たかったです。
 ニキヤの水香ちゃん、やっぱり独特の雰囲気がありますね。踊りも悪くありませんでした。
 ガムザッティは川島麻実子のはずでしたが、ケガのため奈良春夏が踊りました。う〜ん、川島麻実子で見たかったな〜って、奈良春夏がダメってわけじゃないですよ。彼女の踊りはこれまでなんども見てきたし、川島は昨年「白鳥の湖」のオデット/オディールを観て、スタイルがよくて素晴らしかった記憶があるので……。
 で、奈良のガムザッティは、なんだか可愛らしかったです。もっとタカビーな感じで踊って欲しかったです。
 ブロンズ像は宮川新大。ちょっと痩せた体型なので、大仏というより菩薩という感じですが、テクニックもあるいし、仏像っぽさもあって、なかなかよかったです。衣装も綺麗ですね。
 影の王国の3人のうち、最初にヴァリアシオンを踊った人(足立真里亜か?)が、なかなかよかった気がします。

 「ラ・バヤデール」はあんまりストーリーが面白くないですよね。もうちっと盛り上がりが欲しいです。
 マカロワ版は初めて観たのですが、第三幕にもニキヤが現れます。でも、そうすると、どの幕もニキヤとソロルとが踊ってるみたいで、なんか単調に感じました。ラストはあの世でニキヤとソロルが結ばれるというパターン。

東京バレエ団
マカロワ版「ラ・バヤデール」(全3幕)

2017年7月2日
東京文化会館

振付・演出:ナタリア・マカロワ(マリウス・プティパ版による)
振付指導:オルガ・エヴレイノフ
装置:ピエール・ルイジ・サマリターニ
衣裳:ヨランダ・ソナベント


◆主な配役◆

ニキヤ(神殿の舞姫):上野水香
ソロル(戦士):ダニエル・カマルゴ
ガムザッティ(ラジャの娘):奈良春夏

ハイ・ブラーミン(大僧正):森川茉央
ラジャ(国王):木村和夫
マグダヴェーヤ(苦行僧の長):岡崎隼也
アヤ(ガムザッティの召使):矢島まい
ソロルの友人:和田康佑
ブロンズ像:宮川新大

【第1幕】
侍女たちの踊り(ジャンベの踊り): 二瓶加奈子、三雲友里加

パ・ダクシオン:
沖香菜子、岸本夏未、髙浦由美子、中島理子
伝田陽美、三雲友里加、政本絵美、崔 美実
宮川新大、ブラウリオ・アルバレス

【第2幕】
影の王国(ヴァリエーション1): 足立真里亜
影の王国(ヴァリエーション2): 伝田陽美
影の王国(ヴァリエーション3): 政本絵美

指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

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