【歌舞伎】亀蔵の至芸!「らくだ」で笑い納め。2017年12月歌舞伎座第2部
亀蔵がらくだをやると聞いて歌舞伎座に行ってきました。
ん〜、なんか暮れも押し詰まってきたせいか、空席が多かったですね〜。亀蔵のらくだの価値を知らんのかいな。12月は3部制で、お値段は若干安いとはいうものの、割高感があったのかも。
で、亀蔵のらくだ、す・ば・ら・し・か・っ・たです。約10年ぶりに観ましたが、衰えるどころかさらにパワーアップした感じ。
前回とはちょっと脚本が違うみたいですが、ぽん太の記憶力ではよくわかりませんでした。
というかこの芸は、舞踏やダンス、マイムなどの身体パフォーマンス全体のなかでも、トップクラスなんじゃないでしょうか?
実際は自分で体重を支えているはずなのに、あのぐったり感はすごいです。操られているときなどは、伸ばした足の指先で体重を支えているのでしょうか?
らくだが背が高くてのそ〜っとしているという設定も、亀蔵にぴったりですね。「ニン」を超えた天性のらくだ役者だと思います。
心の底から大笑いをして、一年の垢を落とすいい機会となりました。ありがとうございました。
中車の屑屋久六と、愛之助のやたけたの熊五郎、う〜〜〜ん今ひとつでした。というか、十年前の勘三郎と三津五郎が記憶に残っているからな〜。
中車も双眼鏡で見ると、顔で一生懸命芸をしてるんですけど、三階から肉眼で見ると、身体全体の動きや声の調子やリズムなど、面白さが感じられません。愛之助ともうまく掛け合いになって行かず、最後も盛り上がって皆でかんかんのう踊ってドタバタでエンディング、という流れができませんでした。
ニャン子と、勘三郎に代わる屑屋久六役は誰かいるだろうかという話になり、勘九郎しかないという結論に達しました。勘九郎さん、そろそろ「らくだ」 、よろしゅうお願いいたします。
今回、舞台に向かって右側の席を取ってしまい、大家さんの玄関先での亀蔵と中車の「格闘」がよく見えなかったのが残念!次は左側の席にします。
あと、皆さんすでにご存知かと思いますが、若き亀蔵さんが「らくだ」を語った動画をリンクしておきます。
そのあと松緑で「蘭平物狂」。松緑の体を張った立廻りが見事でした。
一子繁蔵は松緑の息子さんの左近。なんか声がはかなげで良かったです。
十二月大歌舞伎
平成29年12月20日
公式サイト
・http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/548
第二部
初代桂文枝 口述
堀川 哲 脚本
奈河彰輔 改訂・演出
今井豊茂 演出
一、らくだ
紙屑屋久六 中車
やたけたの熊五郎 愛之助
家主幸兵衛 橘太郎
家主女房おさい 松之助
らくだの宇之助 片岡亀蔵
浅田一鳥 作
水沼一郎 補綴
竹柴諒二 補綴
倭仮名在原系図
二、蘭平物狂(らんぺいものぐるい)
奴蘭平実は伴義雄 松緑
壬生与茂作実は大江音人 坂東亀蔵
水無瀬御前 児太郎
一子繁蔵 左近
女房おりく実は音人妻明石 新悟
在原行平 愛之助
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