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2018年7月の8件の記事

2018/07/11

【歌舞伎】勸玄くんの三法師、2018年7月歌舞伎座昼の部

 7月の歌舞伎座は、昼夜とも海老蔵の通し狂言。「源氏物語」は以前にどこかで観て衝撃的につまらなかった記憶があるので、昼の部を観劇。お目当てはもちろん勸玄くんです。

 演目の「三國無雙瓢箪久」は、秀吉を扱ったいわゆる「太閤記もの」の名場面を再構成したものだそうです。
 しかし幕あきは、いきない孫悟空。宙乗りまでやったあげく、「夢か……」の一言でまとめられ、本能寺の変へと話が移っていきます。
 なんだこりゃ。第一場はなんのためにあるの?秀吉と猿つながりか?宙乗りをやるために無理やりくっつけたんと違うんかい……。
 大徳寺焼香の場では、三法師役で勸玄くんが登場です。む、可愛いです。オーラがあります。最後の見栄で勸玄くんを抱く海老蔵の表情が、秀吉ではなくてお父さんの顔になってた気がします。
 歌舞伎の楽しみって、いわゆる芸術性だけではなく、こういうところもありますよね。


歌舞伎座
七月大歌舞伎
平成30年7月11日

公式サイト

昼の部

  織田紘二 補綴・演出
  石川耕士 補綴・演出
  川崎哲男 補綴・演出
  藤間勘十郎 補綴・演出
通し狂言 三國無雙瓢箪久(さんごくむそうひさごのめでたや)
  出世太閤記
  市川海老蔵宙乗り相勤め申し候

序 幕   第一場 西遊記(夢の場)
      第二場 本能寺の場
      第三場 備中高松城外、秀吉陣中の場
二幕目   第一場 小栗栖村竹薮の場
      第二場 近江湖水の場
      第三場 松下嘉兵衛住家の場
大 詰   第一場 大徳寺焼香の場
      第二場 同  奥庭の場

羽柴秀吉/孫悟空  市川 海老蔵
明智光秀/明智左馬之助  中村 獅童
松下嘉兵衛/柴田勝家  市川 右團次
北畠信雄  中村 松江
加藤清正  坂東 亀蔵
沙悟浄/滝川一益  中村 亀鶴
秀吉女房八重  中村 児太郎
三法師  堀越 勸玄
福島正則  市村 竹松
森蘭丸/片桐且元  大谷 廣松
神戸信孝  市川 男寅
脇坂安治  中村 玉太郎
猪八戒/小栗栖長兵衛  市川 九團次
高山右近  大谷 桂三
中川清秀  澤村 由次郎
村越伍助/佐久間信盛  片岡 市蔵
丹羽長秀  河原崎 権十郎
三蔵法師/筒井順慶  市川 齊入
百姓畑作/佐々成政  市村 家橘
紅少娥実は金毛九尾狐  市村 萬次郎
前田利家  大谷 友右衛門
光秀妻皐月  中村 雀右衛門
嘉兵衛妻呉竹  中村 東蔵

2018/07/10

【舞台】こりゃおもろい!首藤&CAVA「レニングラード・ホテル」

 にゃん子が「首藤見たいにゃ〜、見たいにゃ〜」と鳴くので行ってきました。

 表参道のスパイラルホールは初めてでした。なかなかおしゃれです。来ている人もおしゃれです。
 今回の公演ではいわゆる「舞台」はなく、ホール前方の床に、フラットな正方形のステージが作られており、それを囲んで左右、手前に2列の客席がしつらえてありました。その、ステージ右手の最前列がぽん太とにゃん子の席。こ、これは首藤にかなり接近することができそうです。でも、この席って、最後に踊り子さんからパイナップルを渡されると一緒に踊らないといけない席なんじゃない? などとくだらないことを妄想しているうちに舞台が始まりました。

 面白かったです。

 マイムとダンスと芝居が混ざったようなスタイルで、ちょっとレトロな音楽に乗せた、ぎくしゃくしてコミカルな動きが独特です。昔の無声映画の雰囲気もあります。しかもとっても楽しい舞台。ストーリーは良くある単純な話ですが、パフォーマンスが面白いので、最初から最後まで目を離せませんでした。
 言っちゃなんだけど、小野寺修二ょり面白いぞ。
 CAVAは、カバじゃなくてサバと読むんですか。今後も注目してゆきたいと思います。
 
 首藤は、さすがに人一倍キレのいい動きを見せてくれました。
 


フィジカルシアター「レニングラード・ホテル」
Physical Theater | Leningrad Hotel

2018年7月5日
スパイラルホール

公式サイト

作・演出:丸山和彰(CAVA)
出演:首藤康之、黒田高秋(CAVA)、藤代博之(CAVA)、細身慎之助(CAVA)、田中優希子(CAVA)、澤村亮、丸山和彰(CAVA)、山本光二郎(コンドルズ)

美術:松嶋雄二(松嶋設計室)
照明:辻井太郎(劇光社)
衣裳:萩野緑
ヘアメイク:小林雄美
音響:井上林童 

2018/07/08

【オペラ】「トスカ」新国立劇場

 記事を書かぬまま時間が過ぎてしまったので、備忘録としてデータのみアップします。

新国立劇場
オペラ「トスカ」/ジャコモ・プッチーニ
Tosca / Giacomo PUCCINI

新国立劇場 オペラパレス
2018年7月8日

公式サイト

指 揮 ロレンツォ・ヴィオッティ
演 出 アントネッロ・マダウ=ディアツ
美 術 川口直次
衣 裳 ピエール・ルチアーノ・カヴァッロッティ
照 明 奥畑康夫
再演演出 田口道子
舞台監督 斉藤美穂

トスカ キャサリン・ネーグルスタッド
カヴァラドッシ ホルヘ・デ・レオン
スカルピア クラウディオ・スグーラ
アンジェロッティ 久保田真澄
スポレッタ 今尾 滋
シャルローネ 大塚博章
堂守 志村文彦
看守 秋本 健
羊飼い 前川依子

合唱指揮 三澤洋史
合 唱 新国立劇場合唱団
     びわ湖ホール声楽アンサンブル
児童合唱 TOKYO FM少年合唱団
管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団

2018/07/06

【温泉】大勢の客で賑わう湯治の宿。増富温泉不老閣(★★★★★)(山梨県須玉町)

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 山梨県須玉町にある増富ラジウム温泉・不老閣に泊まってきました。調べて見たら、この宿に泊まるのは23年ぶりでした。こちらが公式サイトです。

 ぽん太とにゃん子が泊まる秘湯は、平日は多くても数組の宿泊客の場合が多いのですが、この宿はなんと大混雑。30人くらい泊まっていたでしょうか。中高年が中心でしたが、リピーターをしっかり確保ししているようです。
 温泉に入ってみるとそれもうなづけます。「半端ない」温泉力です。5つの源泉のそれぞれが、ラジウム含有量が高く、その他の成分も濃厚です。泉温が30度と低いので、沸かしたお湯と交互に入るのがここのスタイル。そして天然岩風呂は、秘湯ムード満点です。お料理もとってもヘルシー。気さくでアットホームな雰囲気。建物は普通なのですが、これだけの温泉ファンに支持されているということから、ぽん太の評価は5点満点とします。

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 なんと雨が降っていたこともあって、宿の外観の写真を撮り忘れてました。かわりにフロントの写真です。ご覧の通り、ごく普通の温泉旅館という感じですね。従業員の素朴な応対には活気があります。
 増富温泉は、甲府市の北に位置し、車で行くと須玉インターから30分程度。百名山にも選ばれ、いくつもの岩峰がそそり立つ独特の景観で知られる瑞牆山(みずがきやま)のお膝元にあります。
 むかし皇太子さまが瑞牆山にお登りになられた時に、この旅館に宿泊されたそうで、昭和49年と記載されたお写真が、館内に飾られてました。

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 お部屋はこざっぱりした和室ですね。


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 さあて、さっそく温泉です。入替え制の男女別内湯と、名物岩風呂、それに有料の貸切風呂(ぽん太とにゃん子は利用せず)があります。5本の源泉から濃厚なラジウム泉が注がれています。もちろんすべて源泉掛け流し。
 まずは内湯から。一番手前が体を温めるための沸かし湯、その向こうが「長寿の湯」、ちょっと見にくいですけどサッシュ窓の向こうに「湯窪の湯」があります。
 低温の源泉に10分ほど浸かっては沸かし湯で数分体を温めるというサイクルを、数回繰り返すのがここでの入浴の作法。

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 「長寿の湯」は緑褐色の見るからに濃厚なお湯で、源泉の注ぎ口にはたっぷり結晶が析出しております。味は塩っぱくて鉄っぽく、炭酸のシュワシュワ感がします。

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 こちらが一番奥にある「湯窪の湯」。泉温が20度程度なので、加熱して30度程度にしてあります。

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 湯窪の湯の温泉分析表です。5種類すべての源泉の分析表をアップするのはやめときますね。
 泉質は、含放射能・二酸化炭素ーナトリウムー塩化物冷鉱泉です。ラドンの放射線量は159M.E./kg、っていうのがどの程度なのかぽん太にはよくわかりません。

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 さて、お次は裏山にある名物の岩風呂。宿の裏手から山道を登っていきます。

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 登ること数分、温泉の建物が見えてきます。

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 細い廊下をわたっていくと……。冒頭の写真の岩風呂があります。

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 奥の岩のくぼみが湯船になっております。泉温は約20度。冷たいけど、ここまで来たら入らないわけにはいきません。温泉だと思うからいけないんだ!プールだと思って……。
 けっこう深いです。底の方が砂がたまっているみたいになっていて、おそらくそこから源泉が自然に湧き出ているようです。

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 片側の壁面には神棚(?)があります。手前には般若心経があり、りん(鐘)が置かれており、壁のくぼみには仏像が祀られておりますが、しめ縄がかかって榊が置かれています。神仏習合の姿ですね。

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 手彫りの素朴な仏さまが祀られております。温泉の場合、薬師如来が祀られていることが多いですが、これは観音様ですね。味わいがあります。

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 もうひとつ部屋があって、そちらにも湯船や源泉があります。

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 アトム風呂です(岩風呂3号源泉)。かぶり湯として利用します。貸切風呂にも供給されているようです。

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 不老閣1号源泉は、古い源泉のひとつだそうです。以前は飲泉に用いられていたようですが、現在は貸切風呂に供給されています。

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 こちらは上がり湯用の沸かし湯ですね。木製の枠、コンクリーの床が、趣あります。


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 夕食のため食堂に行って見ると、お客さんが大勢いるのにびっくり。30人くらいはいたでしょうか。ぽん太とにゃん子が泊まるような秘湯は、平日は2〜3組ということが多いのですが。この旅館が多くのお客さんに支持されていることがわかりました。
 献立はとってもヘルシー。中央にはサラダ。右奥の台の物に、肉がまったく入ってないのが凄いです。若い人はちょっと物足りないかも。

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 ご飯も、十穀米と白米から選択できます。もちろんぽん太は十穀米を選択。

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 朝食もヘルシーで美味しゅうございました。

2018/07/05

【温泉】よりによってサッカーW杯決勝進出がかかった一戦の日にテレビのない宿に泊まる 青木鉱泉(山梨県韮崎市)(★★★★)

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 南アルプスの鳳凰三山の登山口にある秘湯・青木鉱泉に、12年ぶりに泊まってきました。前回宿泊時の記事はこちら(【温泉】青木鉱泉は禅寺のように心が澄みわたる(★★★★))。ご主人もお元気でした。こちらが公式サイトです。
 実はぽん太とにゃん子が泊まった日は、サッカーW杯の予選リーグ最終戦、決勝トーナメント進出がかかった日本対ポーランド戦があった日。トホホ。なんでよりによってこんな日に、テレビがない宿に泊まってしまったんだと、後悔することしきりでした(ワンセグももちろん入らず)。
 あとで思ったんですが、車のテレビで見ればよかった。でも、温泉に泊まって夜中に車でテレビ見てるのもね……。


 韮崎インターから車で走ること数十分、見上げるばかりの樹林に囲まれた、歴史を感じさせる独特の建物が見えてきます。古民家風?旅籠風? 他に類を見ない美しさです。宿泊はロッジ風の離れ。小さな簡素な部屋で、冷蔵庫もテレビもありません。お風呂は男女別の内湯のみで、無色透明のお湯です。母屋でいただくお食事も、鮎の塩焼きや山菜がメインの質素なもの。な〜んだ、何もないんじゃん。それがいいんです。日常生活とはまったく異なる空間で(サッカーを観たいなどという雑念を断捨離し)、心も体もデトックスされます。ぽん太の評価は4点です。

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 青木鉱泉のアクセスは、新道と旧道があるようで、今回は宿のお勧めの新道を利用しました。確かにほとんど舗装されているのですが、峠越えのうねうね道で、気も使うし時間もかかりました。ネットを見ると、旧道も少しずつ舗装が進んでいるそうで、どちらを選ぶかはあなた次第、のようです。

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 ネットの情報を総合すると、明治3年に建てられた青木鉱泉の昔の建物を、昭和25年に古材を使いながら復元・新築したもののようです(ナビシティー)。

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 差し鴨居造りという釘を使わない建築法だそうで、太い梁や大黒柱は見事。内装もシンプルながらもセンスがあり、禅寺のような印象があります。

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 宿泊したのは別館です。外観はロッジ風ですが……。

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 お部屋は和室。シンプルなデザインで小さいです。冷蔵庫はもとより、テレビもなし。浴衣もありません(有料で借りられます)。布団も自分で敷きます。

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 お風呂は、男女別の内湯があります。登山客に女性が多いからか、女湯の方が広いです。お湯は無色透明・無臭で、ちょっと鉄味がします。源泉は裏山からの自噴で、加熱しています。温泉分析表が見当たらなかったのですが、泉質は緑礬泉のようです。しかし温泉力はあんまり強くない気がします。

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 お風呂と母屋を結ぶ廊下。

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 夕食は母屋でいただきます。

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 床は土間になってます。

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 こちらが夕食です。山菜がありがたく、煮物もとっても美味しく煮えてます。焼き魚の鮎は、残念ながら養殖が。ハンバーグと唐揚げがちと異質で残念。前回はおでんでした。登山客から「肉を出せ」というクレームが入ったのかしら?

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 水が豊かです。

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 朝食も美味しゅうございました。

2018/07/04

【登山】アヤメ満開直前! 櫛形山(山梨県)

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 アヤメで有名な櫛形山。動物の食害や人間の●●でアヤメがほとんどなくなってしまったと聞いて敬遠しておりましたが、裸山周辺の群落が花盛りと聞いて、行ってまいりました。
 いつの間にやら山頂近くに池ノ茶屋駐車場が整備されていて、メインの登山口となっているようです。なんで池ノ茶屋? 昔は街道があって、茶店でもあったのでしょうか? よくわかりません。

【山名】櫛形山(くしがたやま)(2052.2m)、裸山(はだかやま)(2003m)
【山域】甲信越
【日程】2018年6月29日(日帰り)
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】晴れ一時雨
【ルート】池ノ茶屋登山口10:44…櫛形山11:31…裸山12:32…アヤメ平(昼食)13:11…(トレッキングコース)…池ノ茶屋登山口14:52

大きな地図や3D地図は、「山行記録のページへ」をクリック。
【マイカー登山情報】池ノ茶屋登山口には40台ほど停められる舗装された立派な駐車場あり。清潔な簡易トイレもある(水場はなし)。
 途中の林道はかなり整備されており、ほとんど舗装されているが、一部細くてすれ違い困難なところも多いので、運転には注意が必要。道路の案内板も整備されてますが、平林集落のところから左の細い道に入っていくところが少しわかりにくかったです。

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 ダケカンバの巨木。これに限らず、根元近くで幹が分かれ、曲がりくねった大木が多いです。雪がそんなに多いとも思えませんが。

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 こちらはカラマツだそうですが……。

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 魚の骨のようになったカラマツ。

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 根元で枝分かれしてロウソク立てのように見えるカラマツ。
 運び出しやすいように雪が積もっている時期に木を切り倒すと、そこからひこばえが伸びて、地面からちょっと高いところで枝分かれした樹形になると聞いたことがありますが、これもそんな感じかしら?

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 林のなかにぽっかりとあいたフキの平地。

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 櫛形山の名物は、アヤメともうひとつはサルオガセ。木の枝にぶら下がって幽霊感をただよわせる、とろろ昆布みたいなあいつです。

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 拡大するとこんな感じ。

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 ありゃりゃ、こんな人工物にも生えている。いったいサルオガセって何モノ? どうやって増えんの?

 ぐぐってみると、地衣類(ちいるい)というものに属するそうで、菌類が藻類を共生させて、自活できるようになったものだそうです。
 つまり一般に菌類というと、キノコみたいに腐った木とかに生えて、その養分を利用して生活しておりますが、地衣類は体内に取り込んだ藻類に光合成をしてもらって、その生産物で生活ができるんだそうです。
 よく岩肌に密着して色が変わってるみたいな、カビのようなコケのようなものも地衣類だそうです
 増えかたとしては、胞子を飛ばす有性生殖と、体の一部を粉状にして飛ばす無性生殖があるそうです。どちらの方法でこの写真のロープにたどり着いたのかは、ちとわかりません。
 サルオガセという名前の由来ですが、漢字では猿尾枷、あるいは猿麻桛と書くらしいです。猿尾枷は、手枷足枷ならぬ尾枷? 麻桛は、麻の糸を枠に巻き取ったものだそうですが、こちらの方が分かりやすいですね。

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 駐車場から櫛形山山頂まではあっという間に到着(写真の順序は前後してます)。

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 裸山に近づくと、ありましたありました、柵に囲われたアヤメの群落が……。なるほど、この柵で鹿(や人間)からアヤメを守ってるんですね。

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 けっこう立派な群落です。まだ筆状のつぼみがおおいですから、もっと咲くんでしょうね。

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 アヤメ、ハナショウブ、カキツバタの区別は大丈夫ですか? いろいろなサイトに書いてありますが、「アヤメは網目」と覚えましょう。花びらの付け根のあたりが網目模様になっていたらアヤメです。ハナショウブはアヤメの園芸品種で花びらの根元は黄色、カキツバタは湿地に生えて花の根元は白です。

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 テガタチドリが咲いてました。

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 下草のシダが美しいです。

 アヤメ平からの帰り道は、トレッキングコースを選びましたが失敗でした。櫛形山の西斜面を通るということで、南アルプスを眺めながら歩けるのかと思ったら、ほとんどカラマツ林に覆われておりました。また、道がまるで高尾山周辺のように完璧に整備せれており、ちょっと退屈。そのくせ一回大きく下って、また登り返さないといけません。
 さらに最後の池ノ茶屋駐車場近くの北岳展望デッキまでは車椅子が入れるようになっているのですが、そのため非常になだらかな傾斜のつづら折りが延々と続きます。ぜひ、登山客のためのショートカットを作って欲しいです。それにこの道、実際に車椅子を押してきたら、介助者が死にそうになるんじゃないかな〜? ちと心配です。

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 北岳展望デッキの近くに鹿がいました。こらっ!おまえ、アヤメ食ったろ(-_-メ)。 なんだか登山客に慣れている様子。

2018/07/02

【仏像】微笑ましい飛鳥時代の薬師如来・虚空蔵菩薩 法輪寺(奈良県斑鳩町)

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 斑鳩の北側に位置する法輪寺。見事な飛鳥仏が祀られております。三重塔は、昭和19年(1944年)に落雷で焼失したのを、昭和50年(1975年)に再建したもの。

 

 

【寺院名】聖徳宗 妙見山 法輪寺
【公式サイト】http://www1.kcn.ne.jp/~horinji/ 【住所】奈良県生駒郡斑鳩町三井1570
【拝観日】2017年11月2日
【拝観】常時可。拝観料:特別公開のため600円。通常は400円。
【仏像】
木造薬師如来坐像 クスノキ 一木造 像高110.2cm 飛鳥時代 重文 写真 木造虚空蔵菩薩立像 クスノキ 一木造 像高175.4cm 飛鳥時代 重文 写真 木造十一面観音菩薩立像 3.5m 杉 平安時代 重文 写真 木造弥勒菩薩立像(聖観音立像) 一木造 像高157.3cm 平安時代 重文 写真 木造地蔵菩薩立像 桧 一木造 平安時代 像高149.8cm 重文 写真 木造吉祥天立像 杉 一木造 像高171.3cm 平安時代 重文 写真 妙見菩薩立像(御前立) 像高41cm 江戸時代 写真 米俵乗毘沙門天立像 像高157.0cm 平安時代 写真 楊柳観音菩薩立像

 

聖徳太子二歳像 像高57cm 鎌倉時代 写真 聖徳太子孝養像 室町時代
聖徳太子摂政像 江戸時代

 

 

 講堂の中に、飛鳥仏を始めとするたくさんの仏さまが祀られております。

 

 法輪寺のご本尊の薬師如来。いかに飛鳥仏といったアルカイックなスタイル。法隆寺の釈迦如来さまと似てますね。面長な顔、大きなてのひら、薬壷を持たずに施無畏与願印を結んでおります。衣紋も図式的。ニコニコしたお顔を眺めていると、久々に帰省して故郷のおじちゃんに会った感じがします。

 

 次は虚空蔵菩薩さま。薬師如来と似たアルカイックなお姿。左手は下げて花瓶の口を上からつまみ、右手は肘のところで正面に向かって曲げ、手のひらを上に向けています。面長で大きなお顔。なんかぽん太には、おじさんがお酒のとっくりを持って、「え〜い酔っ払っちゃったい。御免なすって。うぃ〜ひっく」と言っているように見えます。虚空蔵菩薩と言い伝えられておりますが、観音菩薩と考えられるそうです。

 

 講堂のご本尊の十一面観音菩薩さまは、時代が下って平安時代の作。像高3.5mと大きいですが、胴体からレン肉まで一木材から掘り出してあるそうです。お顔が独特です。目がまっちり、濃い眉毛、鼻筋が通っていて、厚くて小さな唇、ぷっくりふくれた顎、肉付きのいい喉。ちょっとバタ臭いお顔です。

 

 弥勒菩薩さまは、左手に持つ蓮華の花の上に塔が乗っており、アラレちゃんっぽいです。顔も丸顔。寺伝では聖観音菩薩とされてきたそうです。

 

 地蔵菩薩さまは、僧形のお顔が特色。

 

 ぽん太得意(といってよみうりランドで見ただけですが)の妙見菩薩さまはお前立ちです。よみうりランドのとは全然違うお姿で、腕が四本、鎧を着たいかめしいお姿。秘仏の方は4月15日のみご開帳されるようです。う〜ん見て見たい。

 

 そのほかいろいろな仏様がおりましたが、もう記憶が薄れてしまいました。

2018/07/01

【仏像】年に3日のみ公開の国宝釈迦三尊像・重文四天王像 法隆寺上御堂(奈良県斑鳩町)

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 近くまで来たのでと法隆寺に寄り、修学旅行生に挟まれながら拝観していたところ、たまたま年に3日だけの上御堂(かみのみどう)の公開日に当たってました。

 

 

【寺院名】聖徳宗 法隆寺
【公式サイト】http://www.horyuji.or.jp 【住所】奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1-1
【拝観日】2017年11月2日
【拝観】毎年11月1日から3日まで公開。法隆寺の拝観料(1500円)で拝観可。
【仏像】
上御堂(かみのみどう)安置
 木造釈迦如来及両脇侍坐像 桜 一木造 像高:中尊230.0cm、文殊154.2cm、普賢150.2cm 平安時代 国宝 写真  木造四天王立像 桧 寄木造 玉眼 像高:持国天167.2cm、増長天173.5cm、広目天168.9cm、多聞天171.0cm 室町時代 重文

 

 

 上御堂は、西院伽藍の大講堂から、さらに北側に登ったところにあります。建物自体が重要文化財で、鎌倉時代に再建されたものだそうです。
 修学旅行生も、ここまで足を延ばす人は多くありませんでしたが、それでも「年に3日しか見れない」というありがたさはわからないのか、足早に通り過ぎて行きました。

 

629pxshaka_kami_no_mido_horyuji 写真は、法隆寺-Wikipediaからのパブリックドメインのものです。
 釈迦如来は丈六の坐像。印相は施無畏与願印。全体にボリューム感があってどっしりとしており、金色に輝いており、さすが大寺院の仏様という感じの厳かで崇高なお姿。左脇侍の文殊菩薩は右手に劔、左手に巻物で、右脇侍の普賢菩薩は蓮をお持ちです。二人とも済ました表情でかしこまって控えております。国家的な大寺院にある公式の仏像、という感じがします。
 法隆寺の仏像-Wikipediaによると、桜の一木造とのことですが、こんなでっかい仏像を彫れる桜の大木があったのか、ぽん太にはちと理解できません。

 

 四天王は、室町らしい躍動感にあふれる像だった気がしますが、よく覚えてません

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