« 2019年8月 | トップページ | 2019年10月 »

2019年9月の1件の記事

2019/09/08

【歌舞伎】勘太郎の千松、長三郎の鶴千代。2019年8月歌舞伎座第一部

 歌舞伎座の八月納涼歌舞伎は、第一部のみ観劇。

 第一部のお目当は、もちろん七之助が初役で政岡をつとめる「伽羅先代萩」ですが、勘太郎の千松、長三郎の鶴千代からも目が離せません。
 「竹の間」は省略で「御殿」から。その代わり「飯炊き」が付いてました。長三郎くんの「政岡が代わりにそちが行け」を楽しみにしてたので、ちと残念でした。

 長三郎の鶴千代は、なんだかぽーっとしている感じで可愛かったです。高貴さはありません、というか、育ちのいいぼんぼんみたいな感じ。昨年11月の「実盛物語」の太郎吉の時は、じっとしてるのも大変という感じでしたが、こんかいはそんな心配もなく、ちゃんと演技してました。う〜ん、子供の成長は早いですね。
 勘太郎の千松は立派。この役はたいてい、子役が演じて可愛いな〜という感じですが、勘太郎はきっちり歌舞伎として演じており、歌舞伎的な型や動き方の面白さを感じられました。
 対照的なこの二人の成長、ホントに楽しみですね。

 七之助の初役の政岡、しっかりと演じており、破綻はありませんでした。さすがに飯炊きは手順に追われてる感じて、ちょっとバタバタしていて、動作に見とれるとこまでいきませんでした。
 殺された千松に対し、ついに母親の心情をあらわにして泣き叫ぶところは、猿之助の真似をしたのかわからないけど、ちょっとやりすぎでぽん太は好きではありません。悲しみを観客に伝えるのではなく、観客の拍手をもらおうという感じに聞こえました。

 幸四郎が八汐と仁木弾正。八汐はちょっとダミ声でしたが、悪くありませんでした。仁木弾正は巨悪の風格と美しさがありました。児太郎の沖の井。扇雀の栄御前。巳之助の荒獅子男之助は勢いがありました。




 「闇梅百物語」は、化け物が次々と出てくる楽しい舞踊。一本足の傘を踊った歌昇、宙乗りまであってご苦労様でした。



八月納涼歌舞伎
2019年8月21日
歌舞伎座

公式サイト

第一部

一、伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)
   御殿
   床下

  乳人政岡  七之助
  仁木弾正/八汐  幸四郎
  沖の井  児太郎
  一子千松  勘太郎
  鶴千代  長三郎
  小槙  歌女之丞
  荒獅子男之助  巳之助
  栄御前  扇雀

  三世河竹新七 作
二、闇梅百物語(やみのうめひゃくものがたり)

  骸骨/読売  幸四郎
  傘一本足  歌昇
  小姓白梅  新悟
  河童  種之助
  新造  虎之介
  籬姫  鶴松
  狸/大内義弘  彌十郎
  雪女郎  扇雀

« 2019年8月 | トップページ | 2019年10月 »

無料ブログはココログ
フォト
2024年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31