【仏像】武蔵国分寺の重文薬師如来のご開帳
今を去る10月10日、武蔵国分寺の薬師如来(重文)のご開帳に行ってきました。
ぽん太が生息する多摩地区にありながら、これまで10月10日がぽん太の休日にぶつからず、今回ようやく拝観するご縁に恵まれました。
【寺院名】武蔵国分寺(真言宗豊山派)
【場所】東京都国分寺市西元町1-13-16
【日付】2021年10月10日
【拝観】拝観料は無料だったような
【公式サイト】・https://www.musashikokubunji.jp
【仏像】◯重要文化財
◯木造薬師如来坐像 191.5cm 平安末期〜鎌倉初期
日光・月光菩薩像
十二神将 元禄2年(1689)
仁王像 2.5m 享保3年(1718)
お寺の公式サイトには駐車場の記載がなありません。周辺の有料駐車場に停めるつもりで行きましたが、ためしにお寺の周囲をぐるっと廻ってみたところ、武蔵国分寺跡の北側というか、国分寺楼門や墓地の南側に参拝者用の無料駐車場がありました。
で、まずはその楼門(市指定)から見学です。東久留米市の米津寺の楼門を明治時代に移築したものだそうです。造られた年代は明記されておりませんが、江戸時代になるのでしょうか。
楼門の向こうは本堂があります。享保10年(1725)に再建され、昭和60年に改築されたものだそうです。なかに祀られているのは、寄進された享保18年に造られた阿弥陀如来さまですが、残念ながら非公開になっております。写真を見るとなかなかいいお顔をしており、ぜひ拝観の機会を与えて頂きたいです。
薬師如来さまがいる薬師堂へは、本堂の手前の道を西に進み、右手の石段を登っていきます。
途中に江戸時代に造られた仁王門(市指定)があります。仁王様は享保3年の作。
こちらが向かって右の阿像。造形が整っていて、かなりの迫力があり、立派な仁王様です。
仁王門をくぐってさらに石段を登ると、今回のご開帳が行われている薬師堂に到着します。大勢の参拝客で賑わっています。
内陣に入ると、いらっしゃいました、大きい厨子の中に薬師さまが所狭しとばかり座っておられます。像高191.5cmと、丈六よりは小さいけど、堂々たる大きさです。左右には日光・月光菩薩を従え、その両脇に十二神将が6躯ずつ鎮座しています。ボランティアさんが丁寧に解説して下さいます。ありがとうございました。
中尊の薬師如来さまは、彫りが薄くて定朝様っぽく見えますが、表情は引き締まっていて、まったり優雅な感じはないです。平安後期から鎌倉時代の作というのが、なんとなくわかる気がします。足の部分がやけに薄くて角張っていて、バランスが悪い印象がありました。
現場は写真で見るよりも暗くて、手前の灯りでぽん太の白内障がハレーションを起こし、仏さまの表情はよく見えませんでした。あとから写真をみて、ようやくお顔がわかりました。痛みが激しくてムラムラにになっているのがお気の毒です。定朝様のぼってりと眠たそうな顔に比べると、キリッと引き締まってます。重文に指定されるのもうなずける、美しく立派な仏さまです。
さて、向かって右におわします日光菩薩です。とっても優雅で、衣紋が装飾的できれいですね。卵型のお顔で、にっこりと微笑んでいます。なかなかの名品だと思います。時代はちとわかりません。
十二神将のうち、向かって右の6躯。江戸時代は元禄2年の作とのこと。
表情が現代っぽいく、目が大きくて、なんだかアニメっぽいですね。それぞれポーズを決めてますが、ちょっと躍動感や迫力には欠ける気がしました。
続いて武蔵国分寺跡資料館を訪れ、白鳳仏を拝観しましたが、長くなったので稿を改めて。
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