【仏像】清凉寺、霊宝館特別公開
オミクロン株の自粛生活の中、昔の書き残しのブログを書いております。こんかいは2019年11月の京都、清凉寺。
清凉寺は以前に行ったことがありますが(【仏像・スイーツ】生きているお釈迦さま・清凉寺木造釈迦如来像(国宝)/高台寺 洛匠(らくじょう)の抹茶パフェ(2015/12/29))、ご本尊の釈迦如来さまが中心だったので、今回は霊宝館の感想を。
【寺院】五台山 清凉寺(嵯峨釈迦堂) (浄土宗)
【住所】京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町46
【拝観日】2019年11月上旬
【拝観】霊宝館は春と秋に特別公開。拝観料、霊宝館本堂共通700円
【公式サイト】・http://seiryoji.or.jp/precincts.html
【仏像】◉国宝 ◎重文
◉阿弥陀三尊坐像 平安前期896年 お姿
◎文殊菩薩騎獅像 平安後期10世紀末 お姿
◎普賢菩薩騎象像(木造帝釈天騎象像) 平安後期10世紀末 お姿
◎釈迦十大弟子像 平安後期11世紀初 お姿
◎四天王立像 平安後期10世紀後半
清涼寺式釈迦如来模刻像 鎌倉時代
◎兜跋毘沙門天像 平安後期 お姿
◉釈迦如来立像体内納入品 レプリカ写真
国宝の阿弥陀三尊坐像は、平安時代前期(898年)の作。清凉寺の元になっている棲霞寺(せいかじ)の本尊でした。光源氏のモデルと言われている源融(みなもとのとおる)が発願したもので、中尊は彼の顔に似せて作られていると言われています。ぽん太が見て、なんだか現代の美男子とはちょっと違う感じがしますが、引き締まった若々しいお顔で伏し目がち、鼻筋が通って口元にちょっと笑みをたたえたあたりが特徴的です。体つきはたくましさと力強さが感じられます。両脇侍は密教の印を結んでいるのが珍しく、他には例がないそうです。宝冠をかぶられ、ウエストが細く、なんだか神秘的な印象があります。
派手な色彩の獅子に乗った文殊菩薩様は、瞼が出っぱって丸々としたお顔が珍しく、宗の様式に倣ったとも言われているそうです。象に乗った普賢菩薩は、元は帝釈天だったものを転用したもので、童子のような張りのあるお顔です。パンフレットには、帝釈天騎象像は日本に4例しかないと書いてありますが、あと教王護国寺(東寺)のイケメン帝釈天と、京都の醍醐寺と、もひとつどこ? ぽん太にはわかりません。
釈迦十大弟子像は、1m足らずの大きさで、なんだかみんな頭が大きく、ちょっと宇宙人っぽいです。
兜跋毘沙門天は、東寺の像(お姿)を模したものだそうで、確かに似ておりますが、お顔が面長だったり、鎧のボコボコがなかったり、地天女・二鬼の造形がちと甘い気がします。当時はじっくり見ながら彫るなんてことはできなかったのでしょうから、模写と記憶を頼りに彫ったのかもしれません。
釈迦如来立像体内納入品は、霊宝館の説明板にもパンフレットにも「レプリカ」と書かれていませんが、新しくてどうみてもレプリカです。これは医者の端くれのぽん太にとっては見逃すごとのできないもので、「世界」最古の内蔵模型と言われております。
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